日本語で話そう

October 28, 2011
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カテゴリ: ホスピスへの道



昼過ぎ、日本語教室に行くついでに、まだまだ頑張ってホスピスを往復し、時には寝泊まりして看護を続けているお隣さんをホスピスまで車で送って行った。

もう何回か危機を迎え、その都度、西宮の息子さんは飛行機で、小田原の娘さんは車で飛んでくる生活。娘さんとの交代での看護もかなり疲れが出てきた様子だ。

患者である旦那さん、家族が行っても寝てばかりでうんともすんとも言わない、目も開けないんだとか、男性の看護師さんの時も同じ。
ところがところが、女性の若い看護師さんが声を掛けると目を開き、時には何とか口を開けて話をしようとするらしい。

「まったくやんなっちゃうわよ。」とお隣さんは車の中で言う。

「先日しゃくだから、すごくかわいい猫なで声で、『こんにちは、私は誰でしょう』って言ったの、そしたら目を開けたのよ」

後で日本語教室の看護師志望の若い子にその話をしたら、
「そうなんですって、男性の患者さんは皆、若い女性だとすごく元気になって驚かせるようよ」


お隣の旦那さんの生命力はそこら辺にあるのだろうか。

見舞う母もホスピスにはいないし、ホスピスのスタッフにとってはいなくなったものより、今現在、一生懸命戦っている者たちの事でいっぱいだろうからと、お隣さんを降ろして車を出した。

今夜は夫の北海道土産のシシャモといくらの醤油漬をお隣さんの晩御飯に届けることにしよう。



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Last updated  October 28, 2011 11:32:33 AM コメント(23) | コメントを書く
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