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2022.10.04
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テーマ: 鉄道(25417)
103系3000番台 :川越線



旧型車の車体のみを更新する事例は多々ありますが、車体をそのままに新性能車に改造する例は、国鉄時代にはほとんど見られません。そういった意味では、国電の歴史上でも貴重な車両と言えます。
しかも、後年には冷房改造も行われていることが、暫定使用ではなくなってしまったことの事情が覗えます。



平成2年1月14日 西川越~的場間にて 3両編成非冷房時代の55編成

昭和60年3月、東北新幹線上野開業・埼京線開通に合わせて、直通運転される川越線も全線電化されることになりました。
計画当初、埼京線(仮称「通勤新線」)は、大宮~川越間及び大宮~宮原(高崎線)間に乗り入れる予定でしたが、宮原への乗り入れは事情があって頓挫しています。大宮附近には電車区を設置するような用地確保が困難だったことから、川越線への乗り入れは已む無しといったところではないでしょうか。

川越線電化にあたり、埼京線への直通電車は山手線の205系化で捻出した103系10両編成を使用し、大宮~高麗川の相互発着電車は103系3連を充てることになります。ここで白羽の矢がたったのが、仙石線の新性能化(103系・105系化)で余剰となった旧型車でした。(まさか、103系化されるとは思いもよりませんでしたが・・・。)

改造は、クハ1両はモハ1両と組んで電動ユニット化、もう一方のクハとあわせて3連化され、残ったモハ1両は電装解除の上サハ103系3000番台となり、中央線で使用されることになりました。もちろん、当初は冷房化は実施されていません。


平成14年5月3日 川越線 笠幡~的場間にて 52編成

平成14年5月3日 笠幡~武蔵高萩間にて 54編成

上の2枚の写真は、4連・冷房化された晩年の103系3000番台です。
山手線のE231系化に伴って大量に捻出された205系及び臨海高速鉄道の余剰車の購入により、同線の103系3000番台も置換えられることになりました。

これは私の推測ですが、川越線の区間運用車は、せいぜい10年程度使用し「そのうち余剰となる103系で賄えば良い」程度に思っていたのが、強力な要望によって電化された八高線の需要が意外と伸びてしまい、必要な車輌数が確保できなくなってしまった。
結果、209系の新規導入、中央線からの201系乗り入れで対応するがそれでも足りなく、103系の一般型を半自動化等により最小限確保(3500番台化)し、これに合わせて3000番台と容易に連結可能な中央線のサハ3000番台を呼んで対応した。と、考えております。

推測の域を出ない勝手な想像ですが、同僚と再会し、元の4連で最後の活躍をすることができた同車たちは、大変幸運な車両たちであったと思います。


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最終更新日  2025.06.19 22:17:45
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