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バトリョ邸のエレベーター
エレベーターの歴史は以外に古い。滑車式ロープを使って上げ下ろしをした事をエレベーターの起源とするなら古代ローマ時代にさかのぼると言われている。
紀元前236年。考案者はかのアルキメデス(BC287~BC212)。動力は人力の手動
であった。
エレベーターの動力が人力以外のものに変わるのには、それから2000年の時がかかる。
ジェームズ・ワットが発明した蒸気機関は1835年、ついにエレベーターの動力として採用され、登場する
。 蒸気機関が産業革命を起こしたように、エレベーターにも大きな飛躍を与えたのだ。
だが、それでも当時のエレベーターは「ロープが切れたり、はずれたり」と、危険きわまりない物でもっぱら貨物用として利用されていたそうだ。
1852年エリシャ・オーチスが安全装置を開発。一気に安全性が向上
。
もう一つの画期的事は、エレベーターの駆動システムに「カウンター・ウエイト方式(つりあいおもり)」が導入。(井戸のつるべと同じ原理)これにより、エレベーターが最上階から飛び出すような事故も減り、高層ビル建築が可能となる。今のエレベーターの元祖と言ったところだ。
因みにエリシャ・オーチスは安全装置を売り込み「オーチス・エレベーター・カンパニー」を設立。
パリ万博のエッフェル塔、NYの自由の女神、エンパイアステート・ビル、国連ビル、世界貿易センターのツインタワー(テロで崩れた)、霞ヶ関ビルにエレベーターを設置。
現在世界最大のエレベーター、エスカレーターの会社
である。
※こ(1973年にユナイテッド・テクノロジーに買収されたが・・)「エスカレーター」の名はオーチスの登録商標で商品名だったそうだ。
下の写真はバルセロナのバトリョ邸のエレベーターであるが、1904~1906年にガウディーが増改築した時のものだ。メーカーまではわからないが・・。
よくよく考えたら100年以上前の物? 機械部は取り替えられているんだろうな・・・。そのままだったら怖い!
エレベーターは今一階に。上では待つ人たちがいる。
エレベーターは二階に上っている所。住人用で、観光客の使用は禁止されているから内部は見えない。
これは箱型だと思うが、「両サイドだけエレベーター内部の壁があり、前と後ろは壁なし」と言う恐ろしいエレベーター(寄りかかったら大変な事に・・)が、ヨーロッパでも古いホテルに行くと未だに存在する。安全性を考えると日本では絶対ありえない物だ。
でも、こうしてエレベーターの歴史を振り返ると、そう言うエレベーターも「あり」なのかな・・と思う。
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