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2021.09.23
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カテゴリ: 本日読了
2021/09/23/木曜日/晴、夏回帰




〈DATA〉
福音館書店/1970年出版
カルロ・コルローディ著/安藤美紀夫訳/臼井都絵
原題「Le Avveture Pinocchio」1883刊行
#次回定例会お題本

〈私的読書メーター〉から
〈話の展開は突拍子もなくてまるで双六のよう。ナンセンス好きな、かつて子どもだった事を覚えている向きには好まれそう。斜めに読めば天路歴程の子ども版か放蕩息子の帰還かヨナの話、のテイストを持つキリスト教世界の説話物語の印象も。とはいえ大人向け後書きにあるように、イタリアの民族的土壌から生まれた人形劇や仮面劇が下敷とも思えば、もっと古層に根ざしたものでもあろうか。ものいうコオロギ、侍女のカタツムリ、空色の髪の仙女などの多彩な語り口。そして白眉はやはり操り人形のピノッキオが忽然と人間の男の子に転じる所。愛の魔法。〉

な、訳だけど。
ジェペット爺さんによって喋る丸太ん棒は操り人形に生まれ変わる。このお爺さんは貧しくて本物の暖炉もくべる薪も無い。壁に暖炉の絵を描いて寒さをやり過ごす。マッチ売りの女の子みたいに。



出奔した先の人形劇の親方が、貧しいお爺さんにあげるようくれた五つの金貨も、あり得ないお金儲けのうまい話に乗って結果全て失ってしまうピノッキオ。

ピノッキオに殺されかけた「物いうコオロギ」が再びピノッキオに苦言を呈してくれたのにねぇ、ヒトは自分に都合の良いことしか耳にしたくないってこと?

ありゃ、ピノッキオ=未熟な人間、かしら

では未だにあり得ない投資話に乗るのは「木の脳みそ」?尤もピノッキオは、手元のお金を増やしてお爺さんにもっとお金持ちになって欲しかったのだけど。

優しい心が目覚めても、正しい知識が無いと機能しません。

さて、窮地を救うのは「空色の髪の少女」がフクロウとカラスと物いうコオロギの医師にピノッキオを診させ、回復させます。

砂糖は舐めたがるけれど口に苦い薬は飲みたがらないピノッキオに手を焼きながら辛抱強く介護する少女=仙女さま。

仙女さまは母の愛の象徴?こんな存在がいれば世界のどの子どもも死なずに済むのに。

詐欺で盗まれた不服を裁判に申し立てるも逆に罪人になり投獄されてしまうピノッキオ。

腐敗した権力の元では法治なんて紙切れより軽く薄いのかもねえ。

放免となるも苦難は続く果てに空色の髪の少女の家に戻り彼女の死を知り慟哭するピノッキオの心はここに完成?



あー際限なく続くピノッキオの双六活劇冒険。蛇を笑い殺したりロバとなって皮を剥がれたり。そしてとうとう、大海原のサメのお腹の中で ジェペット爺さん再会クライマックス。最後のローソクも燃え尽き、暗いマックス!

諦めるお爺さん、励ますピノッキオ、いつか負うた子に教えられ。マグロの背中に乗って海岸へと帰るオデュッセイア、ならぬピノッキオは心改めて身を粉にして弱ったお爺さんの世話を焼き、夜は刻苦勉励の日々。

ようやく自分のボロ着を買い換えるくらいお金が貯まり、町に出かけるところで、仙女さまの侍女のカタツムリに出会い、仙女さまはすっかり落ちぶれ瀕死の状態である事を知らされる。新しい服のためのお金は全部カタツムリに渡すピノッキオ。

あれ、ここで逆転が生じている。鏡面の右と左の鏡の立った地点は真っ暗なサメのお腹で見たローソクの明かりであったか。

この物語が書かれたイタリアの歴史を見れば、お爺さんは国、仙女さまは国の魂かもしれぬ。真人間になるって心を持って自分の頭で考えること、と声かけてもらったみたい。






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最終更新日  2021.09.23 10:04:06
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