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海外で、わざわざ日本のコーナーに行かなくても・・・とも思ったけれど、何がどう展示されているかにそそられて、大英博物館のJapanのセクションにいってみると・・・・。ゲゲゲ・・の水木しげるのマンガが展示してありました!『のんのんばあとオレ』だ)))。なんでこのぺージなのかは???
2010.09.24
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連休前に買い物を・・・ということを、やらなくなって久しい。私の食材買い出しは、行きつけの魚屋さんにもらった「中央卸売り市場開市暦」に沿って行うことにしている。改めてカレンダーを見ると、GWや年末なんて、スーパーでは4,5日に前の仕入れた魚を並べていることになるわけだから、長期のお休みの期間に新鮮なものにはなかなかありつけないということだ。もちろん、スーパーさんには、巨大で安定した冷蔵庫という強い味方があるからこそ、これが可能なのですが。我が家の冷蔵庫に詰め込むよりは、お店の冷蔵庫に預かって頂く方がずっと安心美味と読んで、まとめ買いはしない。そんな我が家の今日のお昼ごはんは保存食でソーミンチャンプル。島ラッキョウとお菓子を作ったときに残った卵白、鰹節で、塩コショウ味のソー麺炒め。実に旨いです。
2010.05.04
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いや~~~~、随分長い間お休みしてしまいました。22~26日、鹿児島へ行ってきました。鹿児島では、端午の節句に、灰汁に浸けこんだ糯米を孟宗だけの皮に包み、灰汁汁で炊いた「灰汁巻(あくまき)」が、粽代わりに食べられており、4月下旬には、あくまきを作るための木灰や竹の皮が売りだします。元々は、保存食としての食べ物だけに、とても日持ちのよい食べ物。皮の外にカビが生えても、中は変質がありません。その作り方のプロセスを、新・サイトでご紹介しました。http://epice35.jimdo.com/コラム/はちまきちまき/ごらんくださーい。
2010.04.29
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先日、浅草橋の「フーシャン」で、おまかせコースをお願いしたら、魚の浮き袋「魚肚(ユィドウ)」の料理【皿手前中央】が入っていました。魚肚は、イシモチ科のお魚の浮き袋。精力増強効果があり、肺を強くし、男性の不妊症にも効果があるとされる補腎の食薬でもあるらしい。コラーゲンいっぱいなので、もちろん女性にだってウレシイ食材。思えば「高級食材」と呼ばれるものには、食材の下処理が大変なものはもちろん、ぷるぷるコラーゲンを豊富に含むものが多いように思う。コレステロールを嫌っていると、コラーゲン摂取が減ってくる。食べ物を栄養素や数値でとらえるのではなく食べ物として全食(全ての部位をバランスよく取る)ことを心掛けることの方が健康にも美容にも近道のような気がしている昨今。鯛のお刺身を食べるなら、是非とも皮と骨、頭で出汁をとったお吸い物と共に食したい。レバーもホルモンも、砂刷りも、鶏皮も、鶏ガラスープも・・・。果物や野菜も、葉っぱや茎、皮、種、果肉で、それぞれ異なる働きがある。柿の実は体を冷やすけれど、ヘタの部分は温~平。(※柿帝=「してい」は、しゃっくりや嘔吐を止めてくれる)スーパーで買い物をする日常では、なかなか難しい部分もあるが、節約ライフがコラーゲン生活に通じることもあったりして(笑)。こんなことを思いながら、閉店間際の魚屋で、売れ残った鯛のアラを格安で買い込んでしまったワタクシ。コラーゲン一杯のお味噌汁とお吸い物、カマの塩焼き、煮付けで、今日明日は案外ご馳走になりそうだ。
2009.09.20
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九龍島からの香港VIEW
2009.09.01
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名前に惹かれて買ってしまったセット。「八珍養顔湯」なんだか若返りそうな名前))))。中身を分析すると、センキュウ、トウキ、芍薬、熟地黄、党参、ブクリョウ、甘草、棗、白木'。温めて、血を養って、流れを良くして・・・といった感じの処方かな。
2009.08.21
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こんなセットも・・・。
2009.08.19
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今のところ、何とかほとんどクーラー無しで過ごすことができている。とうもろこしの髭入りはと麦茶と酸梅湯、緑茶を気候に合わせて飲んで、夏バテ対策も上々。中国南方の人の夏対策は、コレかしら?庶民のお店で購入した「涼茶」パック。「五花茶」。”五種類の花が入っている”と解説してあるガイドブックなどもあるけれど、「五香粉(ウーシャンフェン)」の五が「沢山」を意味するように、沢山の花を指しているのかも。こちらもバラしてみると、6~7種類はいっているみたいだ。菊花、金銀花、木綿花、夏枯草、葛花、ケイ蛋花・・・・。最後の二つは、どれっちがどっち・・・???
2009.08.17
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喫茶する時、そのお国柄らしいお菓子や飲み物が気軽にいただけるというのは、なんとも嬉しい。昨今では、何処に行ってもスターバックスだの何とかカフェだのといったチェーン店ばかりで・・・いや、 値段も場所も時間もお手軽でとてもいいとは思うけど、緑茶という素晴らしい「涼茶」が、和風喫茶にでも入らない限り、缶かペットボトルでしかいただけないというのは、ブラックバスみたく、外来品種が在来種の居住区を圧迫してるみたいな構図で、なんだか寂しい。グローバル化した世の中で、飲食の生態系も、確実に崩れていることは否めない。だからこんな看板を見ると、つい嬉しくなって、どれどれ・・・と、歩み寄りたくなるのだ。黒胡麻のお汁粉、緑豆と昆布のスープ、タピオカとココナッツミルクベースのフルーツポンチ。小豆ベースのお汁粉、白木クラゲとパパイヤのデザート、南瓜のお粥街角で、コーヒーボンベを背負って試飲宣伝するスターバックスのスタッフ。人海戦術っぽい販促が、ある意味マカオらしくほほえましかったけど・・(苦笑)。
2009.08.16
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涼茶が如何に生活文化に溶け込んでいるかを痛感したもう一つのシーンがコレ。観光地の界隈にあるスタンドでも、コーラ、ファンタなどの清涼飲料が売られている一方で、ちゃっかりこれらの涼茶が鎮座していた。左から、 ●鶏骨草:「鶏骨草」という小枝の乾燥を煎じたもので、肝機能を整える。 ●花旗参?:降火・・とあるから、こちらも熱を取るもののはずですが・・・五花茶のようなものかも?? ●夏枯草: これも小枝の乾燥した薬草を煎じたもので、涼茶。 ●竹蔗茅根:サトウキビと茅根、人参、クロクワイ、を煎じて氷砂糖を加えたもので、止血、利尿に効果があり、肺を潤し熱を取る飲み物。
2009.08.13
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市場の近くに、地元の人たちが気軽に利用する「薬茶スタンド」が・・・。定番メニューもあるが、お客の体調に合わせて配合を調整してくれたりする。私がメニューから選びかねていると「舌を見せなさい」と、ボディーランゲージで言ってくれたので、べぇ~~~~っ・・・と舌を出してみせる。「よっしゃ!分かった、わかった」といった素振りで、右のポットと左のポット、奥から少し・・という具合に煎じ薬を小鍋に入れていき、IHで温めて、茶碗にドブドブッと注ぐ。「はいよ」・・と目の前に置かれた濃い茶色の薬茶は、苦みがあって、何とも泥臭かったが、親子連れがぐびぐび飲み干す姿を見て、私も負けじと一気飲み。こんな飲みにくいものがこれだけ繁盛しているなんて・・・。生活文化として、しっかり根付いていることを実感する。一杯 5~10元(70円~150円ぐらい)の養生法也。 <1950年創立の海清純涼茶> メニュー一覧 ●廿四味 口苦目赤 温熱積滞 感冒伏熱 常飲防病 ● 清肝鶏骨草 飲食不節 腹悶脹満 _重肢倦 夜眠烟酒 ● 五花茶 明目健脾 清肝潤肺 利水清腫 小孩積滞 ● 茅根竹蔗水 __潤肺 消熱利水 ● 天冬洋参茶 益気安神 _煩利眠 清心降火 養陰清熱 ● 止咳茶(寒咳) 風寒咳嗽 幹咳喉癢 痰黄質_ 胸悶肋_ ● 感冒茶 頸背肌痛 悪寒発熱 流涕噴_ 鼻塞咳嗽 ● 清熱解毒茶 咽喉疼痛 胃火牙痛 口舌_瘡 虚火痰核 ● 排毒_湿茶 暗瘡紅疹 胃悶腹脹 腸胃不適 利質排毒 ●口腔茶
2009.08.12
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原産地の野菜、まだまだーっ!こちらは、黒慈姑(くろぐわい)。日本の慈姑とはひと味違って・・黒々としていて、どこか力強い。クロクワイは、余分な熱を取る働き(清熱)、痰を取り除く働き(去痰・化痰)があるという。クロクワイのデンプンを利用して、「馬蹄粉」という粉もアリマス。南国なんですねえ~~~。
2009.08.10
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これはひゆ菜。中国南部の夏野菜らしく、偶に横浜の中華街なんかでも売られていることがあるみたい。おひたし、汁物、炒め物・・・に・・・。炒め煮のスープにすると、こ~んな感じ(!)。とても栄養価が高く、ビタミンA,B,C、E,の他カリウム、マグネシウム、ナイアシン、鉄分はほうれん草の3倍と、ミネラルも豊富。その上、体内の熱を取ってくれる「清熱瀉火」作用があるというから、これはまさに盛夏の栄養食。原産地の野菜、流石に美しい!
2009.08.09
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レイシについては、先述したが、コチラのは流石に原産地最寄り故か、日本で入手できるものより色付のよいものが枝付きで売られている。暑い時期に暑い所へ旅する醍醐味は、こんなところだと実感。こちらのレイシに毛が付いたみたいなのは、ランブータン(紅毛丹)。こマレー語の名前だけにマレー原産のレイシの親戚。そして、茘枝に似て否なる「竜眼(リュウガン)」。血を養う美味しい食薬でもある。乳白色でちょっと葡萄を思わせる透明感ある淡白な果肉だが、食材辞典を引くと、ビタミンA、B1、B2、C,P,ブドウ糖、タンパク質、ヒアルロン酸(!)などを含むとある。美容に良さそうデス~。
2009.08.08
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場外の様子もこれまた、勝るとも劣らずの賑わい。9時過ぎ、この1m足らずの台の上で店開きしたのは豆腐屋さん。「岩豆腐」なみの硬いお豆腐と豆乳を売る。これならゴーヤチャンプルにすぐに使えそう・・・。豆腐の加工品は、実に多様で、厚揚げ、油揚げの類はもちろんのこと、干しドウフ、押ドウフ等様々。こちらは、サイコロの厚揚げとまん丸に膨れた生麩の油揚げ。珍しそうに眺めていると、オジサンが油揚げをひとつ、プレゼントしてくれた。まるで紙風船のように軽く、手で握るとくしゃっとつぶれた。中国では、中に好みのものを詰めて煮物にするのだとか。
2009.08.07
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干物、漬け物もいろいろ・・・。いりこ出汁の味噌汁にメザシも付けて、日本の朝飯ならココでも直ぐに作れそう。が! 漬け物は・・・・。かなり保存性重視(!?)。かなりの塩分で、かなり脱水済みのご様子。大陸育ちの薬膳の先生が「胃ガンの原因は(”塩分の高い食べ物”と言わず専ら)漬け物です!」とおっしゃっていた意味はコレか・・・。軽く洗い流すかそのままを刻んで食べている日本のそれとは別物と考えた方がいいかもしれない。保存食としては、干し野菜も充実していて、タア菜のような葉物も百合根も、乾物屋で豆やスルメと一緒に並んでいる。百合根は、潤肺止咳などで漢方薬にも使われる素材で広東省が主産地だ。
2009.08.05
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ーーーー西洋か東洋か??これまでの2枚の写真からすると、そんな言葉が出てきそう。しかーし! 市場を見れば、ココは大陸?広東か?・・・豚肉ののれんが下がる、チャイナ横丁。【マカオ半島北部の屋内市場:紅街市(ホンガイシー)豚肉売り場にて】ワンフロアーに肉屋がまとめられているが、肉は鶏と豚ばかり。羊や牛が無いのは、回教徒が少ないからかな?紅街市(ホンガイシー)は「庶民の台所」・・・と言いかけて、待てよ、行くとこ歩くとこ、やたらと食べ物が溢れているから「ココが台所!」なんて言えないのである。でも、肉屋や魚屋がこれだけ並んでいるのは、やっぱり市場ならでは。コレは鶏肉屋さん。左手前の烏骨鶏、本当に真っ黒でござんす。生きたモノしか買わないという中国人の市場だけあって、すぐ後ろにはケージがあり、コッコ、コッコと鳴いているのを、一羽ずつ目の前でシメていく。値段に殆ど差が無いのに少し驚いた。中国では、烏骨鶏と地鶏は同じ扱いなのだとか。鯉(に煮た淡水魚?)は、生きたまま中華包丁でグサリ。半身をえぐり取られ、浮き袋がプックリ膨れたままを並べてある。コレは活きの良さをアピールする為だそうだ。高級食材の浮き袋=乾物で「魚肚(ユィドウ)」といわれるものは、この種ではなくイシモチ科のもので、色が白く厚みがあり、油が乗っていて異種のものなのだとか。にかわ質が豊富で、漢方薬としても使われるらしい。精力増強効果があり、肺を強くするのだとか。グロい光景も、鶏や魚ぐらいなら、すっかり慣れっこになってしまった。内臓も、無駄なく利用する。砂肝は、塩漬けにして干し肉になるし、鶏の腸も、開いてキレイに掃除され「ホルモン」(・・と呼ぶのだろうか?)として売られる。同じアジア人でも、肝をしっかり食べている民は「肉食人」を感じさせる。この細々とした処理の様子を見ていて、初めて「肝入り」なんて言葉の意味が解った気がした。
2009.08.04
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ポルトガルが居住権を持って以来400年の街並み。地中海カラーの洋館と漢字のコンビネーションが、マカオチック。パステルカラーの明るい色調が建物の年代を不明にしている気がする。小さな漁村だったにちがいないこの島は、その立地条件諸々から、海のシルクロードの橋渡し的役割を担ってきた。私などやっと飛行機とフェリーで来たのに、ココには随分昔から日本人が往き来したり生活を移したりもしていたのだ。島の海岸縁一等地を覆うように建つテーマパークのようなカジノ群は、そのような感慨を台無しにしているようにも思えるが、足裏マッサージのおばさん達の雑談の内容は「昨日のカジノ」談。数千円でちょこっと遊んでちょこっとお小遣い稼ぎするようなノリで娯楽として楽しんでいる趣がある。ああ、麻雀文化の土壌なんだなあ~と思う。下町ムードのここのおばさんたちとはちょっと一線を画すが、ふと昔みた映画を思い出した。『ジョイ・ラック・クラブ』(1993年)アメリカLAの中国系移民の物語だが、いつものように麻雀台を囲んであつまる女性たちの秘められた苦悩がパイをカチャカチャかき回す音にかき消されるようで、何気ないルーティーンの中からにじみ出てくる女たちの心の変化が印象的な映画だった。マカオも、折々に難民が流れ込んだお土地柄。おっとり見えても、ここに暮らす人々のご先祖には、様々な物語があったことでしょう。数奇な歴史と重ね合わせつつ、カラフルな「歴史地区」街を歩く。
2009.08.03
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【マカオのランドマーク 聖ポール天主堂跡】書棚でホコリを被っていた香港&マカオのガイドブックは'97年版。タイパ島とコロアネ島がまだ二つの島のまま)))。今は、埋め立てられた部分がコタイ地区と呼ばれ、カジノタウンとして開かれつつある。10年前から「行こうかなぁ~」と思いながら、何となくご縁がなかった香港&マカオに、先日やっと行けマシタ。この頃、旅って不思議だなと思う。どんなに綿密にプランを立てて準備をしていても、急に行けなくなったりすることもあるのに、呼び寄せられているかのように、あれよあれよと、この前まで思いも寄らなかったところへ行けることもある。知人のTさんは、よく"そうねえ、お呼びがあったら(行こうかしら)ね・・” といういい方をなさるのだけれど、このスタンスがなかなかいいなあ~と思い、ワタシもこの頃は、意志の下の強引さをちょっと小脇に置いて、出来るだけ吹いてくる風に乗るふうにしている。そんな風にしていると、エネルギーも効率よく循環するし、風にも自分の気持ちにも素直に気付くことが出来るように感じる。ちょっとしたご縁とマイルのお陰でトントン拍子に出掛けたマカオ&香港。ささやかな思いを乗せた小舟の帆にもちゃんと風が吹いて、思ったところへ導いてくれた。
2009.08.02
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昨夜、ワールド・プレミアムライブSPで、最後になったマイケル・ジャクソンのコンサートを見て、懐古モードになってしまった。我が青春期と完全にオーバーラップしているので、思わず、学生時代のアルバムまで引っ張り出してしまう始末。あの・・・あの、あの身のこなし、あの繊細さ、あの完璧主義ぶり。2001年の映像。既にジャクソン・ファイブの他のメンバーとは「ほんとに兄弟ですかー??」と言いたくなる風貌になっているけれど、ダンスのキレは相変わらず素晴らしくて、ジーンとしてしまった。彼のダンスステップは、驚くほどシンプル。ステップそのものは、up, up, side, side, back, back・・・ってな感じでイーブンで、ターンも、クルクルすごく回っているようでいて実はせいぜい2カウントに2回,3回っているに過ぎない。 しかーし! 彼のターンは、まるでフィギュアスケートの氷の上のターンのように滑らかで、写真のように静止し、誰にも真似の出来ない「間」がある。バレエでもないのに、重力を感じさせないあの動き。)))あのカリスマダンスも痛み止めをバンバン打ちながらの賜だったかと思うと、凄味を感じる。思えば、'80年代頃のジャズダンスやらエアロビやらの発表会やレッスンで、ステップがシンプルなだけに、「BEAT IT」や「BAD」などの振り付けのコピーが氾濫していた。ステップは難しくない、いや、簡単と言っていいのに、決してあんな風にはならない。振り付けは彼自信ではないのに、与えられた振り付けを、あそこまで踊りこなして自分独自の動きにしてしまうには、身体能力もさることながら、ものすごい練習をしていたことことだろう。彼のストレッチしている姿など、想像すら出来ないけれど。おっと、今頃マイケルのダンスがどうのこうのなどと何を言ってるんでしょう))))。それはそうと、コリオグラフィーは、料理のレシピにも、ちょっと通じるものがあると、ふと思った。同じレシピで作っても、同じ美味しさが出ない、どこか違うということがよくある。材料、素材の違いはもちろんだが、これがちょっとした「間」のセンスなのか。レシピ云々ではなく、マイケルのように、何度も何度も練習をして自ずと染み出てくる味わいが、そのヒトとなっていくのでしょう。調味料を測りもしないのに、何故かいつも同じ味だった祖母の煮物の味。何度も真似たけど、何故か同じ味にならない不思議さ。マイケルの映像から、思わぬところへ思考が走ってしまいました。永遠のスーパーアーティスト、安らかにお眠り下さい。
2009.07.06
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先月のことですが、鹿児島の伯父が作っている豆が届きました。空豆、豌豆・・・・。「黒豆えんどう: 御飯と炊いたら、赤飯のようになります」と、チラシの裏に書いたメモ付き。正式な名前は別にあるのかもしれませんが、見た目、味共にえんどうそのもの。強いて言えば、濃いえんどう・・・といった感じです。(これは、出来の善し悪し、見た目・・からくる違いかも知れませんが。)豌豆が栄養いっぱいで、あふれんばかりのミネラルが思わず色に滲み出てしまった!・・・という風貌ではありませんか。早速御飯に入れて炊いてみました。ほら!こんな感じです。伯父の暮らす辺りでは何でもない料理なのかもしれませんが、なんだかとてもご馳走のような気分でいただきました。何てったって、”豆赤飯”・・ですもん。ところで、豆類の多くには、蒸し暑い時期のだるさの原因ともなる湿邪=体内に余分な湿(水分)が溜まるーーーを、排泄させる働きがあるのだそうです。自然とは、賢くできているもので、豆が実る時期と蒸し暑い季節が上手く重なっているではありませんか。旬の食べ物をたべることの大切さ、痛感します。ちなみに、豆の食べ方には要注意。小豆や豌豆も、砂糖で甘く煮ると、砂糖の湿を引き寄せる作用で、除湿効果は打ち消されます。夏場に甘いものばかり食べていると、むくみが出るのもこんなところに原因があるかもしれません。それにしても、豆を甘く味付けして食べるのは、アジア人だけなのですよね。何ででしょう??
2009.06.16
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明日公開の映画『ハゲタカ』、一足お先に試写会で見てきました))。全6回シリーズのNHKドラマを再編集したような映画になるのかと思いきや、ドラマの完全続編で、登場人物も、新規エピソードに関わる新人以外はドラマのまま。バブル崩壊から2004年までの状況を描いたドラマからさらに4年。リーマンショックによる世界金融危機までを描く。もちろん、実際にリーマンが出てくるわけではないけれど、サブプライムローンまがいの金融商品も出てきて現実とオーバーラップする分、今回のエピソードが、一層「あり得る話」あるいは「既に起こっているかも知れない話」として、背筋がゾクッと致しマス。さて、そのエピソードとは・・・。「腐った日本を(アメリカが)買いたたく」から「腐ったアメリカ」の側面が新たに加わり、買いたたく側にも、中国が新規参入。面白い展開になってきた・・!!・・・・と、面白がってはいられないシビアな映画。ストーリーもさることながら、配役も素晴らしい!鷲津ファンドの鷲津役、大森南朋さん。あどけなさすら感じる情のある表情と、ビジネスのクールな表情を、たくみに使い分け、まるでジギルとハイド。この映画のキャッチフレーズのひとつにもなっている「破壊者か?救世主か??」という切れモノ「ハゲタカ」をみごとに演じておられます。彼のお父さんはアノ土方巽に師事した舞踏家というだけあってか、彼もなんだかとても身体能力が高そう・・・。これからいろんな顔でいろんな役をこなしていかれそうな役者さんです。柴田恭兵、やっぱりかっこいいねえ・・・うん、カッコイイ))))。前回のドラマではITの起業家だった西野役の松田龍平は、松田優作の長男さんなんですねえ・・・。お父さんのような野性味はないけれど、今回もあぶない感じが良かったです。才能の遺伝子か、または育った環境か・・・・2世ならではの余裕か・・・松田兄弟はご活躍ですね。頭取役の中尾彬は、やっぱりヤクザな雰囲気満々(苦笑)。この映画、海外でも広く上映して欲しいなあ))))。オススメめです。
2009.06.05
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(冷凍でなく)生のレイシ(=茘枝)を見つけた。ライチだっけ?レイシだっけ??・・と、名前もおぼつかないこの中国果実、原産地は中国南部~インドシナ半島で旬は、今(!)、6,7月だ。ちなみに、「ライチ」は英語読みで「Litchi」と書くからみたいだ。楊貴妃の好物で何よりこの果物を有名にしているようだが、唐代の名将玄宗帝の寵愛を受けた楊貴妃の美貌が、このレイシだったかどうかは定かではない。レイシについて知っているのは、これ以上も以下でもなかった。この本を読むまでは。『死諫之医』(しかんのい)医師で漢方薬剤師でもある劉大器氏の著書。唐代の玄宗帝を取り巻く人々と玄宗帝の、欲望の病(糖尿病)をテーマにした小説で、実在の名医、孫思ばく(そんしばく:バクの字がJIS企画にないのでひらがなでごめんなさい)やその弟子孟言先(もうせん:言片に先で一字)が登場する。糖尿病になった玄宗帝に、様々な薬膳と漢方薬の処方を施すプロセスが後半3分の1を占めるが、玄宗帝が、糖尿病になるきっかっけが、なんと、レイシを有名にした楊貴妃なのである。この小説によれば、楊貴妃は、蜀(現在の四川省)出身のちょっとぽっちゃり系の色白美人で、なかなかの大食漢でもあったようである。お国を超えて嫁した姫君が故郷故国の味を所望することで、その国の食文化に少なからず影響を与えるという話はよく聞かれるが、楊貴妃もまた、自分の郷里の料理ーーー豊富な食材と調理技術の匠により「見た目より味で勝負!」といった食文化をもつ四川料理ーーーを求めたため、それまでの上品で華やかな宮中御膳坊が一新されてしまったという。若い妃を娶った玄宗帝が、初老ともいえる年齢にして色と美食に目覚めたからこれ大変。また、決して政治的野心の持ち主でもグルメでもなかった妃だったが、玄宗帝にねだる「ささやかな」我が儘は、政権を揺るがす大事へと繋がっていく。レイシは、南国の果物。しかも日持ちがしない。当時の長安でレイシを手に入れるのは殆ど不可能なことだったが、「レイシが食べたい・・・!」この楊貴妃のシンプルな願いに応えるべく、玄宗帝は、戦乱などの緊急時の為に確保しておかなくてはいけないはずの軍道を使って運ばせることにしたのだった。乾燥した長安の地で、故郷で慣れ親しんだみずみずしいフルーツ、レイシを切望した楊貴妃の気持ちも分からないではないが、ねだった相手は、不可能を可能にしてしまう専制の世の権力者。軍道機能しない機をみはからって反乱軍が発起し、政権がひっくり返る大事へと至るのである。楊貴妃は、軍の兵士達らからの怒りを買い、玄宗帝の側近により賜死させられる。レイシは、楊貴妃を死に至らしめた果物でもあったのだった。あ~~~~。古の悲劇に思いを馳せながら、レイシをひとつ・・・。ああ、やっぱり美味しい・・・。ちなみに、レイシは、温性で、補脾養血、生津止渇。つまり、体を温め、お腹にも優しく、気を満たし、潤いを与える効能がある食材。たしかに、美容に良い食べ物・・・・だった。乾いた地、長安の玄宗帝の目に留まるだけのみずみずしさと豊満さを備えた楊貴妃の美貌の素だったかも知れない??。
2009.06.03
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竹爐山房の山本シェフのご理解とご協力により、国際薬膳師合格祝いを兼ねた中国古典料理を味わう会が実現しました。食べ物の持つ氣を取り込むことが、健康の根本であると山本シェフ。食べ物の氣が最も盛んなのは、やはり旬の野菜たちや新鮮な食材。さらに、清朝までの宮廷料理というのは、食医に管理された「医食同源」に基づくものであったことから、あまねく薬膳に通じるとして、清朝までの宮廷料理にならう「ホウ膳」(人偏に方と書いて「ホウ」)=「御膳房:皇帝の厨房を倣う」という意味)と言うそう---のお料理を、作って下さいました。石垣島より届いた新鮮な中国野菜もいろいろに、滋味あふれるお料理の数々に、目から鱗を落としながら舌鼓を打ちつつ食べ進む。その中でも、特に歓声が上がった一品「燻火畏(火片に畏)肉(シュンウェイロウ)」は、ブリア・サバランの『美味礼讃』の中国版とも言われる『随園食單』にある200年前のレシピに基づくお料理。柔らかく煮込んだ豚の皮付き三枚肉をハスの葉にくるんで燻し焼きにした一品。お肉に滲みた香辛料と蓮の葉の香りがほんのりとお口に広がり、何とも言えません・・・。また、赤児のような肌だったと言われる西太后が、美容のために毎日のように飲んでいたと言われる「胡桃酪」(くるみ汁粉)。薄皮を剥きアクをゆでこぼした胡桃をすり潰してミルク状にしたものと、煮詰めて裏ごしした棗を合わせた何とも手の込んだデザート。滑らかな舌触りと自然で優しい甘さ・・・「酪」という文字が宛がわれていることに思わず頷いてしまいました。食材の流通の自由と料理人達の柔軟な発想で、様々な食文化が交差し、垣根を越えた新しいお料理が次々と生まれている昨今ではありますが、長い年月守られてきた味の意味するところの大きさもまた、何かしら感じ入るものがありました。
2009.05.23
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東京神田。「藪そば」の斜め向かいにある中国料理屋「雲林」で、コースを食べました。広東風なので、魚介や野菜も豊富で、マイルドな味付け。濃い色のウッディなフロアにシックなインテリアが心地よい)))。定番メニューの中に「あひるの舌」というのがありますが、コースではこんな形で、ひとつだけお皿にのっかってきました。なんだかこの方が形状が浮き彫りになってリアルです。小さな舌を八角の効いた醤油ベースの甘辛いダレで煮込んであります。舌の付け根の辺りには小さな骨(?)もあるので、食べるところなどいくらもないのだけれど、八角のかおりがチュッ・・と口に広がり、洋風にあしらわれた前菜ながら「これから中国料理たべるのね」と、念押しされた気がしました。
2009.04.15
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中国料理がテーマの映画と聞いて、いてもたまらず見に行った。金沢の漁師町にある小さな中国料理店「小上海飯店」。料理人の王さん(藤竜也)は、仕込みから何から、この店の料理全てをひとりでこなしている。いきなりですが、こういう店は、美味しいだろうなあ)))。だって、この王さんが食材を選び、包丁で刻み、鍋を振り・・・全ての行程に携わっているのだから。見習いが沢山いるようなお店だと、お昼の定食などは、料理長が鍋を振ってるとは限らない。特に中国料理は、お玉のさじ加減等々はもちろん、それから鍋の振り、お玉さばきが生み出す+αの味がある。これらが火と油との共演とあいまって、食感や味にグッと差のでる料理なのだ。いくらレシピ通りに作ってもマネのできない所以・・・コレよコレ。最初は勤め先のデパートへの出品依頼の営業に訪れた貴子(中谷美紀)も、王さんの料理の虜になってしまい、毎日通うようになってしまう。ココの定食の内容がいい(!)。肉料理がメーンの「山定食」と、海鮮料理がメーンの「海定食」があって、野菜もたっぷりで、ちゃんと出汁を取ったスープが付く。これなら毎日食べられそう・・・。ちょっとボリュームがあっても、素材とバランスがよい食事はお腹にももたれないことを、常々実感するワタクシ。定食の様子が次々とスクリーンに映されると「ああ・・・こんな店が近所にあったらなぁ)))」と、しみじみ思い、この店の常連と多いに気持ちを重ねるのでアリマシタ。ある日、脳梗塞で倒れた王さんは、後遺症でお店が続けられない状態に・・・。貴子は、王さんに弟子入りし、王さんの味を受け継ぐことを決意するが・・・・・。・・・というストーリー展開を知らされたら、そりゃあ料理修業のシーンに期待するでしょ。ましてや、この映画の料理指導をした茂木手章さんは、キャリア45年の名点心師である。点心は独立した専門職とされる技術。実は、私も、その茂木手さんの「差し替えの手」が、密かな楽しみであったのだが、この部分への期待は、少々ハズレであった。ジュッ!という高温の鍋の音と共に映し出されるのは、料理や手さばきではなく名優の藤竜也であり中谷美紀のお顔のどアップなのでした(涙)。・・・ということで、料理人の方々からすると、諸々かなり突っ込まれそうな映画なのかも知れませんが、「秘伝」「技を盗む」なんて言葉が最もしっかり根付いていそうな中国料理界、ここは、あしからず・・・ということか。紹興酒の町、紹興でのシーンには、昨今の中国関連ニュースに辟易しているヒトも、中国へ旅したくなるかも!?
2009.04.10
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テレビで放映があると、つい・・・つい・・・見てしまう、この映画。長編にも関わらずだ。初めて見たのが、確か中学校1年生頃。南北戦争如何など何も知らない当時は、只ただ、主人公のスカーレット・オハラとレッド・バトラーの成り行きを追って見ていた気がする。パンフレットを買って帰って、キャストの写真をよく見ると、スカーレット役のヴィヴィアン・リー以上にメラニー役のオリヴィア・デ・ハヴィランドが美人なのに気がつき、女の人の「華」というものを初めて認識したのだった。ここに出てくる黒人の使用人達は、小学校の頃みた『ルーツ』のクンタキンンテから何代目かな~なんてことも頭によぎったかな。二回目は、高校時代だったかな。この時、「リー将軍」だの「ヤンキー」「アトランタ」なんて言葉や、当時のアメリカ南部の生活文化もちょっと気になりながら、スカーレットの強さに魅了された。それから、何度も何度も、テレビで、ビデオで、見ては、アメリカのミスコンで、何故南部出身者が強いのか(「お嬢様」スカーレットに通じる貴族的な生活文化の中で培われてきた何かが血に流れているのかも)悟り、アメリカスラム街のはじまりを悟ったり、女姉妹の長女の長男的要素に頷いたり、南部訛りに耳を傾けたり・・・見る度に、何かを発見し、何かが心に響いた。そして今回は、急遽カーテンでドレスを作らせて着飾り、思い切り気取ってレッド・バトラーにお金を借りに行くところ。彼女の意地。金のある男を口説いてお金を借りる為。確かにその通りなのだが、スカーレットは女々しく泣きすがったりして慈悲を受けたりはしないのだ。戦争に負けても、家や土地が荒らされても、着る物食べるのにすら苦労する生活でも「私はタラのオハラ家の長女よ」「南部中の若い男達を虜にしたスカーレットよ」という意地だけで、少しもすすけたりせず、運命を切り開いていく。そう思って見ていると、このシーンは、健気ですらある。南部の貴女の意地が、この物語のファンデーションになっていることに、今頃感動しているのは、ちょっと遅すぎただろうか。)))彼女は美しく、子供のように率直でシンプルで、コンプレックスがないが故に強い。その強さも魅力だが、それだけではこれだけの名作にはならなかっただろう。何時の世でも、美しい女性はとかくねたまれ、美しいが故の鈍感さを疎んじられる。(その鈍さが、天然さが華に通じていたりもするから皮肉なものだ。)でも、スカーレットは、コンプレックスがないが故の愚かさよりも、それによる強さでグングン突き進んでナルシスティックにならない。文学的に考えたりしないから言葉にはしないが、感じていないわけではない。ああ、やっぱり生まれつきのスカーレット。
2009.03.31
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この名前を聞いて、すぐにその姿形が浮かんだ方なら、このお話、楽しんでいただけよう。昨今の「これでもか、これでもか」と、創意工夫を越え世に出る変わり種のお菓子に少々辟易している保守派のワタシが、今、ハマっているのがコレ。歯ごたえ健全、素材の味そのままに、香ばしいこの味わい・・・。由来には諸説あるらしいが、15世紀に遡り、鉄兜を鍋の代わりにして、蕎麦粉や胡麻を焼き上げたのがはじまりとか。 おつゆに浸す「せんべい汁」という食べ方もあるそうだから、なんとなく戦陣食を連想させなくもない。シンプルとはいえ、お菓子業界に身を置く巖手屋さん、胡麻、落花生にはじまり、さきいか入り、ホタテ、紫蘇梅、胡桃、林檎、玉葱、納豆・・・と、いろんな種類が開発されているが、何故か初代(?)そば粉&胡麻味は無い。(残念!)目新しい味の開発はこの辺に留めて、元来の味の復興にも力を注いで欲しいなあ。そば粉と胡麻・・・きっと美味しいはず)))。さて、先にこの名前にピンと来る人・・・と書き出したが、先だって、薬膳料理として黒ごま汁粉を紹介する機会があり「サプリもいいけど、胡麻汁粉、ゴマ和え、南部煎餅をローテーションして胡麻沢山に食するって健康法はどうでしょう?」と語りかけたのだが「南部煎餅=胡麻いっぱい」のイメージに繋がらない方が多くて素通りとなった。改めまして、栄養はなるだけ食べ物で摂ることをモットーとしているワタシのささやかな健康法。黒胡麻汁粉、ゴマ和え(こちらは白黒両方使います)、そしてこの南部煎餅。黒ごまは、肝腎要の肝腎に帰経し、お肌を潤し、髪を黒く艶やかに、そして血を増やしてくれる上便秘予防にもよいという、老化予防対策に万全の食材なのだ。一日大さじ1~2杯の胡麻が健康に貢献してくれるなら、こんなに簡単エコノミーで嬉しいことはない。なんだか胡麻の健康PRになってしまったが、南部煎餅、ピーナッツ味もお薦め。ピーナッツも血を増やしてくれる働きがあるらしい。(中医学・薬膳辞典参照)飽きのこない素朴な美味しさ・・・私にはサプリ煎餅でもあるのデス。
2009.03.27
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たこ焼きは、何故海外デビューしていないのか。これは私の20年来の疑問である。絶対受けると思うけどな~。アメリカでヒットしない原因はコストパフォーマンスか?材料の卵やタコか、鰹節か??卵や魚介類はアレルギー体質の人口比率が多い食材だし、鰹節は振りかけられたのが動く(湯気で揺れる)のを気持ちわるがるらしいと聞いたことがある。それに確か、オクトパスは、デビルフィッシュと悪魔の使い呼ばわりされていた・・・。でも、実際にはそんなことが原因ではなく、世界はまだ、日本食ブームにのってやっと「江戸」のお寿司が庶民に浸透し始めたというレベルだということだろう。タコにしたって、アングロサクソンはさておき、ラテン系移民のみなさんには馴染みの食べ物のはずだ。そもそも、海外のものなんでもウエルカムな日本人とは異なり、日本以外の人たちは一般に、異文化にはいたって慎重なのだ。それに、”日本”を海外でやるのはコストもかなり割高でとーっても大変に違いない。広島にある大八タコ焼きは、サイズは「京ダコ」、ソースはオタフク。卵多めの黄色いボール。型からはみ出したとろとろの生地液を、シャカシャカと太めの箸で纏め、丸く仕上げていく様は、なかなかのものである。箸文化でない人たちが見たら・・・これはもう、ものすごいパフォーマンスなのではないかしら??そんなことを考えつつ、お箸でタコ焼きをほおばる。お店の名前は・・・イチロー・タコボールなんてダメかなあ。)))
2009.03.25
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本わらび粉が手に入ったので、ねりねり作ってみました。ねばりが半端でないので、コレ、意外に肉体労働(!)。アクの黒っぽい色と独特のねんばり感が本蕨粉ならでは。深煎りのきなこでいただきます。
2009.03.19
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お花見が待ち遠しい今日この頃。地蔵通りの和菓子やで、こんなのを買いました。和菓子になっても、シンプルで清楚で、楚々としていて・・・やはり桜はいいですね~))))。
2009.03.16
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~ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝~於・広島県立美術館見てきましたー。四半世紀以上も経つと、昔学んだ歴史もどんどん塗り替えられる。世界史の教科書の最初に出てくる四大文明も・・・・・21世紀の発見により、また変わりつつあるのですね。ひゃ~。)))(太陽系の配列も変わったし・・・)歴史では、とかく欧米視点の歴史認識に支配されていて、学校の教科書など、南米の歴史がまるで16世紀頃からはじまったかのような印象さえ与える。そんな視点の教科書で世界史を学んだ頃は、世界の繋がりがイマイチ、イマニ、ピンと来なかったのだが、民族的視点からの世界、そして中央アジアを起点にみることによって、この頃やっと釈然としてきた気がする。トラキア人の黄金文明が地理上のブルガリア中南部辺りにあり、10世紀頃まで栄えていたという事実。十字軍の遠征は、その実当時世界最高レベルだったアラブ文化の物品技術を求めての盗賊沙汰だったともいう。トラキアの黄金も狙われたんだろうなあ)))。歴史の教科書に反映されるのはいつになるのか??メルカトル図法の世界地図で見ると、北欧とバルカン半島がグッと近いのにもハッとした。ケルト人はBC300年代にはバルカンに侵入している。その後、ゲルマン民族の移動、そしてスラブ人が入って来ており、まさに”文化の十字路”。文字を残さなかった民族なので、神話や他国による歴史書の一部にしか残っていないそうだが、その意義の大きさは、じんわり伝わってくる。好戦的、身軽で強力な騎馬隊・・・体にフィットする防具から想像する体型・・・浮かび上がってくるのは遊牧民族。興亡の世界史シリーズ02『スキタイと匈奴 遊牧の文明』(講談社)にも、そっくりの黄金の発掘品が掲載されている(!)。ちなみに、現在のブルガリア人は、トラキア人の末裔ではないそうですが、トルコのおとなりさんもなかなか興味深い。
2009.03.02
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昨年からずっと捜していたトルコの食文化と料理の本『Timeless Tastes--- Turkish Culinary Culture』(英語版)が、1月にアメリカのAmazonマーケットプレイスで見つかったー。発送範囲がアメリカ国内に限られていたので、友人に頼んでようやく購入にこぎ着け、晴れて本日、ワタシのもとへ。(DBちゃん、Thanks!)この本は、Divan Hotelの40創立周年を記念して出版されたモノで、料理だけでなく、オスマン帝国時代を中心に、絵画に残された当時の食にまつわる生活文化が詳しく紹介されています。昨年の光景とオーバーラップさせながら・・・・アーレムダル村の結婚式での食事風景取り皿無し。スプーンひとつで、真ん中に置かれた料理を、スープでさえもみんなで分けて食べます。ここでも同じ。一つのちゃぶ台(?)を10人程度で囲んで大きなスプーンで食べています。アヴドゥラさんのお宅にあった「ちゃぶ台セット」こちらは木のスプーンです。これぐらいの大きさがあれば、スープもひとすくいでかなりあるでしょうけど・・・宴が始まると、このスプーンを2つ合わせてカスタネットのようにカチカチさせたんだそうです。その他、トプカプ宮殿の厨房跡に飾られていた当時の食事風景の絵画も・・・。こちらはちゃぶ台ではないですが、お膝に欠けた長い布が興味深いです。現地では、ちゃぶ台テーブルの下に引いた薄い布の下に膝を入れて、ナプキン代わりに、滴れこぼれる食べ物から洋服を防御していました。王宮では、きれいな織物がつかわれていたのかな・・・??一昨年前、東京と京都であったトプカプ展の中にも、素晴らしい刺繍の生地があったけれど、ナプキン(!)でした。食事や料理などの人の営みの記録というのは、案外文字には残されていないけれど、絵画には沢山描かれているもの。軍隊にも鍋部隊があったほどのオスマントルコなら尚更・・でしょうか。
2009.02.25
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毎週日曜日、お決まりの朝の番組を見て毎回ぼやくこと。正確には、番組ではなく、そのスポンサーのCMなんだけど。「さあ、想像力会議を開こう」「雨が降ったら、くまさんが、ビルの上から傘をさしてくれる」これが想像力かい!?いかにも大人が考えた子供の世界で、いかにもテーマパーク的で、どうも釈然としない。子供の目線は、もっと足下でもっと近い。思いっきりユニークな合羽を考えたり、移動式屋根を考えたり・・・。と、毎週同じコマーシャルをみては同じつっこみを入れている。そう思うと、改めて、ドラえもんはすごいなあ~))藤子不二雄は、すごいなあ~))と思うのでアリマス。ぼんやりとそんなことをぼやきながらそうこうしていると、今度は「わっはっはっはっっは!、うっほっほ!」と、悪代官とツルんで儲けた越後屋を豪快にしたような、ばくちを当ててうかれているような、黒沢年男の笑いが・・・。製薬会社のCMで、健康でハッピー!を表現した笑いらしいのだけど・・・。なんかちがうだろぉ~。))))朝の番組内のニュースにもひとつぼやこう。ヒラリーさんのアジア歴訪でインドネシアでの一言。「イスラム国家で民主主義的な国を運営しているインドネシアを、アメリカは今後も支援していきます」ここで「支援」という上から目線ではなく、国の特色に対するリスペクトを表現する一言がなんで入れられないかなあ)))と、ちょっと過敏に思ってしまった。まあ、切り取られたテレビの一画面では前後関係は分からないので、何とも言えないけれど。
2009.02.22
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ネバネバコンビを落とし揚げにしました。ついでに冷凍庫で霜を被っていたゆでだこも小さく刻んで葱と一緒に・・・。途中で青のりを思いつき、青のり追加。なんだかたこ焼きみたいになってきましたが、芥子酢醤油で丸く収めました。
2009.02.20
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冷凍庫にあった思いがけないご馳走。お正月に実家でもらった車エビ。水を張って冷凍して、氷の中に埋もれて冷凍庫に鎮座していました。せっかくの素材なので、ゆっくり料理できる時に何か美味しい料理に仕上げたいと、取っておいた・・・きりになっていたもの。頭の味噌を活かしたエビチリもいい。殻ごとぱりっとさせようか・・・。が、一旦冷凍した海老の殻では今ひとつパリパリ感が弱いので、蒸し料理にすることにしました。頭から尾っぽまでを背割りにして(冷凍海老だとココでも今ひとつ殻にスパッと気持ちよく刃が入ってくれない・涙)開き、そこへ低温で揚げるように炒めたニンニクと白葱、香菜の茎のみじんを散らし、ナンプラーとお酒を掛けて蒸すこと4分。刻み葱を掛けて、仕上げに熱々に熱した油をジュッとまわしかける。蒸し料理なのに香ばしさのある一品完成。スリムな車エビだけれど、頭の味噌までなんとも美味しい! 思いがけないご馳走になりました。
2009.02.09
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世の中には、いろんな類のスゴイ人がいる。超人的パワーの持ち主、凄腕ビジネスマンに開拓者、天才的ブレーン等々))))。この類は、とかくテレビなどでお目見えするのであるが、へえ~、ほぉ~と、思いつつも自分との格差、確かな境界線があり、あまり心動かされたり余韻を引きずることはない。でも、しみじみ「すごいなぁ~~」と、何時までも反芻してしまうようなヒトがいる。そのヒトは大抵、自分をスゴイと思っていなくて、ブログなどを読んでも「楽しいよ」「気持ちいいよ」・・・という調子で、そつなかったりする。スゴイでしょ!すごいでしょ!って思ってもいないものだから当然あえて言いもしないのだ。当たり前のように、目の前の関心事に取り組んでいる。人が喜ぶから、この方が気持ちいいから、楽しいから、毎日やっています。やっといた方がいいかと思って・・・といいながら、こなしているのである。でも、自然体にしていて頑張っていないのかというと、そうでもない。こなしている仕事量を客観的にみたとき、いつ寝てるんだろう?と、たじろいでしまう程だったりする。大きいなぁ。
2009.02.05
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運動不足解消にと、昨年秋からベリーダンスを始めた。ベリーダンスはおへそを出してお尻を振ったり体をくねくねする踊りだから「はじめたんだよ」と友人にいうと、第一声が「ははは!」。どうもベリーはダイナマイトボディの人に向く踊りだと思われている節がある。「でもさ、痩せのアンチダイナマイトボディがフラダンスを踊るよりはいいかと思って。」ダンスといっても、バレエにジャズ、フラメンコ・・・と、いろいろあるのに何故ベリーダンスなのよ?と聞かれると、適当にこう答えておくのだが・・・ま、確かに大した違いはないか。ダンスなら、若い自分の多少の心得もある。長~いブランクがある故体に無理のないところで・・・と考えると、バレエは足がつりそうだし、フラメンコもヒールに足が耐えれまい。衣装にもなんだかお金がかかりそう。裸足でゆるそうなのがフラかベリーという訳だ。(実は、アフリカンダンスが一番ルースな感じで有酸素運動にもなってよさげなのだけれど。)やってみると、たくみな腹筋使いに指先への心配り等々案外むずかしい。ポーズの取り方も、遠い異国の民俗舞踊なので、どこか感覚的に美意識の働かせ方が異なる気がする。ちょっと手のひらの向きを違えるだけで「阿波踊り崩れ」になるし、締めるところをバシッとしめた上で動かないと、くねくねタコラになってしまい、鏡に移る己の姿から目をそらしたくなる有様である。そんなとき、先生からの一声。「自分を女王様だと思って!」ベリーは気高い踊りなのだそうだ。動機が動機だけに、実はココが一番難関のようなきもするが、なるほど、片手を腰に、片手を上にして、オ~レィ!の形を取るポーズなど、フラメンコさながら、万国共通の女の意地と誇りが凝縮されているように思える。軽い気持ちで始めてもいつのまにかムキになってしまうのが、エクセサイズに留まらないダンスの奥行きというものだろうか。まだまだタコ踊り。しかしながら、普段使わない部分を動かし、普段意識しないことを意識したりするのは、いやコレ、実にいい。日常の中のささやかな楽しみとなりつつある今日この頃。
2009.01.28
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自然放牧牛乳ー四季のめぐみ(島根県邑智郡)牛舎のない牧場で育ち四季の山野草を食んだ牛たちの牛乳があると聞いて、早速買ってみた。63度で30分の低温殺菌。ノンホモナイズ製法なので、クリーム成分が少々混ざっている。昔、田舎のおじさんが、隣村までいってもらってきてくれた一升瓶に入った牛乳。牛乳を買いに走るワタシの頭の中には、その牛乳のイメージが広がっていた。絞りたてなので、一旦鍋にあけ、加熱殺菌する。そのぬるさ加減は、今思えば「低温殺菌」だったのかな)))。冷たい牛乳に馴染んだ私の口には、妙に甘かったのを微かに覚えている。さて、この「四季のめぐみ」牛乳が、甘いか・・・・と思いきや、実は逆なのである。「薄い」「青臭い」「甘くない」。サラッとしていて、ちょっと草のにおいがする。昭和の終わり、濃い牛乳が高級とされた時代があった。「クリーミー」なことが、美味しさの描写になることが多いのは、私達の口が欧米化されたことを意味するような気もするが、今思えば、その過渡期の象徴的な現象だったのかもしれない。何処か作られた味に馴染んでしまった街っ子現代人に、自然のままの味というのは、味わった瞬間に「おいしい!」という言葉がでるようなものでは、まま無いように思う。まず「ふ~~ん・・・」「へえ~~」と口ずさみ、「そういえば・・・」「ほぉ~~~~」と、その味のシンプルさだったり奥行きだったりを噛みしめる。自然の味、本物の味に馴染むと、生き辛くなりそうな世の中だけど、忘れたくはない味だ。720ml 850円也。江戸時代のことを思えば安い!?(ハリスが求めた牛乳は、1万円相当だったらしいですよ)家庭の主婦には・・・・しんどいわ~~~~。
2009.01.21
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2008年の反省もそこそこに、宿題の繰り越しと共に迎えた2009年。今頃初ブログを書いていることが言わずもがなだが、取りあえず、昨年悟ったことを思い出し、少しは前に進んでいることのを確認することにしている。2008年の一番の悟り。それは、料理の中にも「業」があるということ。同じ事を繰り返し、繰り返し、繰り返しの中から生まれるエネルギーがある。繰り返しは、一つの料理を仕上げる動作にあったり、毎年の節句の定番料理にあったりいろいろ。胡麻を摺る。コトコト豆を煮る。お米を研ぐ。大根を下ろす。パンを捏ねる。摘んで、剥いで、刻んで・・・・。単純作業の繰り返しには、一見、学習要素など無いように思えるけれど、これらがなーんか「深~い」と、最近切に思うのでアリマス。単純作業だけに、機械に代替わりしてもらってもイケそうなことなのだけど、手作業でなされたものには、どこか込められるエネルギーに違いがあるような気がするのです。精進の胡麻豆腐の底力、母親のおにぎりのパワー。これらには「氣」という栄養が込められているのではないかと思うのでアリマス。常に新しさを求めることよりも、繰り返しできることを増やしていきたいなあ。
2009.01.16
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【写真:出世魚のブリ以上の人気は牛肉! なんてったって干支ですから(?) 関係ない!?】年末、テレビでは恒例の東京の築地の賑わいや、京都の錦市場の報道が流れます。飲食業に関わる人はもとより日頃の食生活はスーパーで賄っている人々も「お正月は!」「縁起物は!」と、意気込んで乗り込んで来られるのでしょうから、それはもうすごい活気。「縁起物」が大切にされるのは、これ逆に、市場の存在も少なからず影響しているのではないか・・・と、こういう映像をみるにつけ思う今日この頃。昔変わらぬ空気が、慌ただしい年末模様に色を添えますね。)))築地や錦市場とまではいかないものの、広島にも正月ににぎわう市場があります。広島駅前周辺の「愛友市場」「猿猴橋市場」「広島市場」。この界隈をまとめて「荒神市場」と呼ばれています。ここには戦前から市場があったそうですが、昭和20年の8月6日の原爆で一度廃墟と化しています。その後、自然発生的闇市に始まり、昭和30年頃には今のような市場ができたそうです。60年を経て老朽化の進んだこの辺りも区画整理の対象となっており、さすがに日頃の一般人の出入りには陰りを感じさせなくもないのですが、お正月の買い出しはココで!という人々も少なくなく、今日はこの賑わいです。穴子が反らないように、こんな道具をつかっていました(!)。(お好み焼き用の重しはこれを丸くしたような道具がありますが・・・特注でしょうか??)お重に詰める楽しみをくれる総菜のバラ売り。少々割高になりそうだけど、小憎らしい工夫が顔をほころばせます。ゆで小豆を粉ふきにした小豆粉(パッコムル)とお餅を重ねた韓国の伝統もち "シルトック" も・・・。広島市場内には在日の方も多いせいか、韓国の縁起餅もありました。すき焼用肉がトップの人気です。後ろの茶色い巾袋と銭カゴも、お正月の風物詩。あれこれ写真を撮って、すっかり冷やかし客状態のワタクシでした。あしからず。
2008.12.30
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NHKBS1974年の映画。登場人物の髪型、服装、ビルの内装はもちろん、携帯電話もない。報道カメラはフイルム。アナログ感に何かと時代を感じさせる。だが、今見ると、なんだか911を思い出してしまった。))))最後のシーンで、オハラハン隊長が建築家ダグ・ロバーツにいう台詞が痛切。「死者は200人を越えてないだろう。だが、その内こんなビル火災で1万人は死ぬ。建築家が我々にビルの立て方を相談しないかぎり。」ところで、この映画には、フレッド・アステアが出ていた(!)。たぶんこの時75才。('87年に88歳で他界)エレガントな身のこなしとダンスも健在。思いがけずアステアを見られて嬉しかったなぁ)))。
2008.12.02
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昨日の『カンブリア宮殿』によると、最近の若者、海外旅行ばなれがすすんでいるらしい。あるインタビューのコメント、「景色とかは、ネットでも見れるし・・・」。学生時代、外の世界を見たい、海外に行ってみたい・・と、そんなことばかり考えていた自分には、全くもって信じられない言葉だった。絵はがきで見たマンハッタンと、あのビルの谷間に立って見上げた空との驚くほどの格差、岸恵子の「マリーム」のコマーシャル(世代が出てスミマセン)でみるパリでは知り得ない、トリコロールの意味を染みこませたかのような実際の空気感、北京の食べ物のにおい漂う雑踏の中に漂う生命力。感じるものは、言葉や映像では表現しきれないものばかりである。海外である必要はないけれど、やはり異文化に入り込むと、それはそれは、様々な違いにいやがようでも気がつかされ、自分の「分」というものを突きつけられるような感覚を経て、何か今まで無かったアンテナが建つのである。一度アンテナが建つと、使わずにはおれないのが人の性。その変にふらふら漂う電波もついキャッチしてしまったり・・・。そうやって、視野が広がっていくように思う。一方、一度建てたアンテナを「使うな」と言われることは、とても辛いことだと思う。雅子妃の苦しみは、それではないかと、ふと思った。
2008.11.20
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写真は、「沸跳墻」(ファッチューチョン/フォー・ティャォ・チャオ)。このスープの、あまりの良い香りに、徳の高い坊さんでさえ垣根を飛び越えてやって来るーーーという名前のスープ。かねてから、噂には聞いていましたが、食べるのはこれが初めて。塀の向こうにまで香りが届くのだから、さぞやいいにおいがするのだろうと想像していたけれど、特に香草が使われる訳でもなく、また香りの強い食材が入っているわけでもない。スープの具は、作るヒトによって違うらしいのだが、写真の沸跳墻は、フカヒレ、干しアワビ、豚の筋肉、なまこ、しいたけ、浮き袋、ガツ、金華ハム 海老芋(認識できたのはここまで)がはいっていた。フカヒレ、アワビ、なまこ、豚の筋(蹄筋)、浮き袋などは、どれも下ごしらえに手間暇のかかる食材だ。もどして、掃除して、蒸らして、煮込んで、また蒸して・・・・。俗に「高級食材」と言われるものは、食材そのものの価値もまあさることながら、美味しくいただけるようになるまでの長い長いプロセスへにかかる手間暇代であることを痛感する。そんな具材がいろいろ入っている沸跳墻は、さぞや長時間調理され、長時間香りを漂わせたことでしょう。「跳」という文字には、スープにじらされた時間が隠れている(!?)。食材の中のコラーゲン質がスープに溶け出さず、スープはさらっとあっさり。体液とすぅーっと同化しそうなこの味・・・「滋味」とはこういう味をいうのかも。(於・吉祥寺 竹廬山房)
2008.11.13
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お菓子を作るとき、卵のチカラにいつも感心させられる。シフォンケーキ。電動のビーターも無い時代に、よくメレンゲというものを作り出したモンだ。卵白が雲のようになる、このチカラのお陰で、ふんわりケーキができるのだから。プリンやカスタードクリームも、パンのつや出しにも・・・。また、バターと混ざってマヨネーズ状に乳化するという、まさに調理科学が凝縮したような食材たまごちゃん。そしてーっ。このヨークシャープディング!卵と牛乳と小麦粉を混ぜ合わせて型に流し込みオーブンで40~50分焼くとこうなる。レシピを見たときには「うそでしょ!?」と思った。オーブンに入れて15分。まだこの姿は想像出来ない状態で、思わず頭の片隅に、プリン型に固まった味のない硬いたこ焼きみたいなものがよぎり、膨らんでおくれ~と祈りつつ、5分置きにオーブン内をのぞいた(もちろん扉は開けずに外からデス)。そうこうするうちに、下からわき上がるようにブクブク、プゥーッと浮き上がるように膨らんできた。ちょっとチーズ味も合いそうだったので、おろしチーズを混ぜて焼いてみた。こちらは、あまり膨らまず、それでも中にプチプチ気泡のあるカヌレのような様相を呈した。これが成功していれば、ヨーグルト味、抹茶味、チョコレート味・・・などと、巷のお菓子のようにいろんなバージョンが誕生したかもしれないが、シンプルでなければ出来ない頑固な料理(お菓子?)なのでありました。イギリスでは、ローストビーフなどに添えられて、グレビーソースを付けて食べるらしいが、チーズ味かカスタード味で食べたいような、そう、シュークリームのシューを少ししっかりさせたような食感なのである。これは、きっとちょっと濃いめのカスタードクリームが合うに違いない。そう思って、カスタードクリームを作って膨らんでできた空洞にドポッと乗せて食べる。おぉ~、これは、シュークリームよりも美味しいかも!アメリカでは、ポップオーバーと呼ばれているらしいが、見かけたことはなかった。作るの5分、焼くの50分の、シンプルおやつ。いや、気に入った!
2008.10.30
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懐かしの味、"シナボン"。 フィラデルフィアのダウンタウン、マーケットストリートにあるモール内に"Cinnabon(シナボン)"というシナモンロール屋さんがあり、写真のシナボンの2倍以上のすごいボリュームの大きなシナモンロールを売っていました。大きさもさることながら、アイシングがまたた~っぷり掛かっていて、さらに小さなカップに追加で掛けるアイシングを付けてくれるのです。1ケ=1200cal というのが売り(?)か否かはしりませんが、そう明記されていたが印象に強く残っています。時々買って食べては、胃袋のアメリカナイズぶりの尺度としていた一品です。卵とバターたっぷりの、生地自体が濃厚な巷のそれとは異なり、生地が意外にあっさりとしたパン生地であること、そしてシナモンの量がほんとにたっぷりなことが気に入っていました。上からかけたアイシングがロールの間にもしみ込み、中のシナモンと混ざり合ってシナモンアイシング化してしまうぐらいのたっぷりのシナモンに、そして「甘いものはとことん甘い」アメリカンテイストに、カルチャーショックにも似た感慨を覚えたものでした。「シナボン」は、一時NYCのペンシルバニアステーション構内でも売られていましたので、ご存知の方の方が多いかもしれません。いや~思い出の味故、思わず語ってしまいました。あしからず。ともあれ、風が冷たく感じるセンチメンタルな秋など、たまらなく食べたくなり縮小版のシナボンを作るのでした。
2008.10.24
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木耳(きくらげ)とは、よくいったもんだ・・・。直径5センチほどのプルンとした国産生きくらげを入手中華鍋で炒めると、キュッキュッと音を立てる。生き締めにしているみたいでちょっと気が引けるが、生ならではの食感でもって味わうと、もうそんなことはすっかり忘れてしまう。植物性にかわ質というから、いかにもお肌に良さそうな気がするけれど、お肌によいのはむしろ白きくらげで、黒い方は、血液サラサラ効果と便秘にグーなのだそうである。中国産木耳から農薬基準値の2倍が検出されて以降、国産木耳の需要もググッとアップしたようで、生は奄美大島などで生産量を上げているようだ。
2008.09.26
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フランス、ルピュイからスペインのサンディアゴ・デ・コンポステラまで1500キロの巡礼の道を舞台にした映画。資産家の母の遺産を継ぐ条件が仲の悪い兄、姉、弟の三人が揃ってスペインへの巡礼の路をあるくことだった。巡礼ツアーのグループは、この3人を含むどこか訳ありの9名。実はみんな宗教心からの巡礼ではない。メッカに行けると勘違いしているアラブ系移民の若者までいるこのグループの旅。何日も掛けて自然豊かな土地を歩き続けるうちに、各々の背負った人生が浮き彫りになっていく。最初はグループ行動の中での衝突が絶えないが、だんだん自分に向き合わざるを得なくなり、やがて無駄な荷物、心の重荷、概念などがそぎ落とされていく。旅行に行って、カバンの中身だけで何日も過ごすと、案外モノが要らないことに新鮮な驚きを感じることがある。最近は、旅行をしても、昔ほどお土産を買わなくなり、自分の為の旅の時間を満喫するようになった気がする。それと同時に、あれこれお土産の義務(?)に終われていたころの自分が、多くの人に支えられていたこともシミジミ感じる。歩くことは、頭の回路もシンプルにしてくれるのか。この映画をみて、お遍路さん、やってみたくなったゾ。
2008.09.20
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コロッケは、家庭料理の中でも、食卓にはよくのぼる割に意外と台所自給率が低い料理のひとつだと思う。お芋をふかして、肉野菜を炒めて、丸めて、衣付けて揚げて・・・・。揚げ油だって、たっぷりの油で揚げないと、パン粉の衣がふかっといかない。この行程を、他の副菜を作りながら進行するわけだから、手間はもちろん、台所は作業場狭しで大変なのだ。我が家でも、めったに作らないお総菜のひとつ。手間暇意外にも理由がある。なかなか「これぞコロッケ!」というものが出来上がらないのだ。祖母の料理で育ったワタシにとってのコロッケは、やはり祖母のコロッケで、巷で売られているコロッケより少々具の肉と野菜が多かったせいか、ほくほくというよりほわっ・・とした食感で、形もおはぎ型。甘辛い肉じゃが風の味付けがしっかりしていて水分もあるで、あまりソースを必要としなかった。田舎から男爵芋が沢山とどいたときの定番料理だった。あのコロッケを再び・・・と、何度かチャレンジしては、ほわっとした食感の硬さでは、揚げる行程でくずれたりして、失望と共にだんだん離れていた一品である。先日、田舎の男爵をもらったので奮起。成功率を上げる為に、気持ちジャガイモの量を増やして、おはぎ型ではなく俵でチャレンジしたのがコレ。めったに作らないので、写真を撮った。俵型なのは、最近もうひとつなつかしい味になりつつある、尾道のお総菜屋さんのコロッケの影響。具にはなんと甘からの蛯子が入っている(!)。玉葱と蛯子にハウス(?)の塩コショウ・・・みたいな味付けなのに、なんとも妙に美味しい!祖母のコロッケとこのコロッケの共通点は「少し柔らかめ」というところかもしれない。ちょっとかために作ったので、ウスターソースをたっぷり掛けたい気分。英国ウスター市、リーアンドペリンズのウスターソースは、白州次郎さんがイギリスでの学生時代からずっと卓上から切らさなかったとか。ウスターソースの味の基本にと買ってみたものだが、やっぱりナガノウスターソースの方が夫クンにも好評だ。(株式会社ナガノトマトNU/長野県松本市芳川村井町233)ちなみに、付け添えキャベツは、キャベツと青シソを一緒に千切りにしたもの。これも祖母の味。
2008.09.10
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以前『チャンスがやってくる15の習慣』という本を、本屋でバラバラと捲っていると、「人生の価値は何を知っているかではなく、何をしたかで決まります。」という言葉があったので、なんとなく書き留めておいた。今日、古新聞を整理していて、『忘却の力』の書評に「何でも知っているバカがいる」・・・「知的メタボリックに陥るな」等という下りに、思わず目がいった。「知る」ってなんだ?? 「知る」=「理解する」ではない。「知っている」=必ずしも「考える力がある」ということではない。蓄積がないことがプラスになることもある。とはいえ、やっぱりまだまだ知らなくてはいけないことが沢山ある。ついつい机について本を捲ったり、PCで検索してばかりいることがあるけれど、そういう知識の得方は、どうも経験とのバランスを欠いている気がする。ヒトに会って話を聞いたり、恐れず行動してみて、知識と経験値をバランスよく上げていきたいなあ。)))
2008.08.20
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