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2012年03月02日
カテゴリ： カテゴリ未分類
金海の街が一望である。それはすなわち三韓時代に一時代を築いた金官伽耶の都を一望するということだ。写真の左側の僅かな丘陵が鳳凰山、真ん中の少し見える丘陵が大成洞古墳群。そして右側のわずかな丘陵の下に国立博物館があり、その裏手の山に亀旨峰がある。
大成洞古墳群(鉄道より手前の裸の丘)も本当に僅かな丘に密集して墓を作っている。高い山には作らないのだ。しかし、洪水は避ける必要があるので丘陵に作る。それが彼らの思想だということである。
鳳凰山の麓は昔も今も伽耶の街の中心地だったはず。その名残を今に見つけることは難しいが、幻想することは出来る。
南へ目を転じる。軽鉄道より南は、都があったころには海だったはずだ。こうやって見ると、釜山あたりに入ると、金海（加耶）の都はまっすぐ近くである。風に乗れば二時間で着くかもしれない。目のいい人間ならば、この小山から釜山に入った船は総べて見えていたかもしれない。弥生時代から古墳時代にかけて、倭国の人々は鉄の都・伽耶をこの南半島に入った時点でひしひしと感じていたのではないか。
東に目を転じる。金海のベットタウンがそこにある。数十年のうちに急速に伸びたところみたいで、古い家並みはほとんど無い。
わりと満足して四回目の金海をあとにした。上沙に帰り、地下鉄に乗り換えて南浦で降りる。本屋で頼まれていた料理本を買った。こんなオールカラーの料理本が3,200ｗ（約230円）だ。本は何故か安い。
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