全2件 (2件中 1-2件目)
1
134「パン の文化史」舟田詠子(ふねだえいこ) 講談社学術文庫 343頁¥1150 2013.12.10 初版第1刷発行 [目次] はしがき 序章 米偏世界へ渡来した異邦人 第1章 パンとは何か 1パンづ くりとは何か 2ムギ 3無発酵 パンと発酵パン 第2章 パンの発酵 1パンは なぜふくらむのか 2パン種 3「たね なしパンの祭り」 4「最後 の晩餐」のパン 5発酵と 不浄 第3章 パン焼き 1古代遺 跡が語るパンの発達 2古代人 のパン焼きのくふう 3中世の パン焼き 第4章 パンを焼く村を訪ねて 1パンを 焼く村を訪ねて 2パンの 保存 3パンと 十字印 第5章 パン文化の伝承 1 パン文化の伝承 2 嫁のパン焼きと姑のパン焼き 3 祭りの象形パン 4民話の 中の記憶 5パン窯 にまつわる暗い影 第6章貴族のパンと庶民のパン 1 中世の白パン社会と黒パン社会 2 パン屋 終章 パン何を意味してきたか 1 パンのほどこし 2 ある巡礼の古い記憶から あとがき [内容] 著者は1978年より パンの文化史を研究している人で、ウイーン在住。本書の前 半では先人による文献や遺跡調査をたどりながらパンの歴史を解説し、後半で は、 オーストリアのアルプス山中の村などで綿密な実地調査を行った成果を盛 り込みながら、ヨーロッパ文化の中でのパンの姿を語っています。 オオムギとコムギは「肥沃な三日月地帯」と呼ばれるチグリス、ユフラテス川流 域を含む西アジアの地域で作物として誕生 したことが知られています。著者 は、パンもこの地帯で生まれたのであろうと考えています。しかし、パンがいつ からあったかという点になる と、臼や土器の存在だけでは決められないという ことです。 [感想] 一つだけ気になったこと。この本では、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク の総称として「ムギ」と呼んでいます。し かし植物学的には、ムギという植物 ないし植物群は存在しません。一般に、ムギという語は使われ方が曖昧です。コ ムギとオオムギを合わせて ムギと呼ぶ場合も多いようです。英語にはムギに相 当する語はありません。また一口に「コムギ」と呼ばれる植物にも、ヒトツブコ ムギ、フタ ツブコムギ、マカロニコムギ、パンコムギなど多数の栽培種があり ます。とくにパンの誕生の時代を解説する際には、どの植物種が用いられた の かをきちんと区別して記述する必要があります。 巻末に詳しい引用文献一覧が掲げられているのは、読者にとって有難い。 [頁のか けら] 〇 今から5500年以上前にスイス湖畔で生活をしていた遺跡の住人は、オオムギ とコムギを知っており、これを挽いて、その粉ではパンを つくり、粗びきでは カユをつくった。そのカユは、貯蔵できて、いつでも必要なときに水煮ができ た。パンはすでに最初の段階から発酵させて いた。そしてよりふっくらしたも のを目指して、灰焼きから、パン窯状の設備を考案するに至ったのである。(99頁) ○ アルプス以北は、ライムギでパンをつくる黒パン地 帯である。しかしもっと も収穫量の多いのはエンバク、次いでライムギ、コムギの順であるから、エンバ クパンの方を日常多く食べ、ライムギ パンはよりおいしいものとして大切にさ れた。そしてコムギパンを食べる機会は、自給自足時代には年にたった二度、ク リスマス前日と復活祭 のみ、という家がほとんどであった。(161頁) **************************************************** ランダム読書日記 by 行道 はるか YUKUMICHI Haruka (2014.12.25. No.134)
2014.12.25
コメント(0)
133「直観力」羽生善治 PHP新書 PHP研究所 210頁¥760 2012.11.1 初版第1刷発行[目次] 第1章 直観は、磨くことができる第2章 無理をしない第3章 囚われない第4章 力を借りる第5章 直観と情報第6章 あきらめること、あきらめないこと第7章 自然体の強さ第8章 変えるもの、変えられないものおわりに[内 容]著者(1970-)は、言わずと知れた将棋界の文字通りの第1人者。現名人。1996年に名人、王将、竜王、棋聖、王位、王座、棋王の七大タイトルを独占し、将棋界始まって以来の七冠達成をなしとげた人。2008年には名人通算5期により永世名人(19世)の資格を獲得、永世称号も竜王を除く6タイトルで資格をもつ。タイトル獲得数も故大山康晴15世名人を抜いて歴代1位である。NHK早指し選手権でも優勝回数最多。[感想]小さな分かりやすく書かれた本の文章の中から、羽生名人の強さがどのような考えから生まれたのか が分かるような気がしました。生活も思考も自然体であること。納得のいくまで自力で考えること。勝敗や対戦相手を基に考えないこと。升田式石田流、雀刺し、急戦矢倉、棒銀、ひねり飛 車、居飛車穴熊など、現在ではよく知られた数々の将棋戦法が、往年の棋士升田幸三により編み出されたことを、この本で知りました。[頁のか けら] 〇たとえば私は、1年間で50から60試合くらいの対 局をしているが、今日はノ-ミスで100点満点、どこも悪いところがなく完璧だったとおもえるような対局は、よくて1年に1回とか2回。〇 いつも、「自分の得意な形に逃げない」ことを心が けている。 〇 情熱は、常に何かを探し続けることでも保たれる。 (中略) 心がけるのは、常に違う何かを見つけていくこと。 それは現状に不満足でいることではなく、さらに違う何かを常に探し求めて いく姿勢だ。〇 何事であれ、最終的には自力で考える覚悟がなければならない。〇 どんなことでもいい。これまでとの違い、昨日からの変化を見つけてみる。 そして、その先を思い描いてみる。そうすることで、想像力が鍛えられていく。 そして、その想像力を働かせて頭の中に描いた何かを具体的に実現させるアイ デア・発想が創造力だ。 **************************************************** ランダム読書日記 by 行道 はるか YUKUMICHI Haruka (2014.12.23 No.133)
2014.12.14
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1