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2012.07.23
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カテゴリ: 小説
13人と犬1匹の大家族の一家にハンガリーからの留学生ボラージュが彗星のように突然やってきて帰っていく話。
三人称で主に妻の敦子の視点から物語が展開する。80年代末の日本がバブルでソ連がまだ崩壊していなかった頃の時代が舞台だけれど、主婦の目線で物語を展開したせいで時代のダイナミズムが物語に取り込めていない。その上、家庭を物語焦点にしてしまったせいで共産主義からきた外国人留学生という存在が物語を異化しておらず、家庭内にトラブルが起きるという程度でしかなく芸術的要素はない。
三人称なのに視点の移動が乏しく三人称の利点を活かしきれておらず、共産主義から来た留学生の目線で日本がどう映るのかがあまり書かれていない。物語は敦子の妹夫婦が離婚しただの妹の長男が不良グループに加わっただの娘が不倫して捨てられただのという雑多な昼ドラ風エピソードが延々と続くだけでボラージュの存在意義がなく、物語の構成も視点移動の技術面でも失敗している。薄っぺらいエピソードが連なる昼ドラ風凡作で見所はない。

★★★☆☆

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最終更新日  2012.07.23 07:39:09
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