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2023.09.07
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最近はコロナ禍で高齢のタクシー運転手が辞めて、一転して観光客受け入れ再開後のインバウンド需要でタクシー不足になって、菅義偉、河野太郎、小泉進次郎、竹中平蔵とかの新自由主義の人たちがライドシェアを提言している。これについて考えることにした。

●ライドシェアとは何か

ライドシェアは配車サービス会社が提供するアプリ上でドライバーと利用者をマッチングさせるサービスで、車だけを貸すカーシェアとは違ってドライバーが客を乗せて目的地まで送り届ける。例えばウーバーだと客がアプリで迎え先と行き先を指定すると、そのルートで送ってもいいよというドライバーが仕事を受けて送迎する。現在は日本では相乗りでガソリン代とかの実費を折半するのは合法だけれどウーバーのような有償で客を送迎するライドシェアは禁止されていて、有償で客を乗せて運転をするには二種免許が必要になっていてタクシーは緑のナンバープレートをつけているけれど、ライドシェアを推進する人たちは二種免許なしに客を乗せられるようにいわゆる白タクを合法化する規制緩和しようとしている。タクシー業界は安全な客の輸送にはドライバーの育成や飲酒運転の対策や車両の整備が不可欠としてライドシェア解禁に反対している。

●ライドシェアのメリット

・移動手段が増える

そもそもタクシーが不足していなかったらライドシェアを解禁しようという動きにならない。京都はオーバーツーリズムが問題になっていて地元住民がバスやタクシーに乗れなかったりして公共交通機関が足りなくなっているけれど、ライドシェアが解禁されたら移動手段の選択肢が増える。

・運賃が安くなる

nottecoというライドシェアサービスだと帰省やイベント参加とかの長距離ドライブで車を出す人が相乗りする相手を募集して、ガソリン代や高速代を割り勘することで費用を安上がりにしている。nottecoが相乗り事業を照会したら国土交通省と経済産業省は「道路運送法第2条第3項の「旅客自動車運送事業」に該当せず、道路運送法上の許可または登録を要しない」と発表したそうで、これは合法のサービスである。送迎の対価を払うわけではなくて実費を負担するだけだし、客の目的地への送迎でなくてドライバーの目的地まで誰かが同乗するだけでドライバーが主体なので、相乗りマッチングが合法なのは妥当な判断だろう。ちなみにヒッチハイクも対価を払わないで相手の厚意で乗せてもらうなら合法である。

・収入を得やすくなる

プロのドライバーになるつもりがない人でも休日にライドシェアで副業したりして収入を得やすくなるし、フリーランスで稼ぐ手段が増えることである程度の失業対策にもなる。

・環境に良い

車を持っている人が多いのに車庫に置きっぱなしであまり運転しないのでは車を作る資源が無駄になる。ライドシェアで車の稼働率を上げてそのぶん車を買わない人や車を手放す高齢者が増えて社会全体で車の保有台数を減らせば資源が無駄にならない。

●ライドシェアのリスク

・客が危険にさらされる

岡山県のゲストハウスで客に睡眠薬を飲ませてレイプした事件があったけれど、民泊と同様にライドシェアに誰でも参入できるようになるとプロ意識がなくてモラルが低い人まで呼び寄せてしまう。ライドシェアのドライバーがDQNだったら美人の客が乗った時にむらむらしてナンパやセクハラをしたり、道をそれて人気がない所に連れ込んでレイプしたり、自宅を突き止めてレイプしたりする可能性もあるし、酔客を乗せたときに相手の判断力が落ちているのに付け込んでぼったくったり寝ている隙に財布を盗んだりする可能性もある。ウーバーイーツならDQN配達員に当たって食べ物をつまみ食いされたり汁物をこぼされたりしてもせいぜい数千円の被害で済むけれど、ライドシェアだともっと深刻な被害が起きうる。ちなみに​ CNNの記事 ​によるとウーバーが2022年6月に発表した安全報告書だと、2020年に6億5000万回の配車回数のうちでレイプ被害が141件、性的暴行被害が998件報告されていて、2019-20年の2年間で身体的暴行による死者は20人で、うち15人が乗客だそうな。
タクシー会社は車を整備してドライバーの体調やアルコールとかも検査しているし、事故を起こした場合はタクシー会社が補償するけれど、ライドシェアでは車が整備されているか不明だし、ドライバーの運転技術も不明だし、事故を起こしたときにドライバーが保険に加入しているのかが問題になる。タクシーはチャイルドシートをつけなくてもいいことになっているけれど、ライドシェアする乗用車が客の子供を乗せる時も同様にチャイルドシートがなくてよいのかという問題になるし、タクシーよりも運転技術が未熟な一般人がチャイルドシートなしで事故を起こしたら被害が大きくなる。最近は在日外国人が解体業をしていて安全管理が不十分で違法な工事をしているのが問題になっているけれど、それと同様にライドシェアが解禁されたら法律をよく理解していなくて順法意識が乏しい在日外国人が小遣い稼ぎをするようになって、偽造免許証を使って整備が不十分なハイエースに乗車定員を超える中国人観光客をぎゅうぎゅうに乗せて事故を起こしたりするかもしれない。
ウーバーイーツで生活費を稼ぎながら旅をする人がいるけれど、同じことをウーバーでやったら土地勘がないところで運転して事故を起こす可能性が高くなる。例えば雪国出身でない人が旅行中に小遣い稼ぎをしようとして冬に不慣れな雪道を運転して客を危険にさらす可能性がある。
ライドシェアで誰でも簡単に稼げるようになったらわざわざ二種免許を取ろうとしなくなって、十年単位の長期スパンで見たら素人ドライバーだらけになってタクシーのドライバー不足に拍車をかけてサービスの低下につながると思う。

・ドライバーが危険にさらされる

ライドシェアの議論では客の安全性に焦点があたりがちだけれど、ドライバーも危険にさらされる。ドライブレコーダーが普及する前はタクシーの売上金を狙った強盗がしばしば起きていたし、ドライブレコーダーの普及後も酔客に暴行されるトラブルがしばしばニュースで取り上げられたりするけれど、タクシーは乗客に暴行されたり強盗されたりしたときに行灯を緊急点滅させる機能がついているので車外の人に異常を知らせて通報してもらって助けを呼びやすい。
一方で自家用車には緊急点滅とかの装置がないので、事件に巻き込まれたときに運転手を守ることができない。一応ハザードランプがあるけれど、通りすがりの人から見たら車が故障したのかなと思われるだけで異変に気付きにくい。タクシーを盗もうとする人はあまりいないけれど、スポーツカーとかのリセールバリューが高い人気の車種でライドシェアしたらDQN客に目をつけられて強盗されて車を盗まれる可能性があるし、あるいは盗難の下見に使われて雑談の中からドライバーの生活圏や家族構成を把握されて車内にGPSを仕込まれて自宅や駐車場を突き止められて車を盗まれたり家に侵入されたりする可能性もある。個人間カーシェアで車を盗まれる被害が出ているのだから、ライドシェアでも同様に被害が出るだろうし、仲介会社が被害を補償するわけでもないので小遣い稼ぎをするつもりがやられ損になる。ウーバーの安全報告書だと性的暴行事件の加害者として訴えられたうちの43%が乗客だそうで、女性ドライバーの貞操も危ない。
アメリカは国土が広い車社会でキリスト教的な隣人を助ける価値観でヒッチハイクしている人を無償で乗せる文化があったので一般人が見ず知らずの人を車に乗せることにあまり抵抗がないし銃で自衛もできるのでウーバーも浸透したのだろうけれど、日本ではドライバーの自衛手段がないので、アメリカでライドシェアがうまくいっているからといって日本でもうまくいくとは限らない。ABEMAでは客目線の議論だけしていて、事故のリスクがあるのが嫌な人は乗らなきゃいいし客の選択肢を増やせばいいじゃんという論調だったけれど、ドライバーも危険だということを認識するべきである。

・在日外国人の不法就労

インバウンド需要に応える目的でライドシェアを導入するなら空港周辺のドライバーは外国語を話せる外国人が主体になると思う。在日中国人はすでに違法に白タク営業をしていて空港で中国人観光客を送迎して摘発されているくらいだから、ライドシェアが解禁されたら当然やるだろう。就労ビザだと認められた分野の職種でしか働けないのに資格外活動許可を得ずに副業として不法就労する可能性があるし、ライドシェアだとアルバイトと違って労働時間の把握が難しくなるので労働時間が週に28時間に制限されている外国人留学生がその時間を超えて労働する可能性もある。誰でもライドシェアのドライバーになれるのでは在日外国人の不法就労を誘発しかねない。

・トラブルの増加

タクシーには営業区域や銀座の乗車禁止エリアとかの制限があるのにライドシェアで制限がないのでは不公平だし、法律が整備されないままライドシェアが解禁されると問題が起きると予想される。例えばウーバーイーツだと配達員がマクドナルドとかの人気の飲食店の付近に陣取って注文待ちしているけれど、ライドシェアでもDQNドライバーが駅周辺のコンビニとかに長時間駐車して客待ちして商売の邪魔をする可能性があるし、タクシーと違って自家用車だと外観では客待ちしているかどうかがわからないので取り締まりも難しい。タクシー会社は新人研修をしているので乗車禁止エリアやスクールゾーンの車両通行禁止時間帯とかのローカルルールを把握しているだろうけれど、素人がライドシェアをすると無自覚に違反をするだろう。相乗り型のライドシェアとしてすでに活用されているnottecoでもドタキャンやガソリン代の踏み倒しやナンパなどのトラブルが起きているようである。一般道から入れる姫路SAに集合してから相乗りして車を長期間放置する迷惑駐車が多発しているので一般道から姫路SAへの侵入路が9月13日に封鎖されるそうで、ライドシェアを使うDQNのせいで一般人も不便を被ることになる。

●私の意見

規制する理由があって規制しているものをリスクを顧みずに規制緩和するのは改革でなく改悪である。どんな業界でも素人が大勢参入したら質が悪くなるので、タクシー業界が自分たちの既得権益を守るためだけにライドシェアに反対しているとみなすのは筋違いで、安全性を保つためにも規制は必要である。竹中平蔵はPIVOTの動画でウーバーが10年で15兆円の企業価値を持つようになってライドシェアが成長産業なのに既得権益のタクシー業界が反対していると言っているけれど、安全対策にコストをかけなければそのぶん儲かって当然である。規制緩和したら儲かるのはライドシェアに限った話でなくて、例えば大工不足だから建築基準法を無視して中国のアパートみたいな脆い家を誰でも自由に建てていいとなったら儲かるだろうけれど家が倒壊して死ぬ人も出るし、看護師不足だから資格を無視して素人が自由に訪問看護していいとなったら儲かるだろうけれどでたらめな処置で死ぬ人も出るし、誰かが儲かる一方で不幸になる人を生み出してよいのか、それを経済成長と呼べるのかという話である。たぶん竹中平蔵はライドシェアを推進しているくせに自分がライドシェアで貧民のみすぼらしい車に乗るつもりはなくて安全なタクシーを使うだろうし、自分が規制緩和の被害を受ける側だとは思っていなくて自分が儲かれば不幸になる人がいてもいいと思っているのだろう。論語に「子曰、放於利而行、多怨(自分の利益ばかりを考えて行動すると人から恨まれることが多い)」とあるけれど、利己的に儲けてきた新自由主義者はそろそろ恨みを自覚する頃合いじゃなかろうか。
それに政府がタクシードライバーを増やしたくて規制緩和をやるならまずタクシー業界の規制緩和からやるのが筋で、二種免許の取得費用を下げたり個人タクシーの開業条件を緩和したりする政策をやればいい。需要が多すぎてタクシーが足りない状態を解決したいならタクシーの運賃を上げれば需要を減らせるし、タクシー会社が儲かるようになってドライバーの給料が増えればタクシー会社に就職する人も増えて需要と供給が均衡してドライバー不足は解消するだろう。
もしライドシェア推進派にごり押しされてライドシェアが解禁するとしても、一定の安全性を担保するために何かしらの制限は必要である。日本国籍で65歳以下で免許を取ってから10年以上の運転歴があって3年間無事故無違反で前科がないことをドライバーの条件にするとか、観光客が多い大都市や観光名所限定で解禁するとか、自宅から10キロ圏内だけしかライドシェアの営業を認めなくて土地勘があるところの利用に限定するとか、出発地点と目的地の距離を10キロ以内に制限するとか、空港とホテル間の特定のルートだけ解禁するとか、車の乗車定員が何人だろうが最大3人までしか客を乗せてはいけないと人数に制限をつけるとか、ドラレコ装備を義務付けるとか、軽自動車での営業を不可にするとか、借りた車での営業を不可にするとか、てんかんとかの持病がある人の運転は不可にするとか、強盗や性的暴行防止に夜間の営業を不可にするとか、ドライバーや客の本人確認や車両の確認を厳格化するとかして、ミニマックス法を基準にして運転技術が未熟な人や外国籍の人はライドシェアのドライバーになれないようにして違反を未然に防いで事故が起きたとしても被害を最小限に抑えるような仕組みは必要だろう。
タクシー不足は客にとっては不便だけれど、タクシー会社にとっては商機でもある。昔はタクシーといえばクラウンコンフォートでどのタクシー会社を選ぼうがたいして違いがなかったけれど、平成27年に道路運送車両保安基準が廃止されてどんな車種でもタクシーとして使えるようになったそうで、そこにタクシーが活躍するチャンスがあるかもしれない。私はライドシェアよりも個人タクシーの開業条件を緩和すればよいと思う。運転を専ら職業とした期間が10年以上という厳しい条件をなくして二種免許を取ったら個人タクシーを開業できるようにして、個性的な車で副業として個人タクシーをやる人が増えれば観光客にとっても面白いだろう。林道や砂浜を走れる四駆オフロードタクシーとか、ドライバーがコスプレしている痛車タクシーとか、巨大スピーカー付きのテンションアゲアゲタクシーとか、大型犬を乗せられるペット可ワンボックスタクシーとか、乗り物酔いしにくいように足回りにこだわったタクシーとか、チャイルドシート完備で暇つぶし用のモニタ付きで保育園への幼児送迎に特化したタクシーとか、大量の荷物を運べるデコトラタクシーとか、個性的な個人タクシーが増えたらその車種を予約して乗りたがる客はいると思う。儲からない業界には人は集まらないのだから、タクシーの運賃の認可の規制も緩和してホテルみたいに需要に応じて柔軟に値段を変えられるようにして、予約が殺到する人気のタクシーはそのぶん料金を高くして市場原理で儲かるようにすればよいと思う。





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最終更新日  2023.09.14 21:14:31
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