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PiyotaのWEB上文献セミナー 第2回The solution structure of HIV-1 Nef reveals an unexpected fold and permits delineation of the binding surface for the SH3 domain of Hck tyrosine protein kinaseGrzesiek, S; Bax, A; Clore, GM; et al. はい、ステファン先生の論文です。NATURE STRUCTURAL BIOLOGY VOL 3 (4) 340-345 DOI:10.1038/nsb0496-340 発行: APR 1996 被引用数: 229 (横断検索から) 今となっては古典、15年前のNMR構造。HIV-NefのNMR構造決定に、併せてNMR滴定実験を行ってSH3結合部位を同定している。PMID:8599760 詳細ポイントこの論文をとりあげたのは唯一備忘録のためです。活目して見よ、この図を!!ちょっとマニアックすぎましたかねぇ。ブログ村で生命科学系論文紹介のブログを探してみる
2012.09.17
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PiyotaのWEB上文献セミナー 第1回EMBO J. 2012 Jul 31;31(17):3635-46. doi: 10.1038/emboj.2012.203. Epub 2012 Jul 31.マウスストマチンのSPFHドメインの結晶構造解析バナナ型の二量体の結晶構造で、二量体化はacid-sensing ion channel 3の活性制御に必須であった。バナナ型凹面に疎水的なポケットが開いており、そこに別の分子の末端が"internal ligand"として結合。このポケットはASIC3の活性の阻害に重要。結晶内では隣のユニットとの接触でシリンダー状のオリゴマー形成も見られた。今回の構造は、ストマチンのオリゴマー化機構に一つのモデルを提供する。PMID:22850675 詳細イントロダクション著者らはSPFHドメインではなくstomatinドメインという用語を使っている(SPFHドメインのメンバーであるといういい方をしている)。ストマチンは膜に結合しており高次のオリゴマーを形成している(Snyers, 1998)。感覚神経ではストマチンはSTOML-3とヘテロオリゴマーを形成する(Lapatsina, 2012b)。ストマチンは遺伝性貧血において赤血球膜から欠損しており、その赤血球膜はカチオンが漏れやすいという性質をもっていたため、ストマチンがカチオンチャネルを制御しているのではないかと予測されていた。しかし、赤血球膜のカチオン透過性はストマチンと直接関係ないことが後に明らかにされた。線虫ではMEC-2が、ASIC関連のNa+チャネル、MEC-4の活性を制御しており、触覚に関連していた。マウスでSTOML-3を欠損させると、機械刺激感受性が40%低下した。ストマチンの過剰発現は、ASIC3の活性を阻害し、ASIC2aが阻害されているときのASIC3の透過速度を増した(Price 2004)。これまで哺乳類ストマチンの高分解能構造はなかったが、横山(静岡県立大)がP. horikoshiiのPH1511構造を解析し、それは三量体だった。三量体というのは、ASICもそうなので、関連があるかもしれない。結果・考察マウスストマチン(86-213)を結晶化。結晶構造は、2.4Å分解能、Ph1511構造からの分子置換で精密化・立体構造は3BK6/1WIN/2ZUO(Vault)と類似のa/b-fold。RMSDはPh1511に対して1.5Å。3BK6の三量体の分子間相互作用に使われていたβ0はこの構造には存在しない【Figure 1】。二量体インタフェースはβ3(196-199)で、分子間の対称な水素結合を形成している【Figure 2】。マウスストマチン(86-213)は分析超遠心で37uMでmonomer-dimer平衡になっており、ゲル濾過でも確認。V197P変異の導入でmonomerになったらしい【Figure 2D】。CHO細胞でASIC3を発現させて、そこにwtとV197Pを発現させる(全長?ドメインのみ?要確認)。ストマチン共発現はASIC3の電流を減少させるが、V197Pにはその効果はなかった【Figure 3】。α2とβ1のすきまに、疎水性のポケットが出現。となりの分子のN末端のふらふらした部分のLeu91-Ile92が"internal ligand"として結合してはまりこんでいる【Figure 4】。ポケットの受け側の残基はT182。LI-91-92に変異をいれると少しだけゲル濾過での分子量が小さい方にシフトする。ポケットをつぶした変異体T182Wにより、ASIC3の電流を阻害するWTのストマチン活性が落ちるので、このポケットは重要であると著者らは主張。ASIC3の配列にVL/LL/LIなどのモチーフを探す。LL488/489がストマチンのリガンドではないか、と推測してそこの変異体を作成。CHO細胞に共強発現させてやり、活性を見る。変異により差が出ている(ストマチンで阻害されなくなっている)ようにも見えるが明確ではない・・・【Figure 5】。結晶中で筒状・らせん上のオリゴマー構造が見えた【Figure 6】。らせん・筒状構造は、直径が8nm / 内径が4nm 相互作用界面は、αへリックス同士や、R97ループ同士。それらの変異体にも、ゲル濾過とASIC3電流阻害活性に、阻害が現れている。ポイントタンパク質はGST融合でRosettaで発現精製ゲル濾過(SuperDex75 26/60)。緩衝液はHEPES pH 7.5/ NaCl 150 mM。結晶化も基本pH 7.5で、沈殿剤がsodium acetate系で。ASICの電流を測定する実験の際に使用した細胞用のstomatinの発現ベクターが、何を使ったのか書かれていない。直前の項目にMyc-His-tagged-stomatinをCo-IPに使用したと書いてあるが、これか?結晶中で見えた相互作用→とりあえずすべて変異を入れる→分析ゲル濾過で二量体の状態を解析→ASIC3の活性測定。(変異体に対してはKdを出していないし分析ゲル濾過の条件も明示していないので、ゲル濾過でピークが左右にずれたからといって二量体会合状態が変化したとは限らない(インジェクト濃度で変わる))(生理活性の実験は、基本的にはCHO細胞に対するtransientな過剰発現共発現実験。ストマチンの阻害効果らしきものが見えているデータはWTのみで、試したすべての変異体で活性が落ちている。これは何を意味するのか?←イマココ)ブログ村で生命科学系論文紹介のブログを探してみる
2012.09.13
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グローバル人材とは?あとあと混乱して恥をかくとこまるので、ちゃんと出典付きで整理しておくことにした。まずダイアモンドオンライン記事。画像はそこへのリンクです。グローバル人材育成なんていう与太話、どこから出てきたのか知りたかったので調べてみたのです。そしたら、記事から、こういう会議があることが判明↓グローバル人材育成推進会議の提言からの資料審議まとめ1.我が国がこれからのグローバル化した世界の経済・社会の中にあって育成・活用していくべき「グローバル人材」の概念を整理すると、概ね、以下のような要素が含まれるものと考えられる。要素1:語学力・コミュニケーション能力要素2:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感要素3:異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー2.「グローバル人材」に限らずこれからの社会の中核を支える人材に共通して求められる資質としては、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワークと(異質な者の集団をまとめる)リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシー等このように大本の資料にあたってみると、メディアの報道などが偏っているせいで、昨今の大学等におけるグローバル人材育成の方向性の議論などが、大きく偏っていることが浮き彫りに、なった。つまり、2に書かれている、この幅広い教養と深い専門性や問題解決能力などは、「グローバル人材にかぎらず求められる資質」として、挙げられているのだが、挙げ方が悪いせいで(あるいはこのことに関する報道で正しく報道されていないせいで)、多くの議論ではすっかり忘れ去られているか矮小化されている。2に加えて1が大事、と、審議まとめでは書いてある。なのに2を無視して、1だけなんとかしようという議論が先走っているので、なんだかへんなことになっているのだなあ、ということがわかった。たとえば、東大が秋入学の議論で、1についてのみ議論するのは(東大ならば)ゆるされる。なぜなら、2についても、東大(や他の旧帝大やトップクラス私立)ならばもともときっちりこなすことが前提として自明なものとして見做せるからである。だが、それ以外の大学が、2抜きで1だけやったら、それこそ英会話教室か自己啓発セミナーになっちゃうだろうな。そして、各大学のリーディング大学院提案は、専門性教育や問題解決教育を無視して語学力・プレゼン力重視の教育になってしまっている。この件を整理している間にもう一つおもしろい資料(こっちは経産省関連)を見つけた。これは収穫かも。産学協働人財育成円卓会議(第1回)の開催についてhttp://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/san_gaku_kyodo/20110727.htmlブログ村でグローバル人材関連のブログを探してみる
2012.09.11
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アミロイド関係、要チェック論文備忘録古いのも新しいのもとりまぜて、重要そうな論文でまだ読んでいない論文を羅列してある自分用備忘録です、おそらくほとんどの人には関係ないでしょう。1. The amyloid-beta precursor protein: integrating structure with biological function.Reinhard C, Hébert SS, De Strooper B.EMBO J. 2005 Dec 7;24(23):3996-4006. Epub 2005 Oct 27. Review.PMID:16252002. Transient formation of intermediate conformational states of amyloid-β peptide revealed by heteronuclear magnetic resonance spectroscopy.Yamaguchi T, Matsuzaki K, Hoshino M.FEBS Lett. 2011 Apr 6;585(7):1097-102. Epub 2011 Mar 12.PMID:214020733. A partially folded structure of amyloid-beta(1-40) in an aqueous environment.Vivekanandan S, Brender JR, Lee SY, Ramamoorthy A.Biochem Biophys Res Commun. 2011 Jul 29;411(2):312-6. Epub 2011 Jun 25.PMID:21726530NMR関連、Fauziの一連のシリーズ 要勉強4. Kinetics of amyloid beta monomer-to-oligomer exchange by NMR relaxation.Fawzi NL, Ying J, Torchia DA, Clore GM.J Am Chem Soc. 2010 Jul 28;132(29):9948-51.PMID:206045545. Atomic-resolution dynamics on the surface of amyloid-β protofibrils probed by solution NMR.Fawzi NL, Ying J, Ghirlando R, Torchia DA, Clore GM.Nature. 2011 Oct 30;480(7376):268-72. doi: 10.1038/nature10577.PMID:220373106. Probing exchange kinetics and atomic resolution dynamics in high-molecular-weight complexes using dark-state exchange saturation transfer NMR spectroscopy.Fawzi NL, Ying J, Torchia DA, Clore GM.Nat Protoc. 2012 Jul 19;7(8):1523-33. doi: 10.1038/nprot.2012.077.PMID:22814391AbetaO関連 こっちはプロトコル中心に確認したいことがちらほら7. Permeabilization of lipid bilayers is a common conformation-dependent activity of soluble amyloid oligomers in protein misfolding diseases.Kayed R, Sokolov Y, Edmonds B, McIntire TM, Milton SC, Hall JE, Glabe CG.J Biol Chem. 2004 Nov 5;279(45):46363-6. Epub 2004 Sep 21.PMID:153855428. Congo red and thioflavin-T analogs detect Abeta oligomers.Maezawa I, Hong HS, Liu R, Wu CY, Cheng RH, Kung MP, Kung HF, Lam KS, Oddo S, Laferla FM, Jin LW.J Neurochem. 2008 Jan;104(2):457-68. Epub 2007 Oct 22.PMID:179536629. Abeta-globulomers are formed independently of the fibril pathway.Gellermann GP, Byrnes H, Striebinger A, Ullrich K, Mueller R, Hillen H, Barghorn S.Neurobiol Dis. 2008 May;30(2):212-20. Epub 2008 Feb 15.PMID:1835366210. A differential association of Apolipoprotein E isoforms with the amyloid-β oligomer in solution.Petrlova J, Hong HS, Bricarello DA, Harishchandra G, Lorigan GA, Jin LW, Voss JC.Proteins. 2011 Feb;79(2):402-16.PMID:2106987011. Conformational Differences between Two Amyloid β Oligomers of Similar Size and Dissimilar Toxicity.Ladiwala AR, Litt J, Kane RS, Aucoin DS, Smith SO, Ranjan S, Davis J, Van Nostrand WE, Tessier PM.J Biol Chem. 2012 Jul 13;287(29):24765-73. Epub 2012 Apr 30.PMID:22547072Tauについてもちょっとね12. Preparation and characterization of neurotoxic tau oligomers.Lasagna-Reeves CA, Castillo-Carranza DL, Guerrero-Muoz MJ, Jackson GR, Kayed R.Biochemistry. 2010 Nov 30;49(47):10039-41. Epub 2010 Nov 8.PMID:21047142まあ12本もさすがにすぐには読めないわね~特に4.5.6は時間がかかるわね~そんじゃーねーブログ村でアミロイド病関連のブログを探してみる
2012.09.06
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研究交流会今日は名古屋工業大学のT研究室と、合同で研究交流会を開催。4年生の人→発表15分討論10分修士の人→発表20分討論15分という形式でパワポ使用で、割とフォーマルな感じの研究発表会。目論見は、(1)4年生、修士二年生はこの時期に口頭発表の原稿資料をまとめておくと、4ヶ月後の本番のときへの準備となって、今後の計画が立てやすい(2)とくにパワーポイント初心者の4年生とかは、この時期から触れておくと、余裕を持って習熟できる(3)普段とは違うメンバーと議論することで、分野内での常識非常識、分野外の人への説明が重要なところ、論理展開の無理や齟齬などがチェックできる。これは特に、これから就活をはじめる修士の人たちには、「独りよがりな自分の研究テーマSUGEE」トークを面接でぶちかまして撃沈する危険性をへらすのに役立つかもしれない。(4)それぞれのラボの人数が少ない場合、同年代の人がどのくらい進んでいるのかを刺激にすることができるかもしれない。なんてことをもくろんで、皆にきちんと発表してもらった。会自体はまあまあでなかなか得るものが多かった。学生さんたち、お疲れさまでした。これが本当に日々の研究のモチベーション向上とか、科学研究力・論理的思考力・プレゼン力向上に役立ったりとかしたらいいんだけれども。ま、何もしないよりはきっとまし、いつか役に立つだろう、ということで。カレーパーティ懇親会はT先生とうちのラボ一行と、カレーパーティ。場所は名工大からほどちかい、本格インド料理店、ムガルパレス(鶴舞店)。食べ放題飲み放題のコースは前菜が種類多くて素晴らしくって、おなかいっぱいになってしまって、9人で、カレー4種類しかたべられないという、体たらく。今度はカレーに的を絞ってたべにきたいなあ、と、雪辱を誓う。ブログ村で名古屋のインド料理関連のブログを探してみる
2012.09.03
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