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☆数回にわたって、雄蕊が花弁化して八重咲きになる植物を紹介しています。八重咲きのカンツバキの花です。(2016年11月23日撮影)。☆カンツバキは、ツバキ科ツバキ属の常緑低木で、サザンカとツバキの種間交雑園芸品種群です。(2016年11月23日撮影)。☆八重咲きのカンツバキの花です。花の中央の花びらが変わった形のようなので、近づいて見ました。(2016年11月23日撮影)。☆たくさんの雄蕊が見え、薄クリーム色の花糸の先端にある葯から花粉が出ています。上の小さな花びらは、左端が薄クリーム色の雄蕊の花糸のように見え、先端に花粉が出ている葯があるように見えます。(2016年11月23日撮影)。☆別の八重咲きのカンツバキの花です。やはり、花の中央の花びらが変わった形のようなので、近づいて見ました。(2016年11月23日撮影)。☆上の左右の花びらは、端が薄クリーム色の雄蕊の花糸のように見え、先端に花粉が出ている葯があります。(2016年11月23日撮影)。☆上と左右の花びらは、端が薄クリーム色の雄蕊の花糸のように見え、先端に花粉が出ている葯があります。(2016年11月23日撮影)。☆別の八重咲きのカンツバキの花です。上の小さな花びらは、左端が薄クリーム色の雄蕊の花糸のように見え、先端に花粉が出ている葯があるように見えます。(2016年11月23日撮影)。☆八重咲きのカンツバキの花で、「雄蕊の一部または全部が花びらのようになって八重咲きになる」ことを観察することができました。(2016年11月23日撮影)。☆カンツバキの花言葉は、「謙譲」「愛嬌」「申し分のない美しさ」などだそうです。寒さ厳しい季節に、日陰で美しい花を咲かせていることから、このような花言葉になったのでしょうか。(2015年11月24日撮影)。
2017.08.14
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☆数回にわたって、雄蕊が花弁化して八重咲きになる植物を紹介しています。ムクゲの花ですが、雄蕊が花弁化して八重咲きのようになっています。(2015年7月27日撮影)。☆ムクゲは、インドや中国原産で、古い時代に渡来したアオイ科フヨウ属の落葉低木です。乾燥などにも強いので、庭木や街路樹などにも利用されています。(2016年6月9日撮影)。☆2年前に観察したムクゲの花です。一重咲きのムクゲの花は、花びらが5枚で、先端が5つに分かれている雌蕊花柱、その雌蕊のまわりにたくさんの雄蕊があります。(2015年7月27日撮影)。☆ムクゲの花は、先端が5つに分かれた雌蕊があって、その雌蕊に直接雄蕊の葯がくっついているように見え、雌蕊と雄蕊が一つになっているように見えます。これは、実は多数の雄蕊の花糸がくっついて筒状になり、雌蕊の花柱を包みこんだ形になっているそうです。(2015年7月23日撮影)。☆ムクゲの花は、雄蕊の一部または全部が花びらのようになって八重咲きになるという現象を観察できますが、この花ではその現象を観察できます。(2016年6月9日撮影)。☆雌蕊のまわりをたくさんの細長い花びらが囲んでいるように見えます。(2016年6月9日撮影)。☆こちらの花も、雌蕊のまわりをたくさんの細長い花びらが囲んでいるように見えます。(2015年7月27日撮影)。☆さらに、雌蕊と雄蕊、そして花びらを観察してみると、間違いなく雌蕊のまわりの雄蕊が花びらに変化していることがわかります。(2015年7月27日撮影)。☆ムクゲは、韓国の国花です。ムクゲ(木槿)の名は、中国名の木槿を音読みした「モクキン」が、朝鮮語名の無窮花(ムグンカ)の影響で訛ったものだそうです。(2015年7月27日撮影)。☆ムクゲの花言葉は、「信念」「新しい美」「デリケートな愛」「尊敬」「柔和」などだそうです。ムクゲの古い学名は「Althaea frutex(低木のタチアオイ)」で、花言葉の「信念」は十字軍のシリア遠征の際にタチアオイが持参されたことに由来するそうです。「新しい美」の花言葉は、夏から秋にかけて新たな花が次々と咲き続けることにちなむそうです。「デリケートな愛」の花言葉は、ムクゲの花の咲いている時間が短いことから名づけられたそうです。(2015年7月23日撮影)。
2017.08.13
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☆数回にわたって、雄蕊が花弁化して八重咲きになる植物を紹介しています。2年程前、ウォーキングの途中の民家の庭に、変わった形のツバキの花が咲いているのを見つけました。(2015年4月28日撮影)。☆よく見ると、周りに7枚の赤い花びら、真ん中に1本の雌蕊、その雌蕊を取り囲むように多数の小さな黄色い花びら、その周りに赤く小さなたくさんの花びらが見えます。なお、ツバキは八重化しやすく、雄蕊も花弁に変化しやすい形質があるそうです。これは、雄蕊が形の整った小花弁になったもので、唐子咲き(カラコ咲き)というそうです。☆一般的に見かけるツバキの花です。真ん中に雌蕊が1本見え、周りをたくさんの雄蕊が取り囲んでおり、外側に八重咲きの花びらが見えます。☆同じくツバキ科のチャノキの花です。真ん中に雌蕊が1本見え、周りをたくさんの雄蕊が取り囲んでおり、外側に5枚の花びらがあります。☆雌蕊の周りの小さい花弁は、雄蕊が花弁化したもので、八重咲きの一種と考えられます。調べてみると、「一般的に八重咲きとは、……雄蕊、雌蕊などの花器官が変化して花弁となる現象(弁化)によって、本来の花弁数が増加した花とされています。」(東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構 河鰭研究室)という記述がありました。☆このツバキの花は、たくさんある雄蕊が花びら状に変化したもののようです。それにしても、ツバキのたくさんの雄蕊が弁化現象で花びらに変化したことを示すかのような、たくさんの小さい花びらです。「園芸品種としては、より豪華にみえる八重咲きと呼ばれる花弁数の多い品種が好まれます。花器官数が定数の植物では基本的な構造は一重咲きであり、八重咲きは人為的な選抜がなされない限り珍しく奇形花の一つとされ、2000年以上前から数々の記述が残っています。」(同上)☆ツバキの花言葉は、「控えめな優しさ」「誇り」だそうです。「控えめな優しさ」という花言葉は、花は派手なのに対し、香りがなく控えめという見解からきているそうです。「誇り」という花言葉は、椿は「日本のバラ」とも呼ばれるほど美しく、それを誇りに思うところからきているそうです。
2017.08.11
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☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介してきましたが、今回で最終回です。広がるマツクイムシの被害です。(2017年7月4日撮影)。☆この写真は、気仙沼大島を代表する景勝地である龍舞崎で撮影した黒松林です。多くの松の木が枯れています。☆この写真は、気仙沼大島の宿泊先で撮影したものです。こちらでも、枯れた松の木が目立ってきています。☆マツクイムシ(松くい虫)とは、松を枯らす原因となる線虫類を運ぶ虫のことで、マツノマダラカミキリという昆虫のことをさしています。マツノマダラカミキリがマツノザイセンチュウを松の木に運び、マツノザイセンチュウが松の体内に入ると、松の生体反応から水を吸い上げる働きが阻害され枯れてしまうそうです。☆東日本大震災前、気仙沼大島では海岸などで緑の松が美しい光景をつくり出していました。(2010年3月21日撮影)。☆しかし、気仙沼大島海岸線の松林は2011年の東日本大震災の津波によって甚大な被害を受けました。(2012年2月1日撮影)。☆それでも、高台にある津波の被害を受けなかった松林は残っていました。(2012年2月1日撮影)。☆東日本大震災の被害を免れた松の木が、マツクイムシの被害を受けて枯れていることに心を痛めました。(2017年7月4日撮影)。☆このようなマツクイムシの被害の一方で、実生と思われる松が成長してきていました。(2017年7月4日撮影)。☆松の苗の植林も行われているようで、すくすくと成長してきている松の幼木もありました。(2017年7月4日撮影)。☆東日本大震災からの復興とともに、マツクイムシの被害を食い止め、美しい黒松林が復活することを願わずにはいられません。
2017.08.06
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☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介しています。ハマナスの花です。(2017年7月4日撮影)。☆ハマナスは、北海道以南、太平洋岸では茨城県南部まで、日本海側は東北・北陸を経て島根県までの日当たりの良い海岸砂地に生えるバラ科バラ属の落葉低木です。北海道では何度も見かけましたが、北海道以外で見かけたのは初めてです。☆ハマナスは、樹高が1~1.5メートルです。地下茎を伸ばして増え、群落を作るそうです。ハマナスの葉は、奇数羽状複葉で、小葉は5~9枚です。小葉は、長楕円形で、表面に皺(しわ)があります。☆ハマナスは、枝先に紅色の5弁化を1~3個つけます。☆ハマナスの花は、バラ科特有の花で、萼片が5枚、花弁が5枚、多数の雄蕊があります。ハマナスには強い香りがありますが蜜がないそうなので、蜂や昆虫は強い香りに誘われて花粉を求めて花にやってくるのでしょうか。☆ハマナスの果実が大きくなってきています。萼片や果実、花柄にも、軟毛や細い刺(トゲ)があるようです。ハマナスの果実は、花托が肥大して中に多数の痩果(そうか)が入っているので、偽果と呼ぶそうです。☆ハマナス(浜茄子、浜梨)の名は、果実が赤く熟したものを生食すると梨のような甘酸っぱい味がするので浜梨(ハマナシ)と呼ばれ、東北では「シ」を「ス」と発音することから、それが転訛してハマナスになったそうです。☆ハマナスの花言葉は、「悲しくそして美しく」「美しい悲しみ」「照り映える容色」「あなたの魅力に惹かれます」「見映えの良さ」「香り豊か」「旅の楽しさ」「幸せの誓い」などだそうです。「悲しくそして美しく」「美しい悲しみ」は1日花であること、「照り映える容色」「あなたの魅力に惹かれます」「見映えの良さ」は砂浜に自生するハマナスの花が海の青さに対して目立つことから、「香り豊か」は花に強い香りがあることから名づけられたようです。☆こちらは北海道で2年前に見かけたハマナスです。海岸ではなかったので、園芸的に植栽されたもののようでした。砂浜でなく土壌の栄養状態が良いのか、樹高は1.5メートル以上ありました。枝に刺があるのが観察できます。(2015年7月3日撮影)。☆2年前に見かけたハマナスの花です。雌蕊の花柱が離生して上部で集まり、萼筒の喉部をふさいでいるのが観察できます。(2015年7月3日撮影)。
2017.07.27
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☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介しています。スイカズラの花です。(2017年7月4日撮影)。☆スイカズラは、北海道南端から九州に分布し、山野や道ばたに生えるスイカズラ科スイカズラ属の蔓性の半常緑植物です。ウォーキングコース(玉川上水)では5月中旬に花が咲くので、気仙沼大島では1カ月以上花の時期が遅いようです。☆スイカズラの葉は対生で、長楕円形で全縁です。葉の形は変異が多く、まれに粗く羽裂する葉もあるそうです。☆スイカズラは、葉の腋に2つの花を咲かせます。スイカズラの花のつくりは、花弁は筒形で上下に唇状に分かれ、上唇は4つに分かれ、下唇は線形です。雄蕊は5本、雌蕊は柱頭が緑色です。☆スイカズラは、開花した時は白い花で、薄クリーム色から黄色に変わります。このため、スイカズラは金銀花という別名があるそうです。☆スイカズラ(吸い葛)の名は、古くに花を口にくわえて甘い蜜を吸っていたことから。カズラ(葛)は、蔓(つる)のことです。☆スイカズラの花言葉は、「愛の絆」「献身的な愛」「友愛」などだそうです。
2017.07.26
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☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介しています。オニグルミの実です。(2017年7月4日撮影)。☆オニグルミは、北海道から九州の川沿いの湿気の多いところに生えるクルミ科クルミ属の落葉高木です。樹高は、7~10メートルになります。☆オニグルミの葉は互生で、奇数羽状複葉です。小葉は対生で4~10対あり、卵状長楕円形で星状毛が多いそうです。☆オニグルミは雌雄同株・雌雄異花で、雄花序は前年枝の葉腋から出て下垂し、雌花序は枝先につき先に2本の太い花柱が伸びるそうです。雌花序は、穂状花穂になります。果実の先端には、2本の花柱が残っています。☆オニグルミの果実は、子房だけでなく苞を含んでいるため、偽果と呼ばれるそうです。硬い核(内果皮)の中の種子は、大部分が子葉です。なお、クルミの殻はとても堅いことと破片が鋭利であることから、スタッドレスタイヤの素材として利用されているそうです。☆オニグルミ(鬼胡桃)の名は、鬼」は種子の表面がデコボコしていて醜いことから「鬼」となったという説、一般的に「鬼」は大きいことを意味することが多いことから大きな果実から「鬼」となったといった説があるそうです。「クルミ」の名前の由来には、樹皮が黒いことから染料に用いられて黒む実(くろむみ)から転訛してクルミという名がついたという説や、中国(呉・くれ)から渡来したので呉実(くれみ)から転訛してクルミの名がついたという説があるそうです。「胡桃」は漢名です。☆オニグルミの花言葉は、「あなたに夢中」「至福のとき」だそうです。なお、クルミの花言葉は「知性」「謀略」「知恵」「野心」などだそうです。
2017.07.24
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☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介しています。クリの花です。(2017年7月4日撮影)。☆クリは、ブナ科クリ属の落葉高木です。樹高は17メートルにも達し、枝が多数分枝して大きな樹冠を作ります。栽培品種の原種は、北海道(石狩・日高地方以南)から九州の山野に自生し、シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれるそうです。ウォーキングコース(玉川上水)では6月上旬に咲く花ですので、東北の気仙沼大島は花の時期が約1カ月遅いようです。☆クリの葉は互生で、長楕円状披針形で先は尖っています。葉の表面は濃緑色で、やや光沢があり、16~23対の側脈があります。新枝の葉腋から長さ10~15センチの尾状花序を出します。クリは、雌雄同株・雌雄異花で、花序につくほとんどの花は雄花です。☆クリの雄花です。雄花は無柄で、半円形の苞の脇に7個ほどが集まってついているそうです。☆1つの花の雄蕊は約10本で、長く突き出ています。☆花序の基部に咲く雌花です。雌花の子房が、緑色の総苞の中に3個ずつ入っており、受粉するとクリの実になります。☆雌花の総苞は、花の時期には直径3ミリほどの球形で、外側は先端が鋭い披針形の鱗片で覆われています。雌蕊の花柱は、長さ3ミリほどの針状で、9~10本が総苞の外に突き出しています。まわりの総苞片は、成長するに伴って針状に尖ったイガになります。☆クリ(栗)の名は、落ちた実が石のようであることから小石を意味する古語「くり」に由来するという説や、朝鮮語の「クル」に由来するという説もあるそうです。☆クリの花言葉は、「贅沢」「豪奢」「満足」「公平」「豊かな喜び」などだそうです。「贅沢」「豪奢」は、かつて高級品であったことに由来するそうです。
2017.07.23
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☆たちかわ市民交流大学の講座「散歩が楽しくなる植物観察入門」に参加した時に、エノキの木に果実ができているのを見つけました。(2017年7月8日撮影)。☆エノキは、本州・四国・九州の丘陵から山地の日当たりの良いところに生えるニレ科エノキ属の落葉大高木で、高さ20~30メートルになります。なお、APG植物分類体系では、エノキはアサ科に分類されています。社寺や公園や民家の庭で普通に見ることができます。☆エノキの葉は互生で、葉身は長さ4~9センチ、幅2.5~6センチの広楕円形で、厚くて両面ともざらついています。葉の表面は濃緑色で、光沢があります。エノキの葉は、表面がざらついているので、ヤスリの代りとして木材を磨くのに使われたそうです。☆葉の先端は急に鋭く尖り、基部は広い楔形で、左右は不相称なのが特徴的です。主脈と基部から伸びる2本の支脈が目立つ。葉の縁には、葉の基部を除いて波状の鋸歯があります。なお、葉の側脈は鋸歯までは達していません。☆エノキは、雌雄同株です。4月から5月、葉の展開と同時に開花します。雄花は本年枝の下部に集まってつき、両性花は上部の葉の腋につきます。☆エノキは、建築用材、家具材、道具財、薪炭などに使われているそうです。また、江戸時代には、街道の一里塚として植えられたそうで、しろうと自然科学者の住んでいる近くにも「三本榎」という地名があります。☆エノキ(榎)の名の由来は、さまざまな説があるようです。「餌の木(熟した果実を小鳥が好む)」に由来する説、「枝の木(枝が多い)」に由来する説、「柄の木(農機具の柄に使われた)」に由来する説、「燃え木(よく燃える)」に由来する説など。漢字表記の「榎」は、夏に葉が茂り木陰をつくるので木偏に夏の字を配置した夏の木の意味の和製漢字だそうです。☆エノキの花言葉は、「協力」「力を合わせる」「共存共栄」などだそうです。
2017.07.17
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☆たちかわ市民交流大学の講座「散歩が楽しくなる植物観察入門」に参加した時に、ユズリハの木に果実ができているのを見つけました。(2017年7月8日撮影)。☆ユズリハは、本州(福島県以西)から四国・九州・沖縄に分布し、暖地の山地に生えるユズリハ科ユズリハ属の常緑高木です。庭木や公園樹として利用されています。☆ユズリハは、雌雄異株・雌雄異花です。この木は果実が見えますので、雌株です。☆ユズリハの花期は4~5月で、前年枝の葉腋から総状花序を出します。雌花は長さ8~13ミリの柄があり、花序にまばらにつきます。果実は10月から11月に熟し、黒褐色になるそうです。☆ユズリハの葉は互生で、枝先に輪生状に集まってつきます。葉身は長さ8~20センチで幅3~7センチの長楕円形から倒披針形です。葉の縁は全縁で先は短く尖り、基部は楔形、側脈は10~19対です。革質で表面には光沢があり、裏面は白色を帯びます。葉柄は長さ3~6センチで、紅色を帯びることが多いそうですが、下側の古い葉の葉柄は紅色を帯びています。☆ユズリハ(譲葉)の名は、春に若葉が出ると前年の葉が下に垂れ下がり、果実が熟する頃には黄色くなって今年の葉に譲るように落葉することに由来します。名前の由来にあるように、親が子を育てて家が代々続いていくように見立てて子孫繁栄の縁起物として、正月の飾りや庭木に使われます。☆ユズリハの花言葉は、「若返り」「世代交代」「新生」「譲渡」などです。ユズリハの名前の由来と同じ趣旨からつけられたようです。
2017.07.16
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で、今年もヌルデの特徴的な葉が目立つようになりました。☆ヌルデは、北海道から沖縄の日本全土の平地の林縁や2次林に生えるウルシ科ヌルデ属の落葉小高木です。高さは5~10メートルで、13メートルになるものもあるそうです。☆ヌルデの葉は互生し、奇数羽状複葉で小葉は3~6対あります。ヌルデには「ヌルデシロアブラムシ」が寄生し、大きな虫こぶを作り中には黒紫色のアブラムシが多数生活しています。この虫えいを「五倍子(ごばいし)、付子(ふし)」と呼び、タンニンが多量に含まれているので、お歯黒や白髪染めの色素原料として利用されていたそうです。☆ヌルデの葉は、9~13枚の小葉からなる奇数羽状複葉ですが、何といっても小葉と小葉の間の葉軸に翼があることが特徴です。☆ヌルデの小葉は長楕円形で縁には粗い鋸歯があり、小葉と小葉の間の葉軸に翼があります。☆葉の表面から見た葉軸の翼です。(2012年9月2日撮影)。☆葉の裏面から見た葉軸と翼です。葉の裏面は、軟毛が密生して黄白色です。(2012年9月2日撮影)。☆ヌルデは雌雄異株で、8月から9月に枝先に円錐花序を伸ばして、多数の小さな花をつけるそうなので、改めて雄花と雌花を観察してみたいと思います。ヌルデ(白膠木)の名は、この木の幹を傷つけると白いにかわ(膠)のような樹液が出て、これをウルシなどのように器具に塗っていたので、「塗る手」になったそうです。漢字名の「白膠木」は、白いにかわ(膠)のような樹液が出る木に由来します。☆ヌルデの花言葉は、「信仰」「知的な」「華やか」「壮麗」だそうです。「信仰」という花言葉は、ヌルデの別名を「カチノキ(勝の木)」といい、聖徳太子が蘇我馬子と物部守屋の戦いで、ヌルデの木で仏像を作り、馬子の戦勝を祈願したとの伝承にちなむのではないかという説がありました。「知的な」「華やか」「壮麗」というイメージは、ヌルデの姿からは想像できません。
2017.07.09
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で、キハギの花が咲いています。(2017年6月26日撮影)。☆キハギは、東北地方から北陸地方にかけての日本海側を除く本州・四国・九州の山野に生えるマメ科ハギ属の落葉低木です。高さは、2メートル以上になります。5年前に初めて出合い、種名がわからずブログ仲間に教えていただきました。☆キハギの葉は、互生で3出複葉です。小葉は長楕円形から長卵形で、先は尖っています。☆キハギは、6月から9月に、葉腋から総状花序を出し、淡紫白色の小さな1センチ程度の蝶形花をつけます。☆キハギの花は、旗弁(きべん)は淡黄色で基部には紫色の斑(ふ)があり、披針形の翼弁は紫色、竜骨弁は黄白色です。☆萼は4つに分かれ、裂片は卵形です。☆キハギの樹皮は灰色で、縦に裂けています。木萩(キハギ)の名は、ハギ類の茎は細く弱々しいものが多い中で、キハギの茎はまさに木の幹のようなので木の萩と名づけられたそうです。☆キハギの花言葉は、「思案」「前向きな恋」「想い」「内気」「物思い」などだそうです。
2017.07.08
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☆ウォーキングコース(玉川上水)にあるネムノキの大木、6月下旬に花が咲き始めていました。(2017年6月26日撮影)。☆ネムノキは、本州から沖縄の林縁や原野など日当たりの良い湿地に生えるマメ科ネムノキ属の落葉高木です。高さは、10メートル以上に達します。☆ネムノキの葉は、互生しています。写真を見ると、枝から葉柄が互い違いに出ているのがわかります。☆1つの葉は、長さ20~30センチになる2回偶数羽状複葉です。7~12対(写真では7対)の羽片が対生しています。1つの羽片は、15~30対の小葉が対生しています。写真では、最大で26対の小葉が見えます。☆ネムノキは、10~20の花が頭状花序に集まり、それらが枝先に複円錐花序を作ります。☆一つの花を見ると、薄い黄緑色の5枚の花弁は中ほどまで合着して漏斗状になっており、先端が5つに分かれています。その基部には、花冠より少し色が濃い萼が見えます。ネムノキはマメ科に特徴的な蝶形花とは花の形が大きく違っており、淡紅色の雄蕊が長く美しい花です。☆ネムノキの花は、花序の周りに側生花があり、中央に頂生花があります。頂生花の雄蕊の花糸は、根元から上の方まで大部分が合着しています。筒状の花弁の基部が他の花より太くなっているのがわかります。この基部に甘い蜜がたまっているそうです。☆開花し始めた時期のネムノキの頭状花序です。1つの花を見ると、基部に先端が浅く5つに分かれている萼筒、先端が5つに分かれている筒状の花冠、黄色い葯がある雄蕊が伸び始めているのがわかります。中央の頂生花は開花していますが、周りの側生花のほとんどがつぼみです。ネムノキの頭状花序は、頂生花から開花するのでしょうか。☆ネムノキの花は雄性先熟なので、雄蕊が先に花粉を出します。基部が白く先が赤くなっており先端に丸い小さな葯が付いている雄蕊は、約30本あるそうです。雄性期から雌性期に移るにつれて、白い雌蕊が伸びてきて目立つようになります。先に花粉を出した雄蕊がしおれると、白く長い雌蕊が姿を現します。(2016年6月22日撮影)。☆ネムノキの花は、たくさんの花が集まった1つの頭状花序から豆果が一つしかできないそうですが、頂生花の子房だけが成長して豆果になるのでしょうか。そこが疑問として残りました。(2015年8月10日撮影)。☆ネムノキ(合歓木)の名は、夜になると葉は垂れ下がり対生する小葉が閉じる就眠運動をすることから、古くは「ねぶる」が「眠る」になったことに由来するそうで、漢字名の「合歓木」は中国の伝説で不機嫌になった夫にネムノキの花を酒に入れて飲ませると機嫌がよくなることから、夫婦円満、家族が仲良くなるという意味で「合歓(喜びを共にする)」が使われたことから付けられたものだそうです。☆ネムノキの花言葉は、「歓喜」「胸のときめき」だそうです。ネムノキが夫婦円満の象徴であることに由来するようです。
2017.07.06
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☆北海道で日帰り温泉に行った時に、シナノキを見かけました。シナノキの花の花序には苞葉がつく独特の形をしています。6月10日から17日まで、故郷の北海道を訪ねました。そこで出合った植物を紹介しています。(2017年6月15日撮影)。☆シナノキは、北海道・本州・九州の山地に生える高さ8~10メートルほどのシナノキ科シナノキ属の落葉高木です。ゲノム解析によるAPG植物分類体系では、アオイ科に分類されています。☆シナノキの葉は互生で、左右非対称の心型で先端は尾状に伸びて尖っています。縁には鋭い鋸歯があります。☆シナノキは、葉柄の基部の側方から長さ5~8センチの花序を伸ばし、10数個の花をつけます。☆シナノキは、花序の柄に細長い苞葉がついている独特の形が特徴的です。総苞葉は狭長楕円形で、花時には3~6センチ、果時には10センチほどになるそうです。☆花序の柄に細長い苞葉がついている独特の形は、シナノキやボダイジュなどシナノキ属に共通する特徴です。☆苞葉は花序全体を包む葉なので、苞葉には葉脈が見えます。苞葉の主脈と花柄が途中まで融合しているようです。☆シナノキ(科の木、級の木)の名は、アイヌ語の結ぶ・縛るという意味の「シナ」に由来するそうです。シナノキは樹皮の繊維が強いので、その名前の語源にあるとおり、アイヌが古くから衣類や織物を作ったそうです。樹皮から作った布は「シナ布」と呼ばれ、特に水に強いため帆船の帆あるいは船ロープなどとして今でも使われているそうです。☆シナノキの花言葉は、「愛する人と結ばれる」「夫婦愛」だそうです。「愛する人と結ばれる」「夫婦愛」は、樹皮の繊維が強いので、ロープや織物を作ったことに由来するのでしょうか。☆それにしても、印象的な独特の花序の形です。
2017.06.28
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☆硫黄山で初めてエゾイソツツジの花に出合いました。6月10日から17日まで、故郷の北海道を訪ねました。そこで出合った植物を紹介しています。(2017年6月14日撮影)。☆エゾイソツツジは、低地の湿原から高山帯の日当たりの良い場所に生えるツツジ科イソツツジ属の常緑低木です。北海道の固有種だそうです。なお、「エゾイソシロツツジ」という表記もありました。☆弟子屈にある広大な「900草原」の景色に感動し、摩周湖に向かう途中で川湯温泉の硫黄山に立ち寄りました。硫黄山に向かっている道路の両脇に白い花が目立ち、硫黄山に着くと一面に大群落が広がっていました。「100ヘクタールもあるエゾイソツツジ群落は圧巻である」(北海道建設部都市環境課のホームページ)という表現がピッタリ、まさに圧巻でした。「硫黄山つつじヶ原」と命名され、散策コースがあります。☆北海道建設部都市環境課のホームページでは、「北海道の固有種で、草丈30~70センチくらいの常緑小低木。高山の礫地で見ることもあれば、火山灰地や湿原に生えていることもある。中でも、川湯温泉硫黄山麓の100ヘクタールもあるエゾイソツツジ群落は圧巻である。」と紹介されています。☆エゾイソツツジは、草丈30~70センチくらい、葉は長楕円形または狭長楕円形で縁は裏側にまくれ、先は短く尖って先端に腺状突起があるそうです。☆写真では、「葉の先は短く尖って先端に腺状突起がある」ように見えます。☆エゾイソツツジの「花は、可愛らしい小さな白い花が多数集まって球状に咲き、長い雄蕊が特徴的」(北海道建設部都市環境課のホームページ)です。枝の先に丸い散房花序を出して、たくさんの白い花をつけます。☆エゾイソツツジの花は、5つに深く裂けている白い花冠、長く伸びている白い花糸が目立つ10本の雄蕊、中央に雌蕊が1本です。☆エゾイソツツジ(蝦夷磯躑躅)の名は、蝦夷(北海道)に咲く「イソツツジ」から。なお、イソツツジ(磯躑躅)の名は、「エゾツツジ(蝦夷躑躅)」が誤って、または転化して「イソツツジ」となったそうです。別名は、変種カラフトイソツツジ(変種樺太磯躑躅)や、単にイソツツジとも言うそうです。☆エゾイソツツジの花言葉は、「初恋」だそうです。白い小さな花からイメージしたのでしょうか。
2017.06.26
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☆晴天に恵まれた美幌峠で、初めてチシマヒョウタンボクの花に出合いました。6月10日から17日まで、故郷の北海道を訪ねました。そこで出合った植物を紹介しています。(2017年6月14日撮影)。☆チシマヒョウタンボクは、北海道から本州(中部地方以北)に生えるスイカズラ科スイカズラ属の高山性の落葉小低木です。樹高は、50センチから1メートル程度です。☆チシマヒョウタンボクは、新しい枝の先端の葉腋に紅紫色の花を2個ずつつけます。☆チシマヒョウタンボクの花冠は上唇と下唇からなる唇形で、長さは8~9ミリ。基部は片側がふくれ、上唇は先端が4つに分かれて直立し、下唇は下に垂れます。☆この写真では、上唇の先端が4つに分かれて直立し、下唇は下に垂れているのがよくわかります。雄蕊は5本、雌蕊は1本で柱頭は黄緑色です。☆チシマヒョウタンボクの花は、雄蕊の花糸と雌蕊の花柱には毛があります。写真で確認できます。☆チシマヒョウタンボク(千島瓢箪木)の名は、「千島」は千島列島に自生していること、「瓢箪木」の名は、液果が球状で2個がほとんど合着し、合着してできる果実が瓢箪形であることに由来するそうです。果実は、8月から9月に紅く熟すそうです。
2017.06.25
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で、クワの実が熟す季節になりました。葉の間から実が熟してきているのが見えます。子どもの頃、クワの実が熟す季節には、クワの実を食べて唇が紫色になったことを思い出します。(2017年6月4日撮影)。☆クワは、日本全国に分布するクワ科クワ属の落葉高木で、養蚕用で見るクワの木のイメージとは違って、高さ15メートルの大木になります。さまざまな品種があるそうですが、そこまではわかりません。☆クワは雌雄異株ですが、雌雄同株のものもあるそうです。雌花は、白っぽい色の実が赤く変わり、赤黒く変化していきます。味も甘くなります。ほとんどの実が熟する頃には、クワの木にムクドリが集まってきます。☆過去の写真から、クワの雄株・雄花と雌株・雌花の写真を探してみました。これは、雄株・雄花の蕾です。(2010年4月25日撮影)。☆これは、開花した雄花序です。雄花序は、新枝の葉腋から房状に垂れ下がります。たくさんの雄蕊が見えます。雄花は4個の花被片と4個の雄蕊があるそうです。雌株・雌花の写真は、見つかりませんでした。(2010年5月16日撮影)。☆クワ(桑)の名は、蚕が葉を食べるので「食う葉(くうは)」または「蚕葉(こは)」から転訛したといわれており、「桑」の字は中国の漢名です。
2017.06.21
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☆ハナユズの花が咲いていました。花の形が独特なので、記録として紹介することにします。(2017年6月3日撮影)。☆ハナユズ(ハナユ)は、ミカン科ミカン属の常緑小高木です。ユズ(柚、学名:Citrus junos)とは別種で、ハナユズの学名は「Citrus hanayu」です。ハナユズは、ユズより低木で、実がつくまでの年数が短く、実もたくさんできるという特徴があります。昨年は、樹高が30センチで10個の実がつきました。☆ハナユズは、5月末から白い花が咲き始めました。萼は、浅く5つに分かれているようです。☆ハナユズの花は、白い花弁が5枚あります。甘い香りに誘われたのか、花の中にはアリがたくさん入っています。☆ハナユズの花は、雄蕊が特徴的です。雄蕊はおよそ20本あるようですが、白い花糸が平たく長くなっており、雌蕊を筒状に取り囲んでいます。ユズは雄蕊の花糸が中部以上まで合着するそうですが、ハナユズは花糸が合着せずに分かれています。先端に葯が見えます。☆花が終わって花弁が落ちたものを見ると、小さな緑色の実が見えます。☆ハナユズ(花柚子、ハナユ:花柚)の名は、花の香りが良いことから名づけられたのでしょうか。ハナユズの花言葉は、「花嫁の喜び」「清純」だそうです。どちらの花言葉も白い花からイメージされたのでしょうか。
2017.06.20
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☆「こもれびの丘」では、ハナイカダの花を見つけました。1週間ほど北海道に出かけているため、5月初めの昭和記念公園での自然観察を掲載しています。(2017年5月5日撮影)。☆ハナイカダは、北海道(南部)から本州・四国・九州の山地の林内に生えるハナイカダ科ハナイカダ属の落葉低木です。樹高は、2メートル程度になります。なお、クロキストン体系では、ミズキ科に分類されていました。☆ハナイカダは、何度か見かけたことはありますが、写真を撮って観察するのは初めてです。☆ハナイカダの葉は互生し、楕円形で先端は鋭く尖っており、縁には低い鋸歯がありますが、鋸歯の先端は短い針状になっています。☆ハナイカダは、雌雄異株・雌雄異花です。雌花は1個、時には2~3個付き、雄花は数個が束状につきます。このハナイカダの木は雄株で、雄花が見えます。☆花弁は、3~4個です。この雄花は2個あり、花弁が4個のものと花弁が3個のものが見えます。花弁が4個の花には雄蕊が4本見えます。花は、葉の真ん中を縦に走る葉脈(主脈)上についています。☆この雄花は4個あり、花弁が3個で雄蕊が3本見えます。花弁は、後ろに反り返っています。花序から葉柄につながる葉の主脈は、明らかに太くなっています。☆花序は葉腋から出ることが多いのですが、ハナイカダの場合は、花序が葉腋から出たもので、その軸が葉の主脈と癒合したために、進化の過程でこの形になったと考えられるそうです。花序から葉柄につながる葉の主脈は、花序から葉の先にのびる主脈よりも明らかに太くなっており、花序の軸と葉の主脈が癒合したことを示しているようです。☆このハナイカダの花も、花序の軸が葉の主脈と癒合したように見えます。☆ハナイカダ(花筏)の名は、葉の上に花が載っている様子を筏にのる人に見たててつけられたそうです。別名はヨメノナミダ(嫁の涙)で、熟した雌株・雌花の黒い実を、嫁いだ家で悲しい思いをした嫁が人に隠れて流した涙がハナイカダの葉に落ちたものと思われたそうです。☆ハナイカダの花言葉は、「嫁の涙」「気高い人」「移り気」などだそうです。「嫁の涙」は別名から、「気高い人」は葉の筏にのる小さな花には気品があることから名づけられたそうです。
2017.06.14
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☆ニシキギの花に初めて出合いました。(2017年5月9日撮影)。☆ニシキギは、北海道から九州の山地に自生するニシキギ科ニシキギ属の落葉小高木です。秋の紅葉が美しいので、庭木にも利用されています。ニシキギは、枝にコルク質の板状の翼がつくのが特徴です。そのため、コルク質の翼をカミソリの刃に例えて、「剃刀の木」という別名があります。☆ニシキギの葉は対生し、葉身は倒卵形または長楕円形で、縁には細かい鋸歯があります。☆ニシキギは、枝から花の数が1~7個の集散花序を出します。花柄は、葉腋ではなく、枝から対生するように出ています。☆花柄は比較的長く、先端に4枚の花びらがある花をつけます。☆ニシキギの花は、薄い黄緑色の4枚の花びら、緑色の花盤から伸びる4本の雄蕊、花盤の中央に緑色の雌蕊が1本あります。萼は、4つに分かれているそうです。上の花びらが散った花を見ると、萼片が見えます。☆秋には、ニシキギの果実が赤く熟してきます。(2015年10月17日撮影)。☆ニシキギの果実は、1~2個の分果ができます。ニシシギ科の植物の果実に共通しているのは、種子が赤や朱色の仮種皮に包まれていることです。これを、ツグミやシジュウカラなどの野鳥が食べ、仮種皮を消化吸収したあと、種子をフンとして排泄することによって、種子が散布されます。(2013年11月14日撮影)。☆ニシキギは、モミジやスズランノキとともに世界三大紅葉樹に数えられ、ニシキギ(錦木)の名は、真っ赤な美しい紅葉を錦にたとえて名付けられたそうです。(2012年11月9日撮影)。☆ニシキギの花言葉は、「危険な遊び」「あなたの魅力を心に刻む」「あなたの定め」「深い愛情」などだそうです。「危険な遊び」は枝に沿ってつくコルク質の翼をカミソリの刃に例え触ると手が切れそうなことからつけられており、「あなたの魅力を心に刻む」は秋の紅葉の美しさと実が裂けて顔を出す赤橙色の種子のかわいらしさからきているようです。
2017.05.21
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☆ウォーキングコース(玉川上水)には竹林が1カ所あり、5月上旬から中旬にかけてタケノコがたくさん顔を出します。☆今年は5月初めにタケノコがたくさん顔を出しているのを見かけましたが、5月中旬に再び訪ねると、次々とタケノコがたくさん顔を出していました。(2017年5月12日撮影)。☆これは、顔を出したばかりのタケノコです。タケは、イネ科タケ亜科に属する植物の総称です。タケノコは、タケの若芽です。☆すでに、2メートルから5メートル以上に伸びているものも見えます。タケノコ(筍)の名は、「竹(たけかんむり)」に「旬(しゅん)」と書きますが、タイミングを逃すとあっという間に一旬で竹になってしまうことに由来するそうです。旬とは、1カ月を上旬・中旬・下旬に分けますが、一旬とはおよそ10日間のことです。☆タケノコは、稈鞘(かんしょう)という固い皮に被われています。☆稈鞘(かんしょう)という竹の皮は、タケノコの成長にともない下の方から順次落ちていきます。☆タケは、細胞壁が木質化して堅く、木のようになります。日本には、150種から600種の竹があるといわれています。タケ(竹)の語源は、「タ」は高きの意、「ケ」は木の古語、すなわち「高き木」の意味であるという説があるそうです。「竹」は漢字で、タケの葉の容姿から出た象形文字だそうです。☆タケの開花の周期は、種類によって異なりますが、一般には60年から120年であると考えられているそうです。☆タケの花言葉は、「節度」「節操のある」などだそうです。これは、竹には茎の区切りとなる節(ふし)があり、きちんと区切られていることにちなむそうです。
2017.05.20
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☆今年も5月初めに、ウォーキングコース(玉川上水)に1本だけあるハンカチノキの花が満開になりました。(2017年5月6日撮影)。☆ハンカチノキは、中国原産でミズキ科ハンカチノキ属の落葉高木です。なお、APG植物分類体系では、ヌマミズキ科に分類されているそうです。☆今年も昨年同様に花の数が多く、木全体に白い布きれがびっしりと垂れ下がっているように見えます。ハンカチノキの名は、花の形がハンカチをつるしたように見えることから名づけられたそうですが、白い布きれがたくさん垂れ下がっているように見えます。☆白く大きな2枚の花びらのように見えるのは、ハナミズキと同じように苞葉(ハナミズキは4枚)です。真ん中の丸いのは花が集まっているもので、雄花だけのものと雄花・雌花がある両性花の2種類あるそうです。☆2年前に観察したハンカチノキの花です。たくさんの雄蕊が見えます。(2015年5月1日撮影)。☆苞葉は、咲き始めは淡い緑色ですが、その後長く伸びて白くなり風によくなびきます。苞葉には、葉と同じように葉脈が見えます。先がとがった形や葉脈は、苞が葉であることを示しているようです。☆花の時期は終わり、苞葉の中では実が成長し始めています。☆ハンカチノキの花言葉は、「清潔」だそうです。「清潔」は、白いハンカチを連想させる花の形から名づけられたのでしょうか。
2017.05.17
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☆4月末、ウォーキングコース(玉川上水)でミズキの花が咲いていました。(2017年4月30日撮影)。☆ミズキは、日本全土の各地で見られるミズキ科ミズキ属の落葉高木です。高さは、10~15メートルになります。☆ミズキ(水木)の名は、樹液が多く、とくに早春に枝を切ると樹液が滴り落ちることに由来しています。ミズキは、枝を横に大きく水平に広げ、枝が棚状に広がる独特の樹形になっています。☆ミズキの葉は互生です。この写真では対生のようですが、葉柄の付く位置がずれています。☆こちらの写真では、葉柄の付く位置がずれており、互生であることがわかります。6月に花が咲くクマノミズキは、葉が対生です。☆ミズキは、枝先に散房花序をつけます。☆花びらが4枚の白く小さい花をたくさんつけます。☆ミズキの花は、花びらが4枚、雄蕊が4本、雌蕊が1本です。☆ミズキの花言葉は、「成熟した精神」「耐久」などだそうです。
2017.05.13
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で見かけるヤマモモの木です。ヤマモモは、本州(関東南部・福井県以西)・四国・九州の常緑樹林に生えるヤマモモ科ヤマモモ属の常緑高木です。庭木や公園樹として植えられています。☆ヤマモモは雌雄異株なので、花の時期に観察してみることにしました。これは雌株です。☆ヤマモモは、枝先の葉腋から穂状花序を出します。これは雌花序です。長さ約1センチで、あまり目立ちません。(2017年4月4日撮影)。☆雌花序は、ややまばらに多くの雌花がつきます。雌花は雌花序の先のほうから開花しており、花被はなく赤い雌蕊花柱が見えます。☆3日後に再び観察してみると、雌花から赤い花柱が2つに分かれて飛び出していました。6月には球形の果実が赤く熟してきます。(2017年4月7日撮影)。☆こちらは雄株です。枝の先に雄花序がついているのが目立ちます。☆雄株も、枝先の葉腋から穂状花序を出します。雄花序は長さ2~4センチで、密に多くの雄花がつきます。☆雄花からは花粉が出ているようです。☆雄花には、それぞれ5~8本の雄蕊があるそうです。それぞれの雄花には、赤紫色の葯が数個あるのがわかります。葯は2室で、縦に裂けています。☆ヤマモモの葉は互生し、枝の先に束状に集まっています。幼苗では葉に大きな粗い鋸歯があり、若枝でも葉に小さな鋸歯がありますが、通常は全縁で丸い葉です。☆ヤマモモ(山桃)の名は、山で食べられる実がなることから、また中国名「楊梅(やんめい)」からの変化とも言われているそうです。ヤマモモの花言葉は、「教訓」「一途」「ただひとりを愛する」などだそうです。
2017.04.17
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☆2月に花の蕾が大きくなってきていることを紹介したミツマタの花が咲いていました。ミツマタの花を観察してみました。(2017年3月31日撮影)。☆枝先の頭状花序には小さな花が30~50個付いており、外側から順に開花してきています。☆ミツマタの花には花弁がなく、花冠のように見えるのは萼筒です。萼筒の内側は黄色で、先端は4つに分かれています。☆ミツマタの花には、上下に4本ずつ合計8本の雄蕊があります。萼筒の入口に長い4本の雄蕊の葯が見えますが、短い4本の雄蕊と雌蕊は萼筒内部にあります。☆萼筒の外側には、白い絹毛が密生しています。☆ミツマタの強い繊維質の樹皮は、良質の紙の原料として使用されており、紙幣にも使われています。☆ミツマタについては、2月15日の日記で詳しく紹介しました。◎ミツマタの木の蕾が大きくなってきました(2017年2月15日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20170215/
2017.04.06
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☆近所の団地入り口で花が咲いているコブシの木です。コブシは花びらが6枚ですが、花びらが多いものがあることに気づきました。☆コブシの花は、この写真のように花びらが6枚です。花びらの外側には小さな萼片が3枚あり、写真でも一部が見えます。右下奥の花は、花びらが多いようです。☆同じ枝から小枝が伸びて咲いている2つのコブシの花。左側のコブシの花は花びらが6枚ですが、右側のコブシの花は花びらが9枚あるのが見えます。☆コブシの花は、この写真のように花びらが6枚です。☆同じ花を裏側から見ると、6枚の花びらの外側には、小さな萼片が3枚あります。左右に1枚ずつの2枚と、裏側にもう1枚あります。☆別の6枚の花びらがあるコブシの花を裏側から見てみました。やはり、小さな萼片が左右に1枚ずつの2枚と裏側にもう1枚、合計3枚あります。☆9枚の花びら(花被片)があるコブシの花です。☆同じ花を裏側から見ると、小さな萼片が見当たりません。☆別の9枚の花びら(花被片)があるコブシの花です。☆同じ花を裏側から見ると、同じように小さな萼片が見当たりません。☆注意深く観察すると、8枚の花びら(花被片)があるコブシの花が見つかりました。☆8枚の花びら(花被片)があるコブシの花を裏側から見ると、小さな萼片が1枚だけありました。☆コブシの花は、6枚の花びらと外側に小さな萼片が3枚あります。合計9枚の花被片です。☆9枚の花びら(花被片)があるコブシの花には、小さな萼片が見当たりません。8枚の花びら(花被片)があるコブシの花には、小さな萼片が1枚だけありました。それぞれ、3枚の萼片、2枚の萼片が、花びら状に変化したものと思われます。花びらと萼片は遺伝情報の共通性が大きく、このように同じコブシの木で枝変わりとして変異が現れるのでしょうか。☆コブシの花の特徴などについては、3月29日の日記で紹介しました。◎コブシの花が満開でした(3月29日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20170329/
2017.04.05
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で、ヒュウガミズキの花が満開になりました。(2017年3月29日撮影)。☆ヒュウガミズキは、近畿地方北部(石川県から兵庫県)の日本海側の地域の岩地に自生するマンサク科トサミズキ属の落葉低木です。江戸中期から庭木として栽培されてきたそうで、公園などでも見かけます。☆トサミズキは7~10個の花をつける穂状花序ですが、ヒュウガミズキは2~3個の花からなる小型の花穂を下向きにつけます。☆ヒュウガミズキの萼は黄色い筒形で、先が5つに分かれています。☆ヒュウガミズキの花びらは5枚で、雄蕊は花びらよりもやや短く5本で、黄色い葯があります。☆ヒュウガミズキの雌蕊は、花柱が2本です。5本の雄蕊の付け根に、緑色の仮雄蕊が見えます。☆こちらの花でも、5枚の花びら、5本の雄蕊、2本の雌蕊花柱がわかります。☆ヒュウガミズキ(日向水木)の名は、同じトサミズキ属のトサミズキより木も花も小さいので「ヒメミズキ」と言われ、それが訛ってヒュウガミズキになったという説や、自生しているのを発見した場所が京都付近なので「日向守光秀」から名付けられたという説もあるそうです。宮崎県で自生しているのが発見されたのは後年であり、宮崎県の日向地方からきたのではなさそうです。「水木」は、葉の形(葉脈)がミズキ科の植物の葉に似ていることから名づけられたそうです。☆ヒュウガミズキの花言葉は、「思いやり」「信頼」「神秘」だそうです。由来は、わかりませんでした。
2017.04.04
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☆ウォーキングコース(玉川上水)で、クサボケの花が目立つようになりました。玉川上水緑道で、広範囲に咲いています。☆クサボケは、本州から四国・九州の日当たりの良い丘陵地から山地に自生するバラ科ボケ属の落葉小低木です。クサボケは日本の固有種で、学名はChaenomeles japonica(日本の木瓜)です。☆クサボケは、花びらが5枚です。花びらは円形で、基部が狭まって細く爪型になっています。クサボケの花は、雌性花(両性花)と雄性花(雄花)があります。この花は、雌蕊花柱が雄蕊より長く伸びて見えますので、雌性花(両性花)のようです。☆雌性花(両性花)雌蕊花柱は5本で基部が合着しており、雄蕊は多数あります。基部が細くなった花びらの間から、緑色の萼が見えます。クサボケの萼は筒状です。☆右上の蕾を見ると、萼は筒状で先端が浅く裂けているのがわかります。☆こちらは雄性花(雄花)のようです。多数の雄蕊が見えますが、雌蕊花柱は見えません。☆クサボケ(草木瓜)の名は、平安時代に中国から渡来したボケ(木瓜)より小型なので「草」ボケの名になりました。「ボケ(木瓜)」は、実が瓜に似ているので木になる瓜で「木瓜(もけ)」と呼ばれたものが「ぼけ」に転訛(てんか)した説と、「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」に転訛した説があるそうです。☆クサボケの花言葉を調べてみると、「平凡」「一目惚れ」「熱情」「魅感的な恋」「先駆者」「指導者」「妖精の輝き」などがありました。草むらで小さく目立たずに咲いている姿を見ると、「平凡」の花言葉がふさわしいような気がしました。
2017.04.03
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☆昭和記念公園で、コブシの花が満開でした。(2017年3月23日撮影)。☆コブシは、モクレン科モクレン属の落葉広葉樹の高木です。☆コブシは、立川市の「市の花」です。立川市のホームページによると、1974年(昭和49年)、広く市民に選定を呼びかけ、市の木を「欅(ケヤキ)」、市の花を「コブシ」に決定したそうです。☆コブシは、花びらが6枚で3個の小さい萼片があり、花の下に1個の若芽が付くのが特徴です。ハクモクレンは花びら(花被片)が9枚、シデコブシは花びらが9枚から30枚ほどあります。☆この写真は4年前のものですが、コブシの花びらの後ろには小さな3枚の萼片が見えます。(2013年3月20日撮影)。☆コブシの花は雌性先熟の両性花で、雌蕊は柱状に集まり、雄蕊はヘラ型で雌蕊を取り囲んでいます。雌蕊花柱は根元から先端に向けて螺旋状に並んでいます。☆この花は雌性期で、雌蕊花柱は熟しているようですが、ヘラ型の雄蕊の葯からはまだ花粉は出ていません。☆コブシ(辛夷)の名は、実が握りこぶしのようなツブツブがあることからコブシになったという説があります。「辛夷」という漢字を当てて「コブシ」と読みますが、中国ではこの言葉は木蓮を指すそうです。☆コブシの花言葉は、「愛らしさ」「歓迎」「友情」「信頼」などだそうです。「愛らしさ」は小さなつぼみの形に由来し、「歓迎」は花が開いた姿を両手を開いて喜び迎える様子にたとえたという説明がありました。
2017.03.29
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☆サンシュユの花が咲いています。☆サンシュユは、中国・朝鮮原産で江戸時代に朝鮮経由で伝来したミズキ科ミズキ属の落葉小高木です。サンシュユは、茶色の幹と灰色の枝に咲く、黄色い清楚な花が魅力的です。☆サンシュユのつぼみは4枚の茶褐色の総苞片に覆われ、花は20~30の花が集まった散形花序です。☆サンシュユの散形花序の一つひとつの花を観察すると、花弁が4枚で後ろに反りかえり、雄蕊が4本、花の中央に雌蕊が1本見えます。☆3年前の3月、花びらが5枚、雄蕊が5本、花の中央に雌蕊が1本の花を見つけました。サンシュユの花は、花びら4枚・雄蕊4本が基本ですが、花びら5枚のものがあり変異があるようです。(2014年3月3日撮影)。☆サンシュユ(山茱萸)の名は、グミ(茱萸)のような赤い実をつけることから山茱萸(ヤマグミ)とされたもので、「サンシュユ」は漢名の山茱萸を音読みしたものだそうです。一昨年秋に見かけたサンシュユの赤い実。(2015年10月28日撮影)。☆サンシュユの花言葉は、「持続」「耐久」「強健」「成熟した精神」「気丈な愛」だそうです。「持続」「耐久」「強健」は薬用植物として名高いことから健康や滋養強壮に関連するイメージの花言葉がついたと考えられ、「成熟した精神」「気丈な愛」は「健康」「強壮」に関連し健全な肉体と精神のバランスをイメージしたそうです。
2017.03.15
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☆ヒイラギナンテンの花が咲いています。ヒイラギナンテンは、中国原産で江戸時代初期に渡来したメギ科ヒイラギナンテン属の常緑低木です。ヒイラギナンテン(柊南天)の名は、葉の鋸歯がヒイラギ(柊)に似て、葉の複葉のようすや実の付き方がナンテン(南天)に似ていることから。☆ヒイラギナンテンの葉は、1本の細い幹から放射状に羽状複葉の葉が広がっています。先端に小葉がある奇数羽状複葉で、小葉は5~8対です。☆「ヒイラギナンテンの葉は互生」と書かれていたので初めは首をかしげたのですが、対生に見えるのは奇数羽状複葉の小葉で、茎を見ると奇数羽状複葉の葉が互生していました。☆ヒイラギナンテンは、枝先に数本の総状花序をつけます。元の方から順々に開花していきます。☆ヒイラギナンテンの花は、萼片が9枚(3枚×3重)、花びらが6枚、雄蕊が6本、雌蕊が1本です。花を横から見ると、薄緑色の小さな萼片、その内側に先端が茶褐色で黄色い小さめの萼片、その内側に一部が茶褐色の黄色い大きめの萼片があるのがわかります。大きさが違う3枚の萼片が3重に花びらを取り囲んでいます。☆右側の花を見ると、ごく小さい萼片、中くらいの萼片、大きい萼片が3重に取り囲んでいるのがわかります。その内側に、先端が浅く2つに分かれている黄色い花びらが見えます。☆ヒイラギナンテンの花の中央に雌蕊、6本の雄蕊、先端が浅く2つに分かれている黄色い花びらが6枚、その外側に萼片が6枚(3枚×2重)見えます。一番外側の萼片3枚は、花の陰で見えません。☆こちらの写真では、花の中央にある雌蕊の花柱が緑色で柱頭が黄色いのがわかり、雄蕊の葯からは花粉が出ているようです。昆虫が蜜を吸おうとして雄蕊に触れると、雄蕊が内側に動き先端にある花粉を昆虫に付けるそうです。春先は昆虫が飛ぶような暖かい日が少ないので、昆虫が来たら確実に花粉をつけるという巧妙な仕掛けだそうです。☆ヒイラギナンテンの花言葉は、「激しい感情」「激情」「愛情は増すばかり」などだそうです。由来はわかりませんでしたが、「激しい感情」「激情」は鋭いトゲがある樹形に由来するのでしょうか。「愛情は増すばかり」は、世話次第で庭に調和する芸術性のある樹形に育つことからという説明がありました。
2017.03.14
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☆昭和記念公園の「こもれびの丘」でセントウソウの花を観察した時に、ウグイスカグラの花が咲いていました。(2017年3月8日撮影)。☆ウグイスカグラは、北海道・本州・四国の山野に自生するスイカズラ科スイカズラ属の落葉低木です。ウグイスカグラは、葉や苞の縁には毛がある以外は花に毛や腺毛がなく全体に無毛です。近縁種には、葉柄や花柄などに毛や腺毛があるヤマウグイスカグラやミヤマウグイスカグラがあるそうです。☆葉や苞の縁には毛が見えますが、葉柄や花柄には毛や腺毛は見えないようです。☆ウグイスカグラの淡いピンク色の花冠は、毛や腺毛がなく先が5つに分かれ、花冠の付け根に緑色の子房が見えます。これが赤く熟して実になるようです。☆ウグイスカグラの淡いピンク色の花冠を下から観察してみました。花冠は毛や腺毛がなく先が5つに分かれ、雄蕊が5本、雌蕊が1本です。☆ウグイスカグラ(鶯神楽)の名前の由来は、諸説あるようです。ウグイス(鶯)については、ウグイスが鳴くころに花が咲くことに由来するという説がありました。カグラ(神楽)については、木の実をついばむ鶯が小枝の上下左右に飛び移る様子を神楽の舞に喩えたものという説、枝が茂ってウグイスが隠れるような藪になることから古名のウグイスガクレ(鶯隠れ)が変化したという説がありました。☆ウグイスカグラの花言葉は、「明日への希望」「未来を見つめる」だそうです。「明日への希望」「未来を見つめる」は、まだ朝晩が冷え込む早春の3月に花を咲かせて6月に楕円形の赤い実をつけることから連想したのではないかという記事がありました。
2017.03.13
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☆2月12日から15日まで、那須高原を訪れました。そこで印象深かった自然観察について紹介しています。今回で終わります。☆那須高原の宿舎周辺は、ミズナラの林が広がっていますが、シラカンバとダケカンバも見かけました。(2017年2月15日撮影)。☆こちらは、樹皮が白いのでシラカンバのようです。シラカンバ(シラカバ)は、北海道と本州(中部以北)に分布するカバノキ科カバノキ属の落葉高木です。☆シラカンバ(シラカバ、白樺)は、名前の通り樹皮は白色で、紙質で薄く横に剥がれます。シラカンバは、葉の大きさや形などに変異が多いそうです。また、シラカンバとダケカンバの雑種もあるそうです。☆こちらは、樹皮が灰褐色に見えるので、ダケカンバのようです。右側に伸びているシラカンバの枝と比較すると、樹皮の色の違いがわかります。☆ダケカンバは、北海道、本州(中部以北)、四国に分布し、北海道では低地から生え、本州以南ではふつう亜高山に生えます。ダケカンバ(岳樺)の名は、標高の高いところに生えるカバノキから名づけられたそうです。☆ダケカンバは、シラカンバと同じように樹皮は紙質で薄く横に剥がれ、老木になると縦に裂け目ができるそうです。別名はソウシカンバ(草紙樺)で、剥がした樹皮に文字が欠けることに由来するそうです。☆雪がない時期に訪れた時に、さらに詳しく観察してみたいと思います。
2017.02.28
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☆2月は寒さが厳しく自然の変化が少ないので、近所での自然観察と東伊豆での自然観察(1月12~15日)を紹介しています。☆東伊豆では、道端や空き地で野生化しているランタナの花が咲いているのを見かけました。(2017年1月13日撮影)。☆ランタナは、中南米原産で世界中に帰化しているクマツヅラ科シチヘンゲ属(ランタナ属)の常緑小低木です。☆ランタナの花は小さな花が集まった散形花序で、開花後時間がたつと次第に花の色が変わります。真ん中の蕾の周りの花は黄色、外側の最初に開花した花はピンク色に変化しています。☆ランタナはシチヘンゲ属(Lantana)の学名です。和名はシチヘンゲ(七変化)で、赤色・橙色・黄色・白色などの花をつけ、花の色が次第に変化する(淡黄色→橙色→赤色→ピンク色)ことに由来するそうです。☆ランタナの花を横から見てみました。花冠は先端が4つに分かれていますが、基部は筒状です。☆ランタナの緑色の実も見えます。☆3年前に撮影したランタナの実です。実の色も、緑色→青色→黒色と変化していきます。黒い液果は有毒だそうですが、野鳥が食べて種子を散布するそうです。東伊豆の道端や空き地でランタナをよく見かけるのは、野鳥が種子をまき散らしたものではないでしょうか。(2014年11月17日撮影)。☆ランタナの黒い液果は「有毒」といっても、哺乳類は種子をかみ砕くので「有毒」ですが、鳥類は歯がなく果実をかみ砕かずに飲み込んで液果の果皮のみを消化するので、鳥類には液果が「無毒」という植物は多いそうです。☆ランタナの花言葉は、「心変わり」「合意」「協力」「厳格」「確かな計画性」などだそうです。「心変わり」は花色が徐々に変化することに由来し、「合意」は小花が半球形に集まって咲く姿にちなむそうです。
2017.02.17
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☆ウォーキングに出かけた時に、小学校の校庭でミツマタの木を見かけました。ミツマタは半球形の樹形になりますが、その通りの樹形になっています。☆ミツマタは、中国南部からヒマラヤに自生するジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木です。日本には慶長年間(1596~1615年)に渡来したと言われており、幹や枝の樹皮の繊維が丈夫なので和紙の原料植物として本州以南の各地で栽培されています。逸出して野生化しており、公園や庭などにも植えられています。☆ミツマタ(三叉、三椏)の名は、枝が3つに分枝することから名づけられました。花の蕾が膨らんできています。☆ミツマタは秋に葉腋に蕾をつけ、1センチ前後の花柄の先に頭状花序ができます。☆ミツマタの頭状花序は、10片あまりの苞があります。苞は、開花前に落ちてしまいます。☆ミツマタの頭状花序には、小さな30~50個の花がついています。このミツマタの頭状花序には、50個の小さな花があります。☆ミツマタの花には花弁がなく、この外面に白い毛がある萼筒の先端が開きます。開花したら、改めて紹介したいと思います。☆4年前に観察したミツマタの花です。内側が黄色い萼筒の先端が4つに分かれて開花しています。萼筒はやや湾曲し、外面には蕾の時に見えた白い毛が見えます。雄蕊は上下2段に4個ずつつきますが、上段の4個の葯が突き出ているのがわかります。(2013年3月27日撮影)。☆ミツマタの花言葉は、「強靭」「壮健」「永遠の愛」「肉親の絆」「意外な思い」「淡白」などだそうです。調べてみると、樹皮に強靭な繊維を持ち虫食いにも強いという特徴から「強靭」「壮健」という花言葉が生まれ、そこから願いをこめて「永遠の愛」「肉親の絆」といった言葉も生まれたと思われますという説明がありました。
2017.02.15
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☆2月は寒さが厳しく自然の変化が少ないので、近所での自然観察と東伊豆での自然観察(1月12~15日)を紹介していきます。☆東伊豆というとカワヅザクラです。1月中旬でしたが、咲き始めていました。(2017年1月13日撮影)。☆カワヅザクラ(河津桜)はバラ科サクラ属のサクラです。カワヅザクラは1955年に静岡県賀茂郡河津町の河津川河川敷で発見されたそうです。発見当初は発見者(飯田勝美さん)の使用していた屋号にちなんで「小峰桜」と呼ばれていましたが、その後、今までになかった園芸品種と判明して1974年(昭和49年)に「河津桜」と命名されたそうです。☆早咲きのオオシマザクラ(大島桜)とカンヒザクラ(寒緋桜)の自然交配種と言われています。☆カワヅザクラは交配種のため、繁殖はソメイヨシノなどと同じように、挿し木や接ぎ木で行うそうです。☆カワヅザクラの花は、雄蕊や雌蕊があり実(種)もできるそうですが、実生で育てても遺伝的に同じカワヅザクラの花が咲くことはありません。☆昨年は2月中旬に訪れましたが、満開のカワヅザクラの花の蜜を求めて、たくさんのメジロがやってきていました。(2016年2月17日撮影)。☆河津桜の花言葉は、「思いを託します」「淡泊」「純潔」「優れた美人」「精神美」だそうです。由来は、わかりませんでした。
2017.02.13
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☆1月から2月上旬は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた裏磐梯での自然観察を紹介してきましたが、最終回となりました。☆五色沼自然探勝路でリョウブの花を初めて見ることができました。リョウブの木や秋につく実は知っていましたが、花が咲いているのに出合い観察するのは初めてです。(2016年8月1日撮影)。☆リョウブは、北海道南部から九州の山中の落葉樹林に生えるリョウブ科リョウブ属の落葉小高木です。樹高は3~7メートル程度で、幹は樹皮が剥げ落ちるとなめらかになり茶褐色です。葉は枝先に集まってつき、縁には鋭い鋸歯があります。☆リョウブは、枝先に数本の総状花序を円錐状につけます。☆リョウブの花は、白い長楕円形の花弁が5枚で、花弁の先は少しくぼんで縁に小さな歯牙があります。蕾を見ると、釣鐘型の萼が見え、先が5つに分かれています。☆雄蕊は10本、白い花糸の先端にクリーム色の葯があり、葯は下端が尖り上端は2つに分かれて少し開いています。☆雌蕊は、緑色の子房から白い花柱が伸び、柱頭は3つに分かれています。☆リョウブ(令法)の名は、律令国家(平安時代初期~中期)の時代に、飢饉などの際に食用にする救荒植物として領主などが農民に対し田畑の面積を基準として、一定量のリョウブの植栽および葉の採集と貯蔵を命ずる官令すなわち「令法」で栽培を奨励したことから、「令法(リョウホウ)」が転訛して「リョウブ」となったという説が一般的だそうです。また、長く伸びて咲いている花序を竜の尾に見たてた「竜尾(リュウビ)」から転訛したという説もありました。☆飢饉などに備えて若葉を蒸して乾燥して蓄えられたリョウブは、飢饉などの際に食糧の増量材料として使用されたそうです。今でも、リョウブは山菜として、若葉を茹でアク抜きして「令法飯」に利用されるそうです。☆リョウブの花言葉は、「あふれる思い」だそうです。白い花をたくさんつけることから名づけられたのでしょうか。
2017.02.08
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☆1月から2月上旬は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆五色沼自然探勝路の入り口近くで、葉や実の形がガマズミに似た低木を見かけました。調べてみたら、ガマズミの仲間のヤブデマリでした。(2016年8月1日撮影)。☆ヤブデマリは、本州(太平洋側)・四国・九州の山地に生えるスイカズラ科(レンプクソウ科)ガマズミ属の低木または小高木です。APG植物分類体系では、ガマズミ属はレンプクソウ科に分類されているそうです。☆高さは2~6メートルで、枝は水平に広がります。葉は対生で、楕円形から広楕円形で先は短く尖り、基部は広いくさび形から円形です。縁には鈍い鋸歯があり、側脈は7~12対で裏面に突出し、葉の縁近くまでほぼ真っ直ぐに伸びています。☆ヤブデマリの花期は5~6月で、散房花序が短い側枝の先に1対の葉とともにつきます。果実と花柄は、8月には赤くなります。果実は、楕円形です。☆ヤブデマリの果実は、初め赤く、熟すとともに黒く変化してきます。☆ヤブデマリ(藪手毬)の名は、藪のような林内に生え、手毬のような丸い形の花序をつけることに由来するようです。☆ヤブデマリの花言葉は、「年輪を美しく重ねる」「覚悟」「今日の幸福」「私を見捨てないで」などだそうです。由来はわかりませんでした。
2017.02.05
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☆1月から2月上旬は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆五色沼自然探勝路で、初めてホツツジの花に出合いました。(2016年8月1日撮影)。☆ホツツジは、北海道(南部)・本州・四国・九州の日当たりが良い岩の多い山地に生えるツツジ科ホツツジ属の落葉低木です。☆ホツツジの高さは、1~2メートルです。葉は、一見すると輪生のように見えますが、枝先に集まって互生しています。☆ホツツジは、枝の先に円錐花序をつけます。☆ホツツジの花は、狭長楕円形の花弁が3枚で少し赤みを帯びた白色で後ろに反り返っています。花糸が白色で葯が茶色の雄蕊が6本、花柱が長く伸びて上に少し曲がる雌蕊が1本あります。☆花柄の付け根に披針形の苞葉が見え、萼は椀状で先が浅く5つに分かれています。☆ホツツジ(穂躑躅)の名は、ツツジの仲間で花が上向きに穂状になって咲くことから名づけられました。☆ホツツジの花言葉は、「沈静」だそうです。沈静は「落ち着いていて静かなこと」ですので、花が咲いている様子から名づけられたのでしょうか。
2017.02.04
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☆1月から2月上旬は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆裏磐梯の宿舎の近くの湿地で、ハンノキの林を見かけました。(2016年8月3日撮影)。☆ハンノキは、北海道から九州の水湿のある低地や湿原に生えるカバノキ科ハンノキ属の落葉高木です。☆近くに沼がある湿地で、ハンノキが立派な林を作っています。ハンノキは、湿地で森林を形成する数少ない樹木だそうです。☆ハンノキは、幹が高さ15メートルから20メートルに達するそうです。☆ハンノキの葉は互生で、葉身は卵状長楕円形です。ハンノキの葉は、蝶ミドリシジミの主な食草です。ミドリシジミの幼虫は、ハンノキの葉を綴って巣を造っているそうです。☆ハンノキの樹皮は暗灰褐色で、浅い割れ目ができて剥げるそうです。☆ハンノキ(榛の木)の名は、開墾の意の古語「墾(はり)」がもとで、古名「榛の木(ハリノキ)」となり、転化してハンノキになったそうです。☆ハンノキの花言葉は、「忍耐」「剛勇」「不屈の心」「荘厳」などだそうです。ハンノキは、根に根粒菌を持っていて空気中の窒素を固定して肥料を作り、他の植物が育ちにくい湿地や痩せて劣悪な条件の火山地などでも育つそうです。これらの花言葉は、そんなハンノキの特徴から考えられたのでしょうか。
2017.02.02
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☆1月から2月上旬は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆裏磐梯の宿舎の近くや五色沼自然探勝路で、ノリウツギの花をたくさん見かけました。円錐状の花序が特徴的で、他の種と容易に区別できるそうです。日本原産のアジサイ属の中では、唯一円錐形の花序をもつ落葉低木だそうです。(2016年8月1日撮影)。☆ノリウツギは、北海道から九州の日当たりの良い原野や山地に生えるアジサイ科アジサイ属の落葉低木です。新エングラー体系の分類ではユキノシタ科となっていますが、クロキストン体系ではアジサイ科に分類されているそうです。☆ノリウツギの花は、たくさんの両性花とともに、ふちに装飾花があります。☆ノリウツギの花は、咲き始めの時点では円錐花序とは思いにくいのですが、やがて中軸が伸びて花が咲き続け円錐形となっていきます。ノリウツギの葉は対生で、葉身は広楕円形から卵形で、先端は鋭く尖っており、周りに鋸歯があります。☆ノリウツギの花序の周辺にある装飾花です。白い萼片は、通常4枚で、まれに3枚・5枚もあるそうですが4枚のものしか見かけませんでした。☆装飾花の中央を見ると、本来の花びらが4枚見えます。白い花糸と葯がある雄蕊が4本、その中央には雌蕊も見えます。☆装飾花の白い萼片は、果実ができる頃には淡紅色に変わるそうです。花は枯れてからも茶色くなって翌年まで残るそうです。☆ノリウツギの両性花です。花びらは5枚で、多数の雄蕊と中央に雌蕊が見えます。☆両性花の花びらは5枚、雄蕊は長いものと短いものが5本ずつで10本、雌蕊の花柱は3本で、花びらが散ったものは柱頭が褐色になっています。よく見ると、左側の両性花は花びらが4枚で雄蕊が8本です。☆ノリウツギ(糊空木)の名は、樹皮を剥ぐ(はぐ)と粘りがあり、樹皮(内皮)から樹液をとって和紙を抄く際の糊に利用したことと、茎が中空であることに由来するそうです。☆ノリウツギの花言葉は、「臨機応変」だそうです。臨機とは「時と場合に応じて適切な処置をとること」、応変とは「その場の状況・思いがけない出来事に応じて適切な処置すること」だそうですが、どんな由来があるのでしょうか。[参考資料]新エングラー体系、クロンキスト体系、APG植物分類体系(「ウィキペディアフリー百科事典」参照)。◎新エングラー体系:単純な構造を持つ花を原始的な形態と判断し、そこから複雑な構造の花が進化したものとして植物分類群を系統的に配列分類する。◎クロンキスト体系:「花被・おしべ・めしべ等が多数に軸の周りを螺旋状に配列している両性花を出発点とし、この原始的被子植物から種々の植物群が進化した」とする仮説を採用する。この分類体系では、原始的被子植物の形態的特徴をもっともよく保存しているモクレンの仲間を最初に配列する。逆に双子葉植物の最後に位置するのは、もっとも進化した形態特徴をもつとされるキクの仲間である。◎APG植物分類体系:1990年代以降は、DNA解析による分子系統学が大きく発展してきた。特に葉緑体DNAの解析から、被子植物の分岐を調査する研究は近年飛躍的に進み、新しい知見は被子植物系統グループ(Angiosperm Phylogeny Group;APG)に集約されている。
2017.02.01
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☆昭和記念公園にセツブンソウの花を見に行った時に、ウメの花が咲いていました。(2017年1月25日撮影)。☆ウメは中国中部原産のバラ科サクラ属の落葉高木で、日本国内では実の収穫を目的とした梅の品種が100種類前後栽培されているそうです。☆奈良時代以前は「花」といえば、むしろウメを指すことの方が多かったそうです。ウメよりサクラがより愛好されはじめるのは、平安時代中頃からのことだそうです。☆江戸研究者の故杉浦日向子氏によれば、江戸のころは三つの花を花見と言ったそうです。『杉浦日向子と笑いの様式』(七ツ森書館、2009年)参照。(1)古くからの親友・心を許す学友と見に行き友情を深める「梅見」。(2)新しい奉公人を迎え年季の終えた奉公人を送り出す出発(門出)の「桜見」。(3)それぞれの家の手作りのお弁当を手に提げて家族で山里に見に行く「桃見」。☆今から300年ほど前に生活していた人々は、現代に生きる私たちより以上に、それぞれの季節を味わい楽しんでいたようです。梅の花は1節に一つの花なので、サクラやモモの花に比べて華やかさはないようです。梅(うめ)の名は、中国語の「梅(マイあるいはメイ)」から転訛したという説があるようです。☆ウメの花言葉は、「気品」「高潔」「忠実」「忠義」「忍耐」などがあるそうです。「気品」「高潔」は寒風の中で芳香を漂わせながら花開く姿からイメージされたもので、「忠実」「忠義」は左遷された菅原道真の後を追った「飛梅」伝説にちなんだものだそうです。
2017.01.31
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☆昭和記念公園にセツブンソウの花を見に行った時に、ロウバイの花が咲いていました。中央部を含め花全体が黄色で、花の色が透き通るような黄色1色なので、栽培種の中のソシンロウバイです。ソシンロウバイ(素心蝋梅)の名は、漢名の素心蝋梅を音読みしたもので、ソシン(素心)の名は、中国では花弁(萼)や花芯まで同じ花を素心と呼ぶことに由来しているそうです。☆ソシンロウバイは、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木です。ロウバイ(蝋梅)の名の通り、蝋細工のような光沢と透明感がある黄色い花が、青空に映えています。ロウバイの花は、萼片と花弁の区別が不明瞭で、つぼみをおおっている外側の萼は褐色ですが、開花時には内側の萼が伸びて大きくなり黄色になるそうです。☆ロウバイの花は、雌蕊と雄蕊が熟する時期をずらし、雌蕊が先に熟して他の花の花粉を受け取ることによって、自家受粉を避けています。これは、咲き始めたばかりの花なので雌性期です。☆真ん中に雌蕊柱頭が見えますが、他の花からの花粉で受精します。この時期、6本の雄蕊は外側に広がっています。雄蕊花糸の外側に葯があります。☆咲いてから数日後、花は雄性期になり、立ち上がった雄蕊が中央に集まり、雌蕊を取り囲んでしまいます。☆中央に集まった雄蕊の葯の外側から花粉が出始めているようです。☆左側の花が開花した直後の雌性期の花で、右側の花は開花数日後の雄性期の花です。☆ロウバイ(蝋梅、臘梅)の名は、ロウバイは漢名「蝋梅」の音読みで、蝋細工のような光沢と質感を持った梅に似た花を咲かせること、臘月(旧暦12月)に梅に似た花を咲かせることから名づけられたそうです。☆ロウバイの花言葉は、「ゆかしさ」「慈しみ」「優しい心」「先導」「先見」だそうです。「ゆかしさ」「慈しみ」「優しい心」は、ロウバイの甘い芳香から名づけられたのでしょうか。「先導」「先見」は、早春に春を告げるように咲くことから名づけられたのでしょうか。
2017.01.30
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☆ウォーキングコース(玉川上水)のカンザクラが咲き始めました。12月から咲き始めるニホンズイセン、そして1月に開花し始めるカンザクラは、寒さが厳しい中でもウォーキングコース(玉川上水)に春が近いことを知らせてくれます。(2017年1月24日撮影)。☆昨年は、1月9日に4輪ほど開花しているのを見つけました。今年は寒さが厳しく、蕾は膨らんできていましたが、なかなか開花しませんでした。カンザクラの木を見上げると、青空を背景に枝先の花が太陽の光を浴びて開花しています。☆ブログの記録では、例年は2月下旬からの開花で、昨年から開花が早まってきているようです。☆カンザクラは、バラ科サクラ属の落葉高木です。カンザクラ(寒桜)の名は、早咲きの桜で早いものは1月頃から咲き始めることに由来します。☆カンザクラは、カンヒザクラとオオシマザクラあるいはヤマザクラとの雑種と言われているそうです。学名は、カンザクラの名がそのまま使われ、Prunus kanzakura(プラナス属[サクラ属]・カンザクラ)です。☆カンザクラの花言葉は、「気まぐれ」「あなたに微笑む」だそうです。「気まぐれ」は、サクラが咲く季節より早い寒い時期に咲くことから名づけられたのでしょうか。「あなたに微笑む」はヤマザクラと共通の花言葉だそうですが、まだ寒い時期に花を咲かせていることから連想されたのでしょうか。
2017.01.28
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☆1月中は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた裏磐梯での自然観察について紹介していませんでしたので、「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆五色沼自然探勝路で、初めてドクウツギと出合いました。(2016年8月1日撮影)。☆ドクウツギは、北海道と本州(近畿以北)の川岸や山の斜面、道端など日当たりの良いところに生えるドクウツギ科ドクウツギ属の落葉低木です。下からよく枝分かれし、高さは1.5メートルほどになります。☆ドクウツギは、雌雄同株で雌雄異花の植物で、前年枝の葉腋から総状花序が出ます。ドクウツギは、名前の通りの有毒植物で、神経毒の一種であるコリアミルチンなどが未熟果に最も多く、葉や茎にも含まれています。トリカブト、ドクゼリとともに、日本三大有毒植物の一つだそうです。☆ドクウツギの葉は対生で、左右2列に並んでいるので一見羽状複葉のように見えます。3本の主脈が目立つ葉の先端は尖っており、基部は円形で、葉柄はほとんどありません。☆ドクウツギの果実は、萼が残り花後に大きくなった花弁に包まれています。初めは赤色です。☆ドクウツギの果実は、初め赤色で、深紅色、そして黒色に変化していきます。☆果実は、果柄の付け根に萼片が残っており、5枚の花弁で包まれていることがわかります。☆ドクウツギの真っ黒く熟した果実です。☆ドクウツギ(毒空木)の名は、毒があり樹形がウツギに似ていることから名づけられたそうです。ドクウツギの花言葉は、「野生」「元気」だそうで、有毒植物とは思えないものです。
2017.01.23
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☆1月中は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた裏磐梯での自然観察について紹介していませんでしたので、「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆裏磐梯の宿舎の近くの自然観察会で、ツタウルシを教えていただきました。(2016年8月3日撮影)。☆ツタウルシは、北海道から九州の山地の落葉樹林内に生えるウルシ科ウルシ属の落葉つる性植物です。気根を出して、木の幹を這い上っていきます。秋には紅葉します。☆ツタウルシの葉は互生で、3出複葉です。小葉は卵形または楕円形で、先は短く尖っています。葉にウルシオールを含んでいるので、体質によってはウルシと同じようにアレルギー反応で、かぶれることがあるそうです。ツタウルシは、野生のウルシの仲間の中では、かぶれる毒性分の強さが最も強いそうです。☆ツタウルシは、雌雄異株です。これは実が見えますので、雌株です。5~6月に葉腋から総状花序を伸ばし、黄緑色の小さな花を多数つけるそうです。☆ツタウルシ(蔦漆)の名は、つる性植物でツタ(蔦)のような樹形であることと、ウルシの仲間であることに由来します。日本漆総合研究所のホームページによると、ウルシ(漆)の語源は、「うるしる(潤汁)」、「ぬるしる(塗汁)」、「麗し(うるわし)」とも「潤し(うるおし)」ともいわれているそうです。
2017.01.18
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☆1月中は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた裏磐梯での自然観察について紹介していませんでしたので、「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆裏磐梯では、宿舎周辺で果実の形に特徴があるカラコギカエデの木を見かけました。(2016年8月2日撮影)。☆カラコギカエデは、北海道から九州の低山の湿地に自生するムクロジ科カエデ属の落葉小高木です。ゲノム解析によるAPG植物分類体系では、カエデ科の2属150種はトチノキ科とともにムクロジ科に分類されるようになったそうです。☆カラコギカエデの葉は、3つに分かれるものもありますが、ほとんど切れ込まず周りに重鋸歯があるものもあります。こちらの葉は、大きな切れ込みが見えます。☆こちらのカラコギカエデの葉は、全く切れ込みがなく周りに鋸歯があります。カラコギカエデの葉は、日本に自生するものは切れ込みが浅いものが多いそうです。☆カラコギカエデの果実です。赤くなった果翼が目立ちます。☆カラコギカエデの果実は、翅果(翼果)です。翅果とは、果皮の一部が羽のように発達しており、風により飛散する果実のことです。羽の部分を翼(よく)といいます。分果の長さは3センチで、果翼は鋭角にわずかに開くか平行になっています。赤い果翼に隆起する脈が目立ちます。☆カラコギカエデ(鹿子木楓)の名は、樹皮が剥がれて鹿の子模様になるのでカノコギ(鹿子木)が訛ってカラコギになったそうです。カラコギカエデの樹皮は灰褐色で、縦に不規則に割れ、鱗片状に剥がれるそうです。
2017.01.08
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☆1月中は自然の変化も少ないので、昨年2016年7月31日から8月3日まで訪れた裏磐梯での自然観察について紹介していませんでしたので、「裏磐梯での自然観察」を紹介しています。☆裏磐梯での自然観察会で、イワガラミという植物を教えていただきました。(2016年8月3日撮影)。☆イワガラミは、北海道から九州の山地に生えるアジサイ科イワガラミ属の落葉つる性木本です。幹や枝から気根を出して這い上り、長さ10メートルにもなるそうです。☆イワガラミは、大きな木や岩に絡んで伸び、大きな株では幹の太さが5センチを超えるものもあるそうです。写真でも、3~5センチのものが見えます。☆左上には、斜上するイワガラミの花序が見えます。☆イワガラミの花序です。装飾花の白い萼片が見えます。☆イワガラミはツルアジサイに似ているそうですが、ツルアジサイの装飾花の萼片が4枚あるのに対して、イワガラミは1枚なので区別できるそうです。☆イワガラミの葉は対生で、先が尖っており、縁には粗い鋸歯があります。鋸歯は鋭く尖っています。☆イワガラミ(岩絡み)の名は、木の幹や岩に絡みつくことに由来します。裏磐梯でも、木の幹に絡みついているものを多く見かけましたが、写真のように地面の岩に絡みついているものも見かけました。☆イワガラミの花言葉は、「忠実」「平凡」だそうです。
2017.01.04
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☆ウォーキングコース(玉川上水)に生えているシュロの木です。正確には、ヤシ科シュロ属のワジュロ(和棕櫚)のようです。日本では九州地方南部に自生していますが、日本のヤシ科の植物の中では最も耐寒性が強いので、東北地方まで栽培されているそうです。☆よく見ると、上の方に実がたくさん見えます。シュロは雌雄異株なので、これは雌株です。☆シュロは種がたくさんでき、鳥によって運ばれるため、あちこちに種がまき散らされるようです。☆ウォーキングコース(玉川上水)では、シュロの木が、あちこちで見られます。鳥によって種がまき散らされ、実生で増えてきているシュロの木やトウネズミモチなどによって、落葉樹を中心にした雑木林の光景が少しずつ変わってきています。☆木の根元には、シュロの幼木も生えています。このように、人が植えていないのに芽を出し成長しているシュロを、「ノラジュロ」「ノジュロ」というそうです。☆シュロは雌雄異株・雌雄異花です。シュロの雄株・雄花序は、垂れ下がった状態のまま開花します。開花した時期の雄花序です。6年前に撮影した鮮明な写真がありました。(2010年5月16日撮影)。☆シュロの雄花序に近づいて見ると、クリーム色のたくさんの雄花が見えます。クリーム色の花弁は3枚、雄蕊は6本です。(2010年5月16日撮影)。☆こちらは、シュロの雌株・雌花序です。今年初めて観察することができました。(2016年5月4日撮影)。☆シュロの雌花は淡い緑色で、3本の雌蕊と6本の退化雄蕊があるそうですが、花弁の中から3本の雌蕊が出ているのがわかります。今年初めて観察することができたシュロの雌花、心に残る1枚です。(2016年5月6日撮影)。☆シュロ花言葉は、「勝利」「不変の友情」「祝賀」「戦勝」などがあるそうです。「勝利」は、古代オリンピック競技で優勝者にオリーブの冠とシュロの小枝が贈られシュロが勝利の栄冠の意味に用いられるようになったことからきているという説や、肉厚で長持ちする葉の様子からきているという説もありました。「不変の友情」は、「常緑で直立しているいつも変わらない姿からつけられたのでしょうか」という記事がありました。☆さらに調べてみると、第1回アテネオリンピック(1896年)の大会公式報告書の表紙に「勝者のみに贈られるオリーブの冠と棕櫚の小枝を持つギリシャ神話の女神アテナらしき少女」が描かれているという記事がありました。(公益財団法人日本オリンピック委員会ホームページ参照)。
2016.12.30
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☆ウォーキングコース(玉川上水)を歩いていると、黄色い花が咲いているのを見つけました。レンギョウの仲間のようです。(2016年12月23日撮影)。☆12月23日は、最高気温19度で、10月下旬の陽気でした。この陽気で、レンギョウは春が来たと思い、花を早咲きさせてしまったのでしょうか。☆レンギョウは中国原産のモクセイ科レンギョウ属の植物で、平安時代に薬用として渡来したといわれています。園芸品種として、レンギョウ、チョウセンレンギョウ、シナレンギョウがありますが、雑種もあるそうです。☆枝振りや花冠の形から、シナレンギョウのように思われますが、確かなことはわかりません。それにしても、12月にレンギョウの花を見たのは初めてです。☆レンギョウは、雌株と雄株が別の雌雄異株です。雌株に咲く雌花は雌蕊(5.5~7.0ミリ)が雄蕊(3.0~3.5ミリ)より長く、雄株に咲く雄花は雄蕊(6.0~7.0ミリ)が雌蕊(3.0ミリ)より長いそうです。長さ6ミリ程度の雄蕊が2本見えますが雌蕊は見えないので、これは雄株の雄花のようです。☆3年前の春に観察したシナレンギョウの雌株の雌花です。6ミリ程度の雌蕊が長く伸びて、両脇に3ミリ程度の2本の雄蕊が見えます。(2013年3月14日撮影)。☆一部の花が早咲きしたとはいえ、多くの冬芽は3月中旬の開花まで時間があり、硬いままです。☆茎の先端を見ると、冬芽が膨らんでいるものもあります。下の芽は、緑色の萼のようなものが見えており、この芽は開花間近なのでしょうか。☆レンギョウの花言葉は、「期待」「希望」「集中力」「とまどい」「楽しい語らい」などがあるそうです。「期待」「希望」は、この花が寒くて厳しい冬を乗り越えて、早春に春を待ちわびていたかのように鮮やかな黄色い小花を枝いっぱいに咲かせることから、希望にあふれる春の訪れを例えたものだそうです。(2013年3月14日撮影)。
2016.12.29
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