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2022.12.04
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第45話「偽りの人生」

方鑑明(ホウカンメイ)は方海市(ホウハイシー)を鳳梧(ホウゴ)宮へ送り届け、″目覚めたら来て欲しい″と伝言を託した。
翌朝、海市は急いで昭明宮へ向かったが、呼ばれた理由は分からない。
「なぜ起こしてくれなかったの?」
すると玉苒(ギョクゼン)は清海(セイカイ)公から疲れている淳容(ジュンヨウ)妃を起こさぬよう申しつかったと釈明した。

今日の昭明宮は人影もなく静かだった。
涼亭で待っていた方鑑明は海市に好物の桂花糖を勧め、方卓英(ホウタクエイ)から届いた密報を見せる。
海市は師匠の雰囲気がいつもと違うことに戸惑いなら、久しぶりに師兄の筆跡を目にした。

…塔拉(トウラ)は私を救うため不幸にも命を落とすことに
奪罕(ダツカン)はこの悲劇で部下たちの信用を失わぬよう、単騎で奪洛を草原へ連れ出し、決闘を申し込んだという。
そして配下が見守る中、卓英は徒手で奪洛を屈服させ追放、ついに鵠庫(コクコ)統一を果たした。

↓だからあえてこのカツラだったのか〜って(;╹⌓╹)ェェエエ工?!塔拉が死んだ?!


褚季昶(チョキチョウ)の謀反は失敗、雷州諸部は大徴と同盟を結び、瀚(カン)州も落ち着いた。
方鑑明は天下泰平の世が訪れたと実感し、ようやく海市に本心を打ち明ける。
当時は自分の死後に昶王が海市を害するのではと恐れて慌てて入内させたが、もはや海市を傷つける者はいなくなった。
今後、海市がどこで何をしようと皇帝が許してくれるという。
実は皇帝は朝廷が安定したら柏奚(ハクケイ)を解いて鑑明が官職を辞すことも認めていた。
「共に行っても良いか?…お前がどこで何をしようとお前のそばにいたい…」
( ゚д゚)<はぁ?…あなた、私のそばにいたいの?って、なぜ?

鑑明は海市が救ってくれた命を無駄にしたくないと訴え、もう一度だけ機会が欲しいと懇願した。
(・Д・)<もし嫌だと言ったら?
( ̄◇ ̄;)<ぁ…手紙を出すよ…その~時々、会ってくれるだけで…
(´゚艸゚)∴ブッ<方鑑明!そんなに簡単にあきらめるの?!
海市はこの言葉をずっと待っていたと涙を流して喜んだ。

鑑明は何でもすると約束したが、海市は全て書き記して署名して欲しいと笑った。
「はお、では今すぐ書こう!」

(* ゚ェ゚)え?…てっきりハイC、ちゃぶ台ひっくり返すんだとばかり…

方鑑明と海市は手を取り合い、書斎に急いだ。
そして鑑明は海市が見つめる前で誓いの書をしたため、完成させる。
「あとは署名するだけね…」
すると鑑明はいきなり海市を押し倒してしまう。
「今生、絶対にお前を裏切らない」
鑑明と海市は共に生きることを誓い、愛を確かめ合った。



方鑑明が謁見した。
旭(キョク)帝・褚仲旭(チョチュウキョク)は幸せそうな鑑明の姿に安堵し、解毒が終わったら柏奚を解くという。
「そして朕は清海公の訃報を公表し、方海市に密勅を下す
 琅嬛(ロウケン)を送ったら現地に留まり、龍尾神と善行を積めとな
 そうすれば清海公と淳容妃はこの世の中からいなくなる」
鑑明は皇帝の周到な準備に感謝したが、その一方で投獄された弟を心配していると分かった。
実は褚季昶は気が触れたのか、牢でおかしな話ばかりしているという。
机には昶王に厳罰を要求する上奏文が山積み、しかし褚仲旭は唯一の血族の命をどうしても奪えずにいた。

注輦(チュウレン)の王子・索蘭(サクラン)が自ら故郷の果物を届けるため宮中にやって来た。
肉親の情に苦しむ褚仲旭は索蘭をしばらく滞在させると決め、淑容(シュクヨウ)妃・緹蘭(テイラン)に情勢が落ち着いたら再会させると伝える。
「姐弟の絆に恵まれるのは良いことだ…幸運だな」
緹蘭は昶王のことを思うと胸が痛んだが、必ず良い解決法が見つかるはずだと慰めた。
「皇室に生まれたら兄弟の縁は薄いものなのだろう…」
しかしそんな中、ある重大な事実が判明する。
翌朝、皇帝に謁見した索蘭が思わぬ秘密を明かした。
「牢にいる昶王は陛下の本当の弟ではありません!」

( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)マイケルェェェェェ___

昶王の謀反の件は注輦にもすぐ伝わっていた。
するとそれを知った褚季昶の元使用人の男が酒に酔ってうっかり秘密を漏らしたという。
実は褚季昶と大徴の皇帝は血族ではなく、本当の褚季昶は注輦に来て間もなく不慮の事故で水死していた。
しかし当時、仕えていた女官が罰を恐れ、王宮の外でよく似た偽者を探して来て替え玉にしたという。
報告を受けた注輦王は使用人を拷問にかけ詳細を問いただし、本物の褚季昶を埋葬した場所まで発見していた。
褚季昶の遺骨と証人はすでに大徴に向かう道中だという。
褚仲旭はにわかに信じられなかったが、索蘭が献上した供述書を確認し、怒りのあまり身体が震えた。



褚季昶の牢に皇帝が現れた。
褚季昶は兄にすがりついて命乞いしたが、褚仲旭はまるで他人を見るような冷たい目つきをしている。
思えば儀(ギ)王の乱の時、褚李昶は注輦でこっそり皇兄に協力し、偽帝姫(テイキ)の件では命を惜しまず皇兄を救った。
「そなたは言ったな…朕がそなたを大切にすれば、そなたも朕に尽くすと…」
「一時の気の迷いからこんなことを…哥哥…哥哥ぁぁぁ…」
「…だがそなたは朕の弟か?」
すると褚仲旭は偽者の手を振り払って帰ってしまう。
「哥哥…讒言を信じないでください!哥哥ぁぁぁ~!」

褚仲旭は方鑑明と海市に供述書の真偽を尋ねた。
冷静な鑑明は証言だけでは信じられないと考え、霽風(セイフウ)館で調査させるという。
しかし海市がすぐ真偽が分かる方法があると進言した。

海市は深夜、誰にも見られぬよう褚季昶を連れて琅嬛の浴槽を訪ねた。
すると琅嬛が褚季昶の手を取り、記憶をたどる。
『ごめんよ、お前を売らねば弟も妹も飢え死にしてしまう』
『泣かないで母さん、僕は大丈夫…』
『…家族の無事を願うなら何も問わないことだ
 今日からお前は大徴から来た王子・季昶、大徴の風習や季昶殿下の性格と習慣は教える』
琅嬛は残念そうに首を横に振った。

海市は偽の昶王に毒酒を届けた。
慈悲深い皇帝は偽者を完全な姿で逝かせてくれるという。
しかし偽者は慈悲など偽善者の言い訳に過ぎないと冷笑し、高貴な身分にいれば自分や家族を守れると言った。
「私も漁村で育ち、阿娘もただの漁民だった…
 でも阿娘は万民の幸福のため望んで命を捨てたわ
 あなたがもし九州を統一したとしても阿娘の高貴にはかなわない」
「わははは~斛珠夫人よ、母を聖人とするような戯言はやめろ…理解できん」
「あなたには分からない…分かる必要もないわ」
海市は何とも虚しくなって牢をあとにすると、寝宮で方鑑明が待っていた。

方鑑明は自分が代わりに行くべきだったと後悔した。
すると海市はこの手で母の敵を討ちたかったという。
しかし気が晴れるどころか、悲しく惨めな気分になったと吐露した。
それにしても皇帝はなぜ激怒しながら秘して公表せず、公然と処刑しなかったのだろうか。
鑑明はこれも全て淑容妃のためだと教えた。
「この事案は熟考が必要だ
 注輦王はとうに真相を知っていたのやも…だが紛争を恐れ、暴かずにいた可能性もある
 もし公にして調査しても、その結果が陛下の望むものとは限らない」
「この件が注輦と関係するなら緹蘭の地位に影響するからなのね」
皇帝は緹蘭と子供のために必死に怒りを抑えていた。
「でも昶王の従者として共に注輦に行った湯乾自(トウカンジ)が…」
「今は調べるな、陛下は時機を待つおつもりだ」
海市は皇帝と師匠が実の兄弟のように理解し合っていることに感銘を受けた。
「これから私は陛下よりもずっとあなたを理解し、どんな時も隣にいる、もう独りにさせない」
「私もそばにいてお前を大切にして愛し、喜ばせる…他には何もない」

謀反で逆賊を欺き功績を上げた黄泉営の将兵たちは朝議で褒章を賜った。
軍侯・張承謙(チョウショウケン)は明威(メイイ)将軍に封じられ、海市を大哥と慕っていた任勇(ジンユウ)・肖武(ショウブ)・呉恙(ゴヨウ)・郭大成(カクダイセイ)は参軍に封じられる。

つづく


( ๑≧ꇴ≦)あれ?郭大成が生きてた!wwwww
じゃあ葉母を護衛していた小郭って誰よ?!w
それにしてもここに来て大事な話がさらっと流されてる~










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最終更新日  2022.12.04 21:47:29
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