山田維史の遊卵画廊

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☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生2


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☆Tadami Yamada's Paintings りんご充満空間シリーズ


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☆Tadami Yamada's Part4『世の終わりのイヴ』


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☆Tadami Yamada's Part6 児童書その他の挿画


☆Tadami Yamada's Part7 『心霊術入門』その他


☆Tadami Yamada's Part8『別冊宝島仕事の本』


☆Tadami Yamada's Part9 初期雑誌挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『ジャンビー』挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『幽霊狩人カーナッキ』


Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


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Aug 8, 2018
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カテゴリ: 訃報
 去る4日、津川雅彦氏が亡くなったという。享年78。
 夫人の朝丘雪路さんが4月に亡くなって、その折りのマスコミによるインタビューで、ちょっと独特なニュアンスの追悼をされていたので、お元気にこれからも味のある老人役を演じられるだろうと、私は思っていた。

 出演映画はほぼ公開時にたくさん観ている。松竹入社第一作の木下恵介監督『惜春鳥』は、会津若松市を舞台にした青春映画。1959年の作品。私は会津若松の第三中学校の2年生だったので、ことのほか印象深く記憶している。津川氏は主役若人5人組の一人、ナイトクラブの経営者の息子役だった。他は小坂一也、石浜朗、山本豊三、川津祐介。

 会津若松市内で撮影された。じつはこの追悼記事を書くにあたり、YouTubeに映像の断片なりとも掲載されていないか調べてみた。当時の予告編などいくつかがみつかった。この予告編も、当時、私は観ていた。
 懐かしかった。現在はほとんど見る影も無い昭和34年当時の会津若松市がそこに在った。
 鶴ヶ城の様子---北出丸も本丸の天守閣跡の石垣も昔のままに。西出丸の囲み堤、そこに立てば私が住んでいたところはほんの目の先、中学校の大成館(一般校の講堂兼体育館。藩校「日新館」に在った孔子廟「大成殿」に因む)も望めたのだ。飯盛山の大石段。御薬園。神明通り、ああ洋服の山形屋が写っている。---そして会津若松駅。この撮影時より5,6年前まで駅頭に人力車も駐車していたなんて、現在の会津若松市民のどれだけの方々がご存知だろう。
 ついでに述べれば、映画のなかで飯盛山の白虎隊士墓前で剣舞「白虎隊」を舞っているのは、我が母校・会津高等学校剣舞会である。同校剣舞会のみが1885年来の正統「白虎隊」を継承し、墓前に奉納することが許されている。吟詠される佐原盛純の七言二十行の漢詩「白虎隊」は、城址内「武徳殿」に掲げられている。

 映画を見終わるまでに若山彰がうたう主題歌をすっかり覚えてしまった。「〽 流れる雲よ 朝空に朝空に---」 ああ、まだ忘れていない。しかし、いまでは合唱団のレパートリーの歌詞を覚えるに四苦八苦しているしまつだ。映画『惜春鳥』は、まさに私自身の惜春鳥だった。繰り返す、津川雅彦氏の松竹デビュー作品である。
 この映画で共演していた小坂一也氏もすでに亡いが、伊丹十三監督『マルサの女』でご両人は共演していた。小坂氏は津川氏の芸能プロダクション「グランパパプロダクション」に所属されていた。

 公開時には観ていないが、『狂った果実』に津川氏は石原裕次郎の弟役で出演していた。この『狂った果実』(1956年、日活)、私の映画的記憶に周辺的記憶として残っている。それは一枚のポスターとしてだ。
 1956年7月公開というから、私が会津若松市に住む2年前だ。したがって『狂った果実』が会津若松市の映画館で上映されたのは、2年遅れか、あるいは再上映だったのだろう。若松女子高校(現・学鳳高等学校)の真ん前、竹田病院通りに入る十字路、向かって右に齋藤米穀店があり左に何の店だか忘れたが木造の建物の商店があった。裏手は山鹿素行誕生地。その正面の一隅に映画ポスター掲出用のスペースがあり、そこに『狂った果実』が貼ってあったのだ。どうしてその1枚だけが記憶に残ることになったのか。理由はわからない。観たい観たいと思ったが、当時小学1年生の末弟が手紙で「ぼくは おかしを がまんします。にいちゃんは べんきょう がんばってください」などと書いて寄越すので、映画にうつつを抜かしていられなかったのかもしれない。

 そんなわけで、7歳の津川雅彦氏が澤村マサヒコ名で出演した『狐が呉れた赤ん坊』(1945、大映)も、少年厨子王を演じた溝口健二監督『山椒大夫』(1954、大映)も観ているけれども、みな後年のこと。『惜春鳥』が津川雅彦という俳優を知った、私にとって最初の映画作品だ。
 もちろん『お葬式』の隣の医者役にはじまる伊丹十三作品の常連俳優であったことについては、あらためて述べるにおよばない。
 たしか伊丹十三氏の『「お葬式」日記』だったと思うが、津川さんが撮影現場入りしてゆっくりお茶をのみながらゆるゆると衣装替えなどしているうちに役になってゆく、というようなことを書かれていた。
 私はとてもおもしろく思った。「役づくり」「役に入る」「役になりきる」「役を引き寄せる」「役を生きる」「役の性根(六代目中村歌右衛門の言葉)」---俳優が演じるについて、さまざまな言われ方をする。津川雅彦という俳優の演技の、なんと言おうか、「自然らしさ」が、ゆっくりお茶を飲むことから始まっているのかと、私は伊丹監督の観察から納得したような気になっている。
 『山椒大夫』における少年厨子王のように、貴族の子供を演じるにふさわしい気品ある美しさ(その持ち前の御鼻のかたちはまさに貴族風)の二枚目だったが、青年期には危険をはらんだ現代青年、あるいは重厚な上級武士、後年のややコミカルな人物など、役の幅は意外なほど広い。若いときに二枚目といわれた俳優が、そうした世間的なキャラクターに呑み込まれずに確かな演技者として活躍されたことは、あるいは特筆に値するかもしれない。

 それにしても、これから、「自然らしい」老人を演じられることを期待していたのだが、残念である。
 津川雅彦氏の逝去を悼みます。





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Last updated  Aug 9, 2018 09:11:50 PM
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AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
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