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2007年03月28日
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カテゴリ: 考古学
先日登った、 宮山墳墓 から出土した特殊器台は「宮山型」といいます。
わかりやすい説明と大きな写真 が載ってあったので、参考までに紹介します。

 弥生時代末期から古墳時代前期にかけて、吉備地方特有に見られた特殊壺と特殊器台は、やがて埴輪へと発展していったと考えられています。特殊壺・特殊器台が埴輪に転じていく過程を、代表的な型式の変化をもとに見ていくと、次のようになります。
立坂型(弥生時代)→宮山型(弥生時代)→都月型(最古型式の埴輪)→壺形埴輪・円筒形埴輪・朝顔形埴輪

 このようにして、特殊器台から円筒形埴輪が、特殊壺から壺形埴輪が、円筒と壺が合体して朝顔形埴輪が生まれたと考えられます。
日本の場合は決して「人柱」として埴輪が作られてきたのではない、ということが今では学会の定説になっています。実はそれを決定つけるためには、「宮山型」と全国に広く分布している「朝顔型」(器台の上のほうが朝顔の花のような形になっている)の間を結びつける「ミッシング・リング」が必要だったのですが、「都月型」の発見によってそれが決定付けられたのです。

先日その発見の場所になった、都月古墳を探して岡山市岡山大学から少し西側にいったところこの山に登りまた。春雨降る中、桜の咲き始めた津島小学校の横の畑を登っていくと、たんぽぽや踊子草いつの間にか花を咲かしていて、春が来ていたのだと思わされます。なんと残念なことに、藪が邪魔をして後一歩のところでたどり着くことが出来ません。つまり、どんなに重要な遺跡であろうと、岡山の場合、これほどまでに遺跡は整備されていないのです。ただ、収穫はありました。
07-03-24_09-51.jpg07-03-24_10-24.jpg
都月古墳の近くから見た津島の町並みと津島小学校の桜

たどり着いたところで、振り返り、下を見下ろすと、津島小学校からずっと南へ日本で代表的な弥生遺跡である津島遺跡のある地域が広がっています。この山の尾根に自らの墓を作った古墳時代初期のこの地域の首長は、この三角形の地域が丸々彼の守備範囲だったのかもしれない。ここの首長はこの景色が好きだったのかもしれない。時代としては、箸墓古墳の次の世代です。おそらくまだ大和政権は独裁色を強めていなくて、日本はまだ緩やかな連合体だった頃です。

《そのとき、約60年前、後世西日本といわれた地域で「全面戦争」を回避した英雄たちはすでに伝説の人となっていた。大和政権に受け継がれた吉備独特の特殊器台を使った祭祀はこの地域でさらに簡略化、そして儀式化されていき、それが大和にもつながれていっているようだった。器台は流行により、もう器台とはいえない寸胴の筒になってきていた。伝統ある器台製作者を擁する都月の首領は、それでもいいと思っていた》
‥‥‥というような場面を想像していました。

その後、他のところで古墳に至る道はまだほかにあることを知りました。また次の機会に何とかたどり着きたいと思います。







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最終更新日  2007年03月28日 23時29分04秒コメント(0) | コメントを書く
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