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るんたrunta
民族楽器修理・製作なども行なっています。 が、現在沖縄関連の記事や歌の訳意などを掲載中です。 しかし、管理者の独断で脱線します！ 雑学好きに好評です。
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2005年07月29日
テーマ： 沖縄民謡(152)
カテゴリ： 沖縄関係
沖縄八重山の昔話 「ネズミの婚約」
竹富島の御岬浜より１００ｍ沖に、大岩「ソイ」が海上にそびえ立っていました。
その大岩「ソイ」が東側に一つ、西側に一つ並んでいました。
東の大岩「ソイ」には、１匹の男ネズミが住んでいました。
西の大岩「ソイ」には、美しい女ネズミが一匹で住んでいました。
海を間に隔てられた関係ですから、お互いの岩に行って語る事もできませんでした。
ある日の事、東の大岩の下に「ソーチ（ボラの事）」と言う大魚が遊んでいました。
男ネズミは、
「そうだ！この大魚「ソーチ」に頼んでみよう」
「大魚「ソーチ」さん、お願いがあります」
大魚「ソーチ」は答えました。
「なんだね、男ネズミさん」
男ネズミは思っている事を、大魚に伝えました。
「実は西側の大岩「ソイ」に住んでいる美しい女ネズミをお嫁に来てもらおうと思っていますが、西岩まで行くことができません。ですから私の代理に結婚の相談に行ってもらえませんか。うまく相談できましたら充分な御礼を致します」
「ソーチ」は答えました。
「ネズミさん、私が引き受けましょう。しかし、あなたの将来の夫婦に関する重大問題を決める事ですから手ぶらでは行けないですね。何か美味しいご馳走でも作って持って行けば話がうまくまとまるのではないでしょうか」
「それじゃ、ネズミさんの大好物の魚の料理を作る事にしましょう」
頼まれた大魚「ソーチ」は、小魚を犠牲にして料理を作り、山盛りの魚料理を持参しました。
女ネズミも、
「前々から私も男ネズミがおられる事を聞いていました。お嫁に行きたいと思っています。ありがとう。一日も早く結婚式を挙げるよう吉日を選んでお知らせ下さいませ」
大魚「ソーチ」は大変喜んで、早速東側大岩の男ネズミへ伝えました。
「確かに婚約済みです。」
と、言う事を報告しました。
男ネズミは、喜びながらも、再度大魚に頼みました。
「結婚式まで宜しくお願いします」
「自分の魚仲間でもある小魚を犠牲にしてまでも、ネズミの事をする必要はない」
と、大変怒りました。
その後、大魚「ソーチ」は、魚一同にお詫びを申し出して、それ以来ネズミの所には寄りませんでした。
両方のネズミは、婚約できたものの、結婚式を挙げる事もできなかったのを大変残念に思い、離れた大岩の上に登って、お互いに岩だけを眺め恋唄を歌いました。
その唄が今でも残されています。
逢（ア）イヌ ソーイヌ ウヤンチュと
居（イ）ルヌ ソーイヌ ウヤンチュと
夫婦になるんと 所存しが
魚（イユ）ゆ 取り来 クバン盛りて
成るんか成らぬか 一ちぬ二ち
竹富島の御岬浜より１００ｍ沖に、大岩「ソイ」が海上にそびえ立っていました。
その大岩「ソイ」が東側に一つ、西側に一つ並んでいました。
東の大岩「ソイ」には、１匹の男ネズミが住んでいました。
西の大岩「ソイ」には、美しい女ネズミが一匹で住んでいました。
海を間に隔てられた関係ですから、お互いの岩に行って語る事もできませんでした。
ある日の事、東の大岩の下に「ソーチ（ボラの事）」と言う大魚が遊んでいました。
男ネズミは、
「そうだ！この大魚「ソーチ」に頼んでみよう」
「大魚「ソーチ」さん、お願いがあります」
大魚「ソーチ」は答えました。
「なんだね、男ネズミさん」
男ネズミは思っている事を、大魚に伝えました。
「実は西側の大岩「ソイ」に住んでいる美しい女ネズミをお嫁に来てもらおうと思っていますが、西岩まで行くことができません。ですから私の代理に結婚の相談に行ってもらえませんか。うまく相談できましたら充分な御礼を致します」
「ソーチ」は答えました。
「ネズミさん、私が引き受けましょう。しかし、あなたの将来の夫婦に関する重大問題を決める事ですから手ぶらでは行けないですね。何か美味しいご馳走でも作って持って行けば話がうまくまとまるのではないでしょうか」
「それじゃ、ネズミさんの大好物の魚の料理を作る事にしましょう」
頼まれた大魚「ソーチ」は、小魚を犠牲にして料理を作り、山盛りの魚料理を持参しました。
女ネズミも、
「前々から私も男ネズミがおられる事を聞いていました。お嫁に行きたいと思っています。ありがとう。一日も早く結婚式を挙げるよう吉日を選んでお知らせ下さいませ」
大魚「ソーチ」は大変喜んで、早速東側大岩の男ネズミへ伝えました。
「確かに婚約済みです。」
と、言う事を報告しました。
男ネズミは、喜びながらも、再度大魚に頼みました。
「結婚式まで宜しくお願いします」
「自分の魚仲間でもある小魚を犠牲にしてまでも、ネズミの事をする必要はない」
と、大変怒りました。
その後、大魚「ソーチ」は、魚一同にお詫びを申し出して、それ以来ネズミの所には寄りませんでした。
両方のネズミは、婚約できたものの、結婚式を挙げる事もできなかったのを大変残念に思い、離れた大岩の上に登って、お互いに岩だけを眺め恋唄を歌いました。
その唄が今でも残されています。
逢（ア）イヌ ソーイヌ ウヤンチュと
居（イ）ルヌ ソーイヌ ウヤンチュと
夫婦になるんと 所存しが
魚（イユ）ゆ 取り来 クバン盛りて
成るんか成らぬか 一ちぬ二ち
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どうにかしてハッピーエンドにならないもんでしょうか
花より薩摩琵琶
さん
大魚が「仲だち」が面白い・少し悲しい・言葉の意味わからずとも、アイヌソイヌ・・の響きが好いですね・・恋歌って感じします。
(2005年07月31日 06時20分33秒)
Re:どうにかしてハッピーエンドにならないもんでしょうか(07/29)
るんたrunta
さん
花より薩摩琵琶さん
この話も擬人法ですね。
「離島苦」ですよ。
「アイヌソイヌ」は「逢えない大岩の・・・」と「逢えない添えない」をかけていますね。
歌詞を巧く言い当てている一品ですね。
身近な魚「ボラ」に頼む所も良いですよね。
この魚は、海水魚なのに川近くまで上る事や、ネズミを乗せて運ぶほど大きくない所で、伝言を頼むなど・・・。
竹富島に伝わるお話です。
(2005年07月31日 07時13分06秒)
この話も擬人法ですね。
「離島苦」ですよ。
「アイヌソイヌ」は「逢えない大岩の・・・」と「逢えない添えない」をかけていますね。
歌詞を巧く言い当てている一品ですね。
身近な魚「ボラ」に頼む所も良いですよね。
この魚は、海水魚なのに川近くまで上る事や、ネズミを乗せて運ぶほど大きくない所で、伝言を頼むなど・・・。
竹富島に伝わるお話です。
(2005年07月31日 07時13分06秒)
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