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《求法用心集》より《五二 今それすてゝ》
一、今迄、生れられる様な心にならねば生れられぬと思ひし故、直に計らひまはる。
この心、今それすてゝ、超世の大願こそは此私のために御成就ぞと聞きひらかるれば、佛智の御與へにて、かゝる胸へ六字賜はりて、往生一定の身となるなり。
二、とかく、喜ばれぬの、疑ひはれかねるに貪着して、しみじみ御恩が喜ばれぬ。
その心で百年聞いても疑ひのはるゝ道理はない。その計らひ、今それすてゝ
超世の大願は如何なる機の衆生を助け給ふぞ、いか様に立て給ふ本願ぞと、そ
の本をよく聞かねばならぬ。
三、地獄覚悟で聞く気はなくとも、どうでもこうでも、我が浄土へ生れさせずばと思召す
如来の大悲なれば、一日に八億四千も心がうつりかはり、悪のみ造る身なれども、弥陀の名號は利劍故きり給ふ。
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