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著 者=中谷 厳(なかたに・いわお)書 名=資本主義はなぜ自壊したのか発行所=集英社インターナショナル発行年=2008.12評 価=★★☆☆☆【送料無料】資本主義はなぜ自壊したのかまえがきで筆者は、小泉政権のもとで構造改革の一翼を担った経歴を持ち、リーマンショックを引き起こしたグローバル資本主義の片棒を担いだ「自戒の念を込めて書かれた懺悔の書」ということを明示している。その意味で、なぜグローバル資本主義が誕生し・隆盛し・いけないことなのかを示すことを意図しているように思えるが、内容的には指摘が浅く・方策もナイーブすぎる。加えて、懺悔という割には、これだけ日本が格差社会になってしまったのに、昔からいけないことは分かっていたよと自らの反省が全く見られないのも本書の特徴である。また、結構な分量368ページにもかかわらず、ほとんど何も記憶に残らないのも驚きだ。やはりこう言った経済モノは、その時々の時代背景もあるのでリアルタイムで読まないと意味がないということが教訓として残った。今、「資本主義はなぜ自壊したのか」と問われたら、大部分の人が「えっ、自壊してませんよ」と答えるだろう。問いがおかしいのに、答えとなる内容がまともであるはずがない・・・
2011.05.08
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著 者=ジョン・ホイットフィールド(John Whitfield)訳 者=野中香方子(のなか・きょうこ)書 名=生き物たちは3/4が好き 多様な生物界を支配する単純な法則原 題=IN THE BEAT OF A HEART; Life, Energy, and the Unity of Nature発行所=化学同人発行年=2009.1評 価=★★★★★【送料無料】生き物たちは3/4が好き昔読んだ「ゾウの時間 ネズミの時間-サイズの生物学」という本の中に”一生に打つ心臓の鼓動の数は、象でも鼠でも同じ数。加えてほとんどの生き物も同じだが、その理由は解明されていない”といったフレーズがあったように思う。本書では、「動物の個々の細胞の標準代謝は体重の3/4乗に比例する。この理由は、生物の全ての細胞へ供給する酸素や栄養の通り道である血管を3次元的に配置するネットワーク手法を、フラクタル理論(自己相似性理論)で最適化するとこの3/4乗則を説明できる」学説が有力と述べている。そういえば3/4乗則は、「同一機能を果たす機器に係る製作費用は、その容量や重量の3/4乗に比例する」という経験則が、産業界における概略コスト計算においても使われたりする。すなわち、同じ処理能力の機器を2台作るより、倍の処理能力を持つ機器を1台作る方がコストが安くつき、それは2-2^(3/4)分安いということである。生物と機械は全く異なるけれど、最適なネットワークを構築する際には同一なんでしょうかね。ナシーム・ニコラス・タレブ「ブラック・スワン」の言うとおり、くたばれ「ベルカーブ」、「べき乗則」恐るべしなんだろう。更に本書では、「なぜ生物はかくも多様なのか」を解明する科学者の最新動向についても触れ、ウィリアム・ソウルゼンバーグ「捕食者なき世界」からの引用も含めニッチと食物連鎖の構造についても興味深く記述している。ただ、熱帯の生物が多様である理由さえも科学的に明確ではないことも正直に述べている。生物学とはかくも未熟なあるいは未完成な学問であったのかが良く理解できる。特定の学説や思い込みに偏らず、淡々と述べる点は好感が持てるが、逆に結論は何なのかが理解しづらい点でもある。ただ、非常に面白い本であることは確かだ。
2011.05.08
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著 者=マイケル・ダルワース(Michael Dulworth)訳 者=枝廣淳子書 名=NQ ネットワーク指数 なぜ、あの人のまわりには「素敵な人」が集まるのか原 題=The Connect Effect: Building Strong Personal, Professional and Virtual Networks発行所=東洋経済新報社発行年=2009.6評 価=★★★☆☆【送料無料】NQネットワーク指数本書の内容は、ネットワーク指数(NQ:NETWORKING QUOTIENT)は、知能指数(IQ)や心の知能指数(EQ)と同様いやそれ以上に磨かなければならず、その賢い磨き方を伝授する本である。ただどうしても気になる点は、ビジネス用語で昔から一般的に言う「人脈形成」とどう違うのか、また少し否定的なニュアンスのある「コネ」となにが違うのか、最後まで理解できなかったことである。加えて、大事なことも分かるしメリットがあることも分かる、が、イマイチ腑に落ちない所はいったいどこなのかが分からなかった。本書では時期的に指摘していないが、チュニジアやエジプトさらにはリビア他北アフリカ中東地域における民主化の推進に大きな影響を及ぼしたFACEBOOKやTWITTERのネットワークは、これを使いこなすネットワーク指数が最重要であることの実例であろう。ただどうしても気になることは、日本でのネット世界はほとんどが匿名であることだ。有名人やそれなりに割り切っている人や閉じたNWは別にして、実名で意見を発信しよう・実名でネットワークを広げようとする無謀な人は少ない。ウェブとネットワーキングは別物とは言え、中川淳一郎「ウェブはバカと暇人のもの」での指摘を待つまでもなく、少々日本以外の国とはネット事情が違うし、NPOやフリーの人と違って守るべきもののある普通のサラリーマンはそれほど無謀じゃない。そのもどかしさが、本書に対するちょっとした違和感なんだろう。 ただ、本書で言う「自分のネットワークをマッピングする」ことや、「マイ役員会を人選しておく」ことは、やってみようかとも思う。
2011.05.08
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著 者=ダニエル・ピンク(Daniel H. Pink)訳 者=大前研一書 名=ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代 富を約束する「6つの感性」の磨き方原 題=A Whole New Mind発行所=三笠書房発行年=2006.5評 価=★★☆☆☆【送料無料】ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代内容は、なんと「冒頭!」に訳者解説にあるとおり、現代は「農耕社会から産業社会、情報化社会を経て、ハイタッチ・ハイコンセプト社会」となっており、この時代を生き抜くためには「6つの感性(デザイン力、物語想像力、調和、共感、遊び、生きがい)」を身につけないと勝ち組にはなれないよと言う本である。決して内容が悪い訳ではないが、残念ながらそれ以上でもそれ以下でもない。加えて、時代背景の分析の点では、トーマス・フリードマン「フラット化する世界」の著作の方がよほど秀逸な作品であるし、感性の磨き方については、トム・ケリー「イノベーションの達人」の著作の方がよほど心にしみる。そういった点で、あまりお勧めできないが、まだこういった書物を読んだことがなかったとするともう少し面白いと感じたのかもしれない。あと、この訳者にすぎない大前研一のでしゃばりで目立ちたがり屋でうさんくさい所は、そういえば勝間和代とそっくりだなとあらためて感じたことと、論理・分析力に対する感性・統合力の比較をなんでもかんでも右脳と左脳の機能に帰結しすぎ(逆に不要)な点が印象的な読後感であった。
2011.05.08
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