再出発日記

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2017年11月21日
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NHK朝イチ イッセー尾形インタビュー(11.8)


(ホントには現代人を演じたいのに、漱石の一人芝居で明治から演じたのは)現代人というのは、どうしても僕に迫ってこない。典型的なのは、スマホに目を落としているから、直感的な、目の窓が見えないんですね。(そういう姿は)パロディにはなるかもしれないけれど、なんかつまんない。もっと本質的な肯定的なものを掴みたいですね。それは「生きる力」「生きている力」です。(明治時代の人たちには)欲望を隠していない。そういうものにもう一度出会いたい。
舞台人として、演じることのできる「現代人」とは、どんなものなのか?私もわからない。
イッセー尾形を改めて見直している。1番最初に彼に気がついたのは「トニー滝谷」の主演だった。村上春樹原作、市川準監督のそれは、しかしサッパリわからなくて、世間の評価が高いのが理解できなかった。次に見たのは、外国監督がつくったとしても、初めて敗戦前後の昭和天皇を描いて主演を勤めた「太陽」である。ただ淡々と演じたその姿、勇気に感動した。そういうわけで、イッセー尾形とは、シリアス俳優だとばかり思っていた。トラさんシリーズの柴又の警官をずっと演っていたなんて、この文書を書くためにフィルムグラフィティーを調べるまで気がついていなかった。
イッセー尾形をジャンルに分けるとしたら、喜劇役者らしい。朝イチでは、様々なドラマの映像と共に、自ら主演・プロデュースしている一人芝居の映像も流していた。漱石の「坑夫」「草枕」「行人」などを一人芝居で演じているのだが、爆笑を誘っているのである。その題材だけでも、かなり理論派の喜劇役者だと推察できる。実際、今年の前半の力作「沈黙」における長崎奉行の姿は、飄々とした佇まいとは180度違う知的な内面を見せて、我々を圧倒した。
彼の演じる「本質的で肯定的な人間の姿」を見てみたい。
いまは、土曜日夕方NHK「アシガール」における、戦国時代の爺の喜劇的な役がお気に入り。あと数回、愉しみにしている。





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最終更新日  2017年11月21日 14時49分55秒
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