未完成のブログ

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Mar 30, 2019
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異能者特務機関: TMI  第 9 話「レインボーフォリナー 2 」

 走り出すチームエンジェルのワゴン車、 U チームのワゴン車は転倒した車に横着けして停車する。

「哿さん、チームエンジェルに連絡してください。あの黒装束はわたしたちが止めると」

「は、はい!」

 飛び出すアリナ、ベヤリング弾を構える。畑から立ち上がる二人の黒装束男。割れたヘルメットのシールドから見える顔は土気色で双眸はうっすらと白く濁り犬歯をむき出している。

「明らかに異常ですねあの二人」

「グアアアアアアッ!」

 拳銃を構える黒装束男、アリナはベヤリング弾を打ち出して拳銃を持った右手に命中させ拳銃を弾いた。

「……」

 ベヤリング弾に打ち抜かれた手からは血がしたたっているも黒装束二人は気に留める様子も無く左手の特殊警棒を構えてアリナに突進する。

「ゴアアアッ!」

 ローキック、前蹴りで黒装束の膝を折り曲げるアリナ。

「痛みを感じていないようです」

 足を折られ這いつくばる黒装束、片足と腕を使い這いながらアリナに迫る。アリナは後ろに飛んで下がり再びベヤリング弾を構える。

「アリナ!戻って!!」

 フローレンスが叫ぶ。カバンから筒状のネットランチャーを取り出す。

「よほどの異能者じゃない限りこの電磁ネットランチャーで昏倒するはず」

 網が発射され黒装束二人を捕らえ電撃が走る。

「グウウウウアアアアアッ!」

 網に捕らえられ転倒する黒装束。電撃を受けしばらく痙攣していたが再び動き出す。アリナがワゴン車に戻るのを確認した哿はすぐに発車させる。

「アリナ平気?」

「ええ」

 アリナがわずかに動揺しているのをフローレンスは見逃さない。

「アリナ、こっちを見て深呼吸を」

 アリナの両手を握るフローレンス。アリナの心拍数が上がっているのを感じる。

「フロー、哿さんあの男たちの様子を見ましたか?」

「見ました」

「はい」

「長官の言っていた NY でのテロリスト事件の犯人らの特徴と一致しませんか」

「……そうですねアリナ」

「そ、それでは映像を長官に送りついでにあの二人の回収をお願いしておきます」

 一時的に運転をオートに切り替える哿、カメラの映像を長官に送信する。フローレンスは能力を発動させてアリナを落ち着かせる。フローレンスは知っていた、アリナは幽霊や呪い祟りなど自分の力で解決できないものを苦手とすることを。

「(考えたくありませんねアレがもしアンデッドならそんなものが存在するなら……)」

「アリナ、大丈夫ですよ」

 フローレンスはアリナの目をまっすぐ見つめて言った。

***

 先を走るエンジェルチーム。 U チームからの通信を受け取る。

「不死身の異能者とかありえますかねぇ?」

 マイケルは顔をしかめて言った。

「聞いたことないわ、超再生とか聞いたことあるけど痛みも感じないなんて……」

 ルキナは髪を整えながら言った。

「謎ですねェ……それも気になりますが突然の襲撃も……」

「それよ!博士の護衛の情報が外部に漏れるなんてありえない!待ち伏せしてた感じだったわ……」

 ルキナは少し考える。

「襲撃の可能性があるから U チームをあたし達につけた……のよね?博士、何か知ってる?」

 頭を抱え震えるブラウン博士。

「うるさい!とにかく研究所に連れてってくれ!!」

「博士!?」

「……すまない、取り乱してしまった。最初の予定ではあのさっきの車に乗り換えて研究所に行くつもりだったんだ。男二人は研究所の警備兵だ…… TMI の長官の指示で飛行に乗る直前に予定を変えたと聞き、車の二人に連絡した。だからあの車の彼らがあそこで待ってるはずが無かったんだ」

「え……?」

「研究所が無事だといいが……さっきから連絡してるんだが誰も応答しない」

「カレン、今の博士の言葉 U チームに伝えて」

「了解」

 ― 30 分後

 大学の横を通り山に入っていく。行き止まりのコンクリートで固められた山の斜面の手前で駐車、ブラウン博士が携帯端末からパスワードを入力、斜面は左右に開きトンネルが姿を現した。

「こんな所に研究施設が……カレン、何か見える?」

「 1 分後まで何も起きないヨ」

「しかし誰も出てこないねぇ……ガードマンもいないぞ?」

 マイケルが言った。トンネルの照明は薄暗く人の気配も感じられない。車をゆっくりと進める。続いて U チームのワゴン車がトンネルに入る。

「トンネルのゲートが閉じてく……私は操作していない、研究所の誰かが閉じたのだ」

「……誰かいるのに博士を出迎えないのは気になるねぇ」

 搬入用エレベーターの区画に入るワゴン車。エレベーターの前に人影が見える。

「あれは警備ロボットだ。様子がおかしい、まったく動作していない」

 携帯端末で警備ロボットの操作を試みるブラウン博士。

「駄目だ、完全に停止している。あのロボットに身分証を提示して研究所内部の者が承認しないとエレベーターは動かない」

「他に入るルートは?」

「非常階段があるが……地下 10 階までは降りられない。地下 5 階の中央エリアを通って専用エレベーターもしくは階段で降りるしかない」

 ブラウン博士は端末に表示された地図を見せる。

「何故そんな構造に?」

「……非常事態に備えての構造だ。地下 6 階からは外部に持ち出しができないものがある」

「最奥の地下 10 階にあたしらは行くのよね?一体何があるの?」

「君たちに隠しても仕方が無いか……超危険生物、そのサンプルが地下 10 階にあるのだ。そしてそれは NY の研究所にもあった。今は跡形もなく吹き飛んだが……」

「え!!じゃあ NY にその超危険生物が放たれたって事??」

「わからない……消滅してなければどれほどの被害をもたらすやら。だから合衆国の TMI は異能者をほぼ総動員して事態の収拾に努めているのだ。君たちは何も聞かされていないようだな」

「聞いてたらこっちに来てないわよ!」

「そういう事だろうな……」

「 TMI 本部にはカテゴリー 5 の未来予知(プロディクション)がいますネ。それを見て長官は判断したのではないですか?」

 カレンが言った。

「エンジェルチームとブラウン博士と U チーム、当初の目的であった施設到着は果たしました。そろそろ次の指示があるのではと思いますヨ」

『ジェームズだ、話は聞いていたよ。チームエンジェル、 U チームの諸君聞いて欲しい』

2 台のワゴン車内に長官ジェームズの通信が入る。

『本部のカテゴリー5未来予知者ミッシェルは高齢でね、あまり無茶はさせられない為こういった形を取らせてもらった』

「未来への分岐を出来るだけ少なくして能力の使用回数を減らすということですネ?」

『そうだカレン君、強度は違えど同じ能力を持つ者、理解が速くて助かる。ミッシェルの予知では君たち 6 人が必要だった。ここからは慎重になって欲しい、結果を言えば 6 人と博士、全員無事でなければならない。先ほどの待ち伏せしていた襲撃者、あの二人のせいで最初の予測とは若干変わってきている。敵にも未来予知者、あるいはテレパスがいると考えていいだろう』

「 NY はどうなっているんですかぁ?」

 マイケルが聞く。

『アメリカ支部長ハリー君が中心となって奮闘してくれたおかげで NY の混乱は収まりつつある。油断はできないがね』

「超危険生物が逃げたかもしれないって聞いたんですけど?」

 ルキナが聞く。

『サイコメトラー達が捜索しているよ。消滅したにせよ生きてるにせよ必ず突き止めるよ TMI の総力を挙げてでもね』

「長官」

『なんだねアリナくん』

「危険生物とモンスター化する急増異能者の関連性は?」

『……うむ、危険生物とは【異能バクテリア】だ。モンスター化は異能バクテリアが関係している』

「異能バクテリア……」

『数十年前、突如世界を包み込んだ謎の虹色の光。時間にして 10 分程度であったがその現象は世界全体、気候、土地、動物、植物、昆虫、人間に影響を及ぼした事は皆知ってるね?』

「はい」

『異能バクテリアはバクテリアの一種でね、脳に取りつき宿主を変異させる性質をもつんだよ。これまで動物実験が行われてきたけど利用するにはあまりにも危険という事で TMI が管理することになったんだ。虹の光事件の後、北海道と NY で発見された』

「長官、そのバクテリアが人間に入るとどうなりますか?」

『……その質問を答える前に、動物実験を行った結果どうなったと思うね?……変異したんだよ。新しい生物になったと考えてもいいほどの変異だ。手足の長さを自在に変えれる猿、言葉を話す犬、高速で夜中でも飛び回るキジなどだ』

「動物によって変異の仕方が変わるのですか?」

『良い質問だアリナくん、その事に関して詳しい説明はブラウン博士にお願いしよう』

 話をふられるとブラウン博士は小さく咳払いをする。

「……動物によって変異の種類が変わるのではと我々研究者も考えたが違った。別の猿は派手な毛色に変化、また別の猿は体が大型化した。そこで仮説を立てた、個体の願望が変異に影響するのではと」

「……それで人間で実験する計画があったのですね?」

「あった、だが倫理に反する上にバクテリアの影響を受けた動物の 99 %は 24 時間以内に死に、体内のバクテリアも死滅していた。そんな危険な計画は即刻却下凍結した。人体実験を行っていたら可能性としては人間に異能バクテリアが入ると能力を発現させてもおかしくない。その人間に能力を得たいという願望があればね」

「では急増異能者は何者かによる人体実験の被験者なのですか?」

「……考えられるだろう。バクテリアの影響を受け死亡した生物は狂暴化して蘇生し次の宿主を探す。次の宿主に移れなかった場合バクテリアはそのまま 24 時間で死滅する、ただし完全適合すれば新たな生物として活動を続ける」

「治療する方法は?」

「あるとも言えるし無いとも言える、抗生物質を打ちバクテリアの活動抑制物質を使った治療薬を 24 時間以内に使えば治療は可能だ。だがそれは初期段階のみだ。完全適合や蘇生狂暴化した生物には効果が無い。今の所それらの対処は高温で完全に焼却しか方法は無い」

「!!では先ほどの黒装束の二人は……」

『心配無用だよアリナくん。あの二人はすでに B チームに対処させた』

「そうですか」

「君たち TMI のメンバーであればこの先研究施設が変異生物であふれていても対処できるだろう……問題は」

『変異完全適合の異能者だね?ブラウン博士』

「そうだ、 TMI に配属される強度では無かったカテゴリー1~2の異能者が 5 人この研究施設に勤めていた。彼らが完全適合していれば能力の強化あるいは別の力を手に入れてると考えられる。そうなればカテゴリー 5 に匹敵するやもしれん」

『作戦はこうだ。

1・まず、博士の持っている抗生物質とバクテリア抑制剤を全員接種。この場所でアポート(転送)のマイケル君が全員に触れてアリナくんと待機。

2・そしてルキナくんカレンくんのコンビが先頭を切ってフロアーの安全を確保。

3・その後哿くんがテレポートでフローレンスくんと博士を連れ安全なフロアーに移動。

4・最深部にたどり着いた後、博士の作業が終わり次第マイケル君が皆をここに転送だ』

「長官、わたしは待機でよろしいのですか?」

 アリナが聞く。

『ああ、君はもしもの時の為に待機だマイケル君の護衛も兼ねてね』

「わかりました」

『(最悪の事態を考えて……ルキナくんが感染し暴走した場合アリナくんしか止められる者がこの場にいないんだよね。アリナくんは能力の性質上感染する可能性はほぼ無いし。先頭に配置して万が一アリナくんが感染してしまったら私でも止められるかどうか)』

「どうしましたか長官?」

『アリナくん、抗生物質は必要ないだろうけどバクテリア抑制剤は接種したまえよ。抑制剤を排除しないで体に取り込んで自分のものにできるね?』

「できます、やってみせます」

『結構、では作戦を開始する』

続く






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Last updated  Mar 30, 2019 02:32:43 PM コメントを書く


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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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