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2007年06月14日
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カテゴリ: 邦画(07)
個人的には「フラガール」よりはこっちのほうが好きだな。私、団体スポーツより、個人スポーツのほうが好きなんです。

原作 : 佐藤多佳子
出演 : 国分太一 、 香里奈 、 森永悠希 、 八千草薫 、 伊東四朗
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びっしりと鉢植えが並んでいる路地の二階には鯉のぼりがはためいている。やがて浅草寺ほおずき市が開かれ、木枯らしが吹いて玄関口を綺麗に掃き清めるお祖母さん。東京でも四季はさりげなく描くことが出来る。浅草演芸ホール、鈴本演芸場、末広亭、何十年も変わらぬ姿をさりげなく描く。物語の中心に落語を持ってきた、本格映画である。

伊東四郎は最初から完璧な「火焔太鼓」をやらなくちゃならねえ。それに国分太一が追いつこうとする。まるで「フラガール」だ。どちらも凄い努力がいったにちげえねえ。ところがどっこい、この映画にはもう一人伏兵がいたね。森永悠希の「饅頭こわい」でえ。いや、これが凄い。確かに基本は枝雀のものまねだが、あそこまで行くと「芸」だね。末恐ろしい、とはこのことでさ。

志ん朝の「火焔太鼓」と先々代の松鶴の「饅頭こわい」のCDを持っている。この二人の噺について話し出すととてつもなく長くなるので割愛。この映画の話の主題は「火焔太鼓」でさ。あの太鼓は三百両で売れたわけだが、じつは本当に価値のある太鼓なのかどうかは誰も明らかに出来ないのさ。ドンどこドン、ドンどこドンとそれぞれが叩く中で価値を決めるしかないのさ。結局一年にわたる四人の話し方教室が国分太一に太鼓の叩き方を教えたわけだ。それは香里奈にもいえる。

かつて四年間ほど、正月の顔見世興行をみに、浅草ホールに通ったことがある。そのとき志ん朝も聞いたし、小さんも聞いた。こぶ平(正蔵)も小朝も聞いた。生の落語ほど面白いものはない。役者は突然噺が上手くなるように感じたかもしれない。けれども落語というのはそんなものだ。なんともいえない「間」で噺が全然違って聞こえてくる。

えいがこわい、えいがこわい。










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最終更新日  2007年06月15日 00時31分36秒
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