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May 3, 2026
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私は使用する画材についてかなり慎重に選択する。しかし常々信頼していた製品が、製造ロットナンバーの問題なのか、あるいはその時に使用した私の仕事場の気温や湿度等の環境のせいなのか、とんでもない惨事となっとことが無くわない。或るスプレー噴霧式の仕上げ材を使用したときのこと、噴霧した途端に液剤が白い糸状になって蜘蛛の巣のように画面全体に貼り付き、瞬時に硬化した。作品は完全にダメになってしまった。取り返しのつかない災害である。 購入した画材店にその旨を報告すると、画材店は製造元に問い合わせると言ったが、もちろん返答はなかった。 私は同じ頃に初めて購入した、上述の製造会社の油絵用の下塗り絵具を作品制作に使用せずに、テストしてみることにした。噴霧式画材で懲りたからだ。 通常の制作どおりにキャンヴァスに塗り、10年間そのまま放置してみたのである。気の長い話だが、・・・10年後、キャンヴァスに塗った下塗用の絵具は、モノノミゴトにひび割れていた。劈開剥離はしていないが、画面全体がまさに蜘蛛の巣状にひび割れていた。 ああ、10年間は長かったが、本画に使用しなくて正解だった、と思った。私はひび割れが走るキャンヴァスを眺め、それからその罅に赤い絵具を塗り込めてから布で拭き取り、乾燥後に黒い絵具を塗って、それが乾燥してからさらに黒絵具を拭き取って先に塗った赤い色が浮き出るようにした。そこに鉛板を粗く叩いたものを貼り付けた。・・・下に掲載したのが、その「作品」である。山田維史「悲しみ ー 閉じられた窓」(部分) 2000年 ひび割れ加工したキャンヴァスボードに油彩、鉛板Tadami Yamada “Grief ー Be Closed Window” (part) 2000, Oil and lead on cracked canvas board
May 2, 2026
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前年の秋以来、鉢植えの小菊を屋内の窓辺で育てていた。菊花展で買った丈5cmにも満たない文字どおりの小菊である。花が枯れた後に摘花し、施肥をし、折に触れて潅水をしてきた。年始頃には新しい芽が出て、3月には4本の茎が立ち若葉がひらいた。窓から差し込む陽の光を浴びているのだが、なんだか弱々しい感じがした。深窓の淑女ではないにしても、屋内で育てていては「乳母日傘(おんばひがさ)」の感は拭えないかもしれない。そこで一昨日昨日のやや激しい雨になる前に、外に出し、適度の陽を浴びるようにした。・・・そして、私は驚いたのである。弱々しく感じていた小菊が、4本の茎も葉も、ガッシリになっていたのだ。こんなに目に見えて変わるものか! 命の在りようを私は植物たちや昆虫や鳥たちに教わる。いや、突きつけられるのである。 やや寒さを感じた雨がやみ、・・・2,3日後にはまた降るようだが・・・きょうから5月。まさに五月晴れ。小庭の種々の緑がまぶしい。 寒雨やみ五月初日の衣替え 青穹(山田維史)
May 1, 2026
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