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2022.02.15
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テーマ: 読書(8198)
カテゴリ: 本日読了
2022/02/12/土曜日/晴

〈DATA〉
株式会社河出書房新社/川本直
2021年9月20日初版印刷
2021年9月30日初版発行
装画 TANAKA AZUSA
〈私的読書メーター)
〈うむむ。騙され戸惑い弄ばれ感疾走。川本氏は覆面作家アンダーソンの回想録である本書を訳すが、それは20世紀アメリカ文学の裏面史とも言える内容だった。1968年政治の季節、NBCトークショー「文学の今」の放映シーンが真に迫る。いや爆笑。ホスト役A・ウォーホル始めトルーマン、ノーマン、ゴア・ヴィダル(←未読)それにジュリアンら今をときめく作家の個性炸裂にM・ジャガーのシャウトが被る。放映に続くアクシデント迄がハイライトか、川本氏登場後ややぬるい。プルーストが小説で示した「書くとは何か」実はこれが小説の主題?〉

パローレとリテラを象る二人、それはジュリアンとジョン。歌い踊るジュリアンと資料を収集し編集し記録するジョン。

この二つの行為によって創られる小説というものを、評論家である著者が物語の中に落とし込んだ配置。著者でもある?ジョンのナラティブ、プルーストを踏襲した小説でありアメリカの一時代を活写した古今東西物語案内、といえるのかも。

ジョンの「失われた時を求めてを読み終えた二十歳、最終章の『見出された時』に驚嘆した。小説は問いだと言われるが、プルーストは答えを出していた。失われた時を求めては難解だと言われるが、それは間違いだ。ここまで手の内を見せてくれる小説もありはしない。失われた時を求めては如何にして小説を書くか何故このように書かれたかについて書かれた小説だと読者は知るのだ。」

この部分はジョンに被せた著者の独白のように思う。これはプルーストみたいに描いてみた小説。振り返ってみた歳月は第二次世界大戦終戦前から60年ばかりの、アメリカ文化を野蛮なものと低く見てパリやイタリアで過ごした、その一時代のアメリカ人作家の心象。



この努力が、ジョンなる人物を骨太くしたと思う。この段落のアリアのような歌い上げは素晴らしい。

フィリップス・エクセター・アカデミーとかユニオンスクエア側の書店とかサンタマリア・ノヴェッラとかジバンシーとかハリーズ・バーとかに幻惑されていると本質をこぼしてしまう。それらは 音楽でいうトリルの如き、ジュリアンのドレスのフリル如きもの…と想像したところで、はっ!

ジュリアンってあの大島弓子の「ミモザ館でつかまえて」の亜麗じゃないの⁈という思いが拡がる。亜麗って悪魔って字に似てる、と平凡な女の子である主人公がため息つく…
(1.2.3では遅い)touで立て♪
亜麗がブラウスのフリルを震わせてタンバリンを腰に当て歌い踊る、あのイメージが凄く喚起されるんですけど。あー記憶が靄る。大島弓子作品は現在別の場所に保管中で確認できない。やっぱりトリルもフリルも好きだわ。

本に導かれ、『ブライスヘッドふたたび』
『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』を逍遥したい。








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最終更新日  2022.02.15 08:54:22
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