全21件 (21件中 1-21件目)
1
これは今時安いと思います。ウメムラさんでエマニュエル・ルジェの10ジョルジュ・ジャイエ畑エシェゾーが34Kフィッチさんでアンリジローのオマージュ・ア・フランソワエマール税抜5kです。かわばたさんでジャイエ・ジルの07オー・コート・ド・ボーヌ・ルージュが3.3K美酒志村さんのローラン・ルーミエ各アイテム。バックVTもRWGのコラム用に、脱酸素パックの検証をしなければならないのですが、比較ボトルも併せて一度に3本を平日に開けるのはなかなか厳しいものがあります。それでこの日は、実験用ボトルたちと同じダンボールの中で「常温+脱酸素パックで」で保存していたコッポラを、参考の意味もあって開けてみることにしました。実験ボトルではなく、セラーからあふれたものなので、比較ボトルはありませんがあしからず。なお、同様に保存していたダイヤモンド・マスカットベリーはすでに先日開けましたが、、エージレスアイの色が青になっており(酸素が入っていた)、エージレスもカチカチになってしまっていました。おそらく、脱酸素のパッキング処理の不手際で空気が入ってしまったのだと思います。味わいも妙にスパイシーで、馬小屋的なニュアンスもあって、「疑惑の」一本といわざるをえませんでした。今回はまず、きちんと脱酸素処理ができているかを確認。大丈夫みたいですね。グラスに注ぐと、色調は濃厚なルビーでエッジはかなり和らいでいます。香りはブラックベリーやブラックチェリーのジャム、スパイス類、墨、など。結構ジャミーですが、獣っぽさは皆無です。香りからそて重々しい酒質を想像していましたが、飲んでみるとこれが思いのほかタンニンがシルキーで驚きました。酒質全般にとてもクリーンで、果実味にパワーこそありませんが、硬さがほぐれて柔らかく外向的になっています。あれ、コッポラのワインってこんなに良かったっけ?という感じで、味筋はまさに1年前の「脱酸素ボトル検証ワイン会」で飲んだワインたちのそれと似ています。う~ん、こういうボトルを飲んでしまうと、やはり脱酸素パックって、スクリューキャップのような単なる酸素遮断以上の、液体に対してもっとアクティブな作用をしているように思えてなりません。ちなみに我が家のセラーの多くのボトルは脱酸素処理をしていますが、セラーのボトルについては特段の違いを感じたことはありません。おそらく立てたまま常温で保存したことで、温度変化によりボトル内部と袋内との間で頻繁に空気の出入りがあったことがクリーンな香味を形作った原因ではなかろうかと想像しています。翌日もとりたてて早くヘタるということもなく、美味しく飲めました。★★★☆★楽天でフランシス・コッポラのワインを検索★
2014年10月31日
コメント(0)
古武士屋さんよりピエール・モレの08ムルソーすむらさんよりジャック・プリウールの05モンラッシェかわばたさんのペウ・シモネ・ブリュット・ブラン・ド・ノワールみちのくさんよりアルベール・グリヴォーの12ムルソー クロ・デ・ペリエール同じくみちのくさんでショーヴネ・ショパンの11裾物2.2Kです今回はナチュラルワインと旨安の試飲に一回ずつ参加しました。レビュー担当は7本。あと一回ぐらい参加できるか、というところです。コラムは脱酸素の続編の予定。これは旨安のレビュー担当銘柄。JSMのシラー美味かったです。ナチュラルワインの写真はありませんが、アルボワのボールナールが印象的でした。Tシャツもらいました。(^-^)
2014年10月30日
コメント(0)
すでに飲んだものもありますが。アンリ・ブルジョワとか、リッポンとか白をいくつか。他に近隣のショップで安価なゲビュルツやヴィオニエを何本か仕入れました。ローラン・ルーミエ。新VTを買うのはいまやこの作り手とヴィレーヌ、フーリエとパリゾぐらいになりました。★楽天でローラン・ルーミエを検索★
2014年10月29日
コメント(0)
ミシェル・グロのHCNブラン。進んで買うことはない銘柄ですが、たまたま某所のセールで安く出ているのが目に留まりました。バックビンテージの07年ということもあって、ひょっとしたら大化けしているかも、という半ば射幸心めいた期待もあって一本購入。(前回のリッポンヴィんヤードの例もありますし。)グラスに注ぐと色調はかなり濃厚なイエローで、黄緑が残りつつ麦わら色っぽいニュアンスも見えます。香りは黄桃、パッションフルーツ、バニラ、花の蜜、ミネラル、それに軽くモカ香も。飲んでみると味わいはオイリーでリッチ。ねっとりと粘性すら感じます。酸はしっかりとしていますが、エッジが丸く自らの存在を声高に主張するようなことはありません。時間とともに蜜のような香りが増して、味わいも芳醇になりました。ブラインドで供されたら、マコンあたりのシャルドネ、もしくはアルザスとか答えてしまうかもしれません。底のほうには酒石酸の結晶が結構あったりしてなかなか面白いワインでした。定価ベースだと微妙ですが、セールなどで安く出ていればまたリピートしてみたい銘柄です。★★★☆
2014年10月29日
コメント(0)
円安と消費税率アップとで、シャンパーニュもすっかり高くなってしまいました。私の場合、4kを超えてしまうと購入意欲は急速に衰えてしまいます。このドゥーツたまたまセールで3k半ばで入手できたもの。定番銘柄ですが、飲むのは久しぶりです。セパージュはピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネを1/3ずつ。やや麦わら色がかった綺麗なイエロー。気泡は細かく十分な勢いがある。熟したリンゴやカリン、クロワッサン、花の蜜。味わいは果実味がリッチでふくよかな中にも爽やかな炭酸と伸びのある酸とがバランスを引き締めています。個人的には温度が高いと甘さが気になるので、冷やし気味で飲みたいですね。これから誕生日とかクリスマスとか正月とか、泡モノの出番が増えそうですが、セラーのストックはほとんどありません。また某所で福袋でも売り出してくれないかな~。(笑)★★★
2014年10月25日
コメント(0)
■翌日栓をして、窒素ガスやバキュバンなどせず、キャップを閉めて冷蔵庫で保存。翌日の夕食前に再度トライ。<右側>黒系果実のコンポート、スパイスが強め。やや麦わらっぽいニュアンスもあるが、スミレっぽいフレッシュなニュアンスも残っている。香りは健全。飲むとやや酸がピリピリしているものの、果実味もよく残っていて、特に違和感は感じない。あえていうと、やや果実がジャミーな感じがする。<左側>鉄っぽいトップノーズ(スクリューから?あるいは還元?)の奥から黒く凝縮された果実の香り。ただ、芳香力はこちらの方が弱い。口に含むと、果実味がなめらかに口の中に広がり、右のグラスのような酸の暴れる感じがない。最初に感じられた異臭がやや気になるが、味わいはこちらのほうがバランスがとれているように思われる。今までの学習結果?からして、右が常温、左がセラーでは?→正解。なんとなくわかってきました。・まず、11のアンブロワーズのこの銘柄は、ACブルとはいえ、なかなかポテンシャルが高いです。加えてスクリューキャップということでボトル内の液体はこの時期、(広い意味での)やや還元傾向になっていたと思われます。・セラーのボトルは開けたては機嫌が悪くバランスもとれていませんでしたが、たっぷり空気と触れた翌日はかなりまとまってなめらかな香味になってきました。・常温保存はMAX36度の高温により促成栽培的に熟成が進みましたが、まだ若くポテンシャル十分なワインだったことで、その分早く落ちるということもなく、二日目も美味しく飲むことができました。・注意深く飲むと、常温保存の方は、果実味がセラー保存に比べてややジャミーになっているのとフィニッシュにやや雑味感が感じられるなど、熱を浴びたワインによく見られる傾向はみてとれました。・あと、時間をかけて飲んだときに、グラスの中でヘタるのはやはり常温保存のほうが早いように感じました。・ということで、常温保存のほうがセラー保存より優れていた、ということは決してありませんが、飲んだタイミングによっては常温保存のほうが外向的でわかりやすい表情であった、ことはたしかです。・次回の脱酸素パックの検証を待たねばはっきりしたことは言えませんが、36度という高温環境でひと夏過ごしたにもかかわらず、この程度の違いしか現れなかったことは、やはりスクリューキャップということで温度の上下によるボトル内への酸素の流入がほとんどなかったことが大きいのではなかろうかと想像しています。・初日の3時間後に感じられた「馬小屋臭」についてはよくわかりません。最初この臭いを嗅ぎ取ったとき、「高温で微生物の繁殖が進んだのか?」と思いましたが、セラー保存にも同様の臭いが感じられたので、そういうものでもなかったようです。また翌日になると、これらの臭いは消失していました。高温におかれることによって(たとえ嫌気的な環境であっても)微生物や雑菌が繁殖することはないか(特にSO2不使用のボトルなどにおいて)。これも検証しておかねばならないテーマのひとつだと思っています。
2014年10月23日
コメント(0)
さて、コルクに比べ酸素流入量の少ないスクリューキャップのボトルは常温環境下で劣化するのか否か。先日の白に続いて今回は赤ワインで検証してみました。銘柄はベルトラン・アンブロワーズの11ACブルゴーニュ。一本はセラーでずっと保存。もう一本は夏場MAX36.5度を計測した屋根裏部屋(兼私の書斎)にひと夏放置しておいたものです。グラスはロブマイヤー・バレリーナV。カミサンに手伝ってもらって、どちらのグラスがどちらだかわからない状態でブラインドで実験を行いました。■抜栓直後<右側のグラス>黒い果実、スミレ、少しハーブや紅茶。まとまったしとやかな香り。回すとジャミーな果実、紅茶、枯葉系が前面に。なめらかでタンニンも溶け込んで飲みやすいが、果実味が少しジャムっぽい。
2014年10月22日
コメント(0)
ジュブレシャンベルタン・クール・デ・ロワ安師範がお持ちくださったのは私の好きなデュガピ。07年とは思えないような濃厚で凝縮感のある酒躯。豊かな果実味をなめらかなタンニンとしなやかな酸が支えて、すばらしい味わいです。今でも飲んでもよし、数年寝かせてもよし。コルトン・ブレサンド07(シャンドン・ド・ブリアーユ)へんさんより。こちらも私の好きな作り手です。デュガピとは裏腹にこちらは酒質に透明感があり、イチゴゼリーのような果実味を酸が引っ張るバランス。長期熟成させるとすばらしい味わいを見せてくれる銘柄ですが、今でも結構熟成感があって美味しくいただきました。Ch.マレスコサンテグジュペリ04安師範が飲んだことのない銘柄ということで光弘さんが持参したもの。外向的で明るめの酸とあいまってバランスのよい味わいです。ブラインドではサンジュリアンかと思いました。状態もよく、このシャトー04年ボルドーへの認識をを新たにしました。Ch.クリマン2004いや、久しぶりにソーテルヌ飲みました。極めて特徴的なセメダイン香、飲むと極甘口ながらもバックを支える酸がしっかりしているので、重ったるくなりません。デザートによくあっていましたが、私などはあまり飲むと血糖値が心配。。平日の夜に6人で8本は飲みすぎです。なんとか電車で帰りましたが、帰宅後の記憶が一部飛んでいます(笑)。このメンバーのワイン会は、へんさんの上京にあわせて毎年一回、かれこれ10年以上も続いているそうです。私はまだ3回目の参加でしかも3年ぶりでしたが、暖かく迎えていただき有難かったです。それにしても、年に一回ペースで十数年。これぐらいの距離感というか間合いというか、実にいいなぁと思います。安ワイン道場http://www2s.biglobe.ne.jp/~nikata/どう飲めばそう食うhttp://www.geocities.jp/mitsuhiro_na/index.htmlワインに手を出したhttp://www2s.biglobe.ne.jp/~dunyan/wine.html
2014年10月21日
コメント(2)
ワインに関して私より専門知識があったりテイスティング能力があったり、高価なワイン貴重なワインをたくさん飲まれている方は五万といますが、この点だけは滅多に遅れをとらないと自負していることがあります。それは「黎明期より長らくネットで情報発信を続けてきた」ということです。現在アーカイブとして運用している「S'sWine(本館)」を立ち上げたのが2000年2月ですから、年数にしてかれこれ14~15年、掲載本数も(正確に数えていませんが)数千本に上ると思います。しかしながら、年に一回お誘いをいただいているこの会でだけは私も頭が上がりません。というのも、安ワイン道場師範、光弘さん、へんさんといった私よりHP歴の長い(というか私が手本にしてきたサイトの)先輩方が一同に会するからです。そんな会にお声がけいただけるのですからまったくもって光栄の至りであります。ワインや料理の感想はは諸先輩方が詳細に書かれていますので、ここではかなり端折って一言コメントにて報告します。ムッセ・フィス ・キュヴェ・オール・トラディスィオン乾杯のシャンパーニュはお店から。ブランドノワールだそうです。たしかに軽快さはありませんが、といって重々しくもなく、バランスのよいシャンパーニュ。美味しいです。蝶「スズメバチが教える葡萄畑から」(中村ワイン工房)リースリングと甲州の混醸だそうです。全般に少し酸化傾向の仕立てで、やや酸が緩いものの、果実味豊かで酒質に厚みがあります。大阪でこういうリースリングが作られるのかと思うと少し驚きです。サン・ヴェラン・クロ・ド・ポンセティ 2008(ギュファン・エナン)これも開けたてはやや酸化傾向かなと思いましたでが、時間とともにぐんぐん充実してきました。マロンやカリン、黄色い花などの芳香。コッテリとした果実味による豊かな味わい。コルトンシャルルマーニュ私の持参ワイン。師範からはお褒めいただきましたが、どうも本来の力を発揮しきれていなかったようで個人的には残念でした。もっと丸くなめらかなテクスチャーと張りのある酸を期待していたのですが、やや酒質に隙があり、スケール感もイマイチでした。(赤につづきます。)
2014年10月19日
コメント(2)
10年経過のニュージーのSB、なかなかの珍品じゃないでしょうか。基本的にソーヴィニヨンブランという品種にはあまり熟成による付加価値向上を求めていないのですが、物珍しさもあって購入してみた次第。スクリューキャップの熟成の仕方に興味があったこともあります。グラスに注ぐと、輝きのあるレモンイエローの色調で、心持ちグリーンがかっています。香りは、お、いいですね。レモンやグレープフルーツなどの柑橘、ハーブ、ミネラル、それにどことなくリースリングっぽいオイリーな雰囲気も感じられます。口に含むと厚みのある厚みのあるリッチな果実味と爽やかな酸とがうまくマッチングしており、奥から蜜っぽいフレーバーも感じられます。ボリューム感と冷涼感とが両立していて、なかなかすばらしいワインです。フィニッシュは苦味をともないますが、それもよいアクセントになっています。小瓶に残した二日目も美味しさは変わらず、セール価格とはいえ2kを切るプライスは超バーゲンだったと思います。早速追加購入しましたが、在庫が1本残っていなかったのが残念です。★★★★☆
2014年10月18日
コメント(0)
■クロ・ヴジョ99(ユドロ・ノエラ)私の持参品。黒い果実やアジアンスパイス、枯葉、紅茶、スーボワなどの心地よい熟成香。味わいはしっかりした構造がありますが、タンニンは溶け込んで飲み頃になっています。年代より少し熟成が進んだ感じがあったのは、若干噴いていたためかもしれません。■トーンの低い黒果実やスパイスにほんのり熟成したニュアンス。ユドロ・ノエラよりもさらに充実した果実味と構造があり、全般に重心は低め。ポテンシャル高くまだ若いくらいです。私が以前持参したことのある作り手とのヒントから、ずばりアンヌ・グロのクロヴジョでは?→クロ・ヴジョ02(ジョルジュ・ミュニュレ)期せずしてジョルジュ・ミュニュレとユドロ・ノエラというクロヴジョを代表する作り手が揃いました。■この辺からすでにかなり酔っていて記憶も怪しくなってきています。鮮やかな赤い果実とスパイスにモワッとしたスーボワ。果実味外向的で明るめの酸。イタリア。サンジョベ?参加者からはローヌという声も。→パッソビシャーロ04■カシスやブラックチェリー、オレンジピール、スパイス、針葉樹。各要素が充実していて、若くはなさそうだけれど、熟成感もそれほど感じない。カベルネブレンドだとしても通常のボルドーではなさそう…。う~ん(以下、なんと答えたか覚えておらず(笑))→ドミナス89これは酩酊状態で飲むのにはもったいなかったですね。
2014年10月17日
コメント(0)
RWGのコラムにも書いたように、このところ引きこもって自宅で地味なワインばかりあけている日々が続いていますが、先週、今週と久しぶりに2週続けてワイン会のスケジュールが入っています。先週はワインジャーナリストとして活躍中の山本(昭彦)さんと久しぶりにご一緒しました。なお、この日の銘柄はほとんどブラインドで供出されました。*まずは泡から。泡といっても炭酸にシャンパーニュほどの勢いはない。中量級だが各要素のバランスがよくさわやかな仕上がり。品種はシャルドネ?無難によくまとまっている。→安心院スパークリング12*マロンケーキや洋ナシ、トースト、モカなどの心地よい香り。炭酸は穏やかになっていて、味わいも丸くクリーミーでモカっぽいフレーバー。余韻も長くすばらしいシャンパーニュ。泡オンチの私に銘柄などわかるはずもありませんが、プレステージ銘柄のかなりの年代ものでは?→アンリオ・キュベ・アンシャンテール95初めて飲みましたが、美味しいですね。*ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ・カーヴ・オジェ99(DRC)先にボトルを見てしまったので、ブラインドに参加できませんでした(笑)。この銘柄を飲むのは久しぶり。柑橘や白桃、グレープフルーツ、ミネラル。味わいも酸がしっかりしていてパキパキのミネラル感。思ったほど熟成した感じはなくて未だ若々しい。参加者からはシャブリとかダニエル・バローといった名前が出ていたが、たしかにそんな印象。*黄色い果実のコンポートやキンモクセイ、バニラ、それにナッティなフレーバーも。味わいは果実味がよく凝縮されており、酸もエッジが丸く、球体のような滑らかなテクスチャーが見事。これはすばらしいシャルドネ。ムルソーか、それともピュリニーかというところ。山本さんはピュセルと明言。→ピュリニーモンラッシェ・ピュセル99この時期のルフレーブは今より樽が利いていますね。年代より若々しく感じます。(つづく)
2014年10月15日
コメント(0)
前々回のエントリーのつづきです。■3時間経過後。冷蔵庫でキンキンに冷やした状態で。ブラインドでなく銘柄オープン。セラー保存香りあまりたたず、低温下で味に締まりが出た。余韻が綺麗。常温保存こちらのほうがバナナや黄桃のようなフルーティな香りが前面に。味わいはセラーに比べるとフィニッシュにやや酸が立ってピリピリ感あり。ここにきて初めて、わずかとはいえ、常温保存のグラスのバランスがやや崩れて、セラー保存の方が優位に感じられました。といってもこの回はブラインドで試さなかったので、「高温で保存したほうが開くのが早い一方ヘタるのも早いのでは?」という先入観が働いた可能性もあります。ということで、翌日分は再度ブラインドで試すことにしました。■翌日。再びブラインドで。なお、ボトルは窒素ガスを封入したり小瓶に移したりはせず、栓をしただけの状態で冷蔵庫で保存しました。<右側のグラス>柑橘系は影を潜め、しっとりした白桃や洋ナシ、白い花などの香り。バナナやメロンなどの感じも。果実味が豊かで初日よりよい感じ。酸の突出感はなく、こなれていて美味しい。<左側のグラス>トップノーズに金属やビニールのようなニュアンスが見えるが、回すと健全な果実香が立ち上る。いずれにしても右側より芳香力は劣る。飲んでみると豊かで外向的な果実味は感じられるが、後半酸が強めに出てきて、フィニッシュは酸主体。余韻に甘いフルーティなフレーバーを残す。右側のグラスと比較すると粗が見えるが、単体で飲むとまあこのようなワインかなと思うようなレベル。これはどうみても、左側が36.5度常温保存。右側がセラーでしょ、と思ったのですが、なんと結果は反対で、右側が36.5度常温、左側=セラー保存でした。その後、銘柄をオープンにして晩酌で飲み続けましたが、セラーボトルの酸が比較的鋭いままなのに対して常温保存は酸が丸くなっていて、結果、今の時点では飲みやすいということなのかなと思いました。まあ今回はブラインドの悪い癖がでて、左側が常温保存だと直感的に思い込んだためにネガティブな印象が強くなりすぎた傾向がなきにしもあらずです。そんなこともあってか、抜栓直後→20分後→3時間後→翌日という時間の経過とテイスティング結果とにあまり一貫性がないのが気にはなりますが(その都度のグラスの温度の違いなども影響したかもしれません)、いずれにしても35度を超える環境でひと夏保存したスクリューキャップのボトルが(熟成が進んでいたとはいえ)コンディション的に問題なかったのは驚きでした。ただ、今回の検証だけでは、スクリューキャップだったから35度を超えるような環境でひと夏過ごしても大丈夫だったとは言い切れません。アンブロワーズの11ブランがそもそも熱に対して強靭なワインだということもありえるからです。では、通常のコルクだったらどうなのか。「脱酸素で常温保存ボトルVS素のまま常温保存ボトルVSセラー保存のボトル」 の検証が楽しみになってきましたが、その前に次回は赤で同じ検証をしてみようと思います。
2014年10月13日
コメント(0)
さて、脱酸素ボトルの検証を始める前に、まずは一緒に仕込んだスクリューキャップを検証してみることにします。今回春先に仕込んだのは、ベルトラン・アンブロワーズのACブル赤白それぞれ4本ずつ。1本は3階の屋根裏部屋、もう一本は1階北側の納戸。残りの2本はセラーに保存してあるものです。3階の屋根裏部屋は「夏場軽く40度を越える」と書きましたが、これは全くもって私の見込み違いで、この夏の最高温度は36.5度にとどまりました。一階の納戸はこれよりさらに低く、31.7度でした。夏場、アスファルトの照り返しなどで地表付近は40度を越えることは珍しくありませんが、直射日光のあたらない家の中であれば、体感的には相当暑くても、実際にはそれほど温度は上がらないのだと認識を新たにしました。まあこれもまたひとつの収穫といえば収穫でしょうか。検証は36度、31度、セラーと3種類一度に行ってもよいのですが、たまたま比較用に使えるセラー保存ボトルが2本ありますので、まずは「36度屋根裏部屋VSセラー保存」の2本を飲み比べてみることにしました。実験は例によってカミサンに手伝ってもらってブライドで行いました。グラスはロブマイヤー・バレリーナVを使用。<右側のグラス>柑橘、グレープフルーツ、黄色い花、ミネラル。香り全開。甘く外向的な果実味のアタック。後から酸が伸びてきて甘酸っぱい味わいに。要素が充実していて力強い味わい。<左側のグラス>香りがあまり出ない。回すと黄桃、それにヒネたニュアンス。酸のアタック。果実味がへこんでいて相対的にスッパイワイン。後味にもエグ味。黙って出されるとこういうワインかと思ってしまうが、比べると別モノ。いやあ、これは酷い。やはりスクリューキャップといえども35度超の高温においていたらいけないんだな、などと思いつつ、グラスの裏側を確認してみて仰天しました。なんと、右側のグラスがひと夏常温MAX36度のグラスでした!片や高温で熟成が促進し、片やセラー保存でまだ閉じ気味だったのを熱で果実味が消失したと勘違いしていたようです。ヒネた香りはおそらく還元香だったのでしょう。となると、今度は少し時間を置いて空気に触れれば、印象は逆転するのではないでしょうか。そう思って、再度ブラインドをやりなおしてみました。(約20分後)<右側>柑橘系果実、ミネラル、黄色い花。相変わらず芳香力豊か。一巡目より酸がやや尖っていてややじゃじゃ馬な印象を受ける。<左側>こちらも香りが出てきた。柑橘系というより桃などの果実。香り全体のボリュームにつなぎ目がない感じ。こちらも酸はしっかりしているが、全般にしっとりとした味わい。一巡目の印象からすると、右が36度、左がセラー。今度は正解でした。最初のときより違いは小さくなりました。例によってカミサンにも飲んでもらったところ、「どっちも変わらない。」 (^^;;こうなると、もっと時間をおいてから再度試してみたくなります。数時間後と翌日、再び実験をしてみることにしました。(つづく)
2014年10月11日
コメント(0)
夏が終わり、気づけばはや10月。RWG誌の次の締め切りはおそらく11月20日頃、となると、そろそろ春先に仕込んだ「脱酸素パック」の検証を始めなければなりません。今回はまず手始めに、脱酸素パックの実験ボトルたちと一緒に納戸に入れておいた表記の銘柄を開けてみました。なお、このボトルは脱酸素処理してありますが、比較用のセラー保存のボトルはありません。よって、今回はこのボトル単体の香味についての絶対評価となります。抜栓すると、ボトルを立てておいたにもかかわらず、コルクはかなり上の方まで染みてきています。注ぎたてから黒い果実やスパイスなどの香りが立ち上ってきます。一部の自然派銘柄に見られるような馬小屋的クサイニュアンスが少しばかりありますが、不快なほどではありません。飲んでみるとまずスパイシーな果実味のアタック。酸は高めですが、果実味が充実しているので決して単なる「酸っぱい」ワインに陥ってはいません。タンニンはやわらかく溶け込んでいいて、今まさに飲み頃。それよりこの銘柄ってこんなにスパイシーだったっけ?と思うようなスパイス感があります。それにしてもこの果実味の充実感としっかりした構造からは、ベリーAに対する認識を改めさせられます。ちなみに、同時に買ったボトルを2013年8月に飲んだ感想がこちら↓。http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201308090000/「ボジョレ再発見プロジェクト」の番外編として、最上のマスカットベリーAと噂のダイヤモンド酒造のシャンテY.A ますかっとベリーA Y3 キューブを飲んでみました。香りは初日はあまり立たず、むしろ小瓶に残した3日目の方が赤系果実やハーブ系の香りが出ていました。飲んでみると、実に濃いですね。ザラリとしたテクスチャーで、そこからしてベリーA離れしています。十分なグリップがあり、堅牢なストラクチャーが印象的。正直この季節だとやや暑苦しく感じるぐらいです。かなりセニエをやっているんでしょうね。テクニックを感じるワイン。何年か寝かせても面白そうです。クリュボジョレをイメージして作っているようですが、前回飲んだギイ・ブレトンのモルゴンとはよくも悪くも正反対でした。(どちらが好きかと言われればギイ・ブレトンの方ですが…)ベリーAの可能性を知る意味でも、一度は飲んでみるべきワインです。1年でかなり熟成が進んだ感じがしますが、これはおそらく高温環境におかれたことにもよるのだろうと思います。この一本単体で飲んだ限りでは、実に良くできたベリーAという感想で、状態については問題なしと言いたいところなれど、若干気になるのは馬小屋的なニュアンス。これが高温におかれたことによるものなのか、それともセラー保存でも同じようになるのかはわかりません。う~ん、セラーに一本残しておけばよかったかなぁ。★★★★★楽天でダイヤモンド酒造を検索★追記:実は今回の脱酸素パック、エージレスアイの色が変わっておらず、開封してみると中に入れてあったエージレス2個がカチンカチンになっていたので、脱酸素処理が失敗していた可能性もあります。脱酸素パックについては、春先に仕込んだ数本の実験ボトルでじっくり検証していきたいと思います。
2014年10月10日
コメント(0)
フーバー シユペートブルグンダー ロートヴァイン トロッケン02オレンジ色がかったいい色合い。ラズベリーやイチゴ、紅茶、小梅などのチャーミングな香りに少しクサイ熟成香がアクセントを添える。酸味主体ながらフワッと甘くなめらかな味わい。ヴァルブエナ03黒い果実の砂糖漬け、ユーカリ、バニラ。冷涼な香りと裏腹にじわしわとした明るい酸のアタック、オレンジピール的果実。こういうのを飲んでしまうと、ぜひ03VTのウニコも飲みたくなりますねぇ。なんだかんだでよく飲みました。個人的なこの日のベストはヒルツベルガー。ヴァルブエナ、フーバー、小布施も良かったです。
2014年10月09日
コメント(2)
小布施メルロ09甘くなめらかな香り。カシスやブラックベリーのリキュール、スバイス、紅茶、それに土っぽい要素も。味わいは力強さこそないものの、優しく、上品にバランスがとれている。ルチェンテ99オレンジがかったガーネット。ブラックチェリーやプルーンのリキュール的果実、麦わら、丁子、ナツメグなとのスパイス。味わい柔らかくこなれて飲みやすい。偉大なワインではないが、こなれてよい状態。小布施のメルロ、よかったです。
2014年10月08日
コメント(0)
この企画、好きです。(^-^)パスカル・ドケ 95メニルシュールオジェのシャンパーニュ。黄桃、グレープフルーツ、クロワッサン、サツマイモ。酸味豊かで、炭酸の強さと相まって心地よい味わい。ヒルツベルガー ホニホーグルGV スマラクト07アプリコット、洋梨、塩ビ、ミネラル、それになんとも言えない熟成香。飲むとオイリーな中にわずかなシュワツッとした炭酸。素晴らしい。★楽天でヒルツベルガーを検索★トリンバック フレデリックエミール リースリング 97シロップ漬けの白桃や洋梨、白い花。回すと塩ビ。重油香りはあまり感じられない。味わいは優しく、酸がチャーミング。まだフルーティーな感じで、97とは思えないフレッシュさ。★楽天でトリンバックを検索★
2014年10月07日
コメント(0)
オーストラリアのゲビュルツというのはあまり聞いたことがありませんが、たまたま近所の酒屋で見つけて買ってみました。なかなか鮮烈なワインです。パッションフルーツやライチ、ジャスミンなどのアロマチックな香り。口に含むと、リッチな果実味とアルコール度の高さ(14%超!)とでボディはぶ厚く、それを思いのほか鮮やかな酸と苦味とで引き締めています。甘口方向になりそうなところをしっかりと辛口に仕上げているところには好感が持てます。口当たりがよいのでクイクイと飲んでしまいますが、気がつくと酔いが回ってヘロヘロになっていました(笑)。あえてリピートまではしないかもしれませんが、なかなか面白一本でした。★★★☆
2014年10月06日
コメント(0)
私が持参したのは以下の2本。ムーランナヴァン95(シャトー・デ・ジャック)小豆や黒土、スーボワ系のしんみりした香り。味わいは熟成ピノと間違えそうですが、全般にやや酸が引っ込みがちなバランスがガメイらしさの所以でしょうか。95年ということで、びっくりさせられるような香味をほんの少し期待していましたが、想定内というか、総じてやや期待値以下でした。クロドラロッシュ06(ルソー)期待を上回ったのはむしろこちらのボトルでした。ルソーの06、07年は御三家をあまり買えなかったので代わりにロッシュやシャルムを購入しました。そのロッシュやシャルム、マジなども最近ではすっかり高価になってしまいましたが。例によってはかなげな色調から想像できないような要素が詰まっています。赤と黒の中間ぐらいの果実、スパイス類、それに花束のようなクリーンでアロマチックな香りに少しスーボワが入ってきています。味わいは癒し系で酸は丸くタンニンもなめらかに溶け込んでナチュラルで柔らかな酒躯。今大変良い状態になっています。御三家のような構造の大きさはないものの、十二分にすばらしいピノでした。
2014年10月04日
コメント(0)
だいぶ前のワイン会のものですが、たまたま紛失していた感想メモが見つかったので。フェルナンド・ティレル・ミレジム2008果実味リッチで芳醇な味わい。コクがあってグラマラスな泡です。ブラインドで。トースト、モカっぽい熟成香、ほのかな泡、甘くなめらかな果実味、酸とのバランスよくクリーミー。テクスチャーがなめらかで丸い。バランスよく適度なコクがあり、球体のようなテクスチャー。大物感十分の香味ですが、泡オンチの私には見当もつきません。→メニル・トラディション89 マグナムボトル(アラン・ロベール)コルトンシャルルマーニュ09(ルーミエ)マロン、白い花、ミネラル、それにいわく鉱物的な香り。飲むと果実味が充実していて固体のような存在感があります。まだ早いとはいえ、今飲んでもポテンシャルは実感できますね。エシェゾー2002(ビゾー)この作り手、若いころの外向的な様相と裏腹に、熟成させた時の飲み頃が難しいなと感じています。赤と黒の中間ぐらいでやや赤に近い果実、ザクロ、石膏、それに少し茎っぽさも。酒質は全般に沈み込んだ感じで、満開とはいきませんが、鮮やかでピュアな果実味は健在。フュ・ド・シェーヌ(アンリ・ジロー)蜂蜜やゴールデンデリシャスなどのゴージャスな芳香。泡はしっかりしており、力強い酒質。酸は伸びやかで十分なコクもあって、炭酸の強さとうまくマッチングしています。すばらしいシャンパーニュです。ブラインドで。濃いめのイエロー。マロン、リンゴのタルト、金木犀。爽やかさのベクトルではありませんがが、コクのある果実味が見事です。→リュギー・スパークル・シャルドネEX2009(大和葡萄酒)私が持参したボトルは別のエントリーで。
2014年10月01日
コメント(0)
全21件 (21件中 1-21件目)
1