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自分の精神状態がやばいなぁと思う状態からの立て直しって、ものすごく時間がかかる。そこまで、落ちる途中で方向転換できたら良かったんだけど、落ちざるを得ないしかるべき理由があって、それまで私を育ててくれた手や、優しく想ってくれた声も何も聞こえなく、届かなくなってしまったのだ。 そんな中、冷たい海に浮いて居た頃に出会ったあなたは同じく遭難者で、長らく陸にたどり着いたことがないと言って笑って居た。二人とも、長い漂流で体力もなく、へとへとで、休みたくても自分の体を浮かしているのが精一杯。そんな時に、二人で新しい流れ星を受け取ることのなんという無謀。でも、私は、その星を受け取ったことで、自分自身のどこかが変わったと思った。何がなんでも、生きて行こうという方向へ。 私が、星の位置、太陽の沈む方向、懐かしい魚の面影から、きっと向こうに島があるよと、あっちに行こうよと言ったけど、あなたは話を聞いてくれなかった……自分の道を行くと言った。私が、いつからか100%の気持ちじゃないことが、あなたに伝わっていたからだと思う。 そして、私には私のあなたには、あなたの道があった。 光り続けてくれていた灯台の導でたどり着いたのは、私の昔の記憶が少しずつ眠る場所だった。あなたが住処を訪ねてくれた時、ねぇ、幽霊になったら、いつでもここにおいでよ。と、心で言った。 限りある時間。私の遭難の旅は終わった。それを今、すごくすごく感じる。でも、でも。 ……あなたの遭難続きだった旅の終わりから、どんどん時間が過ぎて行く。 私の知らない、物語の続きがあるのかな……?きっとまた、教えてよ。いつでも煩いくらい電話を鳴らしてよ。 話したいことがいっぱいあるよ。
April 12, 2017
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