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2021.03.16
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第20話「茗薇の決断」

茗薇(メイビ)は皇太子を呪ったのは十三皇子ではなく自分だと名乗り出た。
その証拠として皇帝や皇子たちの前で呪詛の札を再現してみせる。
札を見比べた康熙(コウキ)帝は間違いないと断定したが、人払いして茗薇と2人きりになった。
「その目で見比べてみよ?札が同じだと?」
「…いかに真似ても同じではありません」
しかし愛する胤祥(インショウ)を救うためにはこの方法しかないという。
茗薇は皇帝が胤祥の無実を知っていながら、他の皇子まで巻き添えにすることを恐れて犠牲にするつもりだと分かっていた。

茗薇ももちろん死ぬのが怖い。
それでも自分に尽くしてくれた十三皇子のためなら当然のことだと訴えた。
「…胤祥がこのことを知ったらどう思うか考えたのか?」
「皇上が胤祥を愛してください、福晋(フジン)を失くしても父亲(フーチン)の愛を得られます」
「そちのような福晋を得て胤祥は幸せ者だな」
茗薇は最後に実家に連座が及ばないよう嘆願すると、皇帝は了承した。

宗人府に李(リ)太監がやって来た。
皇帝が十三皇子を無罪だと判断し、解放するという。
しかしなぜか帥府園(スイフエン)には戻れず、皇子(コウシ)殿に幽閉されてしまう。
十三皇子は茗薇に何かあったのではと不安を募らせたが、李太監は命を受けただけで事情は知らないと言及を避けた。

茗薇は乾清(ケンセイ)宮から禁宮に連行された。

すると茗薇は愛する人のために死ぬことが未来から来た理由だと自分を納得させた。

茗薇が藴秀宮に幽閉されて4日、突然、十四皇子が訪ねて来た。
十四皇子は茗薇に合わせる顔がなかったが、素直に謝罪する。
しかし茗薇は冷たかった。
「今さら後悔などしないで、出て行って、2度と会わない…もう会う機会もないわ」


四皇子は茗薇を救うため、ある計画を立てた。
これに気づいた四福晋は家族のためにも考え直すよう泣いてすがったが、四皇子は振り払って出かけてしまう。
「すまぬ…悪い夫だ」
一方、帥府園では侍女・七香(シチキョウ)が茗薇の旗袍(チーパオ)を準備していた。

茗薇の処刑の日の朝、十四皇子は皇子殿にいる十三皇子を訪ねた。
「お前の女が身代わりで死ぬのに何をしている?!愛していると言いながら小薇を守っていない
 自分には力があると思い上がり、権力争いに加わるから小薇が犠牲になった!
 見せかけだけの役立たずめ!」
十三皇子はようやく経緯を知り、呆然となった。

その頃、七香が藴秀宮で茗薇の身支度を整えていた。
「ありがとう、七香」
「私にとって十三福晋はあなただけです」
すると茗薇は十三皇子への伝言を託した。
「こう伝えて、″私がいなくてもしっかり生きて欲しい″と…」

十四皇子は十三皇子の脱出に手を貸した。
…私にできるのはこれだけだ…
しかしその頃、すでに藴秀宮には李太監が毒酒を届けていた。
「皇上がこうお尋ねです、後悔はないかと…」
「…ありません」
「皇上の勅命です、″雅拉爾塔(ヤラルタ)茗薇は嫉妬に駆られ、先祖に背く許せぬ罪を犯した
 平素のよき行いに免じて自害を賜る、また皇族系譜より除名する″、ちんつー」
すると李太監は、表向き十三福晋は正気を失って病死したと発表すると教えた。
「つまり私にまつわる全てがきれいに消えるのね…」
そしていよいよ時間が来た。
七香は十三皇子の代わりに見送りたいと頼み、茗薇に杯を渡す。
「よく言い争ったけれど、あなたに見送られることになるなんて…」
「根に持ってはいません、人生とはこういうものなのでしょう、浮き沈みがあり″芝居″のよう…」

その時、十三皇子は藴秀門に到着していた。
しかし侍衛に阻まれ、なかなか寝殿まで進むことができない。
「放せっ!小薇!小薇っ!」
侍衛たちに取り押さえられた十三皇子は必死に茗薇の名を叫んだが、茗薇の耳には届かなかった。
やがて寝殿から茗薇の亡骸が運び出され、無情にも十三皇子の目の前を通り過ぎて行く。
その場で崩れ落ちるように膝をついた十三皇子、まるで世界が全て色褪せ、何もかも終わったかのように思えた。



十三皇子は御前侍衛が止めるのも聞かず、乾清宮に怒鳴り込んだ。
「なぜだ!なぜ小薇を殺した!…無実なのになぜ死罪にしたのです?!」
十三皇子は自分を息子だと思うなら茗薇を殺せないはずだと父を非難した。
「皇家がこうも非情なら、阿哥にも皇阿瑪(フォンアーマー)の子にもなりたくないっ!」
すると皇帝は思わず胤祥の横面を引っ叩いてしまう。
「つらいだろうが、あの者は死んだ、そうだ、朕が死を与えた、やむを得なかったのだ
 そちが死ぬのを朕に黙って見ていろと?そちを救うためなら冷血非情と言われてもいい
 ただの女子の方が、そちより朕の苦悩をよっぽど理解していたぞ?!」
皇帝は茗薇が自分の命と引き換えに十三皇子を救ったのだと言い聞かせた。
悲しみに打ちひしがれる十三皇子、その時、確かに自分に父を責める権利はないと気づく。
「私のせいで死んだ…私が悪い、悪いのは私だ」
十三皇子は絶望し、ふらふらと宮殿を出て行った。

十三皇子は馬にまたがり宮中を出た。
思い出すのは無邪気な茗薇との幸せな思い出ばかり、やがて帥府園へ到着したが、十三皇子は気を失って落馬してしまう。
その頃、七香は十三皇子の代理として立会うことになった四皇子と合流、茗薇の亡骸に被せる覆いを見せていた。
「裏地に火と熱に強い黒絹を使っています」
「はお」
すると四皇子は茗薇の亡骸を棺に納め、火葬場へ運ぶよう指示した。

茗蕙(メイケイ)は八皇子たちと一緒に朗報を待っていたが、十四皇子の姿はなかった。
その時、密偵から消息が届き、茗薇が毒を賜り自害、亡骸はすでに火葬場へ運ばれたと知る。
予定外に十三皇子は罪を免れたものの、最愛の女を亡くせば再起不能だろう。
九皇子と十皇子は大喜びしたが、疑り深い茗蕙は亡骸を確認しない限り油断できないと釘を刺した。
すると八皇子は確かに四皇子が見送ると思い出し、何か計略があるかもしれないと訝しむ。
そこで茗蕙は茗薇の姉である自分が一緒に行こうと持ちかけた。
家族が″最後にひと目だけでも会いたい″と頼めば、さすがに四皇子も拒めないだろう。

茗薇の棺は火葬場に運ばれた。
七香は棺の中の福晋に息があるかどうか確認し、四皇子に目くばせする。
しかしその時、門前で何やら騒ぎが起こった。
四皇子が様子を見に行くと、八皇子たちが門衛たちに制止され怒っている。
すると茗蕙が四皇子に妹に会わせて欲しいと涙ながらに懇願した。
四皇子はすでに納棺したと説明し、茗薇の安息を邪魔するなとはね付ける。
「目的は達成しただろう?この上、まだ何をするつもりだ?!」
「なぜそこまでムキになるのです?姐姐の私でさえ妹妹に会えないと?
 …見られては不味いことでもおありですか?」←( ๑≧ꇴ≦)じぇじぇw
十皇子は確かに棺の中が怪しいと声を荒げ、強引に中へ入ろうとした。
慌てた四皇子は思わず手を出して止めたが、その時、七香がやって来る。
「お見送りの場で乱暴はお控えください、福晋の棺は中にあります、どうぞこちらへ」

茗蕙は八皇子たちと棺の中を確認した。
どうやら茗薇は本当に死んでいる。
すると七香が美しい深紅の布をかけた。
「その布は?」
「亡くなっても正式な福晋です、哀惜の念を込めて立派な覆い布を縫いました
 お好きだった鳳凰を刺繍し、あの世でも鳳凰のように輝いて頂きたいと…」
しかし慎重な茗蕙はさらに姉として妹をあの世へ送らせて欲しいと頼んだ。



茗蕙は自ら火をくべた。
四皇子は苛立ちを隠せず、八皇子たちを追い払う。
「目的を果たしたなら帰ってくれ、お前たちを見たくない!」
すると焚き木が燃え盛る様子を目の当たりにして溜飲が下がったのか、八皇子たちは大人しく引き上げて行った。

つづく

(´⊙ω⊙`)え?もう現代に帰るの?まさかね〜w

〓おまけ〓エンディング曲のサビだけ歌詞カード↓(カラオケ大会までに覚えてね♪)







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最終更新日  2021.03.16 21:25:14
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