再出発日記

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2006年10月28日

8日目　　9月5日（火）

ヨインスク通りの朝
朝7:30出発。昨日の雨の名残がある売春宿の前の道を歩く。昨日は深夜うるさくやっていたようだ。朝の道はけだるい。朝食を終えてこれから一眠りするのだろうか、呼び込みのアジェンマ（おばさん）は宿の前のいすに座ってタバコをふかしている。『どこから?』と聞いてくる。『日本からだよ』『もごもご（楽しんだのかい?）』と聞いたみたいだから『観光だよ』と答える。にこりと笑う。手を振って別れる。

江陵観光
バス乗り場が分からなかったので、歩いていく。しばらく歩いて結局タクシーに乗った。船橋荘。上流階級の両班の屋敷で規模は大きいがそれだけ。蓮池の夾竹桃は昨夜の雨で綺麗に輝いていた。

近くの鳥竹軒と市立博物館に行く。鳥竹軒は李朝の儒家の二大巨頭の一人、李栗谷（イ・コルゴク）の屋敷だそうだ。生母が有名な画家らしく、たくさんの植物画が展示されてあった。植物園も併設されていた。勉強になった。

市立博物館は案外考古遺物が充実しており、櫛文土器、無文土器がよく残り、墓制の系統的な発達段階が分かる発掘がされていた。特に櫛文土器（旧石器時代）は縄文時代の土器と酷似しているし、力強い。無文土器（青銅器時代）に移ると弥生土器とはそうとう形と雰囲気が違ってくる。墓制は石郭墓から木郭墓へ、そして横穴式石室に変わっていく。これは日本と同じ。ただ石郭墓の中が石で段々を作っていたのだが、これは寡聞にして日本では見たことなかった。あれは何だったのだろう。

午後は平和を考える観光
昼飯は駅の待合室で焼酎の残りつまみを買って軽く済ませる。写真の卵はゆで卵なのだが、味が中までしみこんでいて、非常に気に入った。

昼から正東津（チョントンチン）駅に電車で行く。ここは名作ドラマ『砂時計』（80年光州事件をはじめて扱ったドラマ）のロケ地になったところ。韓国で一番海に近い駅だそうだ。このDVDは日本では最近発売されたばかり。ロケ地紹介としては、私のブログが最初かな。あらすじは知らないが、おそらくここで兵士として鍛えられた主人公が、光州事件で自分の国の市民に銃を向ける、という展開になるのだろう。昔の作品なのだが、大勢カップルでいっぱい。

必見はそこから車で10分ばかしいったところにある統一公園。金大中の太陽政策の前、北朝鮮の潜水艦が侵入したところである。それを撃退した戦闘艦（?）と、戦利品である実物の潜水艦をそのまま中身まで公開している。この二つとも中まで入ったのはこれが初めて。日本ではまず出来ない経験だ。軍事オタクでなくとも、男だったらどきどきする。潜水艦映画はよくあるが、そんなに大きくないと思っても、特に縦が長いので、何か部屋が多いように感じる。ここは見る価値があった。

海岸は観光地以外は鉄条網が張り巡らされていている。まだに南北停戦状態であるということを認識させられる景色。100m間隔ぐらい置かれている監視所にほとんど兵士はいない。わずかに統一公園で見ることが出来た。

温泉につかりたい～と一挙に大田へ
バスで江陵に戻り、強行軍だが、一挙に大田（テジョン）に飛んだ。四時間のバスの旅。太田バスターミナルから儒城温泉（ユソンオンチョン）にバスで行く。ついたのは夜の8時ごろ。雨の中で宿探し。50000wのモーテルもあったが、四件目で温泉も出るという20000wのモーテルを見つける。サムソンモーテル（042-823-8015)という。非常に綺麗な部屋で温泉の出るバスタブもある。なおかつ日本語が出来るアジェンマがいる。近くの大浴場の割引券ももらった。女性もふらっと一人で泊まりに来ているみたいだ。ラッキーだった。結局今回の旅、モーテルではコストパフォーマンスで、ここを一番の宿とお勧めしたい。

2,100（タクシー代）　2,000（船橋荘入場料）　1,000(バス代)　2,000（鳥竹軒入場料）　2,800（電車）　3,200（昼食）　2,000（統一公園入場料）1,000(バス代)　2,100（タクシー代）　14,000(江陵→大田バス代) 2,800（バーガー）　2,100（バスでの間食）　3,000（テレホンカード）　300（サービスエリアでのコーヒー）　1,300(バス代)　20,000（宿泊代）

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