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金曜日。我が家での初の法事の為、長男の嫁業に専念。先月と来月は我が故郷で、今月は我が家で…こんなにお坊さんのありがたいお経を何度も聞くなんてそう滅多にない経験だ。同日深夜。ベッドに入ってもなかなか眠れず、暗闇の中で色々なことを考えてしまいしばらく涙がぽろぽろこぼれて困った。あの日からもう1ヶ月が経つ。父が旅立つ少し前に“ぽつりと呟いた”と母から聞いた言葉を思い出す。「びー。(=私)が、随分遠くなってしまった……」今頃になり、もっと実家に帰って父に親孝行しとけば…と悔やんでる。土曜日は朝から空の御機嫌は宜しくなく。風もあって出かける前から気持ちは、やや下がり気味。でも、同居が始まって初めて私ひとりだけで出かける日で、しかも大好きな癒しスポットのひとつである美容院に行くので、カゴから放たれた鳥じゃないが、肩の荷が少しおろせそうだ。約束の時間ちょうどに店に入ると、店長Оさんのいつもの笑顔に出迎えられる。彼の“お城”がオープンして1年程経つが、無事に軌道に乗ったようでアシスタントの女性がひとり増えていた。土曜日ということもあって、入れ替わり立ち代り予約客が訪れる。知り合って20年の私としても、彼がこうして順調に自分の夢を叶えてく姿を見るのは、とても嬉しいし、励みにもなる。私の番になって、近況を話す流れで父の話をしてしまったがОさんはとても丁寧に、それでいて仰々しく振舞うでもなくふんわりとその話に耳を傾け、温かい空気で包みこむ。このところの色々で急激に増えてしまった白髪の悩みにも、真摯な受け答えで接してくれ、できる限りのことをしてくれた。加えて、スタイリング前のSalyuさん(=アシスタント1号)のオタノシミの洗髪ワザに癒される。私の疲れに気づいてなのか、今日はマッサージもいつもより時間をかけてくれたよう。その心地よい手さばきは、お見事。会計を済ませ見送られて大通りに出たら、あちこちに傘の花が咲く。霧のように細かい雨が、また降り出した。相変わらず毎回、ココに来る時はこんな調子で。そんなではあるが。2時間とちょっと癒しの空間で充分に満たされ、久しぶりに都内でひとりの時間を過ごすこともでき、だいぶラクになれた気がする。★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「うんまいたこ焼き食べたい!!」
2009.01.31
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★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。
2009.01.28
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この季節にしては天気が良く、お出掛け日和になるという土曜日。気分転換とストレス解消を兼ねて、家から海まで歩く。ホントは“お気に入りのケーキ屋で美味しいケーキを買う”のをゴールと決めていた。けれどやっぱりココまで来てしまうと、あの風を感じてしまうと背を向けては帰れない。「せっかくだから海まで行こうよ」ダンナのひとことに促され、(このところの疲れが溜まってか単におなかが減ってたせいか)さっきまで道中で何度か軽い眩暈でふらふらしてたのが嘘のように、足取りが軽くなる。この時間にもなると犬の散歩も多くなるので、無邪気な“笑顔”とすれ違う度に、自然と顔も緩む。浜辺に辿り着く頃にはもう、澄んだ冬空の青にオレンジが美しく重なる時間となっていた。伊豆大島や伊豆の方まで今日は、珍しくくっきり大きく輪郭が浮かび上がっている。そして、海上には黙々と波に挑むいくつもの影。新しい年になろうと、私が突然の転機を迎えようと目の前に広がるここの景色には、いつもと変わりがない。ただひたすらに寄せては返す波音とその眺めにホッとする。 ※画像にふれるとコメント出ます※ 帰り道、お目当てのケーキを買って家に戻る。今夜はお義母さんが腕をふるって、日本海の実家に皆揃うと食べていた郷土料理を作ってくれた。五臓六腑にしみわたる“おふくろの味”とやさしい食後のデザートのおかげもあって、癒やされまくり。何はなくとも、こういう小さな幸せの積み重ねが今は大事だ。★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「白髪がっ」
2009.01.17
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松の内も過ぎ、あれから2週間経ったので、そろそろこっちの生活も立て直さなければってこともあり。新年の挨拶のため、ダンナの父親とご先祖の眠るお寺に向かう。住職はお留守だったため、奥さんにご挨拶をして新年初めての墓参りを済ます。私がお墓の前でお義父さん達に、「そちらに私の父が行きましたので、よろしくお願いします」と手を合わせていたら急に、晴れてるのに頭上に雨雲が垂れ込めパラパラと音をたて白いものを降らせ始めた。突然の雪は縁起がいいって聞くし、何かしら、通じたのかな…なんて、いいように解釈。いつまでもクヨクヨしてても仕方ないのだし、何事もポジティヴに考えるのが、きっといい。今日はどこを歩いても若者の集団がいるなぁと思ったら、“成人式”だったんだ。それはめでたい。艶やかな振袖姿のお嬢さん方の笑顔が眩しい。私にもそんな時代もあったんだよなぁ。正月の休み中に帰省して、知人から借り物の振袖を着て記念写真を撮った時。父は何て言ってくれたかなぁ。あまりにも時が経ちすぎて、今となっては何も思い出せやしないけど。それも親孝行のひとつになってたなら、いいなと思う。 いかしたパンダ野郎 帰り際、お義母さんが買ってくれた満願堂の芋きん。家に着いて早速頬張る。自然と笑みのこぼれる味に三人で和む。そういえば、最期の日の昼間。近所の人に貰った美味しいお芋、父さん嬉しそうに食べてたって母さん、言ってたな。なんてことを思い出してしまうと、まだ未練は尽きないが少しずつゆっくりとでいい、想い出にかえていこう。私は私の人生を、これからも前に進むために。 淋しさの 底ぬけて降る みぞれかな 丈草 ★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「ありがとう。」
2009.01.12
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大晦日まであと1日。朝から空が青く風も心地よく、絶好の大掃除日和になった。ダンナ、お義母さんと三人で手分けして、ほぼ予定通りの作業を終える。夕方は近所の商店街まで正月料理の買出しに。夕飯も済ませ、年末特番を一家団欒楽しんでいた夜、その電話は鳴った。父が死んだ。母からの電話を受けた時にはもう危篤状態で、話している途中に母が呼ばれ、そしてそのまま意識も戻らぬままあっさりと逝ってしまった。あまりにも突然で頭はかなり混乱してたが、涙の流れる暇もなく航空券の手配、新年に決まってた仕事のキャンセルメール送信、留守を守る義母へ諸々指示出し、バッグに荷物をひたすら詰め込み……無心ですべきことを淡々とこなしていった、という感じ。気づいたら夫婦ふたりで九州に飛んでいて、目の前に横たわる父の冷たい身体を私は、これまでの親不孝と非礼を詫びながら繰り返し撫でていた。母も弟も私が思ってた以上にショックが大きいようで、そんな今にも壊れそうな弱い姿を見てしまうと、せめて私だけでも泣かずに父をちゃんと見送らなければ、と必死で歯を食いしばる。子供の頃、長女として厳しく育てられた私は人に“甘える”ことができず、実の父にさえベタベタすることもなく、彼はだいぶ寂しかったようだと色んな人に度々聞いたことがある。そんな父をしっかりと抱しめる。大きくて強かった父が、私の胸に納まるほど小さい骨の塊になって今やっと…そして――――――――――朝から晩までひとつひとつの行事を息継ぎする間もなく遣り遂げて、何がなんだか分からないうちに時は過ぎ、想像以上に心身ともにものすごく激動した濃厚な数日間を乗り越え、世の中がいつどんな笑顔を浮かべて新しい年を迎えたのかも見届けることなく、今日に至る。生きていれば、今日、「誕生日おめでとう!」と電話するはずだった。その声を聞けなくて一番驚いているのはおそらく、父本人だろう。60代の若くてたくましく無駄口を叩かない父は、私の自慢だった。まだまだしたいことも沢山あったと思うけど、13年前に大手術を奇跡的に成功させ、本人曰く「びー。(私)のため」に死の淵から戻ってきてくれた時、主治医に「長くてあと5年」と言われていたのだ。それを考えると、父の人生は短かったけれど、私達のためにもう充分に生きてくれたと思う。今、心から感謝してる。倒れたのが、最愛の母とふたりきりの穏やかな時の中でよかった。それに、親戚の住職が生涯職人だった父にピッタリの戒名を授けてくれたのもほんとうにほんとうに泣けるほど嬉しかった。父の身体はあの世に旅立ってしまったけれど、私はそんなに寂しくない。それはダンナも同じようで、何かしら既にいくつかの不思議体験をしてるらしい。なんだかいつも魂はそばに居てくれてる気がして、妙な安心感と温かさに包まれてるような気がして…だから父さん、もう心配しなくていいよ。今までありがとうね。私はもう泣かないから。幸せでいるから。見上げる空からいつもの顔で笑ってて。★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「七草粥で無病息災。」
2009.01.07
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