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昨日は老人ホームに入居している母を見舞ってきましたが、今日は父の墓参りに行ってきました。 この前、最後にお墓参りしたのは昨年の11月13日。だからちょっと間が開いてしまったのですが、前回お墓参りをした時に、父のお墓の横に高さ1メートルくらいのムクゲの苗を植えておいたわけ。ムクゲは父の好きな花だったので。 それ以前、アジサイの苗を植えて失敗すること3年連続だったので、今度はどうだと思っていたのですが・・・ 今日、行ってみたら、なんと! ムクゲの苗はちゃんと根付いたとみえ、個々の枝の先に小さな緑の葉っぱのつぼみがついておりました! やった~! ムクゲは強い木だそうですから、ここまで来れば大丈夫でしょう。これで今年の夏から秋にかけ、父の好きなムクゲの花が父の墓の横で咲くのは間違いない! っつーことで、懸案だった「お墓の脇に何か花の咲く木を植えたい」問題はこれで解決。いい供養になったんじゃないかな。 それと引き換えに、天国の父にあれこれ願いごとをたっぷりしてきたんだけど、父も今頃、「ムクゲ一本にしちゃあ、ずいぶん、願いごとが多いな・・・」と苦笑しているかもね。
March 31, 2024
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先日の打ち合わせを受けて、次に出す本の書き直し作業を行っております。 今度の本は、古今東西の自己啓発本の傑作を私が50冊ほどセレクトし、紹介していくという類のものなんですが、最初のコンセプトでは、50位から順に1位までカウントダウンしていく形式にしていたわけ。 ところが打ち合わせの時に出た意見として、今時の読者は50位から1位までの長きに亘るカウントダウンに耐えられないだろうと。むしろ手っ取り早く「1位は何?」というのが知りたい、というのが、現代の読者像であると。 ふーーーむ! そうですか。なるほど・・・。 となると、順番を変えて1位から50位へ向けてカウントダウンしていくことになりますが、それだと50位の本は「ビリっけつ」という感じになってしまう。 ということで、コンセプトを大幅に変えて、5つくらいのジャンル建てをし、各ジャンルで1位から10位までカウントダウンする形式にしてはどうか? ・・・とまあ、そういう結論に至り、今、懸命に新規の順位付けを行なっているという次第。 ところが、そういう風に新たなコンセプトで順位付けをしていくと、それは50位から1位へのカウントダウンとはまったく違うものになるのよ。つまり、50冊の順位をそのまま、ジャンル分けしたものに移行させることは出来ないことが分かったわけ。どうしてそうならないかは分からないけど、やってみるとそうならないのよ。 っつーことで、新しい順位付けをしているんだけど、それはそれで面倒臭いけど面白い作業でね。だから、結構、楽しんで新しい順列組み合わせをやっております。 しかし、コンセプトをちょっと変えただけで、モノの見方がまるで変ってしまうと言うのは、非常に面白い経験でした。まあ、こういう経験ができたということ一つとっても、一冊の本を作るというのは、面白い作業だなと。 そんなことを思ったのでした。
March 30, 2024
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昨日、久々に都心に出て人の波にもまれたせいか、今日はちょっと疲れてしまって、雨模様だったこともあり、一日家でノンビリすることにしました。本当は、下北沢にでも行って、古本屋を何軒かあさったり、個性派のカレー屋にでも行って、美味しいスープカレーでも食べてこようかと、ちょっと思っていたのですけどね。 でも、雨が上がって気温が上がってきたら、なんとなく家にこもっているのが嫌になって、お昼を食べた後、家内を誘って家の周りを散歩してきました。 住宅地でも、それぞれの庭や、公共の空き地などに花を植えている人がいて、芝桜とかチューリップとか、わーっと咲いているところがあったりして、結構面白かった。 そして、散歩の途中にある地元の本屋さんに寄ったら、私の新著が数冊、目立つところに積んであった。新著の中にこの本屋のことが言及される個所があるので、その旨を記したポップも立っていて。まあ、嬉しいことでございます。 で、その本屋さんであれこれ本を見ていたのですが、特集コーナーに置いてあった「本についての本」をあれこれ立ち読みしているうちに、なんとなく、次の本のヒントになるようなアイディアが思いつきまして。まあ、今のところは漠然としておりますが、この先、ちょっと詰めていこうかなと。 やっぱりね、犬も歩けばなんとやら、人間、家にこもっていてはいかんですな。動き回れば、その分、アイディアが出てくるものでね。 っつーことで、今日はノンビリしつつ、それなりになにか前進することがあって、いい一日となったのでした、とさ。今日も、いい日だ!
March 29, 2024
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ひゃー、今日は都内某所、大手出版社のビルで、新著の方向性について、編集担当の方と打ち合わせをして参りました~。久しぶりに混雑する通勤電車に乗って、「出勤」しちゃった。 新著の原稿自体は既に完成しているのですが、打ち合わせの結果、ちょっと方向性を変えて、現代の読者の嗜好を考慮に入れる形で若干の修正を施すという感じで話がまとまり、とりあえず私の方で実際の変更の大まかなところだけでも考えてみて、報告するということになりました。 まあ、私は自分の考え方で書いているわけですが、それが常に正解とは限らない。編集者の方の第三者の視点と突き合わせてあれこれ試行錯誤するうちに、当初自分では思いつかなかった形に収まって、ひとりよがりで考えていた時より良いものになる、ということは、これまでにも何度か経験しておりますので、今回もそれでやってみようかなと。 もちろん、方向性を変えるなら変えるで、それに即するように全体をもう一度きっちり見直し、細部のつじつまを合わせないとね。そこはちゃんとやりますわ。 とにかく、編集担当の方と一致したのは、いい本を出すということと共に、それをちゃんと売りたいよね、ということ。いくらいい本出したって、売れ行きが悪ければ自己満足で終わってしまう。いい本を出す、そしてそれを沢山売る。その両方を満たすような本を何としても出す! それを目指して私も編集者さんも双方知恵を出し合い、一緒に汗をかきましょうと。 というわけで、1時間半ほどの打ち合わせでしたが、楽しくも啓発的な時間だったのでした。意外なところに共通の知り合いがいたりして、世間は狭いなと思うことも多く、そういう意味でも面白かったっす。 さて、その後私は総武線で御茶ノ水に出て、ディスクユニオンを何軒か回ってCDを買ったり、そのまま神保町まで歩いて行って新刊本書店や古本屋さんを回ったり。丸善では、私の本をちゃんと並べていてくれて、さすがでしたね。一方、東京堂には置いてないようだったなあ。勉強不足だぞ、東京堂。 でも、なんか、全体的に、私が学生だった頃と比べると、神保町の町全体が、なんだか落ち着かない場所になっちゃった感じでしたなあ。私の知る町ではなくなっちゃった。まあ、時代の移り変わりで、仕方ないのでしょうけれども。 っつーことで、仕事と息抜きと、あれこれ楽しんだ今日一日だったのでした。
March 28, 2024
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春休みとなり、今日から実家に帰省しております。 とはいえ、結構、仕事がらみなところもありまして。 とりあえず明日は次の本の打ち合わせで、某大手出版社の本社に行き、編集者さんと会うことになっております。 しかし、10時半のお約束なので、結構早く家を出なくてはならない。そんな時間に都内の電車に乗るなんて何年ぶりかって感じ。ひょっとしてまだ通勤時間? ひょっとして電車も混んでいるのか? まあ、しかし、普通のサラリーマンが毎日やっていることだからな。私に出来ないはずはない。頑張って乗り切るとしよう。 でも、ちょっと楽しみ。そんな大手出版社に行くことなんて、ないもんね。出版社ってどんな感じなのか、興味津々。 ということで、その体験談についてはまた明日。今日はもう寝ますわ。おやすみなさい!
March 27, 2024
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マイケル・リット・ジュニアとカーク・ランダースの共著になる『「成功哲学」を体系化した男 ナポレオン・ヒル』(原題:A Lifetime of Riches, 1995)という本を読みましたので、心覚えをつけておきましょう。 っていうか、これ、再読なんですけど、前には心覚えをつけておかなかったので、改めまして。 ナポレオン・ヒルは、泣く子も黙る自己啓発本の王者『思考は現実化する』の著者なんですが、その割に伝記が無かった。まあ、自己啓発本の著者なんて、文学史的には馬鹿にされていますから、それも珍しいことではないのですけど、ヒルの場合は、ナポレオン・ヒル財団というのが作られているので、そこがこの伝記を企画し、ようやく一応は伝記的なものが書かれたと。 ただ、そういうものとして、結局、お手盛りの伝記になっているわけですよ。悪いことは書かない。っていうか、書けない。だから、ここに書いてあることを、100%真実だと見做すのはちょっと、っていうところがある。話半分で読まないといかんわけ。 まあ、それはそうとして、ざっと見ていきます。〇ナポレオン・ヒルの実母サラは、ヒルが9歳の時に他界。そのため、ヒル少年は近所でも評判の悪ガキに。(29)〇サラの死から1年後、ナポレオンの父ジェームズは再婚。この再婚相手のマーサがいい人で、彼女のお陰でヒルは真っ当に育つことに。(31)〇ヒルが12歳の時、マーサは、銃と交換する条件で、ヒルにタイプライターを買い与え、これがヒルの文筆業を志すきっかけとなった。(34)〇ヒルは、一時期弟と共にロースクールに通うが、その際、Bob Taylor's Magazine という立身出世雑誌を出していたロバート・L・テイラーという人物の元でフリーランスのライターのバイトをする。その後ロースクールでの学習に飽き、法曹の道は断念。(56)〇結局、1908年、25歳の時に、先の雑誌会社に勤めることになり、産業界の名士にインタビューする仕事に就く。そこでインタビューすることになったのが、アンドリュー・カーネギーだった。(59)〇同じ1908年、ヒルはフローレンス・エリザベス・ホーナーと結婚。(77)〇結婚した13カ月後に、ヘンリー・フォードにインタビュー。その場でT型フォードを680ドルで購入。フローレンスの顰蹙を買う。(84)〇1912年11月11日、次男ブレア誕生。ブレアは耳の障害を抱えていた。(90)〇1913年冬、家族を置いて単身シカゴに出たヒルは、ラサール・エクステンション大学の宣伝・販売部門に就職。ここで「人に教える」ことについての自分の才能に気づく。(93)〇その後、1915年に「ベッツィ・ロス・キャンデー・カンパニー」なる菓子製造業を起こすが失敗。企業よりも教育が自分の天性であると悟り、1916年、通信教育コース「ジョージ・ワシントン・インスティテュート」を設立。(-102)〇1917年、アメリカは第1次世界大戦に参戦。ヒルは既知の間柄であったウッドロー・ウィルソン大統領に手紙を書き、何らかの貢献を志願。その結果、ウィルソン大統領からプロパガンダ資料作成の仕事をオファーされる。ヒルはこの申し出を無給を条件に受ける。(106)〇1918年11月、休戦を申し出るドイツに対し、カイザーの退位を条件にすることをウィルソン大統領に進言。(110)〇1918年11月11日、終戦の日、黄金法則に基づく資本主義の再編というアイディアを思いついたヒルは、その思いを文章にし、シカゴの印刷業者ジョージ・ウィリアムズに見せたところ、同意を得ることに成功する。(-117)〇1919年1月、『Hill's Golden Rule』なる雑誌創刊。そこそこの成功。 「この成功は、ナポレオン・ヒルの才能、忍耐力、そして彼のユニークな編集コンセプトの証明であった。 当時、アメリカには数え切れないほどの宗教関連雑誌があった。おそらく、ビジネスに関する雑誌の数はさらに多かっただろう。しかし、"Hill's Golden Rules" は、この二つの分野を統合したユニークなものだった。それは倫理的ガイダンスと成功の秘訣を統合させた、前例のない雑誌だったのだ。」(120-121)〇「すべてのストーリー、人物描写、意見は人生における二つの真実を読者に教えていた。一つは、「自分がしてほしいと思うことは、なによりもまず他人にそうしてあげることだ」という黄金律こそが、ビジネスと人生における成功の切符であるということ。もう一つは、ゴールを定め、障害物や失望をものともせず、それを追求する人物が成功するということであった」(122)●「狂乱の一九二〇年代は、ナポレオン・ヒルにとって新しい時代の到来を意味した。彼は自分のことを、成功した雑誌をつくり出した才能ある文筆家兼哲学者ととらえていた。(中略) ”Hill's Golden Rule” の誌面は毎月、ビジネスの世界で成功するよう、労働組合や社会主義といったアメリカ社会における反競争的要素と闘うよう、読者に勧める何万もの単語によって埋め尽くされていた。 当時の伝統的保守主義者たちとは違い、ヒルは資本主義の行き過ぎを正当化したりはしなかった。彼は理解しやすい哲学を構築し、放任資本主義を一般人にとってずっと魅力的で身近なものとした。それは「高い身分には道義的な義務が伴う」という、古くからあるヨーロッパの概念に二〇世紀のアメリカ独特のひねりを加えたものであった。 このヨーロッパ産に概念は、貴族には富と権力を支配する権利があるが、同時にそれらを公正に賢く運用する義務もあるというものである。「すべての人間には、成功を手に入れるだけでなく、手に入れたなら、人生と財産のある部分を他人が同じゴールに到達するのを手助けするために捧げる義務がある」とヒルは説いた。 ナポレオン・ヒルの哲学は、物質主義と道徳を、そして資本主義とヒューマニズムを統合していた。 何千人何万人ものアメリカ人にとって、彼の説明は説得力があった。彼の哲学は、苦しい状況を乗り越えようとしている人々に希望を与え、厳しい労使対立をやわらげた。彼は野心を抱く労働者に、ストライキをやめ、自由の国アメリカで彼らが見いだすことができる無限の可能性の中から、もっといい機会を見つけるよう説いたのである。」(124-125)〇Hill's Golden Rule の表紙絵あり。「A Business Magazine of a different kind」の文字あり。(127)〇この雑誌はそこそこの成功を収めたが、ジョージ・ウィリアムズと不和になり、ヒルはこの雑誌から手を引く。(127)〇1921年4月、新雑誌『Napoleon Hill's Magazine』創刊。『Hill's Golden Rule』より判型を大きくし、目立たせた。(128)〇「加えて、新雑誌は毎号、インスピレーションを与えることを目的としたフル・ページ・メッセージで彩られていた。実際に大きな活字で組まれたこれらのメッセージは額縁に入れるのに最適であった。これらの「ページ・エッセイ」は、他の雑誌における全面広告と同じ効果を生み出していた。それはグラフィックと編集の両面で、記事と意見のページに緩衝地帯を生み出していたのである。」(130)〇1921年夏、ヒルは文筆業よりも講演業に力を入れていた。 「当時、彼は二つの講演シリーズに基づいてスピーチを行っていた。 一つは”Magic Ladder of Success”と『呼ばれ、ビジネス団体を対象としたものであった。これは、ヒルが成功の基盤であると信じていた十五の原則を網羅したもので、黄金律の哲学に忠実に、ヒルが最も大切にした理想を織り込んだ。それは友好的な協力、そして人種的、宗教的不寛容、憎しみ、ねたみの追放であった。 彼のもう一つの講演シリーズ”The End of The Rainbow"は、純粋にインスピレーションの喚起を目的としたもので、市民グループや宗教団体を対象としていた。 これはヒルが「私の人生における、七つの主要なターニング・ポイント」と呼んだものに基づいていた。彼は自分の個人的、そして仕事上の成功と失敗、そしてその両方から、彼が学んだ教訓について話した。ヒルは、こうした自分が得た教訓を、人生を乗り切る上での指針としてほしいと願い、聴衆に伝授したのである。」(133)〇「ヒルの、影響力を持つ話し方をフルに活かすため、このコースには教科書一〇冊だけでなく、六枚のレコードがつけられた」(134)〇1922年、火事でそれまでのすべての記録を失う。(142)〇1926年、『カントン・デイリーニューズ』の発行者ドン・メレットと共同で、USスティールの会長の庇護の下、「成功哲学」を説いた本の出版に向けて計画を進めるが、ドン・メレットがギャングに殺害され、計画が反故になり、ヒルも隠遁生活を強いられる。(147⁻150)〇1927年、カーネギーとの約束からほぼ20年が経ち、いよいよ成果を出すことを決意。1500ページ、8分冊の成功哲学書の刊行を計画。コネティカット州の印刷業者アンドリュー・ペルトンに対し、外連味たっぷりのセールスを行い、この本の出版を引き受けさせる。それまでヒルがアプローチした出版社は、すべて文学系出版社だったが、ペルトンの出版社は自己啓発本の出版社だったことが幸いした。(-162)〇リライトは1927年の暮れから1928年3月末まで続き、その結果、完成したのが『Law of Success』。8冊の分冊で販売され、一冊4ドルでバラ売り。全巻揃えると30ドルだが、1929年当時、30ドルあれば一家四人が一か月生活できたという。それでもバラ売りの効果か、それなりに売れた。(166)〇『成功哲学』で説かれていたのは理論ではなく、事実と証拠であり、「個人のための資本主義の福音」であって、こういう種類の本が出されたのは初めてのこと。(167)〇小売り業にとって、『成功哲学』は現在の「シリーズもの出版物」の先駆け。第一巻を買った人は、第二巻、第三巻・・・と繰り返し買って行くので、書店にとってはありがたいものだった。(167⁻168)〇『成功哲学』の第一巻の主要レッスンは、「マスターマインド」。この法則は、「二人で考えるほうが一人で悩むより良い」という古来の格言を実用的に発展させたもの。ユニークではないが、ヒルはこの法則をビジネスに応用した、という点で独創的だった。マスターマインドを組むことで、ビジネス上の協力関係にある人々の間の軋轢を取り除き、すべてのエネルギーを市場にそそぐことができる点で、大きなメリットがあった。事実、当時26歳だったクレメント・ストーンは、マスターマインドの考え方を自社と自分の家庭に応用し、効果を上げていた。(168⁻169)〇また第一巻には、振動する流体である「エーテル」に関する抽象的な議論も展開している。人間の思考の波はエーテル中で永遠に振動し続ける、的な。ゆえに、この本は「狂人の戯言」とみなされても仕方ない類のものでもあった。(169⁻170)〇『成功哲学』の好評により、1929年夏、ヒルと妻は、一時的な裕福さを味わう。そしてニューヨーク州キャッツキル山脈のふもとに、成功哲学を教える学校を作らんと、夢を見た。(174⁻)〇1929年の年末、ヒルは次の作品『The Magic Ladder to Success』の執筆に入っていたが、ここで世界大恐慌勃発。(183-)〇『Magic Ladder』は恐慌のために売れず、1930年10月には、ヒル一家は再びどん底へ。(186)〇1931年4月、ワシントンDCに移ったヒルは、「Mental Dynamite」と題した講演シリーズのプロモーションを開始。その他、貧困を脱出する様々な企てを立てるが、すべて失敗に終わる。(187-)〇1933年、50歳の誕生日を迎える直前、ヒルはルーズベルト政権からアプローチされ、国家再建本部のスタッフになる。ウッドロー・ウィルソン政権の時と同じく今回も無報酬を申し出る。ルーズベルトの「私たちは、恐怖そのもの以外、何も恐れるものはない」というフレーズは、実はヒルが考案したものだった。(189⁻190)〇ルーズベルト政権が大恐慌から国を立て直すことに成功したのも、ヒルのマスターマインドの考え方を政権が取り入れ、国を挙げて不況克服のゴールに集中することが出来たからである。(196)〇1935年、多忙により齟齬の大きくなったこともあり、フローレンスと離婚。(198)〇1936年年末、ローザ・リー・ビーランドと出会い、「情欲を掻き立てられ」結婚。(200⁻201)〇しかし、ローザ・リーは、後に書いた本の中で、「金のために結婚するのは、他の動機と同じく立派なことだ」と主張していたように、ヒルを金づると見ていた。(202)〇ヒルはこの頃、『The Thirteen Steps to Riches』という本の原稿を書いていたが、ローザ・リーはこれを励まし、自らタイプを打って三回に及ぶ書き直し作業を手伝った。(203)〇ヒルの出版を担当していたアンドリュー・ペルトンは、当初、難色を示したが、ローザ・リーに押し切られる形で出版に同意、タイトルを魅力的にすることが条件となり、『Think and Grow Rich』というタイトルで出版された。当初、一冊2.5ドルで5000部だった。そして、不況下であるにもかかわらず、本書は飛ぶように売れた。(204)〇本書の成功は、理論的に『成功哲学』に基づいていたこと、カーネギーとのエピソードのユニークさ、そしてローザ・リーが本書の明確さ・簡潔さに貢献したことなどが挙げられる。性衝動をビジネスに活かすことなど、初期にはなかったものも入っていた。想像力がビジネスに重要であることを指摘していたことも、この本が初めてだった。(206)〇クレメント・ストーンは、1938年にこの本に出会い、実際に彼の会社は、この本に基づいて大きく成長した。(208⁻209)〇1940年には、ヒルの財産は100万ドルを超えていた。この年、ローザ・リーは『How to Attract Men and Money』を出版。この後、両者の関係は悪化し、裁判の末、1941年3月に離婚成立。(212)〇その後、失意のヒルは、サウスカロライナ州クリントンで織物業の広報を担当していたオーアム・プラマー・ジェーコブズに招かれ、この地で労使関係を改善するために手を貸す、という仕事をもらう。(214⁻215)〇ここでヒルは『Mental Dynamite』の改稿・執筆をしていたが、同時にアニー・ルー・ノーマンという女性と出会い、ゆっくりと二人の交際が進むことになる。(220)〇1941年末、『Mental Dynamite』出版。(228)〇しかし、この頃、第二次大戦が勃発。紙が配給になり、出版事業には痛手となる。(228)〇ところが、軍事物資の生産をしていた地元の業者ルトゥルノーに、労使関係改善のアドバイスを求められ、この分野で再び活躍。(230)〇1943年、ヒル、アニー・ルーと結婚。(240)〇ラジオ番組で、成功哲学を説くようになり、評判になる。(242)〇1949年、65歳でセミリタイア宣言。(243)〇1951年、シカゴで講演をしたヒルは、知人の紹介でクレメント・ストーンに会い、ここからヒルの晩年の活動の扉が開かれる。(248)〇1952年8月、「ナポレオン・ヒル・アソシエイツ」結成。(251)〇1953年、ヒルとストーンとの共著『Science of Success』(後の『PMA Science of Success』)の最初の一巻が出る。これは例の17の成功法則の自習紙上講座。(254)〇1953年、ヒルとストーンは『How to Raise Your Own Salary』を出版。アンドリュー・カーネギーとの対話形式で、成功原則を語るという趣向。本書は、ヒルの文才を、ストーンの販売力で売る、という形式のパワーが存分に発揮され、ストーンは様々な媒体を使ってこの本の販促を行なった。なかでもラジオ/テレビ・パーソナリティーとして活躍していたアール・ナイチンゲールがヒルの信奉者だったことから、ナイチンゲールも熱心にこの販促に協力した。(255⁻256)〇アソシエイツの発展には、デール・カーネギーやノーマン・ヴィンセント・ピールも協力。(267)〇1959(1960?)、ヒルとストーンは共著として『Success Through a Positive Mental Attitude』(『心構えが奇跡を生む』)を出版。ほとんどはストーンが書いていた。〇1961年、78歳になったヒルは、アソシエイツのフランチャイズ化を企画。これはあまりにも無茶であるということで、ストーンはアソシエイツ事業をヒルに委託して、自らは手を引いた。(271)〇1962年8月、ヒルとアニー・ルーは「ナポレオン・ヒル財団」を設立。(276)その目的は、『アンドリュー・カーネギーの協力による、ナポレオン・ヒル博士の生涯をかけた研究、著作、教義を永遠のものにすること」。(277)〇1970年11月8日、ヒルは87歳にて永眠。(287) ・・・というような感じかな。 さて、一巻を通じて学んだのは、黄金律の重要性。 黄金律はキリスト教徒にとっては非常に重要な概念であるけれども、ヒルはこれをビジネスの極意として位置付けた。これによって、キリスト教徒のビジネスマン化に貢献したということ。 それから、彼のマスターマインドという考え方が、彼の生きた時代には大きな問題であった労使関係の改善に用いられ、効果を発揮した、ということ。つまり、アメリカが嫌悪する社会主義的な発想を廃して、それでもなお労使が力をあわせることで、労使の間にウィンウィンの関係が築けることを実証したこと。これも大きかった。この意味で、実際にヒルが二つの政権に協力したかどうかは別としても、彼の思想が、政権にとっては非常に受け入れやすいものであったことは事実。だから、彼が自分の思想の政治的活用を夢想したとしても、それは納得できる。 そして、分冊方式での本の販売や、オーディオ・ブックの販売、メディア・コングロメリットによる本の販促といった、革新的なマーケットを試みた、という点も評価できる。 これらのことが納得できたことだけども、本書を読んだ甲斐はありましたね。 それにしても二番目の奥さんのローザ・リーは、したたかな女だなあ・・・。これこれ! ↓成功哲学を体系化した男ナポレオン・ヒル/バーゲンブック{マイケル・リット・ジュニア 他 きこ書房 ビジネス 経済 ビジネス読み物 経営者評伝 評伝 哲学 読み物 経営}
March 26, 2024
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たまたまYouTube で、俳優の内藤剛志さんとナイツの塙さんが話をしているのを見たのですが、これがなかなか面白くて。 どの話も面白かったのですが、例の『捜査一課長』で、笹川刑事部長がものすごくはじけた演技をし、それを内藤さん演じる大岩純一・捜査一課長が大真面目に承っているというシーンが名物になっていて、塙さんが、「あの笹川刑事部長の芝居を、よく笑わずに見ていられますね」と尋ねたのに対し、内藤さんが「だって、笹川刑事部長はもう死んでいるんだもん」と答えたところがすごかった。 内藤さん的には、笹川刑事部長は既に亡くなっていて、あの演技をしているのは幽霊なのだと。幽霊が、大岩純一・捜査一課長に、事件解決へのヒントを指し示してくれている、というのが、あの名物シーンの真意だと解釈しているのだと。 はあ~! なるほど! そうなのか! で、内藤さんが続けて曰く、「それを言ったら、『寅さん』も同じ」だと。内藤さんの解釈では、『寅さん』映画における寅さんは、既に物故していると。幽霊なんだと。で、寅屋のおいちゃんやおばちゃん、妹のサクラとかが、「こういう時、寅だったら、どうするかな・・・」と思うと、そこへ寅さんがフラっと現れる。あれは、幽霊だからできることであると。だから、寅さんの恋は絶対に成就しない。けれども、寅さんが思いを寄せる女性たちは、寅さんの幽霊に導かれて、何らかの答えを出し、人生をやり直すことができるようになる。 はあ~! なるほど! そうだったのね! 内藤さんは、この話をあちこちでされているようで、私が知らなかっただけかも知れませんが、実に面白い解釈であるなと。さすが捜査一課長、推理がすごいわ。 ということで、『捜査一課長』はもとより、『寅さん』映画全般に関しても、新たな見方を得てしまった今日の私なのであります。YouTube も、勉強になるね!これこれ! ↓内藤剛志登場
March 25, 2024
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名著『思考は現実化する』(1937)でお馴染み、ナポレオン・ヒル博士の『仕事の流儀』(原題:How to Sell Your Way through Life, 1939)という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 この本は、『思考は現実化する』のわずか2年後の著書ということになるわけですが、「セールスマンとして成功するにはどうすればいいか」というテーマに特化した自己啓発本と言っていい。ヒル博士自身の言葉を使えば「マスター・セールスマンになる方法」ということですな。私自身、「良いセールスマンになる方法を教える自己啓発本こそ、アメリカの自己啓発本の王道だ」と考えているのですが、その意味ではまさに王道の自己啓発本と言っていいでしょう。 この訳本は3部構成になっていて、第1部は総論、第2部は自動車王ヘンリー・フォードに学ぶ、ということで、ヘンリー・フォードをマスター・セールスマンの最高例とみなし、そのやり方を学ぼうと呼びかける内容。そして最後の第3部は、マスター・セールスマンになるための具体的な方法論ということになる。各部ともそれぞれ目的に沿った内容で、コンパクトによくまとまっております。 で、各部において、これはと思う文章を、以下、抜き書きしておきましょう。第1部〇どの職業が一番好きかを決めること。人間は、自分が好きな仕事をしているときに最も大きな成功を収め、またその成功は最も長続きする。(12)〇最初の五年間で獲得したい収入を、毎年自分で設定すること。ここで覚えておいてほしいのは、あなたの頭脳を”資本金”に例えた場合、あなたの年収はその六%に当たるということである。例えば、年収が六〇○○ドルであれば、あなたの頭脳の中には一〇万ドル相当の資本金が存在するということだ。収入を確保すると同時に、この資本金を常に動かしておくことが重要である。(13)〇私が最も哀れに思うのは、うんざりするような単調でハードな仕事を、生涯の仕事にしてしまった人たちだ。彼らは一週間のうち六日を、好きでもない仕事に費やさなければならない。それは、自分で自分に刑を宣告して、人生の大半を刑務所で過ごすのと同じことである。(14)〇自分の好きな仕事を選ばなければならない理由は、はっきりしている。仕事が楽しければ、ハードな労働もまったく苦にならないからだ。仕事で疲れている人がいれば、それは働きすぎだからではない。やっていることに興味が持てないだけである。(15)〇人間は、習慣に支配される生き物である。習慣には心の習慣と身体の習慣がある。意識するしないにかかわらず、あたなはこれらの習慣によって、今いるところへ導かれたのである。今いるところや、もしかすると刑務所かもしれない。しかし、誰でも人生における自分の位置を変えることができる。そして、それを可能にする唯一の方法が、「自分の習慣を変える」ことなのである。(15⁻16)〇しかし現実は厳しい。多くの人は、生きていくために嫌いな仕事を強いられている。仕事に就くことすらかなわない人も少なくない。労働を強制されるのも辛いが、もっと辛いのは「働かないことを強いられる」ことだ! (17)〇一意専心――ひたすら一つのことに心を集中させること。これがないと、大きな成功を手に入れることはできない。(19)〇契約上の金額よりも質量ともに勝る貢献をする習慣――それは、ビジネス・パーソンが大きな財産を築き上げるための最も重要なノウハウの一つである。(24)〇「見返り増大の法則」を最もよく理解しているのは農民である。彼らは次のような四つのステップを踏んで、この法則を働かせている。 ①条件に適した土地を選ぶ。 ②その土地を耕し、雑草を取り、肥料を与えて、タネをまく準備を整える。 ③豊かな実りをもたらす良質のタネを選ぶ。 ④タネが芽を吹き、大きく育つまで、毎日手入れを繰り返す。来れには一定の期間が必要である。 この四つのステップの間、農民は無報酬で働く。しかし収穫のときが来れば、それまでの労働の対価として報酬がいっぺんに支払われる。しかも「見返り増大の法則」によってまいたタネの何倍もの収穫を得ることになるのだ。(26⁻27)〇生涯を通じて自分自身の働きを売り込むとき、あなたはほかの人々との摩擦を最小限に抑えなければならない。現実に摩擦を起こさず交渉できる人はめったにいないが、これは自分を売り込むのに不可欠の要素である。 そこで重要になってくるのが、「優れたパーソナリティー」という資質である。(31)〇身体を完全に休めるには八時間の睡眠が必要である。労働に当てられた八時間も、人間社会が求める最低限の時間である。この二つの八時間は、ほかの目的のために削ったり盗んだりできない”聖域”である。その点で言うと、「第三の八時間」は好きなことに使ってよい時間であり、一か八か冒険をするならこの時間しかない。 第三の八時間は、一人ひとりの将来のカギを握っている。(33)第2部〇フォード以外から得た者の総和より、フォード一人から得たもののほうが大きい、と言っても過言ではないくらいだ。これほど偉大な人間と同時代に生き、その業績を間近に見られたことに、私は心から感謝している。(76)〇ヘンリー・フォードが私に教えてくれた最も重要な教訓――それは「一意専心」、すなわち明確な目標を選び、その達成に向けて一心に努力することの大切さである。(76)〇大恐慌が始まったとき、フォードは大自然の領域には「恐慌」がないことに気づいた。彼が見たのは、同じ太陽が地球を照らし、草の根を暖めて、大地にまかれたタネに芽を出させていることであった。ウォール街の株が暴落しても、大自然はまったく変わることがなく、自分のやるべき仕事を進めている。フォードはこのとき、ある結論に達した。「大恐慌は人間がつくり出したものに過ぎない」。そして彼は、「人間がつくったものは、すべて人間が破壊できる」ことを過去の経験から知っていた。(92)〇フォードとの対比で多くの人々を観察した結果、どんな職業であっても、「決断は遅いが修正は速い」人は、たいした業績を挙げていないことが分かった。(95)〇決断とは何だろうか? それは思考を完結させることである。思考しないで決めることは、決断とは言わない。 決断力のある人は、必然的に考える人である。(95)〇ちなみに、私が今まで採点した偉人たちの中で、フォードはマハトマ・ガンジーと並んで最高得点の保持者である。(125)〇イニシャティブと粘り強さは、フォードの最も顕著な資質であり、彼が驚くべき成功を収めたのは、この二つの資質によるところが大きい。フォードは貧困と無学という厄介な敵を打ち負かして、米国一の富豪となった。彼は、次の四つのプロセスによって、それをやってのけたのである。 ①自分が望むものを正確に知る ②自分が望むものを獲得するための明確な目標をつくり出す ③目標を実現するための計画を粘り強く追求する ④目標を推し進めるために努力と財産のすべてを集中させる フォードの成功について語るなら、この四つのプロセスだけで十分である。彼には謎めいたところなど一つもない。正直に言うと、私にとってフォードほど分析しやすい人はいなかった。彼はいつも率直に行動するし、私生活も含めてすべてがオープンである。だから、誰でも意のままに、彼の人生をのぞくことができるのである。(140⁻141)第3部〇職業がなんであれ、私たちは皆セールスパーソンなのである。しかし、全員がマスター・セールスパーソンであるわけではない!(148⁻149)〇以上は、形のないものを売り込むセールス術の一例である。協力を得るために他人を説得する努力は、すべてセールス術だと言ってもよいだろう。ところが、たいていの人は、このセールス術にさほど大きな努力を傾けない。そのために、大多数の人々は、技量の劣る平凡なセールスパーソンでしかないのである。(150)〇この五つの定義は範囲が非常に広く、人間のすべての営みを網羅するほどである。そう、人生というものは、”売り込み努力”の連続であり、それは長くて途切れることのない、一本の鎖のようなものなのである。 生まれたばかりの赤ん坊もセールスパーソンである! お腹がすけば、おっぱいを求めて大声を上げ、そしてそれを獲得する。どこかが痛いときには、振り向いてもらおうと大声を上げ、これも獲得する。 地球上で一番素晴らしいセールスをするのは誰だろうか? それは女性である。女性は男性よりも敏感で、表情豊かで、物腰ははるかに柔らかい。男性はたいていの場合、プロポーズは自分の売り込みだと思っているが、実は、売り込みをしているのは女性のほうである。彼女たちは、自分をかわいらしく見せ、美しく魅力的にし、男の心を奪うことで、その売り込みを行なっているのだ。 ベルトランドの定義に加えて、私も一項目追加したいと思う。 セールス術とは、、自分に対して好意的な行動を起こしたくなるモチベーションを、相手の心に植え付ける技法である。(152⁻153)〇イエス・キリストの精神は、二〇○○年近くを経た今でも、何千万という人々に影響を与え続けている。それは、取りも直さず、キリストがマスター・セールスパーソンだったからである。キリストは一つの普遍的なモティベーションを打ち立て、その周りに自分のセールス・プレゼンテーションをくみ上げた。(155)〇シカゴ大学学長ハーパー博士のセールス術(163~)〇誕生から死に至るまで、人間の営みはすべて「感情」によって引き起こされている。感情という昨日が、世界中のすべての活動を支配していると言ってもよい。感情を通して買い手の心に訴えるセールスパーソンは、相手の理性だけに訴えるセールスパーソンの何十倍ものセールスを達成するだろう。買い手は、感情と密接に結びついた何らかのモティベーションに駆り立てられて、購入を決断するからである。(205)〇最初にマスターマインドのノウハウを私に気づかせてくれたのは、アンドリュー・カーネギーであった。彼は、このノウハウを使うことで莫大な財産を築いたという。カーネギーは、部下の役員や幹部社員約二〇名からなるマスターマインド・グループを組織していた。そして、グループ・メンバーの知識と経験が総合された結果、彼は鉄鋼の製造・販売で成功を収めた。(212)〇習慣の法則と集中力のノウハウとは、切っても切れない関係にある。習慣は集中から育ち、集中は習慣から育つのである。明確な目標に意識を集中させることで心を徹底的に鍛えれば、やがて「目標に集中する習慣」が形成される。この習慣は潜在意識に影響を与え、その結果、潜在意識に固定された明確な目標が、実践的かつ直接的な手順を踏んで現実のものに変換されるのである。(214)〇もうお分かりいただけたと思うが、「明確な目標」のノウハウと「集中力」のノウハウは相互補完的なもので、どちらか片方だけでは、その力は発揮されない。両者が並び経ち、お互いを助け合うとこで、初めて機能するのである。 人生は「習慣」という法則に支配されている。ということは、習慣を支配すれば人生を支配できるということになる。集中力のノウハウを使って自分に命令すれば、この習慣をつくり上げることが可能になる。「われわれがまず習慣をつくり、その習慣が次にわれわれをつくる」のである(218⁻219)〇人間と習慣の間には妥協点はまったくない。人間が習慣を支配するか、習慣が人間を支配するかである。成功者はこの真理を知っているので、まず自分にとって望ましい習慣をつくり出し、その習慣に心と身体を任せるのである。習慣は、一つひとつの思考と一つひとつの行為によって、一歩一歩着実に形づくられていく。(219)〇あなたのすべての思考を明確に集中させれば、あなたの潜在意識はその目標のはっきりしたイメージを捉え、そのイメージを現実的なものに変換させる。そう、思考は現実化するのである。これは、現代の心理学者なら誰でも知っている真理であり、あのイエス・キリストもそれを知っていたと考えられる。(219)〇本書の中で、私は「無限の叡知」の力に何度も言及している。この力が、目標を達成しようとする人間に働きかけると、途方もない結果がもたらされるが、それは集中力のノウハウによってのみ得られるものである。 私は「無限の叡智」を限りなく信奉している。どんな思想も宗教も、それに口をはさむことはできない。この素晴らしい宇宙の法則は、あらひゅる疑念や心配、恐怖から人々を引き離すために、利用されるのを待っている。私が繰り返し言及するのは、「無限の叡知」にもっと慣れ親しんでほしいからである。 私は「祈り」の力を固く信じている。ここで言う祈りとは、「明確な目標」に対する信念を持った集中である。信念のない集中は結果をもたらさない。そして、新年を伴った集中はまるで奇跡のような結果を達成するのである。(220⁻221)〇帽子返却可のエピソード (250) ま、ざっとこんなところかな? こうして抜き書きしてみても分かる通り、非常に健全かつ実践可能なアドバイスばかり。しかも時折挟まるエピソードなども面白く書かれていて、読み飽きないようになっております。いい本です。 さすが、ナポレオン・ヒル、自己啓発思想界のナポレオンだけのことはありますな。これこれ! ↓【中古】仕事の流儀 /きこ書房/ナポレオン・ヒル(単行本)
March 24, 2024
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春休みになって多少なりとも気が抜けたこともあり、今は仕事以外の本をよく読んでおります。で、最近読んだ本の一冊がコレ。ディアナ・レイバーン著『暗殺者たちに口紅を』。小学校以来の親友Tから勧められたもので。 本作の主要登場人物は、4人の女性、それも60歳・還暦を迎えた妙齢の女性たちでありまして、その彼女たちが、勤め先から定年祝いとして招待された豪華客船ツアーで久々に顔をそろえるというところから小説は始まります。 で、それだけだと、なんだ、定年を迎えた社員に豪華クルーズをプレゼントするなんて豪勢な会社だなと思いますが、実は彼女たちの勤め先というのは「美術館」という秘密組織、それも暗殺組織なのね。これは元々はナチス・ドイツの残党を成敗し、彼らが不当に略奪した美術品などを回収して元の持主に返却するために組織された独立組織だったんですけど、ナチスの残党が少なくなってからは、テロ首謀者とか、児童誘拐組織とか、そういう悪い連中を超法規的に抹殺することをもっぱら行ってきた。で、今回集まったビリー、ヘレン、メアリー、ナタリーの4人も長年この組織で暗殺者を務めてきて、60歳を期に引退とあいなった。まあ、暗殺ですから、年齢的なものからくる体力の減退とかありますからね。この辺が潮時だろうと。 で、今までの暗殺者としての仕事から解放される喜びと、一抹の寂しさを抱えながら、とにかく今はバカンスを楽しもうとしていた4人ですが、このクルーズ船の中に「美術館」の暗殺者がクルーとして紛れ込んでいることを発見してしまうと。 ということは、組織がこの船の中で誰かを暗殺しようとしていることは明白ですが、では誰を殺そうとしているのか、と探っていったところ、どうやら標的は自分たち4人であることが判明。定年祝いの豪華クルーズをプレゼント、などと言い条、実は組織は口実をつけて4人を集め、まとめて殺そうとしていたんですな。 もちろん、そんな罠にひっかかるタマではない4人は、暗殺者を逆襲し、客船に乗り合わせた他の一般人を避難させた上で船を爆破、一応、4人は死んだものと思わせる細工をして逃走します。 が、組織がその程度の小細工をうのみにするはずがない。すぐに次の刺客を送ってくることが予想されるわけです。そこでビリーたち4人の女性暗殺者集団は、組織がなぜ自分たちの命を狙ったのかを探ったところ、彼女たちは組織内の理事の誰かから罠にはめられ、冤罪を背負わされたことがわかった。 もうこうなったら、逆襲するしかない! 4人は、老骨に鞭うって、暗殺組織のトップの連中を片端から始末することを決意。さて、組織対還暦レディーたちの暗殺合戦、どちらに軍配が上がるか??!! ・・・というお話。まあ、コテコテとはいえ、そこそこ面白い話ではありました。これこれ! ↓暗殺者たちに口紅を (創元推理文庫) [ ディアナ・レイバーン ] ところで、先日、小説の書き方本として非常に面白い『物語のつくり方』という本を読んだばかりなので、私としては当然、「物語のつくり方」目線でこの小説を読んでしまったわけですよ。 『物語のつくり方』によれば、シナリオとか小説っちゅーのは、要するに主人公に困難な状況を与えて、主人公がそれを克服するのを描けばいいんだと。 それを『暗殺者たちに口紅を』に当てはめれば、確かに4人の暗殺者レディーが、自分たちへの暗殺指令に直面するという困難な状況が与えられ、その状況を克服できるかどうかに自分たちの命が掛かっている状態なのですから、この条件をクリアしていることが分かる。 またシナリオ・小説にはすべて「○○は、××だ」と一言で表現できるテーマがあるべきだそうですが、そう考えるとこの小説のテーマは、「女性同士の友情は、大切だ」かな。そしてこのテーマを表現するモチーフは、「暗殺者の世界」かな。 次、「素材」は天(時代)・地(場所)・人で考えるのだけど、それはそれぞれ「現代」「イギリス」「暗殺者組織に狙われているベテラン暗殺者4人」ですね。 で、物語の構成、すなわち「起承転結」ですが、「転」がテーマそのもの、すなわち「女性同士の友情は、大切だ」なんだから、「起」はその逆、すなわち「女性同士はうまく行かない」になっていればいい。つまり、同僚とはいえそれほど仲良しではない4人がバラバラに登場し、その性格や生活ぶりの違いを強調すればいい。で、その性格も生活も違う4人が、その違いを克服しながら協力しあって困難を克服する様を描くのが「承」の役目と。実際、そうなっているし。 さて、その上で、本作の構成上の問題点を指摘するとすると、多分、「主人公が多すぎる」ということだと思います。だって4人もいるんだもん。確かに、小説の語り手はビリーで、その意味では主人公は一人と言ってもいいのだけど、それでも4人の暗殺者が登場しちゃいますから、それぞれを個性的に描かなければならないところはある。そうなると、「公生活・私生活」の両方が描かれる「ラウンド・キャラクター」が4人もいることになるので、これはちょっと混乱してしまう。 実際、本作の弱みは、そこにあると思います。 っつーことで、『物語のつくり方』をベースにすると、小説なんて見事に読み解けてしまいますな。その意味でも『物語のつくり方』って、ものすごい名著だと思う。これこれ! ↓プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方 [ 新井 一樹 ] というわけで、『暗殺者たちに口紅を』を、『物語のつくり方』を参考にしながら読むという、面白い読み方が出来て、結構、楽しめたのでした。
March 23, 2024
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今日は所属大学の卒業式。 昔はね、この日は本当に特別というか。ゼミ生たちから、みんなで買いにいったプレゼントや花束や寄せ書きをもらったりして。私のような散文的な人間ですら、可愛がっていた学生たちの旅立ちを前にして、「ああ、こいつらとはもう顔を合わせなくなるんだな」と、ちょいとおセンチになったものですわ。 そして卒業式から会場を移しての謝恩会も、実に心のこもったものでした。普段の服装とは打って変わった、正装をまとった教え子たちが大人っぽく、頼もしく思えてねえ。輝くばかりの笑顔、笑顔、笑顔。抱えきれないほどの花束をもらって、帰りに地下鉄に乗るのがちょっと気恥しいくらいでした。 でも、最近はそんなこともないない。クスリにしたくてもない。 まあ、今どき、大学なんて駅の改札口みたいなものですよ。しれっと通過していくというか。 この十年ほど、コロナ禍以前でも、よく学生たちから「謝恩会って、いつやるんですか? 全然、大学から連絡がないんですけど」などと聞かれて目を白黒させたものですが、コロナ禍以降はもう、謝恩会という言葉すら、この世から消えたのかな、と思われるほど。 学生の方がそうなんですから、こちらも白けますわなあ。あ、卒業。そうですか、ってなもんです。はい、さいならと。 ということで、卒業式というものに対する感慨は、完全にゼロとなりました。 謝恩会が普通にあった時代に辞めて行った先輩の先生方は、いい時代を生きたなと。それに引き換え、私は少し、生きる時代を間違えたのかもしれません。
March 23, 2024
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それにしてもO選手の通訳の人にまつわるアレは、ちょっと衝撃的でしたね。あれだけ日常的に接していて、仕事仲間以上の存在のようでありながら、O選手を裏切るようなことをするって、どういう心境なんだろう? 「ほんの出来心」とかでは説明できないよね・・・。シーズン開幕の出鼻をくじかれるようなことになっちゃったけど、O選手にはこれにめげずに頑張ってもらいたいものでございますなあ。 さて、話は変わりまして。 先日、印刷所に入稿してあったうちの科の紀要が完成し、今日、納入されました~。 まあ、私が原稿を書き、私が編集し、私が装丁を施し、私が入稿しているわけですから、すべて自作自演乙なんですけど、それでもね、そういう形ですら、自分が書いたものが「活字」になるというのは、やっぱり嬉しいわけよ。この印刷物への愛というのは、もう、なんだろう、前世からの因縁? かと思われるほど、私の性格にしみこんでいるのね。だから、今日はとってもご機嫌ちゃんなの。 春休み前半は、ほぼこの原稿書きに費やされたようなもんだしね。それがこうして形になってみると、充実感もひとしおということで。 ま、この成果に免じて、春休みが終わるまで、ちょっと息抜きタイムということにしようかな。
March 21, 2024
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昨日のことになってしまいますが、中日新聞さんから取材をしていただきまして。 中日新聞に取材されるのはこれで2回目ですが、文化芸能部のM記者にお会いするのも2度目。だから慣れたものなのですが、前回とは異なり、今回はカメラマン(女性)の方が一緒で、研究室でバシバシ写真を撮られてしまった。 やっぱ、プロのカメラマンってスゴイんだよね! 「あー、そうですね~、ちょっと腕なんか組んじゃいましょうか。教授っぽいですよ~。レンズ見て。そうそう。じゃ、今度はちょっと目線外してみましょうか。あ、それからちょっとあごを引いて。うーん、いいですねえ。いいですよ~。今度はこの角度から撮りますね。ちょっと笑って。そうそう、バッチリです~」みたいな感じで、まるでモデルにでもなったような気にさせられるという。超恥ずかしいけどね。500枚くらいは撮っていらしたと思うけど、さて、その中に奇跡の一枚はあるんでしょうか? 取材の内容は、もちろん新著のことでありまして、1時間半くらいしゃべってたかな。とりあえず言いたいことは全部しゃべったので、あとはMさんの腕に任せて、いい記事を出してもらいましょうかね。記事は東京新聞に出て、その翌日に中日新聞の読書欄に出るらしいですが、4月上旬って言ってたかな? 3月末から4月の頭にかけて帰省するので、帰省から名古屋に戻る頃に出るのかも知れない。まあ、ちょっと楽しみでございます。 ところで取材に来てくれたMさんは文化芸能部の所属ですが、まるで遊撃隊のように結構自由にやれるような環境のようで、Mさん自身が面白いと思ったこと、記録に残しておかなければならないと思うことをどんどん取材に行って、それを記事にしていくらしい。そういう意味では、面白い職場ですよね。 学生時代、マスコミに就職しようなんて考えたこともなかったけど、ひょっとしたら、こういう職場だったら、私にも務まったかも。 大体、「取材」という行為が面白いもんね。記者という立場を利用して、一般の人には会えないような人にも会えるわけだし。そして取材準備をして、取材して、その結果をまとめるという一連の行為には、相応のテクニックが必要だろうし、今回もMさんの取材ぶりを見ていて、「これ、わしだったら、どういう風に記事にまとめるかな?」なんて考えちゃった。要点を掴んで、書き出しはどういう風にして、最後、どういう風にキレのいい終わり方にするか、なんてね。 定年後、自分もノンフィクションの分野に手を出そうかな、なんてことを考えなくもない。そういうことも含め、プロの新聞記者Mさんの仕事ぶりを、この先の自分自身の姿に重ね合わせながら、眺めていたのでした。
March 20, 2024
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ラリー・ドライバーの篠塚健次郎さんがお亡くなりになりました。享年75。 篠塚さんといえば、パリダカ、そしてパジェロですかねえ。バブル世代からすると、パジェロってのは特別な思い入れのあるクルマといいましょうか、このパリダカを制したクルマに乗って、深夜都心を出発し、苗場とかのスキー場で羽目をはずすというのが、ワタクシ世代の遊び方だったような。そういうものと共に、日本人としてパリダカを制した篠塚健次郎さんに対する賞賛の気持ちが、世代の中にはあった。 だからね、その篠塚さんが亡くなられたというニュースは、結構、ぐっとくるものがあるのよ。篠塚さん、RIP。天国で思う存分ラリーを楽しんでください。 ところで。 篠塚さんご逝去の報を読んで、一瞬、頭に「?」マークが点灯した方は多かったのではないかと。だってそこには、「義弟は俳優の三浦友和さん」と書いてあったのだから。 ン? 三浦友和さんが義弟? 篠塚さんって、山口百恵さんのお兄さんだったの? いやいや、山口さんの『蒼い時』は読んだけど、「健次郎兄さん」のことなんか、一言も書いてなかったぞ・・・。 しかし、ちょっと調べたら、篠塚さんが山口百恵さんのお兄さんなのではなく、篠塚さんの奥様が、三浦友和さんのお姉さんだったのでした。なるほど、「義弟」って、そういう意味か! そらそうだ! ふうむ。それにしても、そういう形で三浦友和・百恵夫妻の義理の兄弟になることができるわけか。 で、そんなことを家内と話をしていて、「では、なれるものなら、どの芸能人の義理の兄弟になりたいか」という話題になりまして。 「明石家さんまさん」が私の脳裏に最初に浮かんだのですが、家内が「所ジョージさん」と言うのを聞いて「それだ!」と。 そうそう、所さんの義理の弟になりたいわ、ワタクシ。なれるものなら。所さん、クルマ好きだし、音楽やられるし、絶対楽しそうだ。 いや、待て。多彩な趣味人という意味ではもう一人、「ヒロミさん」の義弟になるという案はどうだろう? そうなると、伊予ちゃんの義弟にもなれるぞ! しかし、残念! ヒロミさんは私より2歳年下だったのでした。さすがに義兄が義弟のお世話になるのではカッコつかないもんね。 ということで、所ジョージさんの義弟になるのが最善と決定・・・したんだけど、まあ、今からでは無理。アホな話で盛り上がっただけで終わったのでした。
March 19, 2024
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映画『デューン』のパート2が公開中。で、先日、これに備えて前作(パート1)をアマプラで見直して、パート2を見る準備をしたわけよ。 で、準備は整ったのだけど、その時点でなんていうか、その、疑問が出てきまして。 つまり・・・『デューン』って、面白い? っていう・・・(爆!) まあ、宇宙を支配する皇帝のおかげで、お父さんを殺され、流浪の身となってしまった若者が、復讐を企むっていう話なんだけど、まあ、大きなくくりで言えば『スター・ウォーズ』(エピソード4)と同じだよね。 だけど、『スター・ウォーズ』は、楽しいじゃん? ルークは愛嬌があるし、C-3POとかR2-D2とか、可愛い連れがいるし、レイア姫もステキだ。そして頼りになるんだかならないんだかよく分からないハン・ソロがいるし、チューバッカもいる。ルークがジェダイの騎士としての自覚を持ち、成長していく過程も面白いし、それをサポートするオビ・ワンも高貴な感じだ。 それに引き換え、『デューン』はどうよ。主人公の若者ポールは暗いばかりでルークほどの愛嬌がない。友達いなさそう。で、ヒーローなのにお母さんと一緒に旅をするというところがマザ・コンっぽい。それからゼンデイヤ演じるヒロイン・チャニも、なんとも微妙だ。レイア姫のようなチャーミングさがどこにも・・・。ハン・ソロ的なひねりの効いたサブ・キャラもいないし。 っつーわけで、『スター・ウォーズ』と比べて、なんかしんねりむっつりした映画だなと。 しかもさ、『デューン』のストーリーって、皇帝に目をつけられたポールの親父さんが、配置換えになるって話で、要するに、社内の争いに負けて子会社に出向させられたサラリーマンの悲哀みたいな感じじゃん? それで無念の死を遂げた父の仇をとるため、息子が頑張るみたいな。 ・・・これ、要するにアレじゃん。『半沢直樹』じゃん。ポールは堺雅人じゃん。 広い広い大宇宙を舞台に、描いているのは社内の派閥争いって。ストーリー自体がせこいよ! しかも、ポールとゼンデイヤがアラキスの砂漠を旅する絵は、ほとんどバルカの砂漠を彷徨う堺雅人と二階堂ふみと同じだ。『VIVANT』だよっ! 事実、ゼンデイヤと二階堂ふみは、どう見ても同一人物じゃないか! つまり『デューン』は、『半沢直樹+VIVANT』なんだ! しかも、『半沢直樹』や『VIVANT』より、よっぽどつまらない(ドラマがない)っていう。じゃ、それ見る価値ある? ということで、3時間の長丁場となる『デューン・パート2』、見に行くべきか、やめておくべきか、ちょっと考えてしまうワタクシなのでありました、とさ。ま、結局は見に行くんだろうけどね・・・。
March 18, 2024
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料理系YouTube を見るのが好きなせいか、そっち系のおススメ動画が上がってくるのですが、先日、そんなおススメ動画を見たところ、これがまた驚愕の内容でして。 その動画というのは「Country Life vlog」というもので、アゼルバイジャンのとある農家のお母さんが、何らかの料理を作る動画なのよ。まあ、百聞は一見に如かずなので、こちらを見てもらいたいのですが。これこれ! ↓アゼルバイジャンのカントリー・ライフ もうね、どの動画を見ても、画面が変わる度におもわず「え?」と声が出てしまう。もう、ほとんど目が離せない状態です。 第一、お母さんが作る料理の分量が半端ない。「これ、20人前でしょ?」というような分量の料理を、お母さん一人で、それも電動の道具を使わず、人力だけで黙々と作るわけ。例えば、洗面器というか、盥みたいにでかい器に、4リッターくらいクリームを入れ、それを人力で泡立ててホイップクリームを作るとか。50センチくらいはあろうかという、鯉みたいな魚を10匹くらい一度に調理するとか。直系80センチくらいの焼き型を4個も5個も使って巨大なキャロット・ケーキみたいなのを焼くとか。 しかも、料理を作る合間に挿入される映像が「え?」の連続で。たとえば「え? どうして野生のカラスが家の中に遊びに来て、平然と猫の隣で寝ているの?」とか。とにかく、目が点になる事ばっかりが起こるのよ。 まあ、しかし、ともかく、とんでもなく昔ながらで、とんでもなく豊かな暮らしがそこにある。驚愕につぐ驚愕よ。 で、さらに驚くのは、再生回数ね。普通に600万再生とか、そういう感じ。世界中の人が、このお母さんの一挙手一投足に釘付けになっているのだろうな、というのがわかる。 とにかく、すごい動画です。皆様も是非、ご覧いただいて、ワタクシと一緒に「え?」を連発してみてください。
March 17, 2024
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最近・・・っていうか、もうそうなってから大分経ちますが、熱中して本を読み続けることができなくなりまして。 子供の頃は、本の世界にどっぷり浸かることができたのに、最近は30分くらいですぐに浮上しちゃう。物語にある程度の進展があると、そこで少し休みたくなるわけよ。 だもので、休み休み読むものだから、一向に読み終わらないっていう。困ったもんだ。 だけど、最近、この悩みを解消するやり方を開発してしまった。 それを称して「サーキット・リーディング」。ほれ、フィットネス・クラブとかで「サーキット・トレーニング」ってあるじゃん? あれの読書版よ。 たとえば今、3冊の本を同時に読んでいるのだけど、一冊を10分くらい読んだら二冊目の本に移り、それを10分くらい読んだら三冊目に移り、それを10分くらい読んだらまた一冊目に戻る。これを延々繰り返すわけ。すると、気分が変わるので、1時間でも2時間でも読み続けられることを発見。うん、これはなかなか良いな。 ということで、今は『暗殺者たちに口紅を』と『夜のある町で』と『物語のつくり方』(再読)をとっかえひっかえ読んでいるというね。暗殺者たちに口紅を (創元推理文庫) [ ディアナ・レイバーン ]【中古】 夜のある町でプロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方 [ 新井 一樹 ] 特に一冊目と三冊目は、小説の書き方と、書かれた小説を交互に読むことになるわけだから、すごく面白い。 ということで、今年はこのサーキット・リーディング方式で、ガンガン本を読んでいこうかな!
March 16, 2024
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家内の愛車、フォルクスワーゲン・ポロを、そろそろ買い換えようかという案が出ておりまして、次の車検までの1年間をかけ、少しずつ愛車選定をしていこうかなと。 で、今日はちょっと散歩がてら、オートプラネットというところまで行ってきました。ここは外車の中古車がたーくさん置いてある、私にとっては天国のようなところなんですけれども。 で、あれこれ見て回ったのですけど、やっぱりね、外車って魅力的なのよね。 シトロエンC4の新型も、かっこよかった~。あとC3も、ポロと同じくらいの大きさだし、これはこれで可愛いかなと。 あと、フィアットのチンクエチェント。それの屋根が開くヤツ。めちゃ可愛い! プジョー208も、可愛いけど、シトロエンC3と比べると後部座席が狭い! 同じプジョー2008だと、後席はまあまあだけど、今度は値段が高い! でも、今日一で良かったのは、DS4かなあ。内外装ともめちゃカッコいい。ポロよりは大分大きくなるけど、美しいクルマだったねえ・・・。 というわけで、眼福、眼福。 性能からいうと、国産車で不満はないけど、デザイン面からいうと、やっぱり外車はいいんだよね。ちょうど、パソコンのマックとウィンドウズみたいなもので。ウィンドウズ・マシンだって、過不足なく何でもできるけど、マックを買う時のトキメキはないんだよなあ。 まあ、まだ1年あるので、この1年のうちにあれこれ比較検討して、納得の愛車選定をしたいと思っております。
March 15, 2024
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今日は所属大学の「古本カフェ倶楽部」の年一の会合があり、古本とカフェに春休みの一日を楽しんで参りました。 「古本カフェ倶楽部」とは、うちの大学内で古本をカフェをこよなく愛する同僚で結成したグループなのですが・・・って、要するに私が勝手に作ったクラブなんですが、会員を募って、現在会員数4名。今日はそのうちの3名が参加ということで、3人で大学からちょっと離れたところにある古本屋に行き、各自、獲物をとった後、洒落乙なカフェにしけこんで雑談してきた次第。 ちなみに、私は池田満寿夫の『池田満寿夫の陶芸』という本を1000円で、また荒川洋治氏の『夜のある町で』というエッセイ集の美本を500円でゲット。他の会員もそれぞれ何らかの獲物があったようで、良かった。 で、その後、カフェで雑談してきたのですが、会員の中には日頃の鬱憤が溜まっていた人も居り、いいガス抜きになったと喜んでおりました。 まあ最近、プライバシーがどうちゃらこうちゃらで、同じ大学に勤める同僚同志、あまり個人的な話をすることもなくなってしまい、何年も一緒の職場にいるのに、その人がどこに住んでいるのか、結婚しているのかどうかすら知らないということがままある。そういうのを望んでいる人もいるでしょうから、一概にそれを否定しませんが、私は個人的には、それはちょっと寂しい。たまにはこういう同好会を開催して、互いに親しくなって、多少はそれぞれの事情を共有しておくのもいいかなと。 というわけで、今日は同僚と一緒に遊べて、楽しい時間を共に過ごすことができて、なかなか有意義な日となったのでした。
March 14, 2024
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アカデミー賞授賞式の際のロバート・ダウニー・ジュニアとエマ・ストーンのふるまい、ご覧になりました? プレゼンターであったキー・ホイ・クァン、そしてミシェル・ヨーのことを完全無視した奴。 あれは、ないわ~・・・。完全無視だもんね。そこにいないかのよう。全世界注視の中で、あのアジア人差別は、引くわ~。 少なくとも、あの場合、彼らは「公人」なのだから、百歩譲って心の中でアジア人を蔑視していたとしても、それを露骨に態度に出すなんて、下品にもほどがある。 まあ、一言で言って、調子に乗ってんじゃないよ、って感じだよね。 私は『メン・イン・ブラック』以来、ウィル・スミスのファンだったのだけど、アカデミー賞受賞式での暴力沙汰ですっかりイメージ・ダウンしてしまった。もう、なんか、映画の中でウィル・スミスがいい人の役を演じていても、「いい人ぶってたって、本当はすぐ暴力に訴えるんだろ」っていう風にどうしても思えちゃうので、しらけるのよ。 人は人、役は役、人としては最低でも、役者として良いならいいじゃないか・・・と思うことができればいいのだけど、なかなか、そう思えないんだなあ・・・。 それと同じ理由で、今回のあの授賞式のシーンをみたら、もう『アイアンマン』を見直す気もなくしたし、エマ・ストーンの映画なんて一生観なくていいわ。 それに引き換え、『オッペンハイマー』で主演男優賞を獲ったキリアン・マーフィーの受賞態度は素晴らしかった。プレゼンターの一人一人にちゃんとしっかり目を見て挨拶して。前述の二人とは、まさに人間としての格が違いますな。 まあ、そういう人の出ている映画を観たいものでございます。クズの出る映画じゃなくてね。
March 13, 2024
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イェーイ! 中日新聞から取材申し込みがキターーーーーーー! 名古屋地区は、中日新聞のシェアが大きいからね。ここに拙著についての記事が載れば、愛知県内制圧できるんじゃね? やった~。 こういうPRの機会をこまめに拾っていって、少しでも売り上げアップに貢献しないとね。中日新聞を読んで拙著の存在を知った人なり企業なりから、また何らかのアプローチがあるかも知れないしね。 なんでも一足飛びにことが運ぶなんてことを期待しちゃいけない。出来ることから少しずつですよ。一歩一歩、チャンスの芽を育てていかないと。 ま、頑張って取材されますわ。アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ]
March 12, 2024
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マシュー・ヴォーン監督の映画『アーガイル』を観てきました~。以下、ネタバレ注意です。これこれ! ↓『アーガイル』公式サイト ヒロインのエリー・コンウェイはスパイ小説の作者。凄腕スパイ「エージェント・アーガイル」の活躍を描く小説ももう5作目なんですが、最後のシーンが決まらず、その相談をしに母親に会いに行く途中、列車の中で謎の組織に襲われ、間一髪のところ、これまた謎のスパイ、エイダンに助けられる。なぜエリーが組織に狙われたのかというと、彼女の書く小説が、現実のスパイ組織の活動をそのままなぞったようなものだったから。つまり、エリーの描くスパイ小説の通りに現実が動いていたと。 となると、エリーの次作に、実在の組織が追い求めている秘密ファイルの行方が描かれるに違いない。そこで組織はエリーを捕まえることに躍起になっていたわけ。 さて、期せずして組織に追われることになったエリーの運命やいかに? そして謎のスパイ・エイダンとエリーの関係は? ・・・というようなお話。 まあ、何と言っても傑作『キングスマン』シリーズの監督であるマシュー・ヴォーンのこと、一筋縄ではいかない筋書き。なかなか面白かったっす。笑えるシーンも数々あり、結構楽しめたかな。教授のおすすめ!です。 しかし、この先も観たい映画が目白押し。まずはアカデミー賞を総なめにした『オッペンハイマー』を観なくては。そして『デューン』の続きも観なくてはいけないし、そうなると『デューン』の前半を思い出すために、復習しておかなくてはいけない。忙しい、忙しい。映画好きとしては、嬉しい悲鳴ですわ。
March 11, 2024
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鳥山明さんが68歳で亡くなり、TARAKOさんが63歳で亡くなり、このところ60代の人が次々と鬼籍に入られて、同じ60代の人間としては、何と言うか、非常にコワい。えー、わしもあと数年で死んじゃったりするの? 死なないか。そんな命を削るような仕事ぶりもしてないし。 まあ、でもね。この先、無限に生きられるわけでもなし、せいぜい一生懸命、悔いのないように生きないといけませんな。メメント・モリ、メメント・モリ。 というわけで、今日も今日とて原稿書き。大手出版社から頼まれていた『ぼろ着のディック』の解説文(結局、原稿用紙で23枚分くらい書いちゃった)を書き上げて送付し、それにプラスして「論文の書き方指南」みたいな本の原稿の推敲をしておりました。こちらの方はまだ出版社が定まっていないのだけど、この先、先に公刊した拙著の書評がメディアに出るようになった頃を見計らって、出版社行脚をする予定。 まあ、ぼちぼち頑張っております。
March 10, 2024
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デニス・ボック著『オリンピア』という短編連作小説を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 中身に言及する前に外見、つまり本の装丁について一言したいのですが、本書の判型は少し変わっていて、通常の単行本のそれと比べてやや縦長というか、新書判の縦横比をそのまま単行本に当て嵌めたような形になっている。この縦長の判型が案外手に馴染むわけ。で、中の印刷面もページ下部の余白が大目にとられていて、ページを開いた時に両手の親指が印刷面にかぶらない。だから読みやすい。 そして表紙のデザインがまたとても美しい! この小説の重要なモチーフは「水」と「風」なんですが、表紙デザインの彩りが、まさに水色と風色なのよ。「風色」って何だよ、と思うでしょうけど、実際に現物を手に取れば、私の言っている意味が分かると思います。これこれ! ↓オリンピア [ デニス・ボック ] さて、外見は分かった、では中身は? ということなんですけど、これ、『オリンピア』というタイトルから予想されるような話ではないのね。たしかに1972年のミュンヘン五輪、1976年のモントリオール五輪、1988年のソウル五輪、1992年のバルセロナ五輪が、本作を構成する各短篇の背景として描かれるものの、別にオリンピックに直接関係する話ではない。しかし、ではオリンピックとはまるで関係がないかというとそういうことでもなく、たとえば本作の主人公・・・というか語り手であるピーターの父方の祖父母は共にオリンピック選手で、まさにオリンピックで出会って恋に落ちたという経緯がある。その意味で、オリンピックがなければ生まれなかった一族の話なわけ。しかもピーターの父親もオリンピック選手(ボート)で、その後、ボートを作る仕事で生計を立てている。 しかも、ピーターの妹のルビーは体操の才能があり、もう少しで祖国カナダはモントリオールで行われたオリンピックに出場できそうなところまでいった。だから、この一族にとってオリンピックというのは、単に他人事として見て楽しむものではないんですな。もっと身近なものであり、かつ、メダルを獲って栄光を勝ち得たとかそういうことではないので、ある意味では屈辱の歴史でもある。とにかく、無視することのできない、生生しいものなんですな。 で、そういう、オリンピックと少なからぬ縁のある一族三代の歴史が、一番若い世代であるピーターの視点から描かれると。そういうファミリー・ヒストリーみたいな小説なわけ。 といって、特に派手なヒストリーがあるわけではなく、彼らのヒストリーというのは、言ってみれば、どこの家庭にもあるような、平凡なヒストリー。でも、平凡だろうと何だろうと、当事者にとってはそれなりの痛みを伴うような、そしかもその痛みから逃れることのできない類のヒストリーではある。 たとえばピーターの祖父母世代は、ナチス時代のドイツに暮らしていたわけで、カナダに移住したピーターの両親世代にとっても、一族が背負ったドイツ時代の嫌な記憶というのは、それなりに色濃く残っている。でまたそのドイツ時代の負の遺産というのが一様ではなく、父親の一族と母親の一族で若干受け取り方が違う(母方の一族の方がより重荷が大きい)。で、実はこのバックグラウンドの違いが、ピーターの両親の間の密かな溝(溝は言い過ぎだとしても、火種のような感じ)になっていたりもする。だから、ピーターの家に、父方、母方、それぞれの親戚が訪れて来るたびに、何かひと騒動持ちあがることにもなる。もちろん小さい子供であるピーターにもそういう両親の不和が何となく分かるので、それに応じて彼の心も波立つし、その様子を見ている読者の方も、なんとなくゾワゾワしてしまう。 で、そのゾワゾワがこの連作短篇の中で少しずつ反響を強め、拡大していくのですが、その最初の例が、本作第一話である「結婚式」という短編の中で描かれるピーターの父方の祖母の死。孫も出来たほどの年齢になってから二度目の結婚式をしようと思いついた老夫婦の、その結婚式の当日に、花嫁である祖母が溺死するという悲劇。 しかし、それ以上にこの一家にダメージを与えたのは、ピーターの妹、ルビーの死。オリンピック出場も夢ではない有望体操選手だったルビーは、まるで重力の影響を受けていないかのように軽やかに跳躍することができたのですが、本当にそうやって高く飛んだまま、空中に消えてしまった。 そして空中に消えた娘を探すかのように、ピーターの父親は竜巻というものに異様に惹かれていくわけ。竜巻ウォッチャーとして、竜巻が発生したと聞けば、おっとり刀でそこに行ってしまうという。まあ、そういう人はどこにもいるけれど、特にピーターの父親は、まるで竜巻に取りつかれたようになってしまう。無論、それは亡き娘に対する鎮魂の行為でもあるのだけれど、それは妻には理解し得ないもので、このことが元で、ピーターの両親は別居することになってしまう。一方、ピーターはピーターで、大学は出たものの、その後、その先の人生で迷うところがあり、複数の女性と関係を持つようになるなど、収拾の付かないものになっていく。この時点で彼の家族も、ピーターの人生も、空中分解しそうになってしまうんですな。 だけど、その危機は、乗り越えられる。小さな齟齬の積み重ね、そしてそれほど小さくはない悲劇の数々、そういうものに引き裂かれそうになっていたこの家族は、しかし、それでも家族として立ち直る。そしてその一家の再生は、ピーターの両親の二回目の結婚式という象徴的なイベントの中で、しかも奇跡的な偶然にも助けられながら、成し遂げられていくと。 ま、そういうお話。 ストーリーとしては決して平穏ではなくて、むしろダイナミックな話ではあるんだけれども、それが「静謐」という言葉がぴったり来るような筆致で綴られるもので、印象としては非常に静かなものを読んだなという気がする。なんて言うのかなあ、本当はそれなりに騒々しいドラマなのだけど、それをガラス越しに、音もなく見させられているという感じ。それでいて、ガラスの向こう側のことが自分とは無関係とも思えず、なんだか妙にヒタヒタと琴線に触ってくるものがある。 個人的な印象だと、このドラマとしてはそこそこ騒々しいのだけど、ガラス一枚かました静謐さがあって、なんかヒタヒタくる、という感じは、ルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引書』にもちょっと通じるところがあるのではないかと。とにかく、なんとも不思議な、妙に心に残る読後感でございました。新興の「ふたり出版社」である「北烏山編集室」が満を持して世に問うこの小説、教授の熱烈おすすめ!でございます。越前敏弥氏の訳文も格調高く、美しい!オリンピア [ デニス・ボック ]
March 9, 2024
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白山神社、まじヤバイかもしれない・・・。 昨日に続いて、今日もまたいい話が飛び込んで来たんだよね。 実は昨年の夏に書いていた原稿を、某大手出版社に送っておいたのだけど、今日、その反応があって、編集者の人から、前向きに検討したいというお返事をいただいちゃった! まあ、若干の修正は必要のようだけれども、それはどの原稿にも言えることだからね。出した原稿がそのまま通るなんてことは、めったにない。出版社の編集サイドと練っていって、実現するのがほとんどだから。 っつーことで、ワタクシのモチベーションも爆上がりよ。まだ完全に決まったわけではないけど、日本で大手5社の中に入る出版社から本を出すとなると、ちょっとね、こちらの株も上がるじゃん? とはいえ、これで満足するワタクシではないのよ。実は、売ろうと思っている完全原稿が手元にもう一つある。これは自己啓発研究とは関係がないのだけど、これも大手に売り込んでみようかなと。 2024年中に3冊本が出せたら、ちょっとしたもんだよね~。 もうこうなったら、毎日、白山神社にお参りに行かなくちゃ!
March 8, 2024
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先日、白山神社にお参りしたら、即効でいいことがあった、と書きましたが、いいことがあったので、今日、通勤の途中にお礼参りに行ったんですわ。 そうしたら・・・ またまたいいことがありまして。 某生命保険会社が、自社の雑誌で3ページにわたって私の新著を取り上げてくれるとのこと。この雑誌、4万部くらい出回るらしいので、こちらがお金を出すことなく、大々的に宣伝してもらえるような感じになるじゃないですか! やった~! いや~、しかし、白山神社、すごいな。明日もまたお礼参りに行っちゃおうかな・・・。お参りする→いいことがある→お礼参りする→またまたいいことがある→・・・の無限ループじゃん。 おーし。明日も行こう。毎日行こう。お百度踏もう。売れるためなら何でもしよう!
March 8, 2024
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昨日、野暮用で県内某所に行った時、そこでたまたま売っていた「ピレーネ」というお菓子を購入し、今日、オヤツで食べました。そしたら、これが結構美味しかった。これこれ! ↓【ふるさと納税】豊橋で誕生して半世紀 豊橋ソウルスイーツ「ピレーネセット」(バニラ&ブラックサンダーピレーネ) 売っていたところの説明によると、ピレーネとは豊橋市発祥のスイーツだそうですが、調べてみると諸説あるようで、うちが元祖、と言いながら売っているところが何カ所かあるらしい。 しかし、まあ、形としてはほぼ一緒で、真四角なスポンジ生地の上にクリーム(原則生クリームだけれども、カスタードの場合もある)を載せ、スポンジの四隅を寄せてきて閉じる。そうすると四角錐ができるわけですが、それがつまりはピレーネであると。 ピレーネって、どういう意味なんすかね? 四角錐が山の形に見えるから、ピレネー山脈でも見立てたのかしら? ま、それはともかく、食べてみたら美味しかった。昭和っぽい素朴な味。見た目から想像した通りの味。コーヒーに合わせるのにもピッタリ。 愛知県に越してきて30年以上たちますが、まだまだ知らない地元の味ってのはあるもんですな。これを機に、他にそういうものがないかどうか、調べてみようかしら。
March 6, 2024
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今日も今日とて原稿書き。今書いているのは、19世紀後半のアメリカの大衆作家、ホレイショ・アルジャーについての解説。 ホレイショ・アルジャーというのは、貧しい少年が運をつかみ、金持ちになり上がっていく少年向け小説を山ほど書いた人で、その意味で、自己啓発的な作家なんですが、その作品が広範に読まれた割に謎に包まれた作家であり、生い立ちや晩年のことなど、分からないことが多い。若い頃は牧師をしていたのですが、少年愛者でもあって、ちょっとしたスキャンダルを引き起こしたこともある。そんなこともあって、その生涯の来し方は意図的に抹消されたんですな。 さて、それはともかく、19世紀後半のアメリカ社会の在り様について研究されてきた大井浩二先生という方がいらっしゃって、そのご専門からホレイショ・アルジャーについてもあちこちで論じていらっしゃる。で、それを読むと、大井先生は、ホレイショ・アルジャーは、金持ちになる野心を称揚したのではなく、あくまで正直さとか親切とか勇気とか、そういう倫理的なことをアメリカの少年たちに植え付けようとしたのだと、そういう論調なわけ。出世するなら、リンカン大統領みたいな形で出世しろと。 19世紀後半のアメリカ社会は、金めっき時代の悪弊に汚れていた。ホレイショ・アルジャーはそうしたことに対して戦ったのだと。 なるほど。そうかもね。 だけど、私の見立ては、それとはちょっと違うんだなあ。ホレイショ・アルジャーには、やっぱり、金めっき的な上昇思考があったと思いますよ。 ただ、その目指すところが、当時の他の自己啓発作家とはちょっと違う。そこが面白いと思うんですよね。 では、どこが違うのか。 それはここでは言わないよ~! それを今、原稿として書いているんだから。 っつーわけで、大御所の先生とはちょっと異なる観点を提出してやろうと思っている次第。そりゃ、大御所と同じことを言うのでは、後進として元気がなさすぎるよね! 後進は先輩を乗り越えなきゃ。
March 5, 2024
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今日は有給をいただいて、この時期ならではの楽しみというか、一面の菜の花畑を見ようと、知多半島の突端近くにある「花ひろば」というところに行ってきました。 春を感じるには少し肌寒い気候でしたけれども、晴れてはいたし、なだらかに起伏する広い大地に一杯に咲いた菜の花は、蛍光色を思わせる独特の美しい黄色を、ヒバリの啼く青空に向かって跳ね返しておりました。 それにしても、どうして人間というのは、「一面の○○」というのにこれほど惹かれるのでしょうかね? 吉野の千本桜にしてもそうだけど、最近では「一面のネモフィラ」とかね。「一面の芝桜」ってのもあるし。 まあ、自然発生的にはあり得ない「一面状態」に、極楽浄土の幻影を見るからかしらねえ。まあ、そうなんだろうね。 実際、今日、一面の菜の花畑を見て、一瞬、極楽浄土に行っちゃったもんね。きっと、あっちはこんな感じなんだろうなと。 で、一瞬、あっちの風景を見て、それでこっちに戻ってきて、あっちはあんな風だから、とりあえず今はこっちで我慢しようという気になるんでしょうな。 ということで、今日はあっちに行っちゃったので、明日からまたこっちで頑張って原稿書きます。
March 4, 2024
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新井一樹さんの書かれた『物語のつくり方』という本を読んだのですが、これがまた非常に良い本でした。これこれ! ↓プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方 [ 新井 一樹 ] これ、プロの脚本家養成所たる「シナリオ・センター」の開発したシナリオの執筆法を、紙上講座風に本にしたものなのですが、驚くほどシンプルかつ必要十分な感じで、物語の作り方が伝授されている。 実はワタクシ、この手の小説家養成本が大好物で、これまでにも随分読んできたのよ。 かつて斎藤美奈子氏が世に数多ある文章読本の類をバッタバッタと切り伏せた『文章読本さん江』という本を出したことがありましたが、あれの「小説家養成本版」を出そうかな、なんて下心もあったりして。これこれ! ↓文章読本さん江 (ちくま文庫) [ 斎藤美奈子 ] だから、この手の本は大分読んでいるつもりなのですが、新井一樹さんのこの本は、他の類書とは異なって、本当に役立ちそうな本だったので、ちょっとビックリした次第。確かに、この本が3万部も売れるのは納得だわ。 どこがどう優れているかを説明し出すと長くなるので書きませんけど、これを読むと、シナリオとか小説とか、要するに物語を作る、ということの実際がよく分かる。 で、逆にそれが分かると、小説を読む場合にもすごく役に立つんですわ。書く側の意識で読めるので、理解が余計に深まるわけ。 ということで、別にシナリオ・ライターになるつもりはなくても、小説の愛好家であるならば、この本は読んでおいて損はないと思います。教授のおすすめ!です。シナリオ・センター式物語のつくり方 プロ作家・脚本家たちが使っている/新井一樹【3000円以上送料無料】
March 3, 2024
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大学のジャズ関連の授業で、ジャズ喫茶を訪問してコーヒーを飲んでこいという実習課題を出したもので、今、その採点をしているのですが、そもそもジャズ喫茶というところに行ったことのない学生ばかりなもので、それなりに衝撃的というか、印象的だったようで、レポートにも面白いものがいくつかありました。 レポートの大半は、ジャズ喫茶(知立にある「グッドベイト」という名門中の名門ですが)の店内で聞いた大音量のジャズのこと、常連さんたちとの会話、そこに置かれた何万枚というレコードの量などについての印象を語ったものなのですが、一つ感心したのは、そのジャズ喫茶の時計についてレポートしてきた学生がいたこと。彼女曰く、インテリアとして壁に幾つものクラシカルな時計が掛かっているのだけれど、全部、指している時間が違っていたと。で、あれはおそらく、「この店に入ったら、時間のことは忘れろ」というメッセージなのだろうと解釈していたのですが、これはなかなか目の付け所がよろしい。いい点をあげておきました。 ところで、もう一つ、レポートを採点していて驚いたのは、レポートを書いている大学生たちの多くが「自分はコーヒーが飲めない」と言っていたこと。「コーヒーが飲めないので、アイスミルクを頼んだ」とか、「コーヒーが苦手なので、抹茶オレにした」とか、なかには「初めてコーヒーというものを飲んでみたが、案の定、苦かった」とか、そんなことを書いて来る奴がやたらにいる。 マジか?! 私が学生の頃、煙草を吸う学生って沢山いましたが、今、煙草を吸っている学生なんていやしない。まあ、それは分かるわけですよ。確かにね、煙草って、縁遠くなるとますますイヤなものになってくるので。 だけどさ。コーヒーは違うじゃん。コーヒーの香りは、何とも言えないほど素晴らしいじゃん。そしてコーヒー自体、美味しいじゃん? ところが、今時の若い大学生の多くが、コーヒーを飲まないし、飲んだとしても「苦手」という認識を持っていると。 信じらんないわ・・・。世も末だ。 「ジャズ喫茶に行って、コーヒー飲んでこい」という実習課題は、いずれ「パワハラ」とか「アカハラ」案件になるのかもね。「体質的に飲めないコーヒーを教授に強要されました!」とか。 まあ、ワタクシももうすぐ定年で、そんな風になる頃まで大学にいないけどね。
March 2, 2024
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鈴木培稚さんという、ワインのソムリエの方がやっている YouTube 動画「ますぢちゃんねる」が楽しくてよく見ているのですが、そこでも、また他のワイン系動画でもしばしば取り上げられる話題に、「コンビニで売っている低価格ワインは美味しいのか?」というのがあります。 まあ、それぞれのコンビニのプライベート・ブランドの飲み比べなんですが、そういうのをあれこれ見ていると、ワインに関して言えば、セブン、ファミマのそれよりも、ローソンのブランド「カーサ・スベルカソー」というのが美味しいという結論になることが多い。 っつーことで、それを買ってみました。私が買ったのは白ワインのシャルドネ。これこれ! ↓カーサ・スベルカソー 値段的には700円くらいだったかな? で、それを飲んでみたのですが、これがね、確かに美味しいのよ。酸もそれほど強くなく、程よい感じ。果実感もあるし、といってジュースのようでもない。バランスがとてもいい。 このレベルがこの値段で、身近なローソンで買えるのなら、文句ないよね・・。 っつーことで、騙されたと思って試してごらんなさい。まじで相当美味しいよ。 それから、先に紹介した「ますぢちゃんねる」も相当面白いので、これまた教授のおすすめ!です。
March 1, 2024
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