再出発日記

再出発日記

PR

フリーページ

お気に入りブログ

源氏物語〔7帖紅葉賀… New! Photo USMさん

ホキ美術館(千葉県… New! 七詩さん

図書館予約の軌跡415 New! Mドングリさん

徘徊日記 2024年9月… New! シマクマ君さん

秋夕(旧盆)の連休 … New! はんらさん

カレンダー

2021年05月21日
XML
カテゴリ: 洋画(12~)


映画評「男と女 人生最良の日々」

 フランス恋愛映画の傑作「男と女(1966年作品)」の出演者、スタッフが奇跡的に再集結して、50年以上経た彼らのその後を撮った作品です。クロード・ルルーシュ監督は、周囲の反対を押し切り「駄作だったら公開しない」と説得して作ったそうです。結果は「人生」を感じさせる素晴らしいものになりました。

 フランスの高級老健施設の中にかつてカーレーサーとして名を馳せたジャン・ルイがいます。今やまるで惚けた老人です。57歳になった息子がアンヌを探し出します。「会いに行って欲しい。いつもあなたのことを思い出している」と。
 娘がジャン・ルイの息子と寄宿舎で同級生だったことがキッカケで愛し合うようになったアンヌですが、彼の女遊びのために別れたようです。躊躇うけれども逢いに行きます。

 ジャン・ルイを演じたジャン=ルイ・トランティニャンはクリクリとした目で笑い、女たらしだった時のことを彷彿させます。一方、アンヌを演じたアヌーク・エーメは50数年の月日が経ったとは思わせない美貌を保っています。端々に一作目の映像が出てきて、一作目を見ていなくても充分に2人の物語は分かるつくりになっています。

 アンヌと出会っても、ジャン・ルイは彼女が彼女とはわかりません。
「いつも女性を愛していた。特にあなたに似ている女性を」
「今は最悪の中のベストだな」
「死は収めるべき税金だ」
2人の会話が、さすがフランス、エスプリが効いています。



 アンヌはやはり彼を愛していたし、今も愛している、と言葉にしないでも表情でわかります。

 シャンソンが、彼らの想いを雄弁に代弁します。素晴らしき作曲、或いは選曲。作曲家フランシス・レイが、この仕事の直ぐ後に亡くなったなんて、信じられない。冒頭と最後にお馴染みの「ダバダバダ‥‥」のスキャットが鳴り響き、「最良の日々は、この先の人生に訪れる(byヴィクトル・ユーゴー)」ことを信じることが出来そうな作品になっていました。(2020年フランス作品レンタル可能)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年05月21日 13時40分19秒
コメントを書く
[洋画(12~)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな@ 自然数の本性1・2・3・4次元で計算できる) ≪…三角野郎…≫は、自然数を創る・・・  …
永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ @ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…

バックナンバー

・2024年09月
・2024年08月
・2024年07月
・2024年06月
・2024年05月
・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: