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西東京では日大三が日大鶴ケ丘との“日大対決”に勝利し、2年連続19度目となる夏の甲子園出場を決めた。夏の全国制覇2度、甲子園通算37勝を誇る名将・小倉全由(まさよし)前監督(66)から4月にバトンを受け継いだ三木有造監督(49)が初となる夏采配で、激戦区の頂点に導いた。(スポーツ報知) 日大三のエース・安田虎汰郎は昭和の名球会を愛し「村山実さんの闘志と小山正明さんの制球力を兼ね備えた投手になりたい」と理想を掲げる18歳とか。なんとも頼もしい高校生だ。 さて、日大兄弟校同士の対戦というと、昭和47年センバツの決勝戦、日大桜丘ー日大三高戦を思い出してしまう。日大桜 010 100 021 =5日大三 000 000 000 =0(桜)仲根、(三)小曽根、待井 この試合は、のちに近鉄で活躍する”ジャンボ仲根”こと、190㎝の長身エース・仲根政裕を擁しての甲子園初出場・初優勝だった。2連覇を狙う日大三は吉沢俊幸(のちに早稲田大ー阪急)や待井昇(のちに西鉄)らの好投手がいたが、桜丘打線が5点を奪い、仲根が完封勝利した。
2023.07.31
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「怪童」の異名をとった中西太さん。この中西さんの同世代の選手とはいったいどんな人たちだろう?と思い、中西さんと甲子園で対戦した選手を調べてみた。 高松一高時代、中西さんは甲子園に3回出場している。 1回目は昭和24年春。準々決勝で小倉北と対戦しスコア0-4で完封負けを喫した。小倉北(この年だけ小倉から校名を変更)には、前年夏の甲子園で5試合すべて完封し「無失点優勝」という大記録を達成したエース福嶋一雄(のちに早稲田大ー八幡製鉄)がいた。 2回目の同年夏は準決勝まで進むも、延長10回の熱戦の末、湘南にサヨナラ負けした。湘南には1年生でレフトを守る佐々木信也(のちに慶應義塾大ー高橋、大毎など)や、のちに高野連会長となる2番・三塁手の脇村春夫(慶応義塾大ー鐘紡)がいた。この大会では、創部4年目だった湘南が優勝し、初めて優勝旗が神奈川勢にもたらされた。監督の佐々木久男は信也の実父。高松 000 001 010 0 =2 湘南 000 110 000 1x=3 雨が降る中、湘南は一死後、3番・根本が二塁打で出塁、その後に安打と四球で一死満塁とすると6番・宝性が三遊間を抜ける適時打を放ち、2試合連続のサヨナラ勝ちを決めた。高松一はエース北村-小原の継投策も勝利につながらなかった。※なお、この大会から相田暢一さんが甲子園の審判員となり、2試合の球審を務めた。 3回目は昭和26年夏。戦時中に供出された甲子園球場の「鉄傘」が、アルミ製の銀傘で復活した。高松一は、初戦で秋山登(のちに明治大-大洋)と土井淳(のちに明治大-大洋)のバッテリーがいる岡山東(初出場)にスコア12-3で大勝した。岡山 100 020 000 = 3高松 007 400 10x =12 この試合、高松一打線は制球のままならない秋山を捕らえて序盤に大量得点し、7回には4番・中西が左中間にランニング本塁打を放ち、ダメ押しした。その後、福島商、芦屋を破り準決勝に駒を進めるも、平安にスコア3-4で惜敗した。
2023.07.09
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現役引退後はヤクルト、日本ハム、阪神、近鉄など数多くの球団で監督やコーチを歴任した中西太さん。その”熱血指導”ぶりは有名で「褒め上手」とも評された。 中西さんの指導法は、師と仰ぎかつ義父でもある三原脩が実践した”遠心力野球”の伝承と云われている。遠心力野球とは、三原の言葉を借りれば「選手は惑星である。それぞれが軌道を持ち、その上を走ってゆく。この惑星、気ままで、ときには軌道を踏みはずそうとする。その時発散するエネルギーは強大だ。遠心力野球とは、それを利用して極限まで発揮させる・・・」。 具体的には・・・、中西さんは言う。「簡単に言やぁ、人の長所を見て、合ったところで使うちゅう野球ね。それで自信を持たしてあげて、その中で短所を見つけてやれば、短所もスムーズに消えてゆく・・・」。 と言っても短所の改善が一番難しい。それは選手本人が自覚しているから。しかし短所について指導を請う選手に、短所から説明してはいけないと。「(そんな時は)じゃぁ、オマエ、何ができるか言うてみいと返す。で、コーチはそのあとに、なぜこれならできるのかちゅうことを説明できればいいわね」。 人は自分の得意なことや、何らかの気づきがあればグーンと伸びることがある。そんなときはコーチが放っといても、自らの推進力をもって成長するものだ。自分の”強み”を言葉にして伝えることが何より大切ということだろうか。 掛布雅之からは師と仰がれ、「中西さんは選手のいいところをどんどん引き出してくれてね。それで欠点を補っちゃうんだよ」と話したことがあった。 <参考/『伝説のプロ野球選手に会いに行く』(高橋安幸著、廣済堂文庫)>
2023.07.08
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