MM2022のブログ

PR

×

プロフィール

MW2022

MW2022

カレンダー

コメント新着

天国にいるおじいちゃん@ Re:打席に入る前に、バットを天にかざして、天国にいるおじいちゃんに『力を貸してくれ』(08/24) 天国にいるおじいちゃんについては、 089…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2026.07.24
XML
カテゴリ: 報徳記を読む
67

報徳外記

(現代語訳)
第十三 開墾(下)
 天下の利は、開墾より大きいものはない。
そして天下の患は、荒地より甚だしいものはない。
そもそも田畑段を荒らすときには穀物二石を失い、一町を荒らすときは二十石を失う。
十町を荒らすときには二百石を失う。
二百石は一日ニ万人分の食料である。
荒地を開墾して耕すときには、二百石の穀物を生じ、二万人の人民の命を活かす。

荒れた田が大きなわざわいであることはこのようである。荒地は開墾しなければならない。
お尋ねした。昔から今日まで原野を廃する理由は、生活する人民が足らないからです。
天が人民を生ずるのにもとより限りが有ります。
たとえ開墾を欲しても、耕作する人民が無いことはどうにもできません。
先生は言われた。食物を皿に盛るならば、蠅が必ず集まる。二皿に盛るならば二皿に集まり、三皿に盛るならば三皿に集まる。そして一皿を除けば一皿分の蠅は去り、二皿を除けば二皿の蠅が去る。どうして一皿二皿だけに止まろうか。数十・数百皿であってもまた同じである。
食は本である。蠅は末である。だから食を置けば、無数の蠅が集まり、食を除けば蠅は散って一蠅も残らない。生活する人民もまた同じである。食が有れば、戸口は増し、食が無ければ、戸口は減ずる。今、田畑を開いて食を足らす。どうして耕作する民の無いこと憂えることがあろうか。
お尋ねする。
生活する人民が限りが有ることを、器と水にたとえるに、器を傾ければ左右増減する。
しかし一つ器はもとから増減有ることは無い。他の土地から民を招いて、これを開墾すれば、その土地を荒地とする。彼の地が増せば、此の地が減る。そうであれば国において何の利益がありましょうか。
これはまた理を知る者ではない。そもそも国が初めて生れてかつて繁茂していないことがあろうか。神聖は国を造られて、数えきれないほどの苦労を経て、田畑はようやく開墾し、人民はどうして繁茂にゆくのか。ただ食に在るだけだ。食は人民の本である。だから食が余っていれば、人民は従って増し、食が足らなければ人民は従って減る。上国は人民の数が多いのは食は余り有るからである。下国は戸口の乏しいのは、食が足らないからである。そもそも食は土地に生ずる。治平が久しくなると、天下はズンズンとして奢りの風が行われ、人民が遊惰に流れて土地の徳を忘れ、本業を捨て末作にはしる。これが土地が荒地に帰する理由である。今、恩恵をほどこし、怠惰な者に土地の徳を知らせる。人民がいやしくも土地の徳を知って、農事に勤めるならば、一戸が一段を増耕するのもどうしてたやすくないことがあろうか。
一戸ごとに一段を増すならば、百戸で十町、千戸で百町、万戸で千町を得ることになる。

余りあるところを不足に移す。国においてどれほどのことがあろうか。
これを器に盛る水を倍増しても、また大丈夫だと言えようか。
ああ、国家をたもつ者が、分度を守って、廃地や荒地を挙げ、人民に資材や食料を支給して、田野を開墾させれば、農業は日に日に盛んになって穀物が水や火のようになる。もし穀物が水や火のようになれば、国を富まし民を安らかにするのもたやすい。
国君はよろしく荒地の大患を除いて、開墾の大利を興して、天下の生活する人民を全うすべきである。

第十三 開墾(下)
 天下の利開墾より大なるは莫く、而して天下の患、荒蕪より甚だしきは莫し。夫れ田畝一段を蕪らすときは則ち粟二石を失し、一町を蕪らすときは二十石を失ふ。十町を蕪らすときは二百石を失ふ。二百石は即ち一日ニ万口の民食なり。之を墾きて耕すときは則ち二百石の粟を生じ以て二万の民命を活す。之を廃して蕪らすときは則ち就令百歳を経るも亦二百石の粟は土中に存せず、二百万の民命焉に繋がる。是れ豈に兵を用ひずして人を害ふものに非ずや。蕪田の大患たること是くの如し。荒蕪は其れ墾かざる可けんや。曰く、古往今来、原野の廃する所以は、生民の足らざる故なり。天の民を生ずる固より限り有り。従令開墾を欲するも耕民無きを如かんせんと。曰く、食を盂に盛れば則ち蠅必ず集まり、二盂に盛れば則ち二盂に集まり、三盂に盛れば則ち三盂に集まる。然して一盂を徹すれば則ち一盂の蠅去り、二盂を徹すれば則ち二盂の蠅去る。豈に一二盂のみに止まらんや。数十百盂と雖も亦た然り。食は本なり。蠅は末なり。故に食を置けば則ち無数の蠅集まり、食を徹すれば則ち散じて一蠅も存せず。生民も亦た然り。食有れば則ち戸口増し、食無ければ則ち戸口減ず。今田埜を開き以て食を足す。何ぞ耕民無きを憂へんや。曰く、生民の限り有ること之を器水に譬ふるに、器欹てば則ち左右増減を為す。然れども一器固より増減有ること無し。氓民を招き此を墾けば則ち彼を蕪らす。彼に増せば則ち此に減る。然らば則ち国に於て何の益か之有らんやと。此れ又た所謂る理を知る者に非るなり。夫れ国初生歯未だ嘗て繁庶ならざるや。神聖邦を造りたまひ、千酸万辛したまひて田埜漸く闢け、生歯何を以て繁きに之く。唯だ食に在るのみ。食は生歯の本なり。故に食余り有れば則ち生歯随ひて増し、食足らざれば則ち生歯随ひて減る。上国生歯の繁きは食余り有る故なり。下国戸口の乏しきは食足らざる故なり。夫れ食は土地に生ず。治平の久しき、天下駸々乎として奢風行はれ、民遊惰に流れて土徳を忘れ、本業を捨てて末作に奔る。是れ土地の荒蕪に帰する所以なり。今恩沢を布き遊惰を作して土徳を知らしむ。民苟も土徳を知りて南畝に勤めば、則ち一戸の一段を増耕する、豈に易易たらざらんや。一戸ごとに一段を増すを以て之を計らば、則ち百戸にして十町、千戸にして百町、万戸にして千町を得るなり。若し夫れ一戸ごとに二段を増さば則ち之に倍す。我が邑其の法に遵ひて、其の機を察し、開墾に従事し、期年闢く所五百町、一氓を納れず、一戸を増さずして農余力有り、且つ夫れ加越二州の如きは生歯極めて繁く、其の氓を招徠して新戸を立つる。未だ二州蕪れて丘墟と為るを聞かざるなり。則ち有余を以て不足に移す。国に於て何か有らん。之を器に盛るの水増倍すと為すも亦た可と謂はんか。嗚呼、国家を有つ者、分度を守り以て廃蕪を挙げ、資糧を給し以て田野を闢かしめば、則ち農業日に盛んにして菽粟水火の如し。若し菽粟水火の如し。若し菽粟をして水火の如くならしめば、則ち富国安民豈に道ふに足らんや、国君宜しく荒蕪の大患を除き、開墾の大利を興し、以て天下の生民を全活す可きなり。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2026.07.24 00:00:11


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: