泡沫のユークロニア 0
終遠のヴィルシュ-ErroR:salvation- 攻略 6
ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart 12
Collar×Malice 0
キューピット・パラサイト 0
蛇香のライラ~Trap of MUSK~ 0
幻奏喫茶アンシャンテ 0
天獄ストラグル 0
オランピアソワレ 0
ニル・アドミラリの天秤 色ドリ撫子 0
レンドフルール 0
全7件 (7件中 1-7件目)
1
主に購入を迷われている方向けのネタバレなし感想です。PC体験版を経て購入しました。気になる要素はあるけど大人向けにはちょっと抵抗があるという方へおすすめできます。©︎aromarie/PROTOTYPE【世界観】急速な近代化の中で混沌に染まった大正7年。没落しかかった華族令嬢のヒロインと、彼女を愛した5人の青年たちの物語。…という事で、舞台は大正・帝都。季節は夏スタートですが、ルートによって時間の進み方が様々です。ヒロインの誕生日を祝う夜会に起きた惨劇を機に物語が展開して行きます。【キャラクター、グラフィック】原作の乙女大人向け界隈で、ここまで美麗かつ匂い立つような雰囲気あるグラフィックの作品は珍しいのではないでしょうか。現在は入手困難品が多いものの、種々の描き下ろしを眺めていても美しいものばかり。初めてVFBが欲しくなったタイトルです。様々な構図のスチルがあり、デッサン崩れも気になりませんでしたしアラフォーのキャラがちゃんとアラフォーに見え、男性らしい逞しさもしっかり描かれています。CSではほとんどお目にかかれない、直視したくない程気持ち悪いサブキャラがしっかり気持ち悪い。笑古めのタイトルなので目パチ、口パクはなく立ち絵の服装差分も少なめですが表情は比較的多く用意されているので、プレイしているうちに慣れました。5人のメインキャラは公式が明言している通り、ヒロインを愛しているのが大前提なわけですが愛の形はそれぞれ異なり、属性の鉄板はそこそこ押さえていると思います。ただし、年下の攻略キャラはおりません。パケ絵のポジションが各々の性格属性、立場を忠実に表してるなと感じました。また、公式で堂々と『ヒロインの兄』として紹介されている攻略キャラがおりシナリオに関わる重要な要素が狭く限られた人間関係の中で構築されている=近親系のあれこれが多め。その辺りがOKであれば、絵が綺麗なのでとっつき易さはあると思います。ヒロインはデフォ名、呼びあり、CVなし、顔グラなし、スチルにはがっつり。年齢設定がありませんが、飲酒はしています。きちんとお嬢様言葉を喋ってはいるものの、深窓の令嬢らしからぬ活発で好奇心旺盛、はっきりとした性格。それでも蝶よ花よと愛られるのに相応しい容姿の持ち主であり、ある特殊な体質も持っている為、登場人物の1人として眺めて楽しめる人向けです。地の文が三人称なので、その辺りも加味。【シナリオ、糖度】没落華族に起こった悲劇から始まるストーリーですので、ほぼ一貫して非常にシリアスです。ルート分岐は比較的早いですが、中盤までは確定事項として降ってくる出来事があるので、そこに差分が挟まるシナリオ展開。以降は個別ルート特有の展開になっていき、各ルートで迎えられる幸せなエンディングは1つのみ。バッドエンドがルートにより1〜4もしくは5つ+エンディングリストに載らないゲームオーバー(終幕)あり。常に仄暗さが付き纏う独特の空気感があります。PC移植なので糖度に期待される方も多いかとは思いますが、差し替えやシーンカットでどうしてもブツ切れ感が強くドキッとした途端にさっと終わってしまうような場面が大半なので、過度な期待はしない方が賢明です。暗転+差し替えテキストで頑張ってフォローしようとしているのは伝わるのですが、没入しきれなかった印象が残りました。【攻略】 ・攻略制限メイン5人+ノーマルルートのうち、ノーマルと真島ルートに攻略制限があります。ノーマルルートは真島以外の4人いずれかのベストエンドを1つ迎えると解放。真島以外の4人+ノーマルルートのベストエンド読了で、真島のベストエンドフラグが立ちます。また、6ルート全てのベストエンド読了でおまけSSの1と3が解放。おまけSS1を読了で2が解放されます。 ・攻略推奨順おおむね一般的には斯波or藤田or秀雄→瑞人→ノーマル→真島が推奨されているようです。私は斯波→秀雄→藤田→瑞人→ノーマル→真島の順で攻略しました。前半推奨の3人はお好みで選んでいただいて良いと思いますが、個人的には秀雄→斯波→藤田→瑞人→ノーマル→真島がおすすめです。秀雄は選択肢が比較的分かりやすく、シナリオの雰囲気がバッド含め優しいので初手におすすめ。斯波はメインヒーローらしい王道感がありますが、可能ならバッドから先に見ていくとベストエンドの幸福度が爆上がりします。藤田は3人の中では好みが割れそうなのと、真相への踏み込みが一段階上かなと思うので3人目。瑞人は最初から攻略できますが、ネタバレ的な意味と分岐が多いのでノーマルの手前に置きました。ノーマルは真相解明ルートなので、解放されても4人の後に持って来た方が良いです。なお、真島はベストエンドフラグが立っていない状態でもバッドエンドは読了できます。キャラデザ等で気になると思われた場合は、最初or途中で凸してもネタバレにならない内容なので、あえて乗ってみてもいいと思います。【システム】ノベルゲームとして申し分ないのですが、スキップ速度の調整ができません。容赦ないスピードで流れていくので、周回しているうちに前半の出来事を忘れがちになり、バッド回収しているとどういう流れでそうなったのかがよく分からなくなったりしました。超個人的事情ですが。ブログ記事を書く為の振り返りプレイ時は、スキップ最低速度で読み流しながらが多いので…この仕様は少し悩ましかったです。愛キャッチはないもののセーブスロットが大量にあり、全ルートの全選択肢をセーブしてもまだまだ余るほどですので、手探りプレイやバッド回収が非常に楽でした。お気に入りのボイスを集めておけるシステムが搭載されています。しかし、シナリオ自体がそこまで長くない為、使用せずじまいでした。原作にはこのシステムを駆使して取っておきたいような甘々台詞があったりするのでしょうが…Switch版は回想やエンディングリストでほとんど事足りてしまう。前述の通りセーブスロットが大量なので、気に入ったシーンをセーブしておくにも全く困らない。その他、字体の変更や既読色の変更など細かいカスタムが可能です。【BGM、UIなど】OP曲が作品の世界観にぴったり、歌詞もまさにヒロインの心情そのまま。明るい、ほのぼのする場面はほとんどないので、BGMは昼ドラっぽいのが多いです。UIは至極シンプル。新しめのタイトルと比べてしまうと簡素そのものですが、分かりやすいので特に不便も不満もなし。【総評】一言で申し上げると原作のダイジェスト版。成人かつ動作環境があり抵抗のない方は、今作を購入するならPCリパッケージ版を購入する資金に充てられた方がよろしいのではないかと思いました。比較的安価な理由は、カットされた部分がそれだけ多い故なのかなと。PC体験版はオートで流して序盤20数分程度なのですが、その短い間にも差し替えられたテキストを見つけて驚きました。せっかく作り上げられた倒錯的な雰囲気までもが薄味になっているのは勿体無い。初めからCSで出ている、高糖度、ダーク、シリアス売りタイトルの方がブツ切れ感もありませんし差し替えorカットされたシーンや台詞、テキストにこそキャラ各々の魅力であったり、ヒロインとの関係性を表す要素引いては作品の世界観を盛り立てるあれこれが詰まっているとなると、肩透かしを通り越して残念です。とはいえ、原作はトラウマレベルの描写もそれなりにある模様ですので、絵や雰囲気に興味はあるけどあんまりハードなのはちょっと…という方には、気軽に手に取れる内容になっていると思います。プレイ時間もあまりかからないので、雰囲気とキャラが刺さればサクッと楽しめます。少々辛口気味でしたが、ベストエンドコンプで解放されるおまけSSは必見です。たった数分で、今作に出会えて良かった、チラ見せにモヤりながらコンプして良かったと思えるくらいには楽しめました。乙女大人界隈はほぼ絶滅状態なので、お布施を兼ねて新たな道へ踏み出そうかなと思わせてくれたタイトル。今作はアメリカン、原作はダブルエスプレッソだろうなと思っています。それに続編足したリパッケがラテかな。推しはなかなか甲乙つけ難いのですが、真島と斯波さんの人気には納得しました。ダブルエスプレッソラテを飲み干したらはっきりするかもしれませんが…現状では完全ノーマークだった藤田が最萌かも。変な扉開いちゃった。
2022.12.24
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。野宮百合子(CV:なし)華族令嬢でありながら聡明な少女。好奇心旺盛ではっきりした性格。 天海鏡子(CV:猫魅愛)勝生真沙子富裕な酒問屋の一人娘で、婿養子と息子をもうけた後は好き放題遊んでいる道楽者。 【5周目】別名:女探偵ルートとも呼ばれているノーマルルート。誰ともくっ付かず、自らに降りかかった災厄に果敢に立ち向かう百合子は本当に逞しい。最終的に時代の最先端を行く女性になってしまったのには驚きました。病に伏す母親の寝言にただならぬものを感じた百合子は、瑞人や鏡子に在りし日の繁子について尋ね回ります。これまでの周回で、両親に自分の知らない一面があった事やら真島が真っ黒だというのは分かっていますが、それがどう繋がるのかは分からないようにされていました。私はてっきり桔梗の花言葉に意味があると信じていたので、そこが一番意外だったかも。軽くしか調べられていないんですが、桔梗自体に不吉な花言葉があるというよりちょっとした曰く付き、というだけなんですね。鏡子の進言により、婚前の繁子の日記を蔵で探す事になりますが…いわゆる春画?を見つけた時の反応が面白かった。お年頃だし興味はあるよね。笑瑞人から鏡子は両刀だから気を付けろと言われるので、てっきりOPにも出てくるスチルシーン=鏡子ルート、鏡子エンド的なものはこのルートから分岐すると思ってたからそこも意外だったかな。焦らしますね〜。繁子の日記は実兄である一清への家族愛を超えた想いが赤裸々過ぎるほどに綴られており、更に破り取られている頁が。それを鏡子に報告するシーンでは、他の選択肢も気になり過ぎるのでクイックセーブ&ロードで全部見ました。笑瑞人ルートの、藤田に真島の下着の色聞く場面()と同じく、正解を選ぶまで全部聞けるパターンが多いのですがこのルートに関しては選択肢一発で当てないと怖かったので。でも結局、対菊やの選択肢は最後まで外しちゃいました。真島がどこかで繋がってる人物なのかな?とは思っていても、建前上異母兄の瑞人を差し置いて、彼こそが本当の兄だったとは…倒れそう。こちらはガチの異父兄なわけですが、よく五体満足に生まれて育ちましたね…この家、どうもそういう歴史が色濃いみたいだし。何より、園丁として何年も仕えていた真島に繁子が気付いていなかったというのが何ともかんとも。諸々踏まえると、瑞人もかなり危ない橋渡ってる気がしてきた。遊び人白川伯爵の隠し子が瑞人だけとは限らないし、女児がいたなら流れ流れて妓楼に行き着いてても不思議はない。あるルートではよく分からない女拾って孕ませてたし…最後の選択肢、またしても狙い過ぎ。鏡子に電話するのかと思ったら斯波さんだし、ここで何故秀雄。笑・おやすみ(バッド)使用人室以外は全てハズレなので、百合子はセルフツッコミを入れつつ、遠出で疲れた体を一旦休めようとします。しかしながら一連の行動は彼に全て知られていたので、それは永遠の眠りになってしまうのでしたとさ。・女探偵(ベストエンド)使用人室へ出向くと、真島のスーパーネタバレタイムスタート。本人ルートがこれからなので百合子の想いに首を振るばかりなのは仕方ないとはいえ、自分自身を物凄く卑下してた事にビックリ。どのルートでも悪い顔してる時は生き生きして見えたんだけどなぁ。あとは上海EDも見てるので、てっきり百合子に対して斯波さんも霞むようなクソデカ矢印向けてるのかと思ったら、ちょっとベクトルが違うように思える。ボーダーラインはギリ超えないように自制してるのか。真島に関しては相手視点のシナリオがもっともっと欲しかったです。根底に潜むのは愛か、憎しみか…全てがどう終結するのかはこの後自ルートで、という事ですね。野宮家は爵位を返上し、他キャラたちもそれぞれの行く道へ歩んでいきます。一方の百合子はというと…髪も服装もすっかりモダンガール、お姫様から編集者へ大転身。此度、野宮家に巣食う闇を解き明かした手腕を買われ副業として鏡子の紹介で始めた探偵業は、本業を凌ぐ勢いの引く手数多。自由恋愛が台頭してきた世相だからこそ、需要は有り余る程あるようです。関東大震災をはじめ、時代の大波を乗り越えて前向きに生きる百合子の心にいっとき影がさすのは、道端に咲く桔梗を見かけた瞬間でした。・まとめ(という名の余談)この世界線だと、激動の時代にあっても相変わらず羽振りの良さそうな斯波さんが圧倒的有利に思えますが…昔の日本女性は今時の価値観では信じられない程に一途なので、百合子は独身のまま生涯を終えたのではないか、と思います。祖父の姉(故人)がそうだったのですが、戦死した婚約者への想いを貫き生涯独身。華道の先生でした。私がもっと早く嫁に行っていれば、洋装の式で身に付けるはずだった白い手袋を譲り受ける予定だったのですが…あれからン十年経っても気配がなくて本当に申し訳ない…曽祖母も曽祖父が早くに没してるのですが、大往生で仏になるまで未亡人でした。明治生まれ、職業教師、子どもは5人。こんな血筋に生まれておきながら、画面の中の男にニヤニヤデレデレしてばっかでなんだか居た堪れなくなってきた。時折センセーって呼ばれる職業には辛うじて就けましたけどね…はい。
2022.12.23
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。尾崎秀雄(CV:須賀紀哉)間島淳司年齢:24歳身長:166cm誕生日:12/1血液型:A優秀な陸軍少尉でヒロインの幼馴染だが、態度はとても冷たい。【2周目】 軍服×眼鏡×潔癖…これで実はドへんたいだったら振れ幅凄そうだな〜と思ったけど。本ッ当にすみませんでした!5人+鏡子さんの中で一番まとも。純愛を見ました。何なら1周目にすれば良かったかなって感じ。家同士が親しかったという事は、そこが一番の障害になってくるのかと思いきや。もうこっちの両親いないし、残ったお兄様は相変わらずだし。ね。うっかり別ルート行きそうになって慌てて虎の肉食べに行った。笑以降はすんなりベスト到達したので、ベスト→白→うそつきの順で。2人の間に流れてる空気がもうほんと幼馴染のそれ。お互い自然体だし、毒母が余計な事しなければすんなりくっ付いてたかもしれない。斯波ルートの百合子と比べると凄く素直に見える。憎まれ口はお互い様だし、こういうタイトルだとどうしても腹の中疑っちゃうというか、幼馴染属性な時点でクソデカ執着くるかと身構えてたんだけど。彼はどこまでもピュアでした…PC移植は某全員ヤンデレタイトルしかやった事ないからついつい。何ならこういう見た目属性にありがちなムッツリですらなかった感。百合子には斯波さん、秀雄には白田家のご令嬢というお膳立てがされていながら…そうだね、大正初期って言こういう人たちもチラホラ現れる時勢だったのかな。決して多くはないと思うけど。動物園や浅草に出掛けるのが等身大の自由恋愛っぽくて尊い。シナリオ全体の雰囲気も、『赦されない事』を押し出してこなかったのが良かったな。背徳感を全面に出そうと思えばいくらでもできたと思うんだけど。記念撮影からのキスも凄く自然な流れでした。佐和子との縁談を袖にする為に出征志願までした時はどうなっちゃうんだよと。ところで、真島は2人の口論聞きながら何を思ってたんですかねぇ…ベスト行きだとここで一旦、普通にいい奴だと思わせておいてからの、って感じだった。では、こちらも見た順で。・ベストエンド『鳥』ここで『諦める』は流石にない。笑とはいえ、引き留めてひっぱたくのはさすがの百合子様です。これにより件の記念写真は百合子が拾う事になって、真島の進言もあり、なんやかんやでお互い初めての相手と一生添い遂げる事を誓う。大正モノもかれこれ3本目になるので、浅草凌雲閣出てきたのはニヤつきました。笑十二階っていう別称があったのは知らなんだ。CSでは成人キャラでも当たり前のようになってますが…秀雄くんはthe DTです。女物の帯を解く術も知らない、っていうのは現代で言うブラのホックみたいなもんか…下品で申し訳ない。それにしても、ここまで視力悪いと鳥類の生態追っ掛けるにはなかなか苦労しそうです。戦地に赴いた秀雄からの手紙が届き浮き足立つ百合子の元に、佐和子が訪ねてくる。悩ましい選択肢だけど、シナリオの流れ的に誠意が大事かなと思って。やっぱり相手も武家の娘だから、そこを買ってくれて一安心。私が佐和子の立場だったらそりゃ泣くだろうけど、幼馴染でしかもあそこまで真っ直ぐに彼を想ってると分かれば引き下がるしかないですよね。斯波さんも相変わらずしつこいと言えばしつこいものの、このルートだと鏡子さんがとってもいい人に見える。笑ところが。出た!三郎!ぉぇーどこでミスったかと焦ったところで、なんとシベリアにいるはずの秀雄登場。斯波さんか真島かと思ったからこれは普通にビックリしたわ。真島の事はやっぱりまだ何とも…って感じですね。目的は個人的な感情だろう、と秀雄は言っておりましたが。あそこで写真落とした→代わりに使用人と写ってる写真送った→軍に真島知ってる人がいた→全て振り切って帰国の世界線、バッド見た後だと秀逸。エンドロール前が手の甲にキス、っていうのも乙女心(まだ少しは残ってるはず)をくすぐります。軍を辞めて鳥類の研究者として歩み始めた秀雄、まさかの妻同伴。笑幼心とはいえ、百合子を剥製にして飾りたい発言の前科持ちはやっぱり素質あるんじゃ…と勘繰るのは私の心が汚れているせいです。どうか、いつまでもいつまでもお幸せに。・白(バッド)秀雄の訃報、そして白田家にとって都合の悪い遺品。百合子は雪の吹き荒ぶ中あの河原へ走り、雪の中へ横たわる。不思議と暖かい=寒く感じない、っていう描写もあるので今作では凍死と取って差し支えないでしょうか。秀雄がすぐに迎えに来てくれたのは、彼も同じように極寒の中で息絶えて、彼女の温もりを探し求めてたのかなとか思えて辛い。外套に萌えてる場合じゃないよ。後追いを美談にするのは、令和の価値観ではあまり褒められた事じゃないかもしれない。でも、このシーンがあまりにも美し過ぎるので…もう一つのバッド見るの、とっても気が重くなりました。・うそつき(バッド)あの場面で『幼馴染です』を突き通しちゃえばこうなるよね。夫になった斯波さんに貰った髪飾りにまで嫉妬して怒り心頭だけど、最後は百合子に捨てられたくなくて縋り付く。秀雄との逢瀬が容認されてるのは、百合子が斯波さんの子どもを身籠ったから。一瞬、秀雄の子かと思って焦ったやつ。百合子が妊娠しているのに対し、佐和子にその気配がない理由。これ結構大事な要素だと思うから、なんとかねじ込んでほしかったかも。妄想、深読み、脳内補完にも限界というものが…・まとめ秀雄は蝶毒の良心、清涼剤だと思います。特にバッドエンド『白』は、これまで見たバッドの中でも上位にくるくらい好き。とにかく外套がいい仕事してたし、ゲーム開始時は夏なので、季節の移ろいと共に2人が引き離されちゃったのがひしひしと。出征は秀雄の意志ですが、帰って来て結ばれる為の手段だったのにね…これ以上ないくらい死亡フラグ立てて出征した事もあり、軍人さんと結ばれればいつかは必ずこういう日が来るしで。その後の日本を思えばベストで軍辞めてるのは一安心…かな?ありがとうございました。
2022.12.23
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。藤田均(CV:チアノーゼ三太夫)安元洋貴年齢:37歳身長:178cm誕生日:10/29血液型:ABヒロインの家の執事で幼い頃から仕えており、イギリス人の血が入っている。【3周目】ネタ、ギャグ、トラウマレベルのドへんたい枠なはずが、CSでは普通の犬だった。全年齢ではこれが限界なんだろう。でも、言ってしまえば。言っていい?お声が調べるまでもなく他社最萌なのは思わぬラッキーでした。え?これいいの?ってなったやつね。(まあ、同作品のニ推しまでいるんですけど、このゲーム…)前半推奨の3人ラスト、満を持して。序盤は百合子の言う通り鉄仮面もいいとこ。一体この人がどう崩れていくのか?そしてどうバッド展開へ堕ちていくのか…っていう期待は一番あったかもしれない。ゲスですみません。斯波さんは勿論、秀雄とも違って百合子からグイグイいくのが新鮮でした。斯波さんとの会食に誘っても着いてきてくれないから、これ合ってる?ってなりながらも1人で行って帰ったらちゃんと出て来てくれて一安心。しかし斯波さん。帰りの車内で『懇願する』選ぶとあんな悲しそうに引き下がってくれるんだ…ごめんね。後日、虎の肉断ったら新しい選択肢きた!しかし、このキャラデザで私服が和装なのはズルくない?せめて百合子さんとか百合子様とか呼んでくれてもいいのに。藤田の前では意地っ張りのお転婆娘感が増してて可愛いです。少しずつ素の表情をチラチラ見せてくれるようになるものの、百合子に対する矢印は微塵も感じさせない藤田。浅草ではほんのり、身分の差がなければ…とは言ってた。いや言っちゃってるな。斯波さんは瑞人的にも論外と言ってくれるのですが、祖母からの縁談は確定事項で降ってきます。藤田が思い通りに振り向いてくれない腹いせに顔合わせへ行き相手の男性と藤田を比べて、物足りなさしか感じられない百合子。帰宅すると斯波さんがブチギレで怒鳴り込んできますが、先に斯波さんクリアしてると本当にこの人の言うことはごもっとも。こうなっても側から見ているだけの藤田に、後日その鬱憤を思いっきりぶつけたところ…あら、急展開。藤田の場合、立場や身分差云々もあるけど単に男として自信がなく臆病な事が災いしてた。まず、この時代にハーフが帝都で生きていく事自体ハードモード。浅草の喫茶店で目が好き、って言うと悲しそうにされちゃう。横浜行った時に生い立ち聞かせてくれるけど、港町ではよくあること…かぁ。外見の物珍しさで寄ってくる女性はいても、中身がコレなんでいつもフラれちゃう。野宮家に来てからの女中彼女はもれなく瑞人にNTR、どこまでも不憫だな…このルートだと、鏡子さんの悪い顔(の立ち絵)見られてわーおってなった。家は斯波さんより悪趣味が過ぎて笑う。俄然、女探偵ルートも楽しみになってきます。とはいえ、藤田に度々牽制される通りあまり関わってはいけなかった。見た順にいきます。・秘密倶楽部(バッド)何やら金策のアテができた、という瑞人を懸念してしまうとバッド行き。深窓の姫君はそんな事気にしちゃいけないんですね。どうやら華道を教えるという建前で女性に買われる道へ堕ちたらしい瑞人。秀雄が道端で倒れていたところを拾ってきます。藤田や真島曰く、一度や二度ではなかったらしいけど、縄で縛られた痕があるとか、ただの売買春にしては何やら不穏。鏡子を問いただそうと屋敷に向かうと、百合子が訪れることを見越していた鏡子は料亭で待っているらしい。そこで明かされたのは、華族として地に落ちた野宮兄妹に目を付けたへんたい連中相手の商売があって。本来ならば百合子が売り飛ばされるはずだった。が、藤田も瑞人も百合子を守るために、瑞人を差し出すことにしたと。何も知らされていなかったことに失望し、百合子は自らその道へ堕ちる。鮮やかで凄く綺麗なスチルでした。どこかでその様子を見ているのか?藤田の何とも言えない倒錯的な台詞。これはもう、救えるのは斯波さんしかいないですね。この世界線なら無事なはずだし。上海EDと比べれば、国内だし…それでも百合子は望まないんだろうけど。・ベストエンド『姫様と執事』ま、ニーチャンのことはいっか!という選択肢が正しいのにはびっくりしたよ。笑あの藤田に、斯波さんの匂いがするからはよ風呂入れって言われた時は萌えた。そういうのもっと出してこ。斯波さん、秀雄ルートよりも踏み込んだ真島という人物の輪郭が浮き彫りになります。2人のルートだと、野宮家の事は憎んでいても百合子の事は好きなんだと思ってたから、少しショックだったかも…ますます真島のベストエンドが読めなくなってきました。百合子を庇って左腕を負傷するも、こんなんかすり傷だ!→合体の流れ。何故か藤田だとちょっと笑っちゃう。ごめん。いい声なんだけどさ。逃げた真島は結局野宮家の借金を一切合切、清算しちゃったって事よね。ますますワカラン…愛憎ってやつ?このシーンのラスト、スチル欲しかったけど秀雄と被っちゃうから無かったのかなー。手の甲へのキスって意味合い的に藤田が一番合ってるから見たかった。晴れて夫婦になってからの2人はというと。ええ、そうなりますよね。笑いつまでも溺愛してくれそうで羨ましい限り。あの唐突な初キスからもうかがえるように、藤田は自分を抑えていただけで、実は熱烈に百合子を想い情熱を秘めていた男だというのが一応は描写されています。で、タガが外れた藤田がどうなっちゃったか、というのもキレイにまとめられてた。藤田の癖って耐性ある姐さん方でもドン引きレベルのやつだしカットされて当たり前か。もう一つのバッドもそうですね。・永遠の下僕(バッド)藤田の鉄仮面×百合子の強情が良くない化学反応を起こしてしまい、まさかの藤田連れで斯波さんと結婚した百合子。一男一女の母となった百合子の貫禄が素晴らしいです。その点、最年長年の差枠が自称女々しい男、ドのつくM、というか犬っていうのは流石でしかない。秀雄のバッドもだけど…一体この生活、いつまで続くんだろうか。真相知った後だと、百合子がしっかり一男一女を産んでるのもドロドロ感増してます。・まとめとりあえず『どうしてそうすっぽんがお好きなのですか!』には吹いた。今年の乙女ゲーム迷言集に追加です。他ルートだけど、真島の下着の色聞かれて真面目に答えたり。自ルートではレース付きの割烹着+おたま装備で現れたり。本人は至って真面目なのに笑えちゃうのがどこまでも藤田。この駄犬の真骨頂見たさで、リパッケに手が伸びそう。新たな扉が開いたらどうしましょう。こんなの他社じゃまずお目にかかれないのに…怖いなー。ありがとうございました。
2022.12.23
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。真島芳樹(CV:大石恵三)近藤隆年齢:25歳身長:170cm誕生日:6/25血液型:Bヒロインの家に使える庭師の使用人だが、初恋の相手でもある。【6周目】 さて、どう展開するのかと『開始』を押したところ。プロローグからもう違うんですね。最近だと他社の某サーカスがこのパターンだったか…完全独立ルート。斯波さんがメインヒーローなら、真島は裏主人公といったところでしょうか。繁子は一清と兄妹として生まれた運命を呪った。それに対し一清は実の兄妹であるからこそ、たとえ道を分つ時が来ても永遠に繋がっていられると言った。いくつかのタイトルで傷口に塩塗り付けられてきましたが…蝶毒でも食らうとは。ベストエンド行きの選択肢をことごとく外しまくり、あろう事か最初に辿り着いたのはおかしなお姫様バッド。ラスボスだし、こうなったら瑞人と同じくバッド全回収→ベストでいくことにしました。完全独立ルートと書いておきながらこの矛盾よ。笑・おかしなお姫様(バッド)夜会の日に真島への想いを打ち明ける選択肢が出ますが、あまりにも露骨なんでミスリードかと思っちゃったんです。これまで散々蒸し焼きにされたり発砲されたりだったので、そんなチョロくないだろうと深読みし過ぎた。一連の出来事が他ルートと同じように進んで行き、真島の差分もちゃんと入るので、まあまあ順調だと思ってました。何なら、三郎庭に埋めてもまだ気付いてませんでしたよ…鳥頭過ぎる。順当に両親没、兄入水、藤田まで失踪し、あの斯波さんまで音沙汰がなくなってからやっとおや、何かおかしいかもしれない。()このエンドはやや解釈が難しい。真島は百合子を身売りの道へ堕としたけれど、愛しく思う気持ちを完全には捨て切れずやや苦しんでいる?思うに、家の借財なんて根回ししてとっくに片付けてると思うんですよ。『副業』だけで食っていけるだろうし。それでも百合子を自分に依存させ、生きていく為だと言いくるめ、その道に堕としたというのが答えか。恐らく真島の読みが外れてしまったのは、百合子の精神が早々にぶっ壊れちゃった事。今更そこから拾い上げる事もできなければ、あの頃の無垢さを憎み続ける事もできない。苦しみを味わわせて最後に殺したかったのに、もうそれは叶わないから三郎が骨になった頃にそして上海へ、的な未来が待っていたりするのだろうか。・女郎蜘蛛(バッド)真島の選択肢出てるのにわざわざ外すっていうね。結果、蔵の中を漁っているところで百合子の操は奪われてしまう。前回は未遂だったけど完遂されてしまいました。三郎動かしてるのは真島で間違いないんだけど、何せヤク漬けだったからこれにどこまで真島の意思が絡んでるのか正直私には分からない。瑞人や藤田まで一切の男を受け付けなくなってしまった百合子は、訪ねてきた鏡子を頼り家を出る。応接室も相当だけど、自室のヤバさよ。このゲーム、自室がまともなの瑞人くらいですかね。引き出しには致死量の毒常備してますが。派手に遊び歩く鏡子に少しずつ感化されていき、あっさり百合エンドかと思いきやそうは問屋が卸さないのがアロマリエさんでした。三郎への始末のつけ方、だいぶぼかされてはいますが…ギリ脳内補完可能かな。ラストもしっかりぼやかしてくれてますが、噂通り鏡子さんは両刀でした、という事で。・悪人(バッド)夜会の夜に二度三度食い下がれば、完全独立ルートが始まります。何も起きない…だと。斯波さんの登場は流石すぎて微笑ましい。両親生きてるけど、熱烈な求婚もブレません。それを伝えたところでテコでも動かない真島にブチギレた百合子姫、まさかの家出。偽名まで使ってカフェーの住み込み女給となり、すんなり順応してしまいます。同僚の何気ない一言で髪もバッサリ切って、はや2ヶ月。百合子改めとも子人気にあやかって現れたタチの悪い客をぶん殴ったのは…洋装に身を包み、ハンチングで顔を隠して客に紛れていた真島でした。当然捜索願いも出てたし、真島は真島でとっくに見つけてたけど両親には知らせておらず。痺れを切らして新聞に顔写真まで載せられてしまったので、いよいよそこへ身を置く事はならなくなった。こうまでしても首を縦に振らない真島に、それなら出家してやる!と駄々をこねる百合子様。こうなってくると本当にやりそうだからな、この姫君は。笑最後の選択肢って微妙〜なニュアンスの相違ですよね。百合子が譲らない以上、もう屋敷へは戻らない真島に対し『連れて行って』を選んでしまうと…文字通りそっちかい!いやそこは女心を汲んでくれよと。闇の阿片王の妹君として君臨し、氷の女帝という異名を轟かせる百合子ですが真島は決して百合子と結ばれようとはしません。ほんと、真島ルートに関しては全エンド真島視点欲しい。・ベストエンド『秘めた想い』前述バッドなんて言葉のあやじゃないですか…百合子の気持ちはただ一つなのに。それでは、いよいよこの物語にも幕が下ります。『私も戻らない』を選ぶと、何故か真島は百合子を連れて屋敷に戻ると言い出します。まさかまた屋敷燃やすのか、はたまた両親の前でスーパーネタバレタイムかます気なのか…と、画面のこっち側の私たちだけが全てを知っている世界線へ。私には最後まで真島という男が分からなかった。康之の激しい一面を誰よりも知りながら、わざわざ屋敷に戻って溺愛してきた娘を貰います宣言。繁子にはあれで良かったと思いますが…その後、日本に留まっているのも不思議で仕方ありません。とはいえ。没落野宮家を地に落とす事も容易いし、自分の手は一切汚さず始末するのもその気になればサクッとできちゃうわけだから、そんなにおかしくもないか。繁子が白状したらあのオヤジ、また拳銃なり日本刀なり携えて殺りに来そう…この穢れを根絶やしにするには、真島と百合子が結ばれて子が生まれない、というのがベストエンドなのは理解できます。他ルートで百合子がしっかり一男一女産んでたりしたので。皮肉にも幼少期に生死を彷徨った影響で、真島の子を宿す能力は失われていた。確かに、これなら普通の夫婦生活営んでるのにできなくても不自然じゃないし…ただ、百合子が何も知らないままというのがこの先何十年を思うと地雷過ぎる気がして。真島って当たりは優しいけど間違いなくドSだし、キレたら手が付けられない闇を腹の中に抱えてるわけで。もう、2人の事を誰も知らない土地へ行った方がいいと思うの…斯波さんも、鏡子も、誰もいないところへ。・まとめ百合子は何も知らないままエンド、衝撃でした。そして、謎に肌色カットされ過ぎな真島さん。一抹の仄暗さを残したままの結末には感服致しましたが、真島の真骨頂はそういうシーンにこそあるのだろうと思えてならないのです。だってこれが、『毒を持っているのは誰?』の答えなんだから。リパッケ、買おっかなぁ…一歩踏み入れてしまったら後戻りできない気がして、いい歳こいてウジウジしております。
2022.12.22
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。野宮瑞人(CV:平井達矢)平川大輔年齢:22歳身長:168cm誕生日:3/15血液型:Bヒロインの腹違いの兄で、浮世離れした道楽者。【4周目】 エンディング数が最多。言ってしまえば近親タイトルだから、そこの優遇は分かるんだけど。実は腹違いどころか、ほぼ血縁なしと言っていいお兄様だったのには驚き。これにはズッコケた方も相当いらっしゃるんじゃないかなと。共通や他ルートでも百合子を溺愛しているのがひしひしと伝わってきていただけに、正直ちょっと残念でした。斯波さんとのお食事にはついて来てくれますが、去り際に百合子の髪を触られた事が気に入らず、洗わせて欲しいと。聞けば小さい頃からよくこうしてもらっていたというんですが…そこで馴染みの妓から貰った香水なんて使わないでください。泣ある時を境に放蕩息子になってしまった瑞人。本当の理由は後々分かりますが、病的な寂しがり屋というか、何というか。位の高い大人達が生んだ犠牲者の1人。引き取ったなら引き取ったで歪まないように育ててあげてよ、って思うばかり。比較的早い段階で出自を明かし、百合子への気持ちも告げてくれる。百合子も百合子で、粗野な男を嫌い、繊細そのものの瑞人を兄としてではなく1人の男性として魅力的に感じていた事は確か。斯波の度重なる求婚に際し、百合子の幸せを思えば嫁に出すのが最良だというのは瑞人に限らず誰しもが分かっています。が、さすがにここで『斯波を選ぶ』は無いかと。笑花街へ入り浸る事をやめた瑞人。お互いの想いを確認し合ったのを契機に瑞人は再び筆を取り、百合子をモデルに絵を描き始める。戸籍上兄妹であるという事実は変わらないものの、ここまではまあまあ順調。とはいえ百合子に縁談が持ち込まれる状況は当然ながら変わらない上、瑞人も馴染みの芸妓から遠回しに呼び出される。どうして私たちは認められないの…という百合子の切実な想いを受け、瑞人は一線を超える事で互いの関係を強固にする事に。生まれた時から云々…はちょっと置いといて。笑喋って歩けるようになった百合子が、お兄様お兄様って懐いてくるのが可愛くて仕方なかったというのがもうね。斯波さんルートのスチルに描かれてる幼少期めちゃくちゃ可愛いもんなー。屋敷の中に自分の居場所はないと感じていた瑞人にとって唯一の拠り所だった百合子。別ルートでご逝去されがちなのも説明がつきました。2人に立ち塞がる障害は何も戸籍上の続柄に留まらない、というのがこのバッド数に繋がってますね。見た順にいきます。・蔵の中で(バッド)馴染みの芸妓に忘れ物を取りに来い、と人伝てに呼ばれた瑞人を花街へ行かせたくない一心の百合子。ここで誰を使いにやるかによってこんなに分岐しちゃうとは思わなんだ…藤田、一番適役だと思って選んだんですけどね。適役過ぎてダメだったか。もちろん芸妓の言うそれは建前で、使いにやった藤田はかんざしを渡されて帰って来ます。常套手段でした。うっかり瑞人にも見つかっちゃいますが、行動の真意を問われた百合子が苦しい心情を語って、結ばれたところまでは良かった。度々蔵で昼寝などしていたらしい瑞人ですが、最初は一応お母様の何かしらを探しに行く名目で入った。どちらにせよそこでも致し始めちゃう上に、習慣化しちゃうんですけど…笑ルート序盤から百合子はともかく、瑞人の変化に気付かない屋敷の人間はいないでしょう。藤田ルートで躊躇いなく銃を向けられた事で、どうやらあのお方はこの屋敷にまつわる全てを始末しようとしてるらしい事はわかりました。特に、瑞人と百合子が結ばれるというのは超絶地雷だった事も後々わかるので誰か生き残れたのかも、何もわからないまま、2人は燃え盛る炎の中で結ばれながら息絶える、というエンディング。伝われと思いながら書いてみると。これぞ蝶毒のバッドって感じですね。・空虚な明日(バッド)さすがに無いわな、という選択肢から潰していきます。家の為に斯波さんと結婚した百合子。あまりにも心ここに在らずの数ヶ月を経て、痺れを切らした斯波さんが百合子に対し舌打ちからの辛辣な台詞を吐く。あの優しい斯波さんが…貴重です。肌色シーン丸ごとカットなのであっさりした印象のエンディングですが、身籠ってもなお、日々愛してもいない男の腕に抱かれ続けるというのは残酷そのもの。いつか百合子の心が絆されて、斯波さんの良さに気付いてくれるといいんだけど…無理だな。瑞人はまた自暴自棄になってる事間違いないから先長くなさそうだし、そんな報せが入ろうものなら完全にアウトでしょう。希望の欠片もないエンドですね。・つがいの蝶に(バッド)そういえば、ここまでベスト行きの時ってパターン決まってました。終盤、真島の裏の顔をチラ見せしてからのっていう。花街への使いを真島に頼むと、その時点でこれは建前なんじゃないかと言われる。読み通りかんざし一つ持って帰ってくる真島。そして後日、ちょっと展開が変わって瑞人から外食へ誘われて外へ出ます。ここで偶然、妓楼の女将さんと会う事になるのですが…はい来た、アンタのとこの使用人大丈夫?パターン。今回はバッド先に全部見ちゃうか、という事で。瑞人に難色を示されながらも、真島を食堂に呼び出して直談判。他人の空似ではあるが、野宮家に迷惑がかかるならば出て行くという真島。百合子は引き止めようとはするけど、藤田からも庭師を置く余裕はもうないと静かに告げられてしまう。結果…またしても野宮家炎上。瑞人ルートでは本当によく燃えますね、この屋敷。この炎こそが、火を放った人物の怨念の象徴だと思えば納得しかありません。退路を無くし最期を悟った瑞人は、せめて苦しまずに逝けるようにと薬物心中を選びます。ずっとそれを手元に置いていたと考えると、瑞人の優遇もさらに頷けたというか。破滅の足音が常に付き纏う今作の象徴的な人物であると感じました。蛇足ですが、巻き込まれた藤田はどう足掻いても不憫な男です。・秘密の共犯者(バッド)何でここで秀雄選ぶ選択肢あるんだろうなぁ〜と思ったら、そゆことか。日々瑞人の部屋に篭り切りの2人を不審に思い、真っ最中に乗り込んでくる秀雄。ほぼ血縁がない事も明かさずにさんぺい開始。その後が気になり過ぎる…・ベストエンド『夜色の髪』やっとベスト行けます。真島の噂について本人には言わず、藤田に尋ねる事にした百合子ですがここの選択肢には不覚にもウケてしまった。このゲーム笑えるようなシーンほとんどないのに。正解選ぶまで全部聞けるので、まだの方はぜひ真島の下着の色を聞いてみてください。笑これで屋敷炎上も最後だといいんですけど。燃え盛る屋敷を前にしてつらつらとネタバレを始める真島は、瑞人と百合子は戸籍上の兄妹に過ぎないと告げられた途端毒気が抜かれたようになり、炎の中へ消えて行く。藤田もどうにか無事だったし、燃え跡から見つかったのは三郎の遺体のみ。借金も片がついて、瑞人はかつて諦めた芸術の世界へ。ラストシーン、いきなりパリだもん驚いたなぁ。お兄様の洋装ってこのシーン専用ですよね?贅沢。いずれ日本の国籍も捨て、兄妹という縛りから解き放たれて生きて行こうと言う瑞人。この辺りは全部終わってみると、あのお方と対照的に描かれているなと思いました。紙切れ1枚に縛られて秘めた関係でしか生きられない2人と…うん、真逆。ベストエンドを迎えてもなお、どこか掴み所がなくふらりと消えてしまいそうなお兄様。2人の愛の証を既成事実として欲しがるのも、根っからの寂しがり屋さんだなぁという印象でした。・まとめ普段から一貫して飄々としてるお兄様。百合子への積年の想いを語る時も、晴れて結ばれる時も、終末を選ぶ時でさえ淡白な口調で、ただ瞳の奥に昏い何かを携えているのみでした。だからこそ、僅かに感情が滲み出た時はハッとさせられます。ベストエンドで斯波さんがパリに現れた時はさすがに分かりやすく忌々しいといった様子でしたけどね。血縁はなくとも『お兄様』呼びを最後まで堪能できました。ありがとうございました。
2022.12.22
コメント(0)
ネタバレあり&作品の性質上、過激な内容が含まれますのでご注意ください。斯波純一(CV:茶介)加藤将之年齢:28歳身長:177cm誕生日:8/25血液型:O貿易商で成り上がった男で、俺様、強引、型破りな性格。【1周目】 全部終わってみれば百合子を最も幸せにしてくれる男だった斯波さん。通称真島ゲーですが、斯波さんもなかなかだと思います。全エンディングクリアしてもスチルが埋まらないんで、何事かと思ったら全部他ルートでのあれこれでした。※手探り初見と言いつつPC体験版経てのプレイです初見プレイのあの場面で、お供いらないって選択肢押すのはなかなか勇気要る。でも、これ明らかルート分岐だろうし…という事で、結論から申し上げると、手探りで辿り着いたのは座敷牢バッド。それから後悔→ベスト→上海愛玩人形(だけ分からなくて攻略見た)と進めていきました。上海EDに関しては他ルートからも分岐しますが、最初に見たこちらに記載します。で、カットされてる諸々があまりにも多いせいかな。斯波さんの(シモ的な意味で)グッとくる場面て、正直初めに食事行った帰りのキスがピークだった感が否めない。屋敷に帰り着いた百合子の描写まで直されちゃってたんで、うーん。あれ、倒錯的でかなり好きな地の文だったんだけど…厳しいですね。お互い最初のうちはほんとしょうもない。斯波さんは大体お酒の勢いで強引な事しちゃうし、百合子は百合子でせっかくあつらえて貰ったネックレス引きちぎって謝る機会もないままシナリオが進んでいく。百合子が絵に描いたような深窓のお嬢様だったら、もっとすんなりいった部分もあるんだろうけど。こういう娘だからこそ斯波さんは人生の全てを捧げて、再会後もブレずにアプローチしてくれたと言えそうだから難しいところ。とりあえず…あの、そういう事はもっと早く言って!笑これに尽きますね〜斯波さんはほんとに。こじれた糸が全て解れて、白無垢のスチルが出た時は感慨深いものがありました。では、見た順にいきましょうか。・座敷牢の恋人(バッド)あそこで送ってもらうのが正解だとは。両親も兄も失い、自らの境遇に絶望した百合子は入水を謀りますが、実は斯波さん側の人たちに監視されていて本懐叶わず。一命取り留めたものの、視力を失った体で斯波さんに匿われ…日々着せ替え人形のようにされてるけど、当の百合子には何も見えない。斯波さんとしては、人生を賭けてきた女性の縁談が決まってしまった時点で少しおかしくなっちゃったのかな。百合子も想定以上に強情だったから仕方ない感はある。恋人、っていう事は結婚もしてない?それで妊娠してるのは流石、エグいね。その子の将来どうなっちゃうの…てか、そもそも産ませるのかな…こわい。全部終わってみると百合子が恨むべきはこの人じゃないので、斯波さんの涙がほんと切ないですね。・後悔(バッド)これはベストの前に見ておいて良かったです。『復讐』という言葉だけを胸に抱いて斯波さんと結婚。ここで真島が一枚噛む時点で、おいおいってなるんですが。彼の事についてはまだほとんど分からないので何とも言えない感じ。 斯波さんは百合子がお酒に毒を混ぜている事も知りながら、彼女が妻になってくれただけで幸せだと、その復讐を甘んじて受け続け、ついに倒れてしまう。財産も全て百合子に相続し、最期までありがとう、幸せだったと告げてこの世を去る。没後、斯波さんの日記を見つけ全てを悟った百合子はようやく自分の犯した過ちに気付くけれど、もう全てが終わった後。貧しかった頃があるとは聞いていたし、向こうは百合子を知っているような素振りだったけど…まさかのね。今の斯波さんがあるのは、あの時の百合子のただ無邪気な気紛れ一つが起点だった。なんだこれ、後悔なんて言葉じゃ片付けられないでしょ。早く幸せにしに行かなければ!・ベストエンド『優しい男』コンプしてから振り返ってみると、顔合わせの帰りにしっかり相手方が真島を見て不審がってた。顔見ただけでお断りされるって…想像より遥かにヤバい奴なんだろうか。斯波さんが百合子を何としてでも娶って、そして幸せにしたかった理由がちゃんと分かって良かった。その場で致し始めちゃうんで、藤田マジごめんなんだけど。笑後日、真島に危うく拉致られそうになった事で裏の顔がちょろっとだけ判明します。野宮家に潜り込んでた理由は最後まで分からないようになっているのでしょう。これ見ちゃうと、他のルート辛いなぁ…2人で始まりの地である箱根に行ったり、結婚式に孤児院の子どもが来たり。斯波さんの笑顔が沢山見られて本当に良かった。成り上がる為に鏡子と関係持ったり、一時は芸妓遊びもしたりした。だけど、その全てが最終的に百合子を幸せにする為の手段だった。もう憎めないよ…寧ろ他のルートが辛いよ。家の財政面もあるし、これ以上のベストエンドがあるとは思えなくなる。初夜のラストシーンはキレイにまとめてますが、止まらねぇ斯波純一をもう少し見てみたかった気もします。笑・上海愛玩人形(バッド)いやーーー三郎はマジで出てくると本気で寒気する。CS乙女ゲームのサブキャラで、あそこまで生理的嫌悪感おぼえる奴いないもん。真島が何やら時々休暇を取って上海に行っているらしく、阿片取引の界隈でかなりの大物っぽい、というところまではわかってるんだけど。それが一連の事件とどう絡んできて収拾つくのかは全然読めないです。今度は耳も聞こえないって相当じゃないですか…ヘレンケラーか。百合子は相手が誰なのか分かってると思う。現時点では、この人のベストエンドってどうなるんですかでしかない。・まとめ斯波さんはとにかくメンタルが強い。瑞人に見下されようが、百合子に散々人でなし扱いされようが全くブレない。境遇を思えば然りと言えるかもしれませんが、百合子が最大の強みでもあり弱みでもあるのが良いんだよね。それはもう可愛く感じられるほどに。28歳の若さで欲しいもの全てを手に入れにくる野心がブッ刺さりました。ありがとうございました。
2022.12.22
コメント(0)
全7件 (7件中 1-7件目)
1