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35才の独身女性が老後に不安を・・?
今日の日経新聞の記事のお話・・です。
「マネーよろず相談」
読者の相談にファイナンシャル・プランナーが
アドバイス ・・という記事です。
( 私は、違和感を持って読みました・・が )
相談者 : 東京 35才女性
私はいわゆる「おひとりさま」。
正社員で年収は800万円ですが、
結婚の予定はありません。
親が還暦を迎え、自分たちの老後の備えで
手いっぱいの様子を見て将来が不安になりました。
病気や失業、老後に備えるためには
どんな注意が必要でしょうか?
ちなみに現在の貯蓄額は 1,500万円ほどで、
年間の支出は約300万円です。
・・という相談に対して、
ファイナンシャル・プランナーの I さんが回答しています。
その回答を整理すると、以下のようです。
( まあ・・読んでみてください )
1 結婚して家庭を持つ世帯より家計負担が
軽くなる要素と重くなる要素の両方がある。
〇軽くなる要素
・子育て費用がかからない。
・住宅費や生活費が1人分で済む。
〇重くなる要素
・病気やけがの場合、すべて自分で対応。
( 記事内で各種家事代行サービスの料金を紹介 )
2 緊急用の費用として蓄える額は多めに必要。
〇結婚世帯 : 1年分の生活費
〇単身世帯 : 2年分の生活費
相談者の場合、300万円×2年=600万円
すでに1,500万円あるので、
残りの900万円は老後に備えて長期運用しよう。
3 リタイアまでに準備する老後資金も多めに必要。
〇結婚世帯は2,500~3,000万円。
〇単身者は500万円上乗せした額を目標に運用。
4
老後の住まい。
一部の資金を住宅購入資金に充当・・も、1法。
結婚して売る可能性もあるので人気のある場所柄を。
この回答者のFPの I さん、保険や金融商品の
販売代理をしているかどうか分かりませんが、
・・いかにも金融業界共通の認識・・を感じます。
1
「家計負担が重くなる」 ⇒ 「家事代行サービスの備えが必要」
⇒ 「もし貯蓄が無いなら保険で即対応できる」
・・という 保険販売営業トークを連想してしまいます。
2
「緊急用の費用は、2年分貯めましょう。」
・・の 意味が分かりません。
これは結婚世帯・単身世帯ともに、
期間を設定する意味はなく、多いほど良い・・だけのこと。
※金融商品を販売する業者・業界は、
「期間を設定」⇒「金額を確定」することで、
それを越えるお金を・・ススメタたい
運用商品に誘導する口実にできます。
900万円を老後に備えて長期運用。
運用するかどうかは、本人の自由
です。
※「貯蓄から投資へ・・、日本企業に投資して、
日本経済の活性化に貢献しましょう。」
・・って、実際に売っている大部分の投信は、
多分配型の海外債権投信です。
( 手数料収入の大きい商品が売られています )
3
リタイアまでに準備する金額
3,000万円・・のように 画一的に考える必要は無い。
これも・・商品販売側の論理。
( 金額を設定すれば商品販売に誘導しやすい )
「単身者は500万円の上乗せが必要」・・なんて、?・・です。
なに言ってんの? とんでもない・・です。
「単身者は上乗せ」・・なんて考える必要はない。
( 個別の家計ごとに事情は異なります )
老後に必要なお金は、それぞれの家計で
まったく異なるモノになります。
基本的に1年ごとの収入と支出の関係を見ます。
・収入は主に公的年金です。
この相談者の場合は800万円の年収ですので、
老後に受取る公的年金は、かなり高いレベルです。
・支出のメインは、基本生活費です。
この相談者の老後生活の希望を確認しなければ
なりませんが、普通に考えれば・・年金収入を
少し上回る程度の出費・・かと思われます。
・・で、その不足分は・・この相談者の場合、
何の不安も問題も感じる必要はない・・と思われます。
どうして?
定年時点で、すごい金額が貯蓄できるから・・です。
年収:800万円、年間支出:300万円、
貯蓄額:1,500万円、・・ということなので、
手取り収入を700万円とすれば・・、
( 税金・社会保険料≒100万円として )
年間の貯蓄額は・・ 700万円-300万円=400万円
定年を60才とすれば・・定年時の貯蓄残高は、
400万円×(60才-35才)=10,000万円
10,000万円・・って、 1億円!
・・のことですよ。
なぁ~んにも不安を感じる必要はない・・ということです。
4
老後の住まい
マンション購入に触れているようですが、
マンションを買ってはいけません。
人生で大きな荷物を背負ってしまうことになります。
「安いから、中古マンションを。」
これ、最も・・やめた方がいいパターンです。
・マンションは少ない出費で購入して、後で大金を投入。
インフラ整備・管理を永久に住民が行なう。
将来の大規模修繕や建替えもあり得る。
・貸す・売る・・は、思惑通りにはいかない。
常に新築物件が周辺にできてくる。
時間の経過とともに必ず・・劣化する。
・・ということで、よくマスコミ等で見かかる
ファイナンシャル・プランナーのアドバイスは、
そのまま鵜呑みにしてはいけません。
そのFPが商品販売をしている場合・・、
あるいは商品販売をしていなくても
販売側と認識を共通にしている場合は・・、
その言葉は「アドバイス」ではなく、
「商品購入への誘導行為」
である場合が多い・・ですよ。
( FPを名乗る人はだいたい・・販売側です )
マスコミもまた・・そのまま取り上げています。
( ま・・担当者が素人だからしょうがない・・ )
で・・、私がこの相談者に助言を求められたら・・、
「お金の面での心配は何にもないですよ。」・・です。
「保険屋さんや金融機関にだまされないように。」・・です。
「不動産屋さんにだまされないように。」・・です。
・・そして、
「結婚で、つまらない男にだまされないように。」
・・です。 (^^ゞ
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