星とカワセミ好きのブログ

2021.11.02
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カテゴリ: 美術 / Art
2021年10月2日(土)、国立新美術館で「庵野秀明展」を見ました。

空想特撮映画「シン・ウルトラマン」の紹介がありました。
企画・脚本:庵野秀明 、監督:樋口真嗣。
出演:斉藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司/西島秀俊 となっており、現在制作中です。 

私は小さい頃、再放送で「ウルトラマン」を見ていました。私が熱を出して寝込んでいると、いつも母がウルトラマンの絵本を買って、布団の側に置いてくれたので、嬉しかった記憶があります。

家にレコードプレーヤーがあり、ウルトラマンの歌のレコードを聴いていました。
また、朝日ソノラマだったと記憶しているのですが、、ウルトラマンの最終回が吹き込まれたソノラマレコードを買ってもらい、レコードプレーヤーで繰り返し聴きました。
ゼットンに敗れたウルトラマンは、重体のハヤタ隊員と一体になり、命を分け合っていました。そこにゾフィーが来ます。ゾフィーがウルトラマンに故郷へ戻るように促すと、「私が帰ったら、一人の地球人が死んでしまう」、「ハヤタはまだ若い。彼を犠牲にはできない」と言います。
ゾフィーは「ウルトラマン、そんなに地球人が好きになったのか」と驚き、「私は命を二つ持ってきた。一つをハヤタにやろう」と言いました。結局、ウルトラマンとハヤタ隊員は、2人とも生きながらえることができました。


「ウルトラマン誕生/実相寺昭雄/ちくま文庫」P33~35には、美術監督だった成田亨さんにウルトラマン・デザインの基本について聞いたインタビュー記事があります。

「いろんなことを思いうかべてデザインを考えましたよ。でも、何枚かのスケッチをして、ぼくが基本にしたのはキリコの絵画にみられる卵型の顔とギリシア彫刻に見られるアルカイック・スマイルの統合でしたね。『レッドマン(ウルトラマンの前のヒーローデザイン)』の段階では神話的なものが頭にあって、木に竹をついたようなスケッチになっていたのですが、シュール・レアリズムへの飛躍が肝心なんだ、とキリコにヒントを得て、いまみなさんが愛してくれてるウルトラマンのかたちを描いたのです」
ウルトラマンの基本形は、ようやくこうやってかたちになった。
「ウルトラマンの造形というのは、そういう点ではかなりシュールでしょう」と、成田さんの話は続いた。
「時間を超越した目を、ウルトラマンにはもたせたかったんですよ。そして全身の皮膚感とのつり合いに苦心しましたね。仮面でもなく、宇宙マスクでもない。かたちとして納得させられるものにたどり着くまで悩んだんです」

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シン・ウルトラマン。






















↑ ウルトラマンのデザインをされた成田亨(なりたとおる)さんの事が記載されていた。
『真実と正義と美の化身』と成田氏が当時から後年にかけて描いていた様々なウルトラマンのイメージを踏襲し融合し再構成させた新たな体表のライン。
成田氏が監修した、佐々木明氏制作によるマスク。
成田氏が望んだ、古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。

成田氏が望まなかった、スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
そして、成田氏が望まなかった、カラータイマーを付けない。

と、いう作業を行った結果が今回のデザインです。
ウルトラマンの美しさに、少しでも近づきたいという願いから生まれた姿です。

この想いが、わずかでも観客の皆様に伝わる事が出来れば、幸いです。





↑ 「成田亨(なりたとおる)さん: 真実と正義と美の化身」


↑ シン・ウルトラマン。
空想特撮映画。
企画・脚本:庵野秀明  監督:樋口真嗣
斉藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司/西島秀俊  

鋭意制作中 公開日調整中
制作:円谷プロダクション・東宝・カラー  配給:東宝。

「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」








↑ ウルトラマン 第一号雛型
(素体立体物による形状検証用)



↑ ウルトラマン 第二号ひな型
(着彩済立体物による体表ライン検証用)
原口智生 着彩。



↑ シン・ウルトラマンには、胸にカラータイマーが無い。


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【ネロンガ】

↑ ネロンガ。






↑ ウルトラマン画報上巻 光の戦士三十五年の歩み/竹書房 p35.
ウルトラマン第3話「科特隊出撃せよ」/透明怪獣ネロンガ。
解説:「村井強衛門という侍に倒された過去を持つ」(怪獣を倒すとは、すごい侍!)

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【ガボラ】

↑ ガボラ。







↑ ウルトラマン画報上巻 光の戦士三十五年の歩み/竹書房 p38.
ウルトラマン第9話「電光石火作戦」/ウラン怪獣ガボラ。
解説:「普段は首ヒレで頭部を覆い、これを使って地中を掘り進む。皮膚の硬さは鋼鉄の5倍。敵と戦うときやウランを食べるときにヒレを開く」

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ウルトラマンに出てくる、科学特捜隊の「ジェットビートル」。










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私が持っているウルトラマンの本。


↑ ウルトラマン画報上巻 光の戦士三十五年の歩み/竹書房。



↑ 決定版 ウルトラマンシリーズFILE/監修:円谷プロダクション/編者:ウルトラ雑学研究倶楽部/学研パブリッシング。



↑ ウルトラマン誕生/実相寺昭雄/ちくま文庫。


↑ 懐かしのヒーロー ウルトラマン99の謎/青柳宇井郎/赤星政尚著/二見書房。


↑ 完全解説ウルトラマン不滅の10大決戦/古谷敏、やくみつる、佐々木徹/集英社新書。


↑  ウルトラ怪獣列電 ウルトラマン ウルトラセブン編/ブレインナビ編著/PHP文庫。


↑ ウルトラマン対仮面ライダー/池田憲章、高橋信之/文春文庫PLUS。



↑ ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗/円谷英明/講談社現代新書。


↑ ウルトラマン ベストブック/円谷プロダクション監修/イオン編/竹書房。


↑ ウルトラマンになった男/古谷敏/小学館。


↑ ウルトラマン研究読本/洋泉社。





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最終更新日  2021.11.13 21:46:01
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