偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2020.03.07
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カテゴリ: 銀輪万葉
​ 昨日(6日)は、5人組ウオーク・2020年春編でありました。
 当初は、自転車で巡るということも考えましたが、ウオークの趣旨に反するということや諸般事情により、電車とウオークを組み合わせた企画としました。
 目的地は、石塔寺(最寄り駅:桜川)、太郎坊宮(最寄り駅:太郎坊宮前駅)、船岡山(最寄り駅:市辺駅)の三箇所。
 当初は、太郎坊宮ではなく市辺押磐皇子墓という案であったが、鯨麻呂氏が太郎坊宮にも行きたいと仰ったので、市辺押磐皇子墓を取り止め太郎坊宮に変更したもの。
 ヤカモチとしては、市辺押磐皇子墓は以前の銀輪散歩で立ち寄っているので、行程の都合上カットし、鯨麻呂氏のご希望を優先し、太郎坊宮に変更した次第。
<参考> 雪の中の東近江銀輪散歩 ​ 2016.1.22.
 ということで、次のような行程計画となりました。
​JR近江八幡駅前9:30分集合→9:45発バスに乗車・近江鉄道本線桜川駅前に移動→ 石塔寺 →桜川駅前の「来夢来人」で昼食→桜川駅から八日市駅経由太郎坊宮駅に移動→ 太郎坊宮 →太郎坊宮前駅から市辺駅に移動→ 船岡山(万葉歌碑) →市辺駅から近江八幡駅に移動・解散
 目的地の位置関係を示せば次の通りです。

(5人組ウオーク2020年春編地図)
 5人組メンバーのうち、草麻呂氏は近江八幡市ご在住。他の4人(鯨麻呂、蝶麻呂、健麻呂、ヤカモチ)は近江八幡着9:27の長浜行き新快速に乗車で、改札前にて定刻前に全員集合。
 バス乗り場は駅南口側にあるので、そちらに移動。

(JR及び近江鉄道・近江八幡駅)

(同上)
 バスがやって来て乗車。乗客は我ら5人の他には若い男性が1人。
 近江鉄道本線の桜川駅前到着、下車。

(桜川駅)
 線路に沿った道を南下し、昼食場所に予定していた道沿いの喫茶店「来夢来人」が営業中であることを確認。県道524号に出て左折、踏切を渡り、東へ。
 蒲生東小学校の校門前を通過。
 立派な木造の体育館が目を引く。

​(蒲生東小学校の体育館)​
 道端の畑の畔に白い小さな花の群生。タネツケバナである。

(タネツケバナが群れ咲いている)
風さやに タネツケバナも 群れ咲きて
        蒲生野ここは うららの春よ (偐家持)

 「←石塔寺」という大きな表示のある三叉路で左折、北へ。
​ 前方は、石塔寺のある小高い丘。右に目を転じれば東方はるか雪いただける鈴鹿の山々である。​

(石塔寺への道 左<西>、中央<北>、右<東>)​
 前方を行く友人たちを正面にパノラマ撮影してみましたが、右回転する際にカメラが右上がりとなったようで、写真は右肩下がりとなってしまいました。地軸が傾いた訳ではない。
 石塔寺に到着。

(石塔寺入り口付近)
 入口前にあった石碑。
 蒲生町と韓国の扶余郡場岩面との間の姉妹都市提携協定書の碑である。

(蒲生町・場岩面姉妹都市提携協定の碑)​
​​  この石塔寺にある巨大三重石塔は百済系の渡来人がこの地に定住、彼らがこの石塔を造ったという伝承もあることから、これに似た石塔(長蝦里三層石塔)が存在する韓国の忠清南道扶餘郡場岩面と蒲生町との間に、この石塔を機縁に交流が始まり、両都市が姉妹都市提携協定を締結するに至ったことを記念する碑である。
 両者の塔は似ている点もあれば、異なる点もあり、こちら石塔寺の阿育王塔三重石塔が、渡来人が造ったものなのかどうかなどは諸説あって定まらないそうだが、渡来人が多くこの地に住んだことは間違いのないことであるから、何らかの関係があることは確かだろう。
 この石塔寺に行こうと言い出したのはヤカモチ。
 若草読書会で偐山頭火氏が白洲正子著「かくれ里」を取り上げられたことで、同書にてこの石塔寺のことを知り、ついでこれも亦偐山頭火氏が取り上げられた五木寛之著「百寺巡礼」第1巻奈良を読んだついでにと全10巻を通読したのであるが、その中の「第4巻滋賀・東海」で「第三十六番石塔寺・”石の海”でぬくもりを感じる寺」として紹介されている文章で、再び石塔寺に出会いました。
 そんな伏線があって行く先を滋賀方面とした時に、まず浮かんだのが石塔寺であったという次第。
 さて、その石塔寺。「せきとうじ」でも「いしとうじ」でもなく「いしどうじ」と訓むようだが、正式な名称は阿育王山石塔寺正寿院である。
 寺で拝観の際に頂戴したパンフレットに記載の「石塔寺阿育王塔略縁起」によると、
阿育王塔は寺伝に依れば、釈尊御入滅二百年後、印度の阿育王が仏法に深く帰依し、八万四千の塔を造り、仏舎利を納めて世界に撒き給ふと。

然るに平安中期、比叡山の僧寂照法師、長保五年に入宋留学し、清涼山にて修行中、日本国近江渡会山に阿育王塔の埋まれる事
宋僧より聞き、手紙にてこのことを日本に知らせたり、三年の後、
播州増位山隋願寺の義観僧都この手紙を入手し、時の帝一条天皇に奏するに、帝このあたりを探索せしめ給ふ、時に野谷光盛なる武士、山頂に不思議なる塚あり、阿育王塔定めしその内ならぬと奏上するに、帝勅使平恒昌をつかわし、光盛等と共に発掘せしに、大塔出現したり。
この事、帝に奏するに、帝の叡感浅からず、往古人皇三十三代推古天皇の御世聖徳太子、近江の国に四十八箇寺の伽藍を建立し給ふ、その最後の結願の建立で、本願成就寺と称せしに、四百年後の今、亦阿育王塔を得たり、仏縁深き霊地ならんと、七堂伽藍建て改め、石塔寺と号を下し給ふ、時に寛弘三年なり。(略)
尚学説に依れば、阿育王塔は推定飛鳥時代と云われ、日本最古の塔であることは定説であるが、応仁の乱、織田信長の元亀の兵火に罹り、伽藍文献等を焼失し、八十余坊を数えし末坊も僅かに小字名等に残るは遺憾なり。
とある。
​​​​ 拝観手続きを済ませて、先ずは、石段(158段)を上り、宝塔山と呼ばれる阿育王塔なる巨大三重石塔のある山上の境内地へと向かう。
 参拝の順序としては、先ず本堂にお参りをして・・というのだろうが、興味のあるものから、というのがヤカモチ流。

(宝塔山への石段)
 はい、山上境内地「宝塔山」に到着。

(阿育王塔と石塔の群れ) ​​
​​
(同上)
​ これが、司馬遼太郎が「眼前にひろがった風景のあやしさについては、私は生涯わすれることができないだろう」と言い、白洲正子が「あの端正な白鳳の塔を見て、私ははじめて石の美しさを知った」と評し、瀬戸内寂聴が「思わず声をあげた自分に気がつき、雨の降りかかるのも忘れて、塔の方へ駆けよらずにはいられなかった」と感動した眺めであるか。
 ヤカモチは「おお、これか」とは思ったものの、さほどの感動もなかったのであったが、それでも無数の物言わぬ石塔の整然とした群れに囲まれていると何やら異様な感じを覚えたのでもありました。人は何であれ或る限度を超えた量の群れを目にすると、否定的であれ、肯定​的であれ、心が動くと言うか、脳細胞が刺激を受けて何ものかを感じるもののようです。

(宝塔山ぐるり見渡せば)

(同上)
​ 石塔だけでなく石仏も。
 野道などを歩いていて道端で見かける道祖神などの素朴な石仏も整然と並べられている。​

​​
(こちらは、ずう~と奥まで石仏の群れも)
​​
(宝塔<左> 五輪塔<中> 五輪塔<右>)
​ この石塔三基は何れも国の重要文化財に指定されているとのこと。
 寺のパンフレットでは、左の宝塔が正安4年(1302年)のもので一番古く、五輪塔<中>が嘉元2年(1304年)、同<右>が貞和5年(1349年)のもの。
 このどれがそうなのか詳しくは聞かなかったのだが、草麻呂氏は野谷光盛の墓だと仰っていました。野谷光盛とはこの阿育王塔を発見した武士であるから、ここに墓があってもおかしくはないが、寺のパンフレットでは墓のことは何とも書いていない。そのような伝承もあるということなのでしょう。
 阿育王塔に目をやると、丁度日が射して先ほどよりも表情が豊かになった感じがするので、もう一度とカメラを向ける。

(阿育王塔)
​ 正面からもう1枚。

(同上)
​ 阿育王塔を背に、健麻呂氏のカメラで5人並んで記念写真撮影。
 石段の数を数えながら下る。158段間違いなくありました。
 やり過ごした本堂の方に回る。

(山門)
 山門を入ると、正面に石仏。

(本堂前の石仏)

(本堂)
 ​石塔寺は天台宗の寺。本尊は聖観世音菩薩で秘仏。
 御前立は十一面観世音菩薩。
 石塔寺を後にし、桜川駅前へと引き返すこととする。
 途中にあった洒落た建物は、竹ノ鼻文化センターという施設でした。
 望楼のようなデザイン。高岡は伏木の廻船問屋の建物にある望楼のことなどを思い出す。

(竹ノ鼻文化センター)
 時刻も正午過ぎ、頃合いもよし。
 喫茶店「来夢来人」で昼食としました。
 本日はここまで。続きは明日です。(​ つづく ​)
​​​ ​​ ​​ ​​ ​​





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最終更新日  2020.03.09 15:17:05
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