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2024年01月20日
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カテゴリ: 本にまあ
「思春期のトリセツ」(黒川伊保子著 小学館新書)を読みました。



私には孫が4人います。そのうちの一人、中学生男子がもうすぐ誕生日を迎えます。私は孫達が誕生日を迎えるたびに、毎年その子に合う(と私が思う)本を一冊ずつ送ってきました。小さいときは文字のない絵本だったり、少し大きくなると日本や世界の名作だったり、また子ども向けの図鑑だったり。孫の顔を思い出しながら本屋さんであれこれ吟味するのが楽しい時間の過ごし方でした。

そして最年長の孫はいま思春期まっただ中。大人向けの本でも読む年齢です。そこで今年送ることにしたのがこの本。

本の題名からしてこれは思春期の子どもを持つ親に向けた本ではあります。たしかに親である私の息子と嫁にも読んでもらいたいと思います。でも、同時に中学生が読んでもいい本ですし、私としてはどちらかと言えば彼に読んでもらいたいと思いました。著者の黒川さんも親子で読めばいいと記しています。

黒川さんは脳科学、そして人とAIの会話の専門家。その立場から男性脳や女性脳の特徴を踏まえた本を著しています。

内容は科学的知見に基づいて書かれているためにどれも胸にストンと落ちるもので、しかも人にあたたかいのです。トリセツ、すなわち取扱説明書の体裁を取りながら読んでいて私には感動の連続でした。たとえば思春期を迎えた子どもに対する性教育を扱ったところでは、女性の身体的特徴を科学的に説明した上で、思春期男子に「一生をかけて命がけで相手を守る」ことがなぜ大切なのかを述べます。

倫理や道徳の教えではありません。それが人類のオスとしての役割であるということを知識として伝えているのです。

とかく思春期の子どもは扱いにくい。でもそれが彼らの発達段階において当然やってくることであり、否定することでもない。どんなに理不尽な行動をとっていても、とんでもない要求をしてきても、それが子ども脳から大人脳への変化の過程で起こる一時的な現象なのだとする著者の物言いにはとてつもない説得力があります。

思春期の子どもを持つ親にも子どもにも是非読んでもらいたい一冊だと思いました。





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最終更新日  2024年01月20日 12時52分22秒
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