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東の海から闇がじわりと領域を拡げる頃になって、ようやく風が吹いて来た。白いベランダデッキのカフェでは柱を登る苦瓜の蔓が落とした肩を揺らしている。誇らしげに逃げて行く夕日を片手で遮るように見送りながら、あなたはデッキにいる男にゆっくりと近づいていった。「ごらんよ。海があって夕日が沈んでいくのはロマンだ。詩人になれる気がするね。」あなたは立ち止まって男に視線を投げ、ひと呼吸置いて「そうね」とだけ応えた。氷の入ったグラスを渡しながらそんなに単純じゃないわと心で呟いているように見えた。「真夏の夕日と砂浜と、こんなタイトルかな、どお?」男は誇らしげにあなたを見る。あなたは足許に這う黄色くなってしまった苦瓜の葉を見つめながらこう呟いたのだ。「夏の光はいのちを削るわ」夕立になった。
Aug 5, 2010
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渉江採芙蓉 枚乗 渉江採芙蓉 蘭澤多芳草 採之欲遺誰 所思在遠道
Aug 3, 2010
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