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大晦日は例年、年越しそばを肴にシャンパーニュを開けるのが常なので、この日(30日)は特別なワインを飲んでみることにしました。T氏より譲ってもらった、「脱酸素パックで3年常温保存したプスドールの94ポマール」です。当初はRWGメンバーと飲もうと思っていたのですが、「比較対象がないとね~」と徳丸さんが乗り気でない様子だったので断念。結局こうして年の瀬に自宅で飲むことになりました。プスドールのポマールといえば、1級のジャロリエールが思い浮かびますが、こちらは村名のポマール。デクラッセものでしょうか。それとこのボトル、よく見るとラベル下部がかなり汚れています。キャップシールからワインが漏れた跡があり、ビニールの内側にも液体の痕跡があります。どうやら脱酸素パックにした後、どこかで噴いたようです。94年といえば、20年前のワイン、しかもこの20年でも指折りのバッドビンテージ。それを3夏常温で保存してなおかつ噴いた跡があるという、考えられる限り最悪の状況です。はたして生きているかどうか。グラスは木村硝子のCAVA28オンスを使用しました。色調は中程度のオレンジガーネット。決して薄いというほどではありませんが、濃くもありません。そしてエッジはオレンジを通り越してレンガのニュアンスが顕著に見えます。香りはややドライになったカシスやブラックチェリー、丁子、ナツメグなどのスパイス、黒鉛、木質、アールグレイ、それにややブランデーっぽいニュアンス。皮革や動物的な香りはありません。華やかな芳香というわけにはいきませんが、このクリーンさは脱酸素ボトルの特徴のひとつではなかろうかと。飲んでみると、重心の低い味わいで、果実味はかなり細身になっています。酸はやや太めながらエッジはなめらか。総じてあまり上質とは言いがたい木質的なタンニンがかろうじて残っている果実味を圧倒しています。脱酸素云々よりは94年というビンテージの特性が大きいのではと思われます。大ぶりなグラスに注いだことで、グラス内での変化が危惧されましたが、飲んでいるうちにどんどん干からびていくというようなことはありませんでした。ただ、やはり素の悪さが出てしまうのか、ボトルの中~下部になっても木質的な味わいが支配的で飲んでいて楽しいと感じることはありませんでした。香りは悪くなかったんですけどね。常温で3夏保存した20年モノの液漏れワインがこれだけの状態を保っているというのはやはり脱酸素のなせる業なんでしょうか?一方で、果実味がドライアウト寸前になっている一因には高温環境で保存した影響があることも否定できないような気がします。ここまでくると(徳丸さんではありませんが)比較対象となるセラー保存のボトル、あるいは脱酸素パックなしで常温保存したボトルがないことには断定的なことは書けないというのが正直なところです。検証対象の銘柄がやや難解だったように思います。まぁ、今回のボトルを単体で「劣化している」と言う御仁はいないだろうとは思いますが…。
2014年12月31日
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2002VTが4k台というのはさすがスペイン。うきうきさんの派手な宣伝文句にもつられて2本ほど買ってみました。テンプラニーリョ(75%)(中心にガルナッチャ15%、マスエロ5%、グラシアーノ5%)を年に2回卵白で清澄、熟成期間は72ヶ月とのことです。濃いながらもエッジにはレンガのニュアンスが見えるガーネットの色調。香りは黒系果実や丁子、八角などのスパイス、皮革、黒土、下草、タバコなど。リオハによくあるバニラ系の香りが希薄なのは古樽使用のためでしょう。飲んでみると、口の中で土っぽさが広がる朴訥とした味わいで、タンニンがやや粗め。飲み頃には少し早い感じがします。ePoberetParkerの評価は91点、飲み頃は2014~2019とのこと。このプライスレンジで、12年熟成してもまだ早い、というのはやや扱いに困る感じもします。というか、かなり土っぽくザラッとしたタンニンがこなれるころには果実味が心もとなくなっているのではという気もします。古きよき朴訥としたワインですが、ここまで来るとさすがにもう少し洗練を望みたくもなります。あと一本あるんですよね。バックビンテージものって見つけるとつい複数本購入してしまいますが、アタリのボトルでなかったときが悲しいです。★★☆
2014年12月29日
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クリスマスに何ゆえモンペラ?と言われそうです。実は翌日が会社の納会で、高価なワインを開けても二日にわたって楽しめないので、カジュアルな銘柄にしてみたという次第。木村硝子22オンスのグラスに注ぐと、思い切り濃厚なルビーの色合いで、エッジは赤紫色です。香りは結構青いニュアンスが強め。ブラックベリーやカシスのコンポート、八角、丁子、カフェ、それにハーブやピーマン系の青っぽい香り。これはまだ若かったかなぁと、手ごわいタンニンを想像しながら口に含んで驚きました。味わいはすでにやわらかくこなれており、少し高めの酸と豊かな果実味とがバランスよくまとまって、非常になめらかで外向的な味わい。モンペラを飲んだのは久しぶりですが、相変わらず美味いというか旨いというか巧いというか、あざとさは感じるものの、減点ポイントの少ない万人受けする銘柄です。ふだんデイリーに飲むのであれば、これ以上のワインはいらないなぁとさえ思えてくる、そんな説得力がありますね。来年は、先日のフォックスクリークやスペインのマルケス・デ・リスカル、それに今回のモンペラのような、私的旨安レパートリーを充実させたいところです。★★★★楽天でモンペラを検索する
2014年12月26日
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クリスマスというと、子供が小さいころは一大イベントでしたが、今年は上の子も下の子もパーティにお呼ばれ。私が帰宅したときには二人とも満腹&疲労で脱力状態、残すはケーキのみといった按配でした(笑)。そんなことで、私もスティルワインはやめてシャンパーニュに方針変更。以前ワインバーでロゼを飲んで好印象だったシャルル・エイドシックを開けてみました。このメゾン、家で飲むのは初めてです。黄金色がかった鮮やかなイエロー。気泡は勢いよく細かい。香りはゴールデンデリシャスや黄桃、カリン、軽くクロワッサンやバニラ。飲んでみると蜜の乗ったリンゴを思わせる果実味がみずみずしく、それでいて十分すぎるほどのコクがあり、クリーミーでリッチな酒躯をしなやかな酸と炭酸とが支えます。これは非常に上質なシャンパーニュ。NVでこれだけ品質の高いものは滅多にお目にかかれないかと。まぁ値段も相応に高いですけどね。★★★★☆★楽天でシャルル・エドシックを検索する★
2014年12月25日
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渋谷マークシティのこの店、娘のお気に入りです。(^-^)ドラジェさんのセールで安く出ていた銘柄。ピュリニーの1級が5780円、シャサーニュのモルジョが5千円と99年にしては破格のプライスだったので、半ばギャンブル心で注文してしまいました。値段に若干幅はあるものの、他店でも割と広く売られていたようですね。インポーターはAMZ。で、飲んだ感想ですが、「安物買いの銭失い」でした(苦笑)。悪いとっても完全に劣化しているわけではありません。ポテンシャルに乏しい酒躯ゆえか飲み頃を過ぎてしまった印象です。香りはあまり立たず、マロンにビニール系のやや酸化したニュアンスがまざります。口に含むと、酸がダレて酒質は薄められたような印象があり、後味には少し苦味があります。飲み進めるうちにだんだんと香味に厚みと甘いニュアンスが出てきましたが、最初の印象を覆すには至りませんでした。もう一本のピュリニーもこんな感じなんだろうなぁと思うと鬱です。これなら安いコルシャル一本買った方が幸せだったなぁと。★★
2014年12月24日
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学生時代の仲間と自由が丘の「リゴロ・ビストロ・アヴァン」にて忘年会。店内は貸切、ワインは赤白泡ともお任せでしたが、いずれもなかなか美味しかったので、備忘録を兼ねて写真を貼っておきます。特にボルドーの白は印象的でした。調べてみると、ブライの町から北に2キロの土地で作られるCh.ラコサード・サンマルタン・トロワ・ムーランという銘柄だそうです。セパージュはセミヨン90%とのこと。機会があれば自宅でも購入してみようと思います。リゴロ・ビストロ・アヴァンhttp://www.rigolo.jp/
2014年12月19日
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豪マクラーレン・ヴェールのワイナリーです。ラベルの写真でもおわかりのとおり、あちこちの品評会で賞を取っている銘柄。といってもワインのメダル受賞ほどあてにならないものはないのですが。この作り手の別の銘柄を前回のRWGの試飲で飲んで大変印象がよかったたので、買ってみようと思い立った次第です。グラスに注ぐと、濃厚なルビーの色調。エッジの部分が非常に鮮やかな紫色で、ああオーストラリアのシラーズだなぁとあらためて思います。香りは火を通したブラックベリーやプラム、エスプレッソ、バニラ、シナモン、八角など。ややオークが目立ちますが、といって下品になっていません。味わいはとにかくタンニンがシルキー。アルコール度14.5%というヘビー級で果実味も濃厚ながら、驚くほど軽やかな酒質は緻密なタンニンによるところが大ですね。それに比べると酸はやや細身ですが、決して不足しているというほどではありません。これはたしかにあちこちでメダルを総なめにするのもわかります。樽がやや利きすぎている点など、愛好家目線でみるとどうしても「あざとさ」を感じてしまいますが、ふだんワインをあまり飲まない人からは絶賛されるのではないかと思います。ふだん飲むワインって、このようなものでよいのではないかと。★★★★★楽天でフォックスクリークを検索★
2014年12月16日
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齢50を過ぎて、さすがにマンガやアニメのことを書くのが気恥ずかしくなり、カテゴリーからも落としてしまったのですが、かって以下のような記事を書いたことがありました。子供の頃読んで、名前を思い出せないマンガってありませんか?http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/200804010000/この時点で、どうしてもタイトル名のわからなかったものがありました。>さらにもうひとつ。図書館かなにかで読んだ怪奇モノで、赤ん坊を生んだあと、ひどく乳が張って苦しんでいる女の人が、姑(だったかな?)のアドバイスに従って、蛙に乳を吸わせたところ、それ以降蛙の霊につきまとわれる話でした。当時子供の私にとってはひどく恐ろしいストーリーで、読んだあとしばらくトイレに行くのが怖かったのを覚えています。作画のタッチからいって楳図かずおの作品かな、と思ったんですが、こちらはさすがに情報不足なのか、ネットで探しても見つかりません。たぶん70年代前半のマンガだと思います。何という作品なんだろう?実はこの作品、途中で読むのをやめてしまって、結末を知らないのです。読んでみたいなぁ。これがついに見つかったのです。比較的最近、「Yaho!知恵袋」で同様の質問をした人がいたようで、先日「乳 カエル ホラー」で検索してみたところ、見事にヒットしました。昔のホラー漫画のタイトルが思い出せません。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1196514691タイトルは古賀新一氏の「生血を吸う幼女」というものでした。。楳図かずおだとばかり思い込んで探していたので見つからなかったようです。なんとあの「エコエコアザラク」の古賀画伯の作品だったとは。#ちなみに私の記憶は結構違ってましたね。アマゾンの古書で1888円で買えました。送られてきたらまたアップします。(笑)もう一方の私のトラウマの元であるムロタニ・ツネ象氏の「虫地獄」。こちらはグッとレアなようで、収録されている古書はいずれも高い!6800円はやや悩ましいプライスです(笑)。http://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E7%8D%84%E3%81%8F%E3%82%93-%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%83%8B-%E3%83%84%E3%83%8D%E8%B1%A1/dp/4257960833)http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E5%BD%A2%E5%9C%B0%E7%8D%84-%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%83%8B-%E3%83%84%E3%83%8D%E8%B1%A1/dp/4257911409/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1418600236&sr=1-1&keywords=%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%80%80%E4%BA%BA%E5%BD%A2%E5%9C%B0%E7%8D%84まあでも、40年以上前のトラウマの元になったマンガですから、飲み会一回節約して買ってみようかなとも思ったり。
2014年12月15日
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「え?そもそもまだ連載続けていたの?」という反応がほとんどだと思いますが、2009年より連載を続けきたヨミウリオンラインのコラム「話飲徒然草」を正式に今年いっぱいで終了することにしました。今日、最終回の原稿を入稿しました(公開はまだ先です)。最終回といっても特段のことはなく、このブログで書いた子どもの誕生日のワインのことを少し膨らませて書いただけです。なんだかんだで5年半にわたって愛好家目線でワインと日常とのかかわりや、時にマニアックな話題も取り上げてきました。「PreMature Oxidation」や「人はなぜピノにはまるのか?」など、一部の読者の方にアンケートのようなことをさせていただいたこともありました。思い出深いのは、なんといっても東日本大震災をはさんでリアルタイム進行で書いた、災害に備えて手持ちのワインをどのように守るかといったテーマですね。結局あのときは寺田倉庫のブツを品川と横浜に分散配置することしか思いつきませんでした。今なら(まだ検証は道半ばですが)「脱酸素パック」というスキームも有望な選択肢に上がるだろうと思いますが。いずれにしても、ワインのコーナーが「新おとな総研」へと衣替えして、マニアックな内容を書きずらくなったこと、といって日常の話題はおおむね書き尽くした感があることから、年末をもって一区切りとすることにした次第です。本業の方もバタバタと忙しいですし・・。当初は2週ごと、最近は一ヵ月ごとの更新でしたが、実のところ、継続するのは結構大変でした。ネタについても実質的に雑誌やブログとのマルチユースになってしまってましたので、そういう意味でも潮時だったと思います。毎回の入稿のプレッシャーから開放されて、実に心安らかです。(^-^)なお、過去に書いたコラムのアーカイブはYOLからはすでに消えているので、ボチボチこちらで「話飲徒然草拾遺集」としてアップしていこうと思っています。
2014年12月12日
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ドイツ・ハルモディアムンディの50CDセットの第二弾が発売になりました。前回2008年に発売されたボックスは愛好家の間で評判になったものですが、今回のボックスもマニアックです。まずは50枚をiTunesmatchにアップして、通勤時などに追々聴いていこうと思います。って、先だって購入したバーンスタインBOXもまだ全部聴ききってないんですけどね。2008年に発売されベストセラーとなったドイツ・ハルモニア・ムンディ50枚組ボックスに第2弾が登場します。第1弾は、バロック&ルネッサンス音楽のコレクションでしたが、今回は、中世から近代作品(ガット弦使用!)まで幅を広げ、古楽基調の中にも変化のあるとても面白い内容のセットとなっています。 アーノンクールやクイケン、ヘンゲルブロックなどの有名アルバムから、マニアックなものまで実に多彩な内容で、購入後、しばらくは驚いたり感動したり懐かしんだりできそうな大変充実した企画になっていると思います。 なにしろ『メサイア』にしても、ドレスデンで上演するために、当時カトリック教区のあった同地の事情に合わせてわざわざドイツ語訳を新たに作ったというヴァージョンを用いた演奏が選ばれるなど、並の凝り方ではありません。 2枚収録された非古楽作品にしても、ガット弦を張って演奏することで、現代一般的なモダン・スタイルの伝統が、まだ100年にも満たないものであることがわかるアルバムなのも面白いところです。 http://www.hmv.co.jp/en/artist_Classical-Collection-Boxed-Set_000000000088040/item_New-Deutsche-Harmonia-Mundi-50cd-Collection-Ltd_6034631★楽天にもありますね。★
2014年12月10日
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我が家では、私が11月後半、子供たちが12月と1月、それにクリスマスと年末年始ということで、この時期にお祝いのワインをあける機会が集中します。この日は下の子の誕生日でした。開けたのは成城石井のプリムールで購入した03カロンセギュール。子供の生まれた年です。03年はリリース当時、「灼熱のビンテージ」などとよく言われ、ブルゴーニュでは焦げたニュアンスがあったり酸がゆるかったりで評判はイマイチでしたが、ボルドーは比較的高得点がついた年でした。さて、ハートのラベルとは裏腹になかなか手ごわいタンニンで知られるカロンセギュールですが、このボトルは今非常によい状態でになっていて、初期の飲み頃にさしかかってきた印象です。色調は濃厚な中にもエッジにオレンジがはっきりと見て取れます。香りがすばらしい。黒系のコンフィ的果実、丁子、八角などのスパイス、墨汁、それに肥沃な黒い大地を思わせるような芳香。味わいは思いのほかなめらかで、豊富なタンニンがなめらかに溶け込み始めていて、酸のエッジも丸く、相対的に果実味が前面に出てきます。先日、福島産の渋柿をいただきました。なんでも渋柿というのは、ヘタの部分を焼酎に漬けて密封しておくことで渋みがとれるそうで、到着後数日経ってから食べるようにとの但し書きが同封されていました。興味半分に指定日前に一個食べてみたところ、甘いのだけれどもほんのわずかにシブい。中心部に少しばかり渋みが残っていました。それが面白いもので、指示どおりに数日後に食べてみたら、今度は渋みがきれいにとれて、コクのある甘みを堪能することができました。このカロンセギュールもまさにそんなイメージで、ここに来てようやくタンニンが綺麗に溶け込んで、各要素のバランスが整い、果実味が前面に出てきた感じです。最近ボルドーで当たりを引くことがほとんどなかったのですが、このボトルは久しぶりの大当たりでした。コルクも真下の部分以外染みこんでおらず、良い状態でした。★★★★☆p.s.WAの最新の飲み頃予想を確認したら、Drink: 2014 - 2029 とのこと。ちなみに、この銘柄、パーカーさんのバレル試飲時は95-97点という評価でしたが、それが94-96点になり、さらに94点になり、2014年の最新の試飲では93点となっています。点数は下方修正されましたが、今が飲み頃の始まりだというのには同意です。★楽天でカロンセギュールを検索。★
2014年12月08日
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早くも13VTです。黄緑がかった若々しい色調。柑橘類やレモン、ミネラル、それに強めのハーブ香。ブラインドで出されたら私でも間違えずに答えられそうです。飲んでみると、シャープな酸があって、酒躯は細身でドライな印象。上のクラスになると、酸がシャープでありながらもエッジが丸くなめらかだったり、果実味がもっとリッチでふくよかだったりするのですが、このボトルはまだ厳しさが先にたっていて、これを飲んでもSB贔屓にはならないだろうな、と思ってしまいます。同じようなプライスレンジだったら、ニュージーのものを選びたくなるかも。少し辛めのコメントになってしまいましたが、上級グレードも一緒に買ったので遠からず開けてみようと思います。★★☆翌日:冷蔵庫でキンキンに冷やして飲んだら、蜜っぽい甘さが乗って口いっぱいにハーブのフレーバーが広がるようになり、初日より印象はよくなりました。といっても、星の数を増やすほどではありませんが。
2014年12月06日
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あまり感心しないワインです。相変わらず強めのイオウの臭い。今回はその奥からグレープフルーツや黄桃、ハーブ類などの香りが感じられるだけマシですが。飲んでみると厚みのある果実味は秀逸ですが、それを支えるべき酸が妙にヌルリとしていて、後味には苦味を伴います。名称変更前のグランオルディネールも含めて、どうもこの銘柄とは相性が悪いようで、今までよい思いをした試したがありません。値段も結構高めだし、リピートはないかなぁと。★★
2014年12月05日
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ローズ・ド・ジャンヌで知られるセドリック・ブシャール。シャンパーニュの外れ、オーブ県の作り手です。アンフロレッサンスは父親の畑の葡萄で造られるそうです。ゴールデンデリシャルやカリン、黄桃、それにクロワッサンや白い花などの豊かな芳香。味わいは十分なコクと奥行きがあり、温度が上がってもダレることはありません。スティルの白ワイン的な味わいもあり良質なシャンパーニュです。ローズ・ド・ジャンヌも飲んでみたくなりますが、わりとイイお値段なんですよね。財布に余裕のあるときにチャレンジしてみようと思います。★★★☆★楽天でセドリック・ブシャールを検索★
2014年12月04日
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昔の職場の先輩と久しぶりに東銀座の「カーヴ・デ・ヴィーニュ」を訪問。料理はとりわけてもらった関係で写真を取り損ねてしまいましたが、あいかわらず手が込んでいて美味しかったです。ただ、我々を含めて二組しか客がいないのが少し意外でした。ワインはすべてグラスで注文しました。ゴッセ・ブリュット・エクセレンスボトルの底の方だったので、たぶん前日以前の抜栓だと思いますが、果実味もしっかり残っており、豊かなコクがあってなかなかの味わいでした。ゴッセ、いいですね。サンセール2012(Dumozay)ここから知らない作り手のワインが続きます。スッキリとした端麗でミネラリーなSB。アルザス・ゲビュルツトラミネール・ステインウェッグ(Vincent Fleith)キッシュに併せて。やや甘いものの、ライチや黄色い花などの華やかな香味で好印象。アルザス・フローネンベルク・ピノノワール(Husherr)香りは複雑で素晴らしいのですが、ややエキスが乏しくタンニンが粗い。悪くないけど〆の一杯とするにはやや力不足でしたね。
2014年12月03日
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前の2本に加えて、週末に開けたのがこのボトル。まあ、語呂合わせですけどね。「祝」というのは勝沼にかってあった村の名前からとられているようです。柑橘というよりは洋ナシや白桃などのしっとりした果実、ハーブ、アカシア、花の蜜などの上品な香り。アルコール度12.5度とボディもしっかりしていて厚みのある酒質。雑味や苦味もよく抑えられており、なめらかな飲み口とあいまって完成度が高い甲州。ただ、正直に書くと、あまりに綺麗にまとまりすぎていて、若干面白みに欠ける気もします。さんまのはらわたには合わせずらいです。2k台の価格を思えば悪くないし、話のタネにもいいですけどね。★★★★甲州テロワールセレクション祝を検索★
2014年12月02日
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コルナスが思いのほか頑強だったことで、急遽別に開けたボトルがこちら。2000年代以降のデュジャックは90年代とは作りが変わってしまったとか、いやいやそんなことはないとか、一時はちょっと論争にもなりました。残念ながら私自身も変わってしまった方に一票を投じるクチです。80年代後半~90年代中盤に感動させられたような、神がかり的な香味を最近のデュジャックから感じたことはありません。市場も正直なもので、今ではクロドラロッシュやクロサンドニなどもさほど労せずして入手できるようになりました。とはいえ、「抜群」でこそなくなったものの、相変わらず優良な生産者であることは確かなところでしょう。この08年のモレサンも白粉的な樽香が強めながら、黒系のピュアでクリーンな果実味とナチュラルな酒躯があって口の中での表情も実に豊か。好感の持てる仕上がりです。初日はややとややイオウ系の香りがありましたが、小瓶に残した二日目はそれも消えて、豊かな芳香と伸びのある酸中心の味わいになり、さらに印象度がアップしました。★★★★
2014年12月01日
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