under the roseが、ギリシャ神話から生まれた「秘密に」という意味のイディオムであることは、おわかりいただけましたね。次に紹介するbed of rosesは、詩から生まれたイディオムであると言われています。意味は「安楽な状況」「愉快な状況」。
覚えているでしょうか、シェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』で、牧師のヒュー・エバンズが決闘に向かう途中に口ずさむ変な詩を。クリストファー・マーロウの詩を勝手にアレンジ(多分正確に覚えていないせいですが)して、歌っていた詩です。ウェ-ルズ出身のエバンズは訛りが強いので、beds of roses をpeds of rosesと発音しています。
そうしたエバンズのお気楽さからこのイディオムができたかどうかはわかりませんが、オリジナルのクリストファー・マーロウの『情熱的な羊飼いの恋の歌』の中では、beds of rosesは恋人のために作るバラの花壇のことです。
And I will make thee beds of roses And a thousand fragrant posies,
bed of rosesは現代のロック歌手ボン・ジョヴィにも歌い継がれています。歌の題名もそのままの『Bed of Roses』。歌詞を抜粋してみましょう。
I want to lay you down in a bed of roses For tonight I sleep on a bed of nails I want to be just as close as the Holy Ghost is And lay you down on (a) bed of roses
a bed of rosesはこの場合、文字通りバラの花が敷き詰められたベッドのことだと思いますが、甘美な生活という意味が込められていますね。lay you downは「お姫様抱っこ」でベッドに横たえさせることでしょう。a bed of nailsもイディオム的で、日本語的には「針のむしろ」といった意味になります。傷つきながらも恋人を思う恋情を歌っているようですね。ボン・ジョヴィの『Bed of Roses』を知らない方はこちらをご覧ください。