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仕事場の灯りを点けてデスクに向い、しばらくすると、壁に奇妙な影が飛んだ。いつ、どこから入ったのか、蝙蝠だった。正月に殺生はすまいと思い、寒夜の窓を大きく開けて出そうとするが、音もない素早い飛行で、こちらの思い通りにはならない。
そういえば、今朝方、猫のサチがやって来るなり、部屋の隅の本の山に飛び乗って-----と言うより、飛び込んで、本を掻き分けて暴れ出した。私は少し強い声で、「サチ! 何をやっている、だめじゃないか、本を掻き回しては!」と言った。しかし、猫の仕業をことさら確かめはしなかった。怒られたサチは、本の山から飛び降りて、別の部屋に行った。------そうか、あれは、本の隙間に蝙蝠がひそんでいたにちがいない。人間には聴き取れない蝙蝠の発する音、もしくは高周波をサチはやって来るなり聴き取って、やおら一足飛びに本の山を攻略したのだ。
------私は窓を開けたまま、しばらく行方を追ったが、どこかに潜んでしまった。寒いので窓は閉め、捜索は明日にすることにした。まあ、そんなに悪さをしないだろう、と。山の上にある我家にはときどき蝙蝠が飛び込んで来るのである。
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