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2012年03月24日
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「私が愛した東京電力」蓮池透 かもがわ出版

「東電人生32年間を踏まえ、福島第一原発事故とは何だったのか、今後の東電はどうあるべきか、さらに原発・エネルギー政策をどうするのかについて、自分なりの考え方をのべていきたいと思います。」

原発事故のまとまった解説書を初めて読んだ。国民総解説者になっているかの様な現在ではあるが、私なんかは肝心な処で理解で来ていない事があったことをこういう本を読んで気がつく。

そうか、やっぱりプルトニウムは 「格納容器の底をを貫通し、地下まで達し、地下水まで汚染を広げ、海に流れ出す可能性もあります。いまは、原子炉格納容器内でとどまっているだろうといわれていますが、それは誰にもわかりません」 なのだ。下請け作業員の放射線量は信用出来ないと思っていたけど、やっぱり 「低い処に置いて作業する」 ということは、あったのだ。

東電の現役社員からの告発本はまだ出ていない。よって、元東電(しかも技術畑の部長)社員からのこの本は貴重である。東電のトラブル隠しの体質は、蓮池さんは何度も指摘する。02年の時、小泉訪朝に合わせてプレス発表したとか、何故もっと安全に対するコストをかけなかったのかと、問われれば「改造をしてしまうと、じゃあそれまでは危険だったのか、と言われるのが怖いし、そうなるとさらにコストをかけなあといけなくなる」という理論らしいです。バカにしている。反対に言うと、これが原発事故の「原因」だろう。果たしてこれから「改善」出来るのか。ストレステストの経緯などを見ていると「出来ない」と思った方が良い。

「原発の電気は安い」というのもある意味では神話で、私がいた頃からどんどん発電コストが上がってきて、液化天然ガスによる火力発電と拮抗してきたので、最近は地球温暖化の影響を受けて「原発は二酸化炭素を出しません」という方にキャンペーンがシフトしてきました。

さらに重要なのは、蓮池さんは決して原発事故があったから東電を辞めたわけでも、会社から圧力があって辞めたわけでもないということです。

「このまま行けば、原発は自滅する」核燃料サイクルの仕事に携わって、それが出来ないことに気がついたので、辞めたわけです。多くの論者が言っていることですが、現場の人が言うと説得力は相当あります。結局、15-20年かけて原発を「フェイドアウト」するしか無い。





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最終更新日  2012年03月24日 22時14分03秒
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