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2023.08.22
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テーマ: 東北紀行(137)
カテゴリ: 旅日記


2023/08/22/火曜日/もう処暑なのだ

先週金曜日から日曜日にかけて、バス旅に参加した。修学旅行を除けば、生まれて初めてバスガイドさんのいるツアーである。

西馬音内盆踊り ツレのご招待でなければ、参加しない?できない?費用対効果予算、である。私なら台湾辺りで費やす予算。

お囃子の開催される花輪はともかく、盆踊りの西馬音内は車でアクセスするしかない。
近場には宿もない。駐車場をどうするか、日付が変わって泊まる宿の手配は?

などなど考慮の末、このツァーとなったらしい。
旅行会社に桜咲く前頃に問合せたら既に完売。
すごい。熱気を感じるなあ。

キャンセル待ち申込で幸運にも急遽参加が決まったのは七月に入ってからだった。

東京駅八重洲東口でいつも出くわす、ハタ持ち添乗員さんを先頭に、一列に並ぶグループの一員となるべく北口に集合した。

列に加わると旅のワクワクよりは含羞が滲んで節目がちに申し訳なさげに歩みゆく。慣れぬ集団歩行


そういえば、海外一人旅をしていた昔日には、あちこちでバスから繰り出す同胞旅団に出会した。

甲高い日本語の津波と共にドアから繰り出し、判で押したようにカメラ連写の音なして、瞬く間に引き上げていく。

その様相を外から眺めると、彼らには見えない頑丈な皮膜があって、その内部には頑なまでに日本が充満しており、ついぞ外国の地の実態の何ものにも触れ得ず帰国するのではないか

そんな感慨を抱いたものだった。

それから四半世紀ばかり後の、東北大震災の翌年。アラン島を一人自転車巡りした時にも日本人を乗せたバスが走っていた。

その時窓越しに目があった若い女性は、確かに含羞帯びた色をその目にうかべていたのである。

何となしに、四半世紀の成熟を私は同胞人に感じ入ったのだ。


旅は含羞を含むものだという了解が私にはあるのだな。


例によって旅に同行する書籍


仙台までのやまびこ内で読んでみる。
これが実にどんぴしゃ、どんどんひゃらら

二百年前の菅江真澄の漂流した辺りを、 真澄が書いた事、ではなく書かれなかった事、 内容に目を向けて、二つの時代の東北を漂流する  簾内敬司 氏の視点が優れている。文体も実に好ましい。


そして、序章でいきなり真澄が信濃を発って出羽國雄勝郡で新年を迎えるという1行に出くわす。

その地は湯沢の近く、信濃からは出羽三山、鳥海山を越えた先で、真澄は春先には 湯沢の南、雄勝郡の西馬音内の庄、小野郷 へ向かう、とある。

まさにこれからツァーが盆踊りを観に行く所ではないか。


小野郷の小野の村。一千年の昔の美貌と才媛、歌で名高い 小野小町の生まれ故郷 とのことだ。


この章の小野小町の考察も、本と共に実際この地を歩けば更に認識も感興も改まる。


8世紀半ば、蝦夷との戦いに明け暮れるみちのくの出羽柵が北進し、雄勝郡が建てられた。その国司に遣わされた官吏が小町の父の小野良実だという。

本書からは逸脱するが、小野氏は琵琶湖南面を領地とした渡来人で、何と小野妹子から小野洋子へと連なると白州正子で読んだ記憶がある。


著者は序章の最後に、雄勝にはいつも八月に訪ね、西馬音内で盆踊りを見ると記す。さて、著者とどこかで行き違ったろうか。








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最終更新日  2023.08.22 11:37:43
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