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2021.12.08
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テーマ: 読書(8190)
カテゴリ: 本日読了
2021/12/05/日曜日

〈DATA〉

平凡社/重森三玲
2020年4月15日初版第1刷

〈私的読書メーター〉〈著者の自宅庭園訪問が叶わず。せめてもと本書を読む。いきなりお小言を賜る。床の書画、花卉の入れ替え、周囲の丁寧な清掃を説くが近頃の住宅は床どころか和室もない。しかし考えてみれば床とはよく考案された様式だ。誰もが忙しく家政の美麗を尽くせぬなら土井式お盆食事のように、ここだけは!を死守する二帖大庵床間9尺に濡れ縁付け、面前枯れた壷庭。そんな簡略な工夫もあるべし。桂離宮の鑑賞談は流石に息をのむ。庭における永遠性の文中、庭園発想の根源にある日本上古の自然崇拝のメタモルフォーゼ描写はまさに見立ての庭を眺めるよう。〉

桂離宮の章よりー「われわれが最高に敬意を払う点は、建築と庭園(茶室や路地も含めて)の全てが完全に調和したものとして造営されていることである。」
「その本来の美的構成が、茶の湯の極意を心得ているものでなくてはできないはずである。台子の曲尺(カネ)を中心として道具の扱いが秘事口伝の心得がなくてはあの建築と、あの庭との相関性は出てこない筈である。」

それから具体的描写が続く。

御幸道を進む敷石の直線と蒲鉾型の自由な小石敷は中門を前に線を外し、飛び石が南北線をほぼ示し、四つ目形敷石から古書院玄関の踏石の角へ伸ばす線。踏石は更に逆に振る配置など

「台子曲尺の陰陽和合の『峯ズリ』の極意からのみ判断され」「当時の大茶人小堀遠州あたりでないとできない芸当」という。桂離宮作者が不明であるとして、後の資料「桂御別業記」の中の策定者及びその手がけた庭を連ねる。

これがまた訪ねたい庭がぞろぞろと。

続く章は修学院離宮。
こちらは若い頃私も訪ねた。京都で一時お茶のお稽古に通ったときにお師匠さんから特別拝観券を分けて頂いて。秋の明るい日だったが、もはや夢の如く記憶も朦朧だが、その後のトレッキングの度にあの庭の印象だけが思い浮かぶ。

それまで何度か訪れ特に感懐を覚えなかった嵯峨野祇王寺。それが10年ほど前のある日、小さな前庭を見て突如として雷に打たれる体験、ああこれは宇宙を写している!という体験が庭への畏敬の始まり。





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最終更新日  2021.12.08 07:46:57
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