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2023.09.15
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2023/09/15/金曜日/やはり熱帯続く


第二部


寿式三番叟

鑑賞ガイド冊子の表紙を飾る翁面は古風な写し。
装束の紋様は、バチカンの天井模様に酷似していたんではなかったか。


休憩時間には2階食堂の休憩コーナーの薄暗いテーブルでコンビニおむすびをさささと食べ、再び本日の二幕目。

菅公の雷神変身大魔王振りに当てつけられていたのに、ここは気分を一新の とうとうたらり

◼️ 柳は緑、花は紅数々や、浜の真砂は尽きるとも、尽きせぬ和歌ぞ敷島の、神の教への国津神 治る御代こそ目出度けれ



菅原伝授手習鑑 

四段目 
北嵯峨の段

菅公の 御台所 の隠れ家に、お世話する八重と春。ここにも時平の手下が追っつけて、御台所を捉えようとする。
長刀構えて敵と立ち向かう健気な八重も儚くなり。ああ桜丸の女房もここで果つる定業。夫婦二人は冥土の旅支度となれり。
あわやの危機を救った怪しい山伏の正体いかに。

◼️ 「追つ付け吉左右(きっそう)お知らせ」と這うばうしてこそ急ぎ行く


寺入りの段

一方、芹生は京の外れの寺子屋にお師匠 武部源蔵 の子どもとくらまして、菅公長子の 菅秀才
百姓倅の子らに混じれば忽ち匂い立つ高貴なお姿。

今日からお師匠さんの元で習わせたいと親子連れが訪ねくる。

◼️ 愛に愛持つ女子同士、来た女房はなほ笑顔
「私事はこの村外れに軽う暮らしてをる者でござりまする。この腕白者を御世話なされてくださりよかと…


寺子屋の段

切 豊竹呂太夫
  鶴澤 清介
後 豊竹呂勢太夫
  鶴澤 清治



豊竹呂太夫は、 十一代目豊竹若太夫を襲名 とか。贔屓から、待ってましたの声かかる。引き込まれ、呂太夫の語り口滑らかに太棹と共に一本の舞台となる。

呂勢太夫 が演じる松王丸の複雑な心情を噛み殺した笑いの様、人情絞られる一級の芸術なり。涙ルイルイ。



思い詰めた様子で師匠の源蔵が外出から帰る。実は菅秀才を匿っていることが漏れて、その首をうちとれと時平家来に命令され絶対絶命の淵に立たされていた。

身代わり立てようにも村の子では似ても似つかぬ。首の検分は家来の中で唯一菅秀才を知る松王丸が果たすことになる。

源蔵は寺入りしたばかりの子の風貌が麗しいことを認め、この子を身代わりとして白台に載せ差出す。
この身代わりに気付かない筈のない松王丸は、菅秀才の首であると言い切る。時平の家来らはその首を携え館へと戻る。

そこへ身代わりの子の母親が戻り、あわや源蔵に斬りかかられた刹那、刀を避けた子の文机からは死に装束がはらりとこぼれ落ちる。

実は母は千代。夫の松王丸と企て我が子を犠牲に恩義ある菅公の御台所と長子を助けたのだった。

◼️ 「弟子子といへば我が子も同然」「サア今日に限つて寺入りしたはあの子が業か、母御の因果か」「報ひはこちが火の車」「追つ付け廻つて来ませう」と妻が嘆けば夫も目をすり「せまじきものは宮仕へ」と共に涙にくれいたる


五段目
大内天変の段


竹本 小住太夫
鶴澤 寛太郎

おおお、この大切な仕舞いの段を 小住太夫 が。
織太夫と

三味線の寛太郎 はえ?大丈夫こんな若手と思ったら、従来の演奏とは異なるかき鳴らし。なんかもっと時流でありつつ、東北や沖縄などの地域が香りたつ演奏というか、これはこれは楽しみと思わせてくれた。

通して観劇すれば、菅原伝授手習鑑はやはり五段目までを演じて座りが良い事を知る。

五段目を蔑ろにしていると嘆いた近松門左衛門の、今年三百年忌に良い供養ではないだろうか。



天変の続く京では菅公の汚名がすすがれ、上皇により秀才の菅原家相続が認められた折も折、時平は怒り焦り、秀才を亡き者とするその時

側近は雷に打たれ即死、時平の耳より二匹の蛇出て、桜丸と八重の亡霊に変じ、時平を懲らしめる。

菅秀才と姉の苅屋姫がトドメを刺し仇討ちする。


少し違和感を覚えたのはこの件。優雅な裏若い苅屋姫と幼い秀才が刃物片手に瀕死の時平にトドメ、というのは今令和の世にはちと生臭い。

終わりは菅公の名誉回復のハッピーエンドに重点を置いても良いのではないだろうか。


「せまじきものは宮仕へ」と共に涙にくれいたる


この語り口、
今の世でも涙くれる善良な夫婦の多い事願うばかり。





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最終更新日  2023.09.15 10:41:57
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