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2023年03月16日
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カテゴリ: 本にまあ
私は映画やドラマを見る前に内容を知るネタバレが嫌いで、極力避けるようにしています。

自分が見た映画の感想をここに書くときも、ストーリーの展開や結末は書きません。
でも、世の中にはネタバレというか結末を知っておいてから映画やドラマを見る人が多くいます。
それが私にはどうしても理解できなくて、不思議でなりませんでした。

「映画を早送りで観る人たち」(稲田豊史著 光文社新書)を読み、理由が納得できました。



この本には「ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形」という副題がついています。
映画を倍速で見る、10秒飛ばしで見る、予めネタバレを見る、には共通の理由があると言います。
映画やドラマを見る目的が、一種の「コンテンツの消費」だからです。

私は映画に「感動体験」を求めます。最後の最後に、いい意味で作者に裏切られる快感を求めます。


したがって「コンテンツ」は、できるだけ効率的、合理的に消費することが優先されます。
また、他人によって裏切られることで快感を得るのではなく、自分の「好き」を補強しようとします。

他者の視点よりも自分の視点を最優先し、自分の価値に合うものかどうかを基準に映画を見ます。

だから早送りをし10秒飛ばしをしネタバレサイトで結末を予め知っておかないといけないのです。
そうしないでまるまる2時間を費やしたあげく価値に合わない映画を見てしまうのは「失敗」です。
ここでは映画に感動を求めるのではなく、自分の「好き」を補強してくれる快感が求められています。

ただし、筆者はこうした傾向を否定しているわけではありません。

曰く、技術の進歩は常に”良識的な旧来派”によって不快感をもって論じられてきた、と。
いま世間を見渡すと、この早送り視聴は旧来派にはあらがえない流れになっている。
コンテンツの作り手も、それに合わせた作品作りをするようになっている。

旧来派が何を言っても、それが世の中の流れなのです。


ただ、私は映画に感動を求め、どんでん返しを求め、もう少し旧来派のままでいたいなと思います。


いやー、映画って本当にいいものですね(死語)。





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最終更新日  2023年03月16日 11時49分34秒
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