未完成のブログ

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Oct 10, 2015
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カテゴリ: オリジナル
木城二郎2




白峰霄

白峰霄:自身のあり方、身の回りに起きている事に強いストレスを感じている


VAMPIREEYE64「失踪」

二郎と恭一は白峰家の門の前に居た。教会を通じて連絡はしたものの直接吹雪のことを白峰家の者に伝えるために寄ることにした。

「おい…ものすごく圧迫感あるな…純日本家屋って奴はよ」

「ああ…それだけじゃない、結界が張られてるよ。塀を乗り越えて入ろうものならどうなることか」

「マジかよ」

「何か用ですか?」

二郎と恭一の後ろから声がした。落ち着いた声からは威圧も感じられる。慌てて振り向く二人。そこにはメガネをかけた目鼻立ちの整った男が立っていた。



「センジョーで吹雪ちゃんの姉ちゃんと一緒にいた…」

白峰家世話係兼護衛役のワーウルフ吉良伝左衛門であった。

「木城二郎様に速水恭一様。白峰家に何かご用でも?」

吹雪を連れずにどうして二人だけで白峰家に来たのかといった顔で二人を見る吉良。

「実はお話が…」

「そ、そうなんすよー」

「成程。手短に説明してもらえますか?」

門をくぐらせる気はさらさらないといった態度。

「…吹雪さんが連れ去られた時の事をお話するために来ました」

「…教会から連絡は受けております。詳しい話を聞かせてもらいましょう。こちらへ」

吉良に連れられ門をくぐる二人。手入れされた日本庭園が二人の目に飛び込んでくる。引き戸を開け玄関に入り、磨かれた木製の廊下を進み客間に通された。



吉良はふすまを閉めて出ていく。残された二郎と恭一は客間を見渡した。

「今時日本家屋ってすげぇな…変にハイテク家電も置かれてないしうまいこと隠してあるんだなぁ…」

「あんまりキョロキョロすんなよ、遊びに来たんじゃないんだぞ」

「珍しくてつい…」

座布団に座る二人。二郎は正座、恭一は苦手だといい胡座で座った。少しするとふすまが空き吉良と白峰霄、須原登流が現れた。



白峰霄はそう言った。表情は険しい。白峰霄を上座に続いて吉良、須原が腰を下ろす。
二郎と恭一は偽の警察署であったことを全て三人に話した。

「すみません!俺が未熟なばっかりに!!」

「すんません!」

頭をさげる二郎と恭一。

「君たちが謝ることではない。吹雪より強い吸血鬼が相手であったのなら仕方のないこと…だから私は反対だったんだ。教会に入るなど」

霄の言葉を聞き沈黙する二郎と恭一。

「斎藤勇雷を探し吹雪様を救出しなければなりません。相手が警察となると警察を頼るわけにも行きません。人間の警察が吸血鬼の話など信じる訳ありません」

吉良は落ち着いた口調で言い放った。

「まずは偽警察署に向かって吹雪様が攫われた場所にいって魔力の残滓を探します。ごくわずかなものでも私の鼻なら感知できます」

「今から向かおう。君たちは帰ってゆっくりと休むがいい、ご苦労だった」

立ち上がる霄、吉良、須原。慌てて立ち上がる二郎と恭一。

「あの俺たちにも何か手伝わせて欲しい…」

「いや結構。今の君たちでは足手まといにしかならない」

「そう…ですか」

「何かあったら連絡する」

玄関に向かう一行。二郎はそこで先日大型スーパー『ユーユー』であった人物の事を思い出した。

「そうだ…霄さん、この前うスーパー・ユーユーで白峰家の人に会ったんだけど…その人も吹雪さんの捜索に参加するのかな?」

「ん?妹の霞の事か?霞は吸血鬼騒動が終わるまでは碁盤の目町で寝泊りする事になっている。外出する時も一人で行動する事はない。鎌鼬の娘と夜雀の娘が一緒だ。母は碁盤の目町から出れない身だからね」

「うーん…霄さんによく似てて…ちょっと年上っぽくて…」

「??」

「吹雪様が狙われたということは白峰家の人間が狙われている可能性が高いとお考えですか木城様?霄様は我々が必ずお守り致します。霞様も吹雪様が戻ってこられるまでは碁盤の目町を出ないようにお願いしますし、当主の雪名様は心配は無用ですし白峰家にこれ以上手は出させません」

「白峰家には他に頼れる人とかいないのですか?教会の他で」

「少し前までの白峰家なら我々の他にも居たのですが…旦那様とヨーロッパに向かった者が二人、雪名様についている水元来海…いずれも優秀な者たちです」

「俺たちはナサケナイ…二度も敵にしてやられるナンテ…」

吉良と須原は眉間にしわを寄せる。

「お前たちはよくやってくれている。わたしたち姉妹がお前たちを振り回しているのだ…霞が一番賢い行動をとっているのかもしれない」

霄が静かに言った。

「うーん…」

「どうした二郎君?気分でも悪いのか?」

霄が首をかしげて聞いてきた。

「あ、ちょっと考え事をしてて。えっと…霄さん吉良さん須原さん、白峰家の人はもう一人いるんじゃないですか?」

それを聞いて霄、吉良、須原は顔を見合わせる。

「なぜだ木城君?わたし、吹雪、霞、母の4人だけだが?母に姉妹はいない、親戚も存在しない」

霄が言った。

「確かにユーユーで会ったんですけどね…名前は確か…華月さん。白峰華月さんだ」

「!?」

「!!」

「!?」

驚く三人。

「白峰華月…だと?ありえない」

「………華月様」

「カヅキさまはもうイナイ」

「でも本当に…」

二郎はユーユーでの異常なまでの義手の反応を忘れるはずもなかった。夢でも幻でもなく確かに体験したことであると記憶に刻み込まれている。

「二郎君…冗談では無いな?本当にユーユーで白峰華月を名乗る者に出会ったのだな?」

「ええ…誓って冗談じゃないです」

二郎を真っ直ぐに見据える霄。

「白峰華月は20年ほど前に死んでいる、私が生まれる前にだ」

「そんな…」

「幻覚じゃないだろうな!?」

「幻覚ならあんなに義手は反応しないです、確かにそこにいましたよ」

霄の肩に手を置く吉良。

「霄様…木城様の言う事は本当でしょう。実は私はそうではないかと少し前から考えていました」

「何…?」

「ナンダト?」

吉良は路地裏で白峰家の魔力の残滓を感じた時のことを思い出していた。

「…そうか、母の言っていた通りの展開になっているのか。白峰華月の復活…恐らくは華月の腹心であった黒谷ジークベルトの仕業。奴は入念な下準備をして行動を起こし始めたのだろう…」

霄は元教会の吸血鬼ハンター源藤高雅に襲われた時のことを思い出す。

「あの時には既に黒谷は華月が復活した後のことを考え、吸血鬼の同志を揃えてた…京都の闇の住人を支配下に置き、教会を潰し母から白峰家当主の力を奪い取るつもりだろう」

「源藤高雅の行方は依然として不明です。奴の匂いも忽然と消えています。用済みになったと黒谷に始末されたのではないかと」

吉良は霄は襲われてから源藤高雅の行方を追っていた。

「24の結界で守られている地下の碁盤の目町が絶対防御であるとは言い切れない。打ち破る算段が黒谷にはあるのだろうな」

「………吹雪様を攫ったのが黒谷の手の者だとすれば…目的は…霄様では?」

吉良はメガネを上げて静かに言った。

「雪名様をおびき寄せる為に吹雪様を攫ったのではないかと」

「それならば私にすれば良いものを!」

興奮して声を上げる霄。鈴のように澄んだ声は殺気を帯びている。

「やはり今日は…行くのをやめましょう霄様。黒谷の方から接触してくるはずです」

「この私のやり場のない怒りはどうすればいい」

「怒りを感じているのは私達も同じです、相手に踊らされないように一旦冷静になりましょう。雪名様にもこの事は報告します」

吉良は霄の両肩に手を置き目を見据える。

「霄さま、発散したいならオレ、相手する」

須原が胸を叩いて言った。

「…わかった今日は大人しくしていよう。木城君、速水君、わざわざ済まなかった。また明日連絡する」

「はい…」

白峰家を出る二郎と恭一。次の日田口堂に待ち合わせということで解散した。
家に着くなり布団に倒れこむ二郎。

「(白峰家を守れ…か)」

漆黒の男の言葉を思い出す。

「(義手から感じる強烈な意思…『どうして俺の右手にぴったり』なのか。吸血鬼の力を身に着けつつある…あの漆黒の男は吸血鬼なんじゃないか?)」

教会で調べても義手のことは解らなかった。現在のテクノロジーでは不可能であると。白峰家当主・白峰雪名のお付き兼技術者の水元来海は『自分たちが目指しているもの』だとも言っていたことを思い出した。

「こんな時に親父がいれば…」

元々吹雪は二郎の父・紫蓮と組んでいた。教会の命令で紫蓮は東京に行くことになり、代わりに二郎と速水恭一が組むことになった。それは教会の幹部である長門顕彰の決定であった。二郎は身の回りの一連の事件の流れが何かによって仕組まれているように感じた。

「(東京で事件が起きなければ吹雪さんはそのまま親父と組んでいただろうし吸血鬼にさらわれることもなかったかもしれない。吹雪さんの親父さんも吹雪さんが教会に入る少し前にヨーロッパに行くことになったらしいし…霄さんが元吸血鬼ハンターに襲われて兄貴が巻き込まれることもなかったかもしれない)」

いつの間にか眠りについた二郎。
翌日、携帯電話の音で目を覚ました。

『よぉ二郎、起きたか?俺はこれから準備して昼前には田口堂に行くわ』

「そうか、俺は亜珠香の病院に寄ってから行くよじゃあまた後でな」

簡単な食事を済ませ身支度を整え家を出る二郎。自転車で病院に向かう。途中携帯電話にメールが入った。

「ん?…母さんからか。何なに…今日は家に帰れそうだから何か食べたいものあったら教えて…か」

二郎は自転車を止めメールを返信する。

「大阪に行ってるんだよな…じゃあ豚まんかな」

送信し終えポケットに携帯を入れたところでまたメールが入った。

「ん?今度は親父か」

『東京も闇の住人絡みで大変な事になっててな、まだ帰れそうに無い。蓮也の事が気になって仕方がない毎日だ。母さんにはバレてないだろうな?長門顕彰氏に任せてあるからお前は無茶するなよ?』

「東京で何が起きてるんだ?…兄貴の事はこっちで何とかするしかないか」

再び自転車を漕ぎだし病院に向かう二郎。病院に到着するといつもの看護師が小走りで二郎に近づいてきた。

「木城二郎君、二ノ丸亜珠香さんの事なんだけど…」

「亜珠香がどうかしたんですか!?」

「いなくなったのよ…夜勤の見回りの時には確認できたんだけどね。義足もない状態で車椅子も置いてないのに一体どうやって…」

「そんな…」

亜珠香の病室に向かう二郎。そこには空のベッドだけがあった。

続く





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Last updated  Oct 10, 2015 10:34:10 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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