2011年10月05日
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バイエルン アリアドネ

私はやはりケント・ナガノと合わないらしい。
彼はオペラの指揮をすべきではない。
歌手や合唱を振ってはいけない。
ひたすらオケに専念すべきだ。

Rシュトラウスさぞかし陶酔できるだろうと思っていたら
全然酔えなかった。
ひとえに指揮者のテンポのせいも大きい。

ゆっくり歌わすべきところでさくさく行き過ぎなんですよ。

RDスミスの意味がないでしょう。

ローエングリンでも王様にさくさく歌わせていて全然酔えなかった。
好き勝手に歌ったボータだけが正しかった。
ボータは明らかに最後の日だから好き放題にやっていたよ。
指揮はついていってただけだったもん。

演出は、Vorspiel はめちゃめちゃ面白くてよかったのですが
肝心のOpera部分がつまらなかった。
とにかく最初はものすごく期待値を上げまくる演出だったんだよね。
それで本番でがくっと…。

作曲家が楽譜を指揮者に渡すまでが秀逸だった。

※内容に触れますのでご注意ください。


クリストフ・ロイは違うよ…

歌手ですけど
ピエチョンカ、よくなかった!
数年前の時に比べてやせたせいか声量がなくなっている
声も歌い方も隅々まで美しいのにヴァグネリアンじゃなかった…


これは皇帝の声じゃなくてトリスタンの声だった。

ダニエラ・ファリーは線は細いがコロラチューラはすばらしく、演技も良かった。
しかししょせん小粒な歌手(ごめん)

よかったのは作曲家のクーテ。

マーティン・ガントナーもすばらしい。

あとはハーレキンのボルチェフが若くてイケメンで良かった。

舞踊教師のブロンデルも若くてすてきな声だった。

ヒュームズも手堅くやっていた。演技もとってもうまい。

驚いたのが木の精のオッカ・フォン・ダメラウ Okka von der Damerau
彼女はすっばらしかった! 
主役かと思ったぐらい。

だからこの公演で一番良かったのが3人の妖精たちの重唱と
男たちの4重唱もしくは3重唱。
すばらしかった。

それから~ヨハネス・クラマの執事~すばらしかった。
地声であんなにふつうに大きい声が出せるなんてさすが役者ですね。
びっくりでした。

けっこう演出は驚きの連続なのでネタばれになっちゃうのでこれから見る方は読まないようにお願いします。

舞台が始まる前からバーレッスンしているバレエダンサーたち。

ここは劇場のお稽古場

ウィーン一のお金持ちが劇場を借り切ってゲストを招いて公演をする。

そのお金持ちは超わがまま。

その執事は、というかスポンサーに密着するプロデューサーともいえるが、いろいろくちうるさくていやな奴

彼らは稽古場にいきなりどかどかやってきてリハーサルを見学する。

スポンサーの椅子が最初端に置かれているが、執事(プロデューサー)は椅子を正面に持ってくる。そしてもう一つの椅子を自分用に持ってこさせる。係りがスポンサーに紅茶を持ってくる。執事はそのスポンサーのつきだす紅茶のカップの砂糖をかき混ぜる。(笑)

執事は無理難題を押し付ける。
オペラと下賤なエンタメを続けてやるなんて。
作曲家は悲嘆に暮れる

タンツマイスターはどうみてもロッカー(ブロンデル)

ツェルビネッタは「士官」というか金持ちのデブとよろしくやっている。

すぐに次の無理難題がやってくる。

エンタメとオペラを同時にやってください。
しかも花火(フォイヤヴェルク)が始まるので9時きっかりに終わること!
もうお客様もお待ちですから!
といい放ったクラマ。
全員が客席の我われをじっと見つめる。
誰も笑わないがここ笑うとこですよ~

本当にVorspiel の演出は驚きの連続でおもしろかった。

そういえばこういう客席をも巻き込んだ演出はタンホイザーの時もそうだった。

ライトを消さなかったり途中でつけたりするのも全て狙い。

作曲家やツェルビネッタの客席との関わらせ方も全部演出。

そしてオペラ!

黒い衣装のアリアドネ。
全員がアリアドネ
…まで(笑)

とにかくみんな男も女も衣装を脱いだり着たりがすごく忙しくて目の保養というべきか逆の保養と言うべきか?

すべてのシーンが元の設定と関係ない演出になっているので、そっちに気をとられて、これを初めて見る人にはわからないだろうと思う。

悲嘆にくれるアリアドネ

そしてやってくるバッカス

バッカスが来る前の3人の精の歌唱が本当にすばらしかったです。

集団で演技させているので求心力も弱まった感。

見ているだけなら面白いけどオペラを聴くには集中力損じる。

何より前半は人間が描けているのに、後半になるとぜんぜん描けてない。

それがオペラだと言いたいのかな。

最後に出てきたツェルビネッタが作曲家をじーっと見ながら去っていくが、作曲家をずっとそこにいさせたのはこれがやりたかったためだけでしょ?と思ってしまった。

もうこのオペラ自体が大団円ではないので言ってもせんないのだが、
前半で出てきた登場人物が本番の後のエピローグで生かされるような楽譜を書くべきだったのでは?
すごく消化不良。でも
でもですよ
こんなにすばらしいオペラをこの日本でこんなすばらしいキャストで見れるのはあと10年はないかもしれない。だとしたら見ておいた方がいい。
それを終わった後に痛感した。
今度いつ見れるんだろ、って。





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最終更新日  2011年10月05日 23時37分27秒


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