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完全新作アニメ「らんま1/2」の放送開始まで1週間を切りました!2024年10月5日(土)より放送/Netflix配信開始!ネトフリ待機、準備万全です!昨日、OP映像が公開されましたね。→こちら旧作へのリスペクト&新たな映像構築への意欲やキャラクター1人1人の躍動感へのこだわりをとても感じます。楽しみです!な気持ちも含め、らんまコンテンツについて思いつくままに語ります。本ブログでもちょこっと書いてきたことはありますが、私&妹は中学生活3年間を通してほぼ「らんまワールド」に住み着いていました。あの頃の記憶を思い出そうとすると、現実世界より「天道家の居間」に居た印象の方が強い。※ちなみに、リアルタイム世代ではないです。当時らんまは漫画連載も終了しており、私たちは世代的にはガッツリ「犬夜叉」世代です。犬夜叉も当然読んでました。大好きです。…ただ、何をどうあがいても、私たちにとっては「安心感のある、定住できるはっちゃけホームラブコメ『らんま』」が常に1番!でした。キッズステーションでTVアニメを全話録画(VHS)し、繰り返し繰り返しテープが擦り切れるほど鑑賞。らんまにハマって以降、80年代の漫画作品…るーみっくはもとより、同サンデーのあだち充先生の作品にも手を広げていく過程で、昔の漫画作品を開拓する楽しさに目覚め、らんま関連のCDを買いあさって、アニメのOPEDや劇伴を聴きこむ面白さを実感し、らんまに出演されている声優さんのソロ音楽ワークスCDを買いあさり、更にその先、楽曲提供者を調べてはその方の音楽ワークスを漁りだし…都会に連れて行ってもらえる機会があると、アニメイトやブックオフで漫画・CDを買いあさり、昔のアニメ/漫画グッズを物色できるまんだらけに通い始め、なけなしの小遣いやお年玉(2人分)で、らんまのセル画やグッズを購入しては二人できゃいきゃい眺める…また、妹はキャラデザ・中嶋敦子さんのらんま絵の模写を始め…こう…一気にグッとオタク感溢れた感じになりましたよね…。現在に続く私たちのオタクライフスタイルは、ほぼほぼ、らんまによって確立しています。らんまについていざ語ろうと思うと、本当に様々な観点があるのですが、まずは今回の新作アニメのメインキャストが、可能な限り据え置きである点について。山口勝平さん、林原めぐみさん、日髙のり子さん、山寺宏一さん、佐久間レイさん、井上喜久子さん、高山みなみさん…らんま1/2の声優陣は、並べるとその目を疑いたくなるほどレジェンドばかりなのは言うまでもないことですが、とはいえ初回の放送は1989年…35年前です。そもそも、当時の主要キャスティングが、かなり20代前半の若手(しかも多数がほぼ無名状態)中心に寄っていたからこそ、今回の据え置きキャスティングが可能だったのだと思います。明らかに音響監督の斯波重治さんが、若手育成の意図も含めて発掘/大抜擢しているというか…※斯波重治さんは、うる星から続くめぞん・らんま等のるーみっく作品、 また未来少年コナン~ナウシカ・ラピュタ・トトロ・魔女宅等の宮崎駿監督作品群を一手に担われていた音響監督様です。 トトロ・魔女宅~らんまの声優陣が重複しているのも納得です。新人発掘からのキャスティングが多いらんまは、最初若干固さのあったキャスト様が、話数を重ねる毎にぐんぐん縦横無尽に演技し始めるのを実体感できますし、だからこそ、声優様ご本人とキャラクターの融合具合が凄まじい。融合というか、キャスト様がキャラクターの方を引き寄せちゃうんですよ。男乱馬と女らんまって、キャスト様が異なるので人格もどんどん別れちゃったと思ってます。男乱馬は、どんどん甘えっ子の、可愛がられ&愛され気質のキャラになって行きましたし、女らんまは逆に男らしく凛々しくなって行きましたし。いや、全然悪い意味ではなくて!キャスト様が強すぎるので、自然の摂理です。水をかぶると性別と人格が変わるんだな、と思って鑑賞してました。それ以前も当然あった事象だとは思うのですが、キャラクターのアイドル性とリンクして、声優さんご自身がアイドルになってしまうアニメ業界全体の流れについて、らんまという作品の与えた影響は計り知れないものがあったのだろうな、と思っています。これら、アニメ→アイドルコンテンツ化の融合の流れもある中で、らんまは、90年代初頭にしてはかなりアグレッシブなキャラクターソング展開をしています。キャスト陣勢ぞろいの上、コント的な笑い要素も含んだ企画アルバムが3枚発売されています。これらがもう…企画からして挑戦的過ぎる芸術的英知の結晶というか。1枚目は、『歌合戦』。2枚目は、カレンダーにちなんで12か月に当て込んだ12楽曲を収録した『歌歴』。3枚目は、かるたにちなんで、歌い出しを「あ~ん(「を」を除く)」までの五十音順45文字を並べた、『歌かるた』。アニメ劇半を担当されている川井憲治さん主体のキャッチーで高品質な統一感のあるサウンド、また、音劇として聴きごたえのあり過ぎる脚本や、総勢何名なのか数え切れないような超豪華キャスト陣の演技・歌唱が詰まっていますので、アニメコンテンツ好きであれば、これは絶対押さえておくべき名盤×3!だと思っています。今回語りたいのは、上記とは別の、またもう1歩思い切った音楽展開について。音楽語りーその285↓♪フクザツな両想い(Live Version)byらんま1/2DoCoらんま1/2のキャラクターソング展開として、上記のオールスター企画盤とは別に、下記5名で組んだ架空の女性アイドルユニットという設定で、ミニアルバムが2枚発売されています。早乙女らんま役:林原めぐみさん天道あかね役:日髙のり子さん天道かすみ役:井上喜久子さん天道なびき役:高山みなみさんシャンプー役:佐久間レイさん言わずもがなですが…日髙さん&佐久間さんはもともと80年代初頭にアイドルとしてデビューされていて、「もとはこっちが本業」の上で声優に転換された方々ですし、90年代以降の「歌唱する女性声優」文化の先駆け&立役者の林原さん、TWO-MIXでバリバリ音楽展開される高山さん、井上さんはご自身でキャッチー且つユーモアにあふれた作詞作曲をガンガンして、独自ワールドの広がったアルバムもたくさん発売される方です。「歌う女性声優」の文化の基礎から作り上げちゃったような、神×5が並んで歌っている…すんごいんですよ。聴いてるだけで、音圧が!!誰しもが憧れる声質で、情感たっぷりに高らかに歌い上げる神×5ですもん。私たちが、ここから「声優様の歌唱」に入ってしまったので、基本的に「声優様の歌唱」への幻想が非常に大きいというか…コレ↑のレベルの固定観念破壊&文化創造的な魅力を持ったものだという先入観を持って入っちゃうので、正直、様々な他作品のキャラクターソングを聴く際に、「何をなめたことやってるんだろう?」と感じてしまうことが多い。…いえ、私たちが入口に据えたものが、そもそもオカシイもの(神)であったことは、重々承知しております。以下、アルバム楽曲の聴き所について。『らんま1/2 DoCo*FIRST』(1991年7月21日・ポニーキャニオン)1stアルバムは、TVアニメ放送中の91年発売。林原さんはご自身のソロ1stアルバム(91年3月)を発売されて数か月のタイミングですが、高山さんのTwo-MIXや井上さんのソロ音楽ワークスの活動はまだまだ先ですね。70~80年代アイドル懐メロ風味?のマイナーな楽曲が多いのが印象的。そこに川井憲次さんの「らんま風」なおもチャイナっぽいフレーズも入れ込んであり、統一感のあるサウンドが聴きどころだと思っています。また、これは今回改めて聴いていて思い至ったところなのですが、アルバムに収録されている各楽曲は、なんとな~く5名それぞれをモチーフにした上で、わざと「キャラクター性からちょっと外した」形で作ってあるのかな?と感じました。各キャラクターをアイドルとして売り出すなら、こんな楽曲を歌ったら意外性があって面白いかな?この曲調だとこの子の声質が立つだろうな、という本当にアイドルプロデュースをする目線で作ってあるのだと受け取りました。1.プロローグ作曲・編曲:川井憲次最終曲・♪彼のメロディーを用いたイントロダクション。2.僕たちはこれから作詞:和泉ゆかり、作曲・編曲:川井憲次「僕」という単語からも、らんまくんをモチーフとした楽曲でしょうか。楽曲自体はアップテンポ&マイナーという意外な掴み曲だと思います。ちなみに先にも書いた通り、私の認識の中で男乱馬くんと女らんまくんはかなり人格の離れた存在と認識しており、特にこのDoCoワークスに関しては、本当に「らんまくんというボーイッシュなアイドルの女の子」だと思って聴いてます。3.赤い靴のSUNDAY作詞:和泉ゆかり、作曲・編曲:川井憲次 待ち合わせ中、いろいろと妄想の膨らむ女の子の可愛いミディアムテンポの楽曲。「異邦人」「異国の船」という単語も入っており、シャンプーちゃんモチーフでしょうか?5名のボーカルの違いをじっくり楽しむことが出来る楽曲です。4.うそつき作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:川井憲次シチュエーションが分かりづらい歌詞なのですが、素直になれない女の子の心情を歌っている曲?なので、あかねちゃんモチーフかな?5.少しだけ坂道作詞:和泉ゆかり、作曲・編曲:川井憲次小学生の頃の初恋の男の子を思い出している曲かな?かわいい楽曲です。飄々とした歯切れの良い語感の感じが、なびき姉ちゃんモチーフっぽいと思います。6.思い出がいっぱい作詞:及川眠子、作曲:岩田雅之、編曲:川井憲次TVアニメのOP楽曲のカバーです。もともとCoCoという女性アイドルユニットの楽曲。この楽曲を歌暦でカバーしたところから、このDoCo企画が始まっているのだと思います。原曲との編曲の違いも聴きどころです。7.彼作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:川井憲次出だし2分間、延々と5名リレー形式の語りが続くのですが…至宝です。必聴です。声優さん(神レベル)って本当にすごい。これは、バラードのテンポ的にかすみお姉ちゃんモチーフかな、と思います。情熱的に感情を歌い上げる意外性が、キャラクターイメージとの反面性として入れ込んであるのかな?と受け取ってます。上記の、それぞれの楽曲の各メンバーへの当て込みについてですが、CDのジャケットデザインと整合しています。こちらのCD、歌詞カードがブックレットではなく1枚ずつのカードとして独立しています。また、キャラクターのセル画風ブロマイド?的なクリアカードとセットにすることで1枚画として完成するような、凝った仕様になってます。歌詞カードの色とメンバーの服装の色を一致させると、上記の組み合わせになりますので、楽曲のモチーフの組み合わせとしての意識はやっぱりあったんだろうな、と思います。『らんま1/2 DoCo☆Second』(1994年12月16日・ポニーキャニオン)2枚目のアルバムは、TVアニメ終了から2年後くらい?に発売されてます。94年の年末ですので、このころには各キャスト様のソロ音楽ワークスもおそらくかなり華やいでいるというか、声優さんの音楽ワークスが一ジャンルとして確立していく、まさにそのタイミングかと思います。このアルバムは、凄いです。端的に「聴いてみてください!」の一言なんですが、全6楽曲・落ちなくキャッチーな名楽曲を、20代後半~30代前半のノリノリの神声優様たちが、ノリノリのボーカルで歌い上げられていて凄まじいです。これを聴いちゃったら…もう…「普通に歌ってる」可愛いアイドル楽曲なんて、物足りなくて聴けないですよ。1.清く正しいクリスマス作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:安田毅ノリノリのブラスから始まるクリスマスソング。本アルバムの特徴として、季節感を重視した楽曲が多い印象です。1曲も聴いたことのないアルバムを、中学生にとってはかなりダメージのある金額はたいて購入して、ワクワクしながら再生して、このサウンドが出て来た時の喜びといったら…!やっぱりあの頃の、エンタメで新しい世界がどんどん開けていく感覚は、10代のころでしか体感できないものだし、今聴いても鮮やかに蘇ってきますね…。2.授業中の小学校作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:安田毅自身の小学校に彼氏を連れて来た女の子目線の曲。(今では、小学校の敷地内は基本関係者以外入れないと思いますが…。)音楽室 風が運ぶ たて笛 音色 胸がきゅんとなった渡り廊下 横切ったら 昔のままの 思い出の教室独特なシチュエーションが鮮やかに映える歌詞が素晴らしいです。3.終わらない夏休み 作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:安田毅こちらは30分の短編映画作品のEDテーマでした。この楽曲ありきで、2ndアルバムが発売されたのかな、と思います。派手さはないですが、サウンドやボーカル、品質的に非常に洗練されている楽曲というイメージです。4.かがやく空ときみ声作詞・作曲:YAWMIN、編曲:YO!キタロー林原めぐみさんのパーン!張るボーカルが神のように映える1曲。サビは、らんまくん×なびき姉ちゃん、あかねちゃん×かすみ姉ちゃんという声質の近い2人で合いの手を入れていく作りになっていますが、ボーカル分けも絶妙です。「歌う女性声優」というひとつのエンタメ文化/ジャンルを形成してしまうような破壊力がここに分かりやすく具現化されている1曲だと思っています。興味がある方は、是非。5.恋がひとつ消えてしまったの作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:山本はるきち失恋する女の子を、端からずっと見ている主観の楽曲。ラストのサビ部分の口語調の歌詞が印象的です。あのね 今ね 恋がひとつ消えてしまったのメロディーラインに、言葉自体も感情筋も見事にピタッとはまってくる素晴らしい作詞だと思います。6.フクザツな両想い(Live Version)作詞:乱馬的歌劇団文芸部、作曲・編曲:山本はるきちアルバムのラストは、架空のライブ会場でのパフォーマンスに仕立てた楽曲です。レジェンド声優様×5が作り上げるライブ会場の臨場感が本当に凄い。考えると、当時の私たちは実際のアイドルのライブに参加したことはなかったと思うんですよ。田舎の中学生の財力&行動範囲では、遠征してアイドルのライブに行く文化も当然なかった為、せいぜい歌番組でアイドルのパフォーマンスを見るか、わずかなライブDVDを見る程度。なので「アイドル」のイメージ自体、かなりこの「架空のライブ音源」によって形成されているような気がします。Docoの音源や、他のらんま音楽ワークスについては、2024.9月現在、SpotifyやYoutube等の各種サブスクでほとんど無料配信されています。声優さんがお好きな方、声/音の表現が好きな方で、聴いたことがない方は本当に是非!!ちなみに、DoCoの5名女性キャスト様たちは、全員令和版アニメでも続投が発表されています。今回の令和版でらんま1/2に初めて触れる方も、キャラクターが出そろって来たら…これら旧作の音楽ワークスも是非!!凄いですので…!!私たちも、実際にリアルタイムでらんま1/2を追いかけるのは初めてなので…(2008年の高橋留美子原画展で新作アニメが公開された際は、会場で鑑賞することが出来ましたが。)なんだかドキドキそわそわして来ました。いや~…新作アニメ、本当に楽しみです!by姉
2024.09.29
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簡単ですが、感想を書きたいと思います!暁のヨナ 45巻 その2 / 第262話「ボロボロの登城」感想 (姉編)最近は、本誌への掲載が月イチペース(隔号ペース)で安定していますね。とても良いと思っています。漫画画面がグッと良くなってる…画面の丁寧さ、隅々まで表情・動きが生きているのを感じます。やはり30巻台後半以降は、原稿に費やせる時間が本当にないんだな、と感じる画面というか、キーとなる表情のところから描き始めて、何とか形にして出していらっしゃるんだな…と感じてました。なので話は伝わるのですが、キー以外の部分の絵は形をとるのでいっぱいいっぱいで限界なんだろうな、というのはひしひしと感じていたので。ペースを落としてからは、本当に漫画画面も落ち着いていて、細部まで落ちなく表情が良いので、最近の数話は安心する気持ちもありながら読み進めています。*以下単行本45巻収録分のネタバレ含みます。未読の方はご注意ください!*(前回までの引き)ゼノさん及びヨナ姫が盃の中へ入っていき、独り廟に残されたハク様。それと同時に、高華国は暗雲に包まれ、大地は鳴り響き始めた。ハク様が崩壊する緋龍城を脱出すると、戦より帰還したスウォン陛下と遭遇し…。今回は…平たく言うと、終始スウォン様とハク様がベタベタしてたと言うか。前回を読み終えた直後、妹(基本ヨナ姫基軸で読んでるつもり)が「ちょっと目を離したすきに…ちょっと四龍の方を責任持って何とかしなきゃと、そっちに注力しようとハク様から目を離した瞬間にコレだよ!」と叫んだのが印象的でした。まぁ、ヨナ姫の行動はですね、結果的に、あれほど…コミック42巻に至るまで、まともに話すことも出来なくなっていたハク様とスウォン様2人に緊急性の高い話題を提供し、会話を弾ませることに大成功してるというか。転じて、二人がお互いに(まとまらない)考えや思いを伝え合うところまで到達してるので、ここで、こんなにガッと話を進めるんですか!!!とびっくりの展開でした。最近は私が記事を上げるのはこの2人の動きがあったところばかりなのですが、四龍方面は本当に分からないので。いや、四龍伝説はこういうところに行きつくんだろうな~(行きついて欲しいな~)というのはあるのですが、根本的に四龍伝説は、現行高華国の設定を作り込む過程で、その裏で構築されたものだと思っています。あとはもちろん、作品を華やかに彩る「四龍」を登場させること自体が念頭にあって作ってあるというか。結局四龍がなんなのか未だによく分かりません。「四龍は…『四龍』だよ!それ以上でもそれ以下でもない!」という別の言葉で定義/説明の出来ない、無意味な広辞苑程度の認識しかないので。神託についても…こんな風に超直接的過ぎる「闇堕つる大地」が出てくるのか~、へぇ~~~、…ナンデ?ドウイウシクミ?(←考えたら負け)…という感想しか出て来ないので、語りようがないというか。というわけで、四龍伝説部分は今後も新情報が出て来た都度反応するとして、語りたい部分…ハクスウォンシーンで印象的だった部分について。今回を読んで一番印象的だったのは、とにかくハク様/スウォン様の丁寧にお互いに連動した、影響し合う表情変化です。これはもう草凪先生もノリノリで渾身!というか、草凪みずほ先生の作品の真骨頂というべき描写だなぁ、と思います。出だし、四龍+ヨナ姫の行方不明状態を受け、その後崩壊する緋龍城の中から脱出してきたハク様が非常に動揺していて、その表情を見て、スウォン様が冷静に、すごくしっかりした口調で状況の把握・整理をし出すシーン。また、スウォン様の「国王としての最後の仕事」という言葉と、その後2人で緋龍王の廟に向かいながら、ハク様がスウォン様のケガの状態に気づき、スウォン様が甲冑を脱ぐのを手伝うシーン…その後、まとまっていないような自身の感情をハク様にポツポツと話し出すスウォン様、それを受け、こちらもまとまっていない感情を言葉にし出すハク様。一連の流れは、非常に概念的な作りになっていると思っています。甲冑がまさにスウォン様にとっての「王職の重み」「強国化を進める意志を周囲に知らしめる姿」の体現であり、甲冑を脱ぐシーンは、「肩の荷を下ろす」という概念なんだろうな、と受け取っています。スウォン様の「…軽くなった」の一言はとても印象的でした。焼け落ちた緋龍城から、闇に覆われた空都の街並みを見渡しながら、「私はイル王を殺したことを後悔していません」と言いつつ、「シンアくんの向ける、(純粋な)怒りの目線を覗き込みに行った…」という旨をポツポツと話すスウォン様。それに対し、ハク様がかける言葉の数々ですよ。「俺は…国の為なら何をしてもいいという考えは怖い」「上に立てば選べるものが限られていることは分かっている…俺には無理」「お前なら次こそは最善を導ける…お前の知性だけはどうしても信じてる」なんとも…スウォン様のことをいつ何時でも、どんな状態でも全力肯定したい想いがにじみ出てる言い回しだよなー、と思います。まぁ、スウォン様を立てるために、一旦自分を下げる言い回しを挟むあたり、相変わらず過ぎて、「てめぇ、そろそろいい加減にしろよ…!」という殺気に近い感情も浮かびつつ、ハク様のそんなところも含めて、私の頭の中ではスウォン様がずーーーーっと、「や~さ~し~いぃ~~~‼けんきょでと~お~と~いぃ~~~‼やっぱりハクさまさ~い~こ~おぉ~~~‼」って、心中感泣の万歳三唱しまくってますからね。ヨナ姫や四龍の目線がある中で、今回の会話はとてもできませんから。この「2人だけの時間」を作ってあげただけでも、ヨナ姫が盃の中に入っていった甲斐があるってもんだと思います!本当に。(ヨナ姫が帰ってきたら、2人が話せるようになっててびっくりしそうですね)今回のお話も、次の45巻収録予定だと思います。グッとお話も進んで来たなぁ~、とひしひしと感じています。先ほども書いた通り、今後は基本月イチペースの掲載が続くのかな?と思っています。更新頻度は落ちていますが、画面のクオリティは比較にならないくらい落ち着いて、良くなっていると思いますし、話の展開も、1話内に収まる濃密さが格段に上がっていると感じます。この感じなら…完結まで無事に読み切れるのかも…!とはいえ、問題が山積している現状は変わらないわけで、どこがどういった順番で出て来て、あるべく場所へ向かうのにどれくらいの尺を必要とするのか、全然分かりません。草凪先生には是非、休載を挟みながらで全然大丈夫ですので、気長にじっくり…納得のいく形で、あるべき場所に向けて描きだして行っていただきたいな、と思っています。今後も気長にじっくり、追いかけていきたいと思います!by姉
2024.09.16
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