わたしのこだわりブログ(仮)

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2014年02月24日
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ブルージュに入る前に、是非紹介しておきたかったけどブリュッセル(Brussels)シリーズに載せるにはちょっとマイナーな番外編。
前回ヴィクトール・オルタ(Victor Horta)のアールヌーボー建築の話をしましたが、今回アール・デコの邸宅です。


ダヴィッド&アリス・ヴァン・ビューレン美術館(Musée David et Alice van Buuren)

ブリュッセルの高級住宅街ウックル地区にある美術館は、もともとここに住んでいたダヴィッド&アリス・ヴァン・ビューレン夫妻の邸宅を1973年に美術館にしたもの です。
ガイドブックにもあまり紹介されていないので日本人の訪問者は少なく。そうでなくても地図も看板もなく、ここにたどり着くのはかなり至難な美術館でした。

前日に人でごった返したオルタ美術館(Musée Horta)を訪ねていただけに閑静な住宅街の中のこの美術館はいろんな意味で対象的な美術館でした。
時間がある人で建築や庭に興味のある方にはお勧めです スマイル

住所 41 Léo Errera Avenue, 1180 Brussels

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写真は昨年5月の中旬。季節には季節の花が咲く。庭園ではちょうどキングサリやライラックの時期でした。
残念ながら例年より寒くパラなどはまだこれから。7月頃に行くのがベストかも・・。

表札はこれだけ
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トラムを降りてからどの辻に入るのかがわからず場所を特定する為にこのあたりをくるくる回りました。(辻が8叉路くらいあった)
しかもオープンは毎日14時~17時30分(火曜日を除く)それまで門は普通に閉ざされているので民家と見分けがつきにくい。

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1928年に完成したこの建物は外見上アムステルダム派の建築に分類。

はこの建物の設計は施主であるダヴィッド(David)自身が行い建築家の甥が設計図を描いたようだ。
オランダ風の赤煉瓦の外観は施主の控えめな性格が現れていると言うが、内装は凝りに凝ったアールデコ様式にデザインされている。
しかも、家同様家具も施主であるダヴィッド・ヴァン・ビューレン(David van Buuren)がこだわって造らせたものなのだそうだ。

アール・デコ(Art Déco)は幾何学図形をモチーフにした装飾で1925年のパリ万国博覧会で紹介されたスタイル。
1930年代のニューヨークのクライスラービル・エンパイアステートビル・ロックフェラーセンター等がアール・デコ建築として有名。

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ダヴィッド・ヴァン・ビューレン(David van Buuren)(1886年~1955年)はオランダで生まれ1909年ブリュッセルで銀行家になった。
1922年結婚してこの土地を購入すると二人は自分達の好みで当時流行していたアールデコ調のデザイン家具や絨毯、テキスタイル、ランプなどを発注。

実はここもオルタ同様内部の撮影は禁止されている。そこで奥の手。購入してきたガイドブックから写真を借用しました。

玄関ホールと階段
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木材はブラジル産の紫檀とマホガニー。デザインはパリのデザイナー、ドミニク。
リビングの家具も全て彼の作品。
ガラスのシャンデリアはウィーン分離派出身のヤン・アイゼンルーフェル。
窓やドアのステンドグラスはオランダの装飾家でアムステルダムのアメリカホテルを手がけたヤープ・ヒディング。
左に見切れているブロンズはベルギーの芸術家ジョルジュ・ミンヌひざまずく人。

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ボタニカル・ギャラリーと呼ばれるこのリビングは特製の花柄の絨毯に由来する。
デザインは1925年にパリ万博で活躍したフランスのアール・デコのデザイナー、モーリス・デュフレーン。

ちょっとなつかしい昭和のにおい。
アール・デコ(Art Déco)は日本でも昭和初期に流行ったようで、なんとなくどこかで見たようななつかしさを感じるのかもしれない。
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品の良いお金持ちのお宅に遊びに来た・・と言う感じ。

写真は無いが、カトラリーや食器まで施主のこだわり抜いた趣味が反映。
絵画もわざわざダイニグの為に描かれた6点の静物画。(6点で一つの作品)等の他、ブリューゲルの「イカロスの墜落」をはじめ、ペルメーク、ヴァン・ド・ヴェスティーヌ、スピラール、アンソール、藤田、ド・スメト、ゴッホ、エルンストなどの作品がコレクションされている。

しかし個人的に思うに実際の所絵画については本物か不明な部分もある。例えばブリューゲルの「イカロスの墜落」はカンヴァス版が王立美術館にあるが、近年それは偽物ではないかと言われているし、メトロポリタンにもイカロスがあった。画商は本物としてダヴィッドに売ったそうだが果たして?

まあ、とにかく 芸術好きの施主がこだわり抜いて造り上げた家にこだわり抜いて集めたコレクションが当時のまに展示されている わけです。
ダヴィッドが亡くなり後にアリス夫人により1970年に財団法人が設立され屋敷とコレクションが寄贈されダヴィッド&アリス・ヴァン・ビューレン美術館ができたそうだ。

家側からの庭園
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ジュール・ビュイッサンスによる アール・デコ様式の薔薇 園(1924年)や英国庭園など当時の一流どころが庭園設計家を手がけたそうたで、手の込んだラビリントスなどいろんな種類の庭があり花がある

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ラビリントス(迷路1968年)は大人も楽しめる。
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一度入ったらリタイアできないので注意。

ハートの庭(1969年~1970年)
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アリス夫人が亡きご主人の為に造らせたと言う。とても可愛らしいコーナー。
よくよく見ると花はシャベルできている。

楽しいオブジエがあちこちに。近所の人なら子供連れで楽しめるコーナーもある。
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日本人の来訪者などほとんど来ないようで、何を見てここに来たか? と訪ねられた。
それでも日本語解説が用意されていたので日本人ウェルカムのようだ。
だから少し宣伝してあげたいな・・・と思ったわけです スマイル

おわり






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Last updated  2014年02月25日 06時07分05秒
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