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早いもので10月も最終日。今日が終われば、今年も残り2か月です。連載シリーズの第7回目。大規模修繕専門工事業者について記事を書きます。杭問題で複層の協業(下請け)体制が指摘されていますが、大規模修繕も同じような構造になっています。管理組合が工事契約を締結する元請(管理会社・ゼネコン・大手改修専門業者)↓ 一次下請けの改修専門業者↓二次下請けの改修専門業者↓工種別の専門業者↓作業員(職人)元請を行う施工業者は基本的に作業員(職人)は抱えておらず、現場代理人(監督)の派遣業になります。一次下請けも二次下請けも同じで、作業員は抱えておらず、下請けの手配や、材料の至急、作業員の品質監理を行います。現場で作業を行う職人さんは、三次下請けや四次下請けになります。工期が短かったり、下請けから手配される作業員が不足すると、四次下請けからさらに下へ応援を依頼します。工事の指示が末端まで徹底できるかと言うと、そうではなく、非常に難しい体制下で作業の品質を確保しなければらならない環境になります。1)監理不在で品質確保が難しい一.管理会社やコンサルタントは施工会社に仕事を丸投げ。管理会社やコンサルタントの施工中の品質監理は形だけで、第三者によるチェック機能は働いていません二.管理会社やコンサルタントが介在する場合は、出来レースやチャンピオン制により「儲け易い仕組み」をつくっているものの、昨今管理組合の予算が厳しく、管理会社やコンサルタントがマージンを取った後に残る施工会社の取り分が少なくなっています。三.現場代理人は原価を落す(利益を確保する)ために、下請の材料変更や工程省略等の手抜き工事を黙認。監理者不在で発覚することがありません四.管理組合から工事の不備を強く指摘されても、バックマージンを払う施工会社はコンサルタントや管理会社を抱き込み、一致団結して組合の要望を受け入れないようにします五.安価で受注した施工会社は、実数精算項目(下地工事等)や追加工事項目を水増しし、売り上げを増やそうとします。 六.現場に常駐する工事監督は、お知らせや報告書等の作成、居住者の苦情・要望対応等に追われるため、作業員の指示や現場の巡回に十分な時間が取れません。2)アフター保証の形骸化一.管理組合側は大規模修繕時は専門委員会を結成したり、理事会が中心に会合の回数を増やしたり対応をしますが、工事完了後は工事時に立ち会った役員はほぼ関与しなくなります。二.一年任期持ち回りの役員は、アフター点検や不具合があった合った際の処置について十分な引継が行なわれず、本来無償で直せる工事を有償で補修を発注する事態が起きます。三.大規模修繕に関わっていない役員は、施工会社が行なうアフター点検の結果を十分検証ができず、不具合を見過ごしてしまいます。 にほんブログ村
2015.10.31
管理会社主導方式を批判して、大規模修繕の設計・監理業務を請け負うコンサルタントの多くは、管理会社と比較して「良い業務」をしているのでしょうか?イダケンは、マンション管理業に身を置いて15年以上経ちますが、本当にこの人(会社)はすごい!と言うコンサルタントは五本の指に満たない程度しかいません。ノウハウがなくとも、施工業者や材料メーカーと仲良くなれば、そこそこ仕事が取れて、儲かる仕組みを作れる。これが大規模修繕コンサルタント業界の実態です。管理会社は信用できない、第三者の専門家に任せておけば安心。この構図さえ、簡単に成り立たないのがマンション管理の実態。いつも犠牲になるのは弱者である、管理組合です。詳しく説明したいと思います。 1)本当の「プロ」が少ない一.大規模修繕コンサルタントは一級建築士事務所が中心に役割を担います。二.大規模修繕では技術的な面はもちろん、管理組合の特性上、合意形成のサポート・居住者対応というソフト的な要素が重要となります。三.新築が減少する中、十分なマンション改修の知識や経験がない中で大規模修繕コンサルタント業界へ参入する業者が多い。四.ゼネコンの早期リタイア者や就職難の20代を積極的に雇用し、人件費節減。改修に対して前向きに業務を行なうスタッフが少ない五.スタッフが技術の人間のみで構成されているため、管理組合運営のサポートに長けている方が少ない。結果、コンサルタントは、合意形成の際、マンションに対してかじった知識を管理組合に提案するので、「プロ」の言うことだと信じた管理組合は間違った方向に進んでしまうことがある2)施工業者、材料メーカーとの密月一.実績があっても改修ノウハウがないコンサルタントは、材料メーカーや施工会社におんぶに抱っこ(業務を丸投げ)、適切な「業務」ができない二.言わば新築の負け組の設計事務所がコンサルタントを行なうと営業力がない。見積を安くして仕事を取るしかありません三.安価で業務を受注すると利益が少ないため「施工会社選定補助業務」と言う施工会社に貸しを作れる立場を利用。紹介料というバックマージンを施工会社からもらい、商売を成り立たせています。四.「施工会社選定補助」と言う管理組合への発言力を生かし、業者間で談合をさせ、談合ができない業者が公募申込した場合、あらゆる理由をつけて排除します。五.結びつきの強い業者に便宜を計らい、診断から設計までほとんどの業務を施工業者にやらせ、コンサルタントはそれを提案する仕事しかしない言わばブローカーの存在です。続きは次回に! にほんブログ村
2015.10.27
昨日はイダケンが住んでいるマンションの定期総会が開催、数年ぶりに出席しました。会場出席者は全戸数の約3分の1。築10年のマンションとしては普通でしょうか・・来月からは新役員の一人として、組合活動に参加します。タイトルの連載シリーズもこれで、5回目を迎えます。今回は管理組合の問題を取り扱います。 1)一年任任期総入れ替え役員の限界一.多くのマンションが一年任期持ち回り総入れ替えの役員体制。十分な引継ぎが行なわれないまま、1年毎に一旦運営がリセットされ、理事のメンバーの考え方ひとつで運営方針が変わってきます。そのため、中・長期的な一貫性のある課題を取る組むことが難しい。また、諸問題が先送りされるものの、役員が変われば過去の経緯が十分にわからないため一向に解決されず、問題が山積みになり、いつのまにか風化されていきます。二.過去の経緯を知らない、組合運営のノウハウが不十分な一年任期総入れ替えの役員体制では役員が中心になって、建物の維持管理に重要なアフターや長期修繕計画を適切に対応することは難しい2)管理会社依存一.持ち回りで短期人気の役員はマンション管理の知識・経験が十分にあるとは言えません。二.管理会社は理事会の業務が活発になると自分達の仕事が増えるため、管理組合・理事会運営が活性化するような助言を積極的に行なわないません。三.持ち回りで選任された役員の多くは、1年間何事もなく終わることを望み、面倒な事を嫌います。その結果、管理会社お任せになり易い。四.管理会社担当は大手であればあるほど、頻繁に交替する。管理会社へ継続性の担保を求めても、新しい管理会社担当者はすべての事象を引き継げないため、過去に起きたことは組合、管理会社双方知らないまま、管理が進められることになります。3)高額資産を購入したのだから、特別な扱いを受けられると錯覚している一.売主のグループ会社=安心と思っている組合員は多いようです。管理会社の仕事ぶりは理事会しか見えません。その結果、管理会社の仕事ぶりがだらしなくとも、清掃がそこそこきれいで、管理員の対応に不満がなければ、それだけで管理会社はきちんと仕事をしていると誤解。事務的な処理がどんなに杜撰であっても、理事を除く組合員は管理会社は適切な仕事をしていないことを理解できません。二. 高級自動車を購入した時に手厚いアフターサービスが付く以上に、高額資産であるマンションを購入した際は特別な対応をしていると思い込む組合員は多い。実態は、マンションは一生に一度きりしか購入しない方が多く、デベロッパーにとっては一見の客。多くのユーザーがリピーター顧客にはならないため、アフターの対応は数年ごとの買い替えを期待できる自動車や電化製品等の消耗品に比べて雑です。続きは次回に! にほんブログ村
2015.10.25
横浜で起きた二つのマンション杭問題の件。分譲会社、施工会社の責任は当然として、管理組合と契約している管理会社の責任は大きいと思います。管理会社から、週5-7日間、管理員が派遣されます。また、物件担当者であるフロントマンも週1回程度は巡回していることになります。そのほかにも建物設備管理業務で、専門技術者が詳細に不具合を確認します。しかしながら・・建物が傾くような不具合の事象について、居住者が指摘しないと発覚しないのです。なぜでしょうか?今回のブログ記事では、建物維持管理における管理会社の実態をお話ししたいと思います。1)管理組合よりもグループ会社または管理の仕事をくれる売主を大切にする一. 分譲会社グループ企業である管理会社は、上手に管理組合と分譲会社の間を取り持てばいいのですが、むしろ、力関係が上である分譲会社の顔色を伺い、管理組合がどんなに正論を主張しても、分譲会社が不利にならぬよう、色々な理由を付け、分譲会社を守ろうとします。二. 管理会社は二つのお客様がいます。お金をもらえる管理組合と、仕事を安定供給してもらえる親会社である分譲会社です。管理会社は、契約先の管理組合よりも分譲会社の顔色を気にして仕事をします。これはグループ企業である管理会社に限った話ではありません。何らかの関係性や、新築時に競合に受注した管理会社も、次の仕事がもらえるかもしれないので、分譲会社は絶対的な存在なのです。三.新築時から管理会社は、グループ会社であっても、そうでなくても、管理組合よりも分譲会社を守ろうとします。管理の専門家である管理会社と、不動産の専門家である分譲会社がタッグを組む結果、不具合を指摘をする管理組合の意見はまともに取り扱われず、不利益を被ることになります。2)役に立たない建物点検業務一. 管理会社へ委託する業務の中に、年に数回、建物点検や設備点検が含まれ、管理会社所定のチェックシートにならい管理会社技術社員または再委託業者が点検を行ないます。技術員の中には一級建築士等有資格者も含まれます。技術員が点検をすれば表面的に確認できる不具合はすべて発見できるはずです。しかし、部位ごとのアフター保証が期間を終えるまではその内容が指摘され、適切に処理(無償修理)されることは少ないのです。二.委託契約にある建物や設備の点検を実施はしていますが、不具合を瑕疵問題として取り上げた上で管理組合に改善提案をすることはしません。本来無償で補修してもらえる不具合も、有償提案を行い、組合に余計な負担を背負わせます。売主を守り、自分(管理会社)の儲けにつなげようとする、こんな管理会社が圧倒的に多いのです。3)いかに大規模修繕時に工事を増やすかを考えた業務を行なう一.新築後最長10年間のアフター保証が終われば、大規模修繕が待っています。二.元請をする管理会社にとっては大規模修繕はビジネスチャンスです。アフターで無償補修できる箇所を手付かずであれば、大規模修繕の工事範囲は広くなり、受注金額は高額になりますし、不具合をほっとけば、劣化が進行し大規模修繕が提案しやすくなります。続きは次回に にほんブログ村
2015.10.24
連載シリーズの三回目です。杭問題が端を達して、マンション瑕疵問題をメディアは積極的に取り上げるようになってきました。タイトルの連載でも取り扱いますが、弱者である管理組合は、業者だけのWinWinの仕組みにやられ、最終的には、負担しなくても良い修繕まで強いられることになります。しわ寄せを受けた管理組合は、将来思いつけ(修繕積立金の負担増)を背負わされます。使うときに税金をじゃぶじゃぶ使って、足りなくなったら税金を上げて賄う・・マンション管理はこの国の縮図なのでしょうか。ブログファンはご存知と思いますが、横浜の二件の杭問題の前から瑕疵問題についてイダケン事務所は積極的に取り組んでいます。 デベロッパーは企業が巨大すぎて、風車に立ち向かうドン・キホーテのような存在は少なく、孤軍奮闘しています。 杭問題をきっかけに、行政も毅然とした対応を取って欲しいですし、営業トークだけでアフターが不誠実なマンション業界の姿が改まって欲しいと思います。今回は分譲会社の問題点について吠えますw 1) 売りっぱなし一. 契約に行きつくまでは誠実に対応しますが、契約後はその営業マンは全く関与しなくなります。二. 契約担当の営業マンに苦情を言っても取り合わず、いつのまにか売主は辞めたことにして営業マンとの直接コンタクトを取らせないようにします。(実際は退職はしていない)三. 購入者が正当な主張で苦情を言っても、それが何度か続くと売主に連絡するとクレーマーの扱いをし、誠実な対応をしようとしません。行きつく先は訴えて下さいと開き直ります。2)売り易くするために修繕積立金を低価格設定一. 国交省で専有床面積1平米当たり約200円を修繕積立金の目安と発表しているのに、いまだに、低価格(1平米あたり約100円程度)の設定を行なって販売しています。因みに20年以上前の新築マンションは管理費の10%程度(月額1000円前後)があたりまえ、この金額には何の根拠もありません。二. 売主としては修繕積立基金(購入時の一括徴収金)を含めて1回目の大規模修繕に不足がでないような形で設定。後は管理組合の問題だからと割り切って考え、購入者の将来の負担増を自己責任だからと、責任を感じません。三. モデルルームに長期修繕計画を備えていますが、購入者から質問がない限り将来の値上げについて詳しく触れようとしません。四. 管理費+修繕積立金+ローンの総支払額を提示し、購入者にお得感を演出。売主の言うことを額面で信じて購入した居住者は、将来値上げを提案されると「だまされた」と売主に不信感を抱くようになります。3)アフターは施工会社・管理会社にお任せ一.アフター専門部署はあるが、大きな問題がない限り、この部署が積極的にアクションを起こすことはありません。二.アフター保証の窓口は管理会社や施工会社に任せにします。売主はアフター対応の進捗や対応状況もチェックはせず、問題が大きくなって初めて、管理会社や施工会社が行なった資料を確認します。三. 設計上の不備や施工上の不具合を瑕疵と認めようとしません。経年劣化や、地震の影響等、原因不明等で片付け、責任の所在をあやふやにしようとします。続きは次回に、お楽しみに!! にほんブログ村
2015.10.22
横浜のマンション傾きにおける杭問題は、二次下請け業者の親会社まで登場し、謝罪することになりました。区分所有者にとっては、二次下請けは直接の契約関係はなく、責任の当事者は分譲会社です。二次下請けの親会社がここまでのことをやるのです。売主の親会社はどのように社会的責任を公の場に示すのでしょうか?前回の日記でも書きましたが、契約の当事者が矢面に立たず、二次下請けばかりに責任追及している感じを受けることについて、違和感を感じるイダケンです。(マスコミの宣伝手法だけの問題でしょうか・・)さて、タイトルの連載シリーズ第1篇は新築時の施工した元請けであるゼネコンに着目していきます。(1)低予算による受注一. 競争が激しいマンション新築施工において、ゼネコンは積算は利益すれすれで受注します。なぜか・・新築マンションは請負金額にボリュームがあります。企業が箱モノの投資を控える中、売上目標達成のため無理して受注している状況があります。。粗利0%でも受注することもあるそうです。二. 受注後は、少しでも多くの粗利を確保するために、購買担当(仕入れを行う部署)や現場代理人(監督さん)は低い原価設定を社内で強いられます。安価で仕事を請け負う下請けの施工会社も、何とか利益を確保するためにもがきます。これが、手抜き工事、粗悪な仕上げが起きる原因になります。(2)限られた工期、集中する竣工時期一. 原価低減のため、ぎりぎりの工期で受注します。(工期が短ければ、現場経費が最小限に抑えられます)二. ぎりぎりの工期は天候不順の影響を大きく受けます。契約に定められた期間に建物が完成しないと違約金支払い義務が発生するため、工期後半は突貫工事を行なうことになります。三. マンションの竣工(引渡し)は新年度を迎える前の1~3月に集中するため、作業員(職人)の確保が難しい。それでなくとも職人の低レベル化が進んでいるのに、繁忙期に応援で、ゼネコンが普段使い慣れていない職人を集めると、更なる品質低下を招きます。四. 温度・湿気等の天候条件は品質に大きく影響しますが、突貫工事の場合、多少の悪条件でも無理して施工を行なうことになります。その結果、材料の本来あるべき品質が確保されず、施工後すぐに塗装の剥がれ、仕上げ面のひび割れ、貼りもの(クロスや長尺シート)の剥がれ等の初期不良が多発します。(3)企業合理化による慢性的な人員不足一. 現場に配置される社員は原則日・祝日しか休めず、かつ、工事後半突貫工事時には休日返上、昼夜問わないような作業もざらに行われ、過酷な勤務状況になります。二. 建築不況にあおりで、一部大手施工会社を除いては、勤務時間に見合うだけの十分な給与が支払われていません。三. 優秀な現場監督は、すぐに他社から給与増額を条件に引きぬきを受け、低い給与、つらい勤務形態の中ストレスをためて仕事をする人員しか残らなくなります。四. 繁忙期は社内の応援部隊を確保するのは難しい。突貫工事で多くの職人が出入りするのに係らず、管理する施工会社の人間が不足しているため、品質管理がままならない五.長引く建設業不況の影響で、優秀な技能作業員(職人)が不足。経験が浅く、不慣れな職人が、現場管理が至らない状況で、高い品質を求められても、絵に描いたモチになります。次回の日記に続きます。 にほんブログ村
2015.10.21
横浜のマンション(管理は三井不動産レジデンシャルサービス)の杭問題を巡り連日連夜マスコミで取りざたされています。売主(三井不動産)や元請け施工会社(三井住友建設)ではなく、杭打ちを担当した二次下請け(下請けの下請けですね)に責任追及の目がいく、異常な状態を目のあたりにしている今日この頃です。二次下請けの責任はあるのでしょう。しかし、偽装をした下請けをつかったのは元請け施工会社の責任で、その元請け施工会社と契約を結んだのは売主なのです。売主と元請け施工会社はグループ会社です。身内の問題を下請けに被せて、自分の保身「ブランド」をまもるような構図に見えて、違和感を覚えます。被害者は「管理組合」と「区分所有者」だけです。イダケンの事務所では、新築時の瑕疵と思われる不具合問題を数多く扱っています。「ごく少数のアンラッキーなマンションは可哀そう!」 とお思いの方。少なくともイダケン事務所がこれまで携わった大規模修繕においては、50%程度の確率で多かれ少なかれ、この不具合問題にぶつかります。新築時の設計・施工の不備により、数多くのマンションが、本来支払わなくてもいけない、余計な修繕費の負担を強いられているのです。イダケンの事務所だけが、このような問題を抱えているマンションから相談がくるのでしょうか?否! それでは、なぜ・・表面化しないのか。一つは、大規模修繕工事を売主のグループ会社である管理会社に発注しているケースが多いため。⇒親会社を守るため、口が裂けても新築時の不備が原因とは言いません。施工箇所の不具合原因は通常の劣化や東日本大震災の影響の原因で済ませてしまいます。二つ目は、大規模修繕工事を管理会社変更で売主のグループ会社以外の独立系等の管理会社に発注しているケースが多いため。⇒独立系の管理会社は、プレゼン時にグループ会社ではないため、客観的な立場で建物を評価しますと アピールしますが、大規模修繕になると、新築時の売主との責任交渉は、管理会社にとって全くお金にならず、手間ばかりかかるので、積極的に組合へ問題提起することはありません。新築時の不備であろうということは組合へ報告しても、瑕疵担保期間が過ぎているから売主負担は難しいの一言でアドバイスを済ませます。むしろ、新築時の売主の不具合と思われる個所が多ければ、元請けをする管理会社にとっては、施工金額が大きくなるため、商売としては好ましいのです。三つめは、大規模修繕工事をコンサルタント介在方式で行う場合、ルーチンで設計・監理業務を行う設計事務所が多いため。⇒コンサルタント業務を担う設計事務所は、一担当者が掛け持ちで複数の物件を担当します。業務の効率化を目指すために、組合へ提唱する設計・監理業務は、社内でマニュアル化が進み、ルーチンで仕事を進めます。イレギュラーな対応は、一担当者の負担が増え、他の契約物件への影響を及ぼします。そのため、手間と時間がかかるため新築時の瑕疵と思われる不具合があっても、積極的に組合をサポートしようとせず、「時効があるので難しい」「大規模修繕を一旦終わられせて、そのあと組合で問題協議してください」と自分たちの業務内に組み入れないようします。次のブログ記事より、マンションの適切な維持管理を阻む6つの厄災を連載したいと思います。このテーマについては、イダケン事務所主催のセミナーでも過去2度ほど取り扱った内容です。六つとは・・・ 1.新築施工会社2.売主3.管理会社4.管理組合運営5.大規模修繕コンサルタント会社6.大規模修繕施工会社になります。以下、次回に続きます。 にほんブログ村
2015.10.19
理事会が取り扱う課題は広範囲におよびます。修繕規約・細則遵守(ルール違反者の措置)防災・防犯会計の健全運営住環境の向上地域コミュニティ・行政とのやりとり 業者との折衝 組合員からの要望・意見への対応 等々理事会が活性化すると、様々な課題に直面することになり、一つ一つの課題を毎月1回の会議で掘り下げて検討することは難しくなります。広く浅くの議論では、良案を導くことはできません。 会社組織を考えると、経営戦略を決める役員会と、実行部隊として業務を行う各セクションとは分業されています。 掘り下げた検討に時間と専門性を要する事案については、理事会とは別の分科会を結成し、集中して審議することが効率的だと考えます。理事会がレベルアップしても、専門委員会の役割は重要なのです。【マンション管理セミナー開催のお知らせ】2015年10月12日(祝日)14時から新宿にてイダケン事務所主催のマンション管理勉強会を開催します。今回のテーマは「管理会社を上手につかいこなすテクニック」です。裏を返すと「管理会社に手玉に取られないためには」になります。例えば・・清掃が汚いフロントマンの対応が遅い、悪い管理費や工事の値引き要請をしても、全く応じてくれない依頼ごとをしても、いろいろな言い訳をして引き受けようとしない壊れている箇所があってもいつまでも放置しているどうすれば改善するのか?そのテクニックをレクチャー致します。詳しくは下のバナーより専用ページにジャンプしてください。 にほんブログ村
2015.10.06
会で役員に選ばれる、理事会に出席すると、管理会社の対応に不満を抱くことがあります。担当であるフロントマンに是正を促しても、のらりくらりと対応しない方向にもっていこうとします。 組合側は持ち回りで一年交替の素人役員、かたや相手方である管理会社は百戦錬磨のプロ。交渉を行う上で、相手(管理会社)が有利になることが多いのです。では・・管理組合は、不満や要望があっても、我慢して現状の管理会社提案を受け入れなくてはならないのでしょうか?2015年10月12日(祝日)14時から新宿にて開催するマンション管理勉強会では、イダケンがこれまでの経験から、どのようにすれば管理会社を上手につかいこなすことができるか=交渉を組合有利に進めていけるかのテクニックをレクチャーします・相見積もりを取らないで委託費を減額させる方法・管理会社が提案する大規模修繕工事の見積金額を下げさせる方法・掛け持ちのフロントマンが、自分のマンションのために一生懸命に仕事をしてもらえる方法等・・一年任期総入れ替えの理事でも、ちょっとした工夫で管理会社の仕事ぶりや、支払うお金が安くなるヒントをお伝えします。詳しくは次のURLをクリックし、案内ページをご覧くださいhttp://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2015.10.01
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